ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■サーバーの設置先別
- 自社サーバー(オンプレミス)に設置できる製品:楽々Framework3、ArielAirOne、軽技WebDB、ClarisFileMaker、iPLAss、Visual LANSA
- クラウド上のサーバー環境でも運用できる製品:楽々Framework3、ArielAirOne、ClarisFileMaker、iPLAss、Visual LANSA
- 提供会社がサーバーを運用するクラウド型:SmartDB
- ■動作環境の特徴別
- 複数のサーバーOSやデータベースに対応する製品:楽々Framework3
- Windows ServerとPostgreSQLを使用する製品:軽技WebDB
- ■認証基盤との連携別
- Active DirectoryやLDAPと連携できる製品:ArielAirOne
- SAMLなどのシングルサインオンに対応する製品:ArielAirOne
ローコード開発ツールが使うサーバーの役割
ローコード開発ツールを自社で動かす場合、役割の異なる複数のサーバーを組み合わせて構成します。小規模であれば1台にまとめられる製品もありますが、役割を理解しておくと、利用が広がったときの増強を判断しやすくなります。ここでは主な役割を3つに分けて見ていきましょう。
Webサーバーとアプリケーションサーバー
Webサーバーは、利用者のブラウザからの要求を受け付け、画面を返す役割を持ちます。アプリケーションサーバーは、ローコードで作ったアプリの処理を実行する役割です。製品によっては、この2つを製品本体がまとめて担う場合があります。
利用者が増えると、主にこの層の処理が重くなります。そのため、サーバーを複数台に増やして処理を分散する構成に対応しているかを確認しておくと、将来の増強に備えられます。分散させる場合は、処理を振り分ける装置やソフトウェアも必要です。
データベースサーバー
データベースサーバーは、アプリで入力したデータや、製品の設定情報を保存する役割を持ちます。ローコード開発ツールが対応するデータベースの種類は製品ごとに決まっており、社内で使い慣れたものを選べるかは確認したい点です。
データベースは業務データの保管場所であるため、障害に備えた構成とバックアップの設計が特に重要です。社内で既に運用しているデータベースサーバーに同居させるか、専用に用意するかは、性能への影響と管理のしやすさを踏まえて判断しましょう。
ファイル保存と外部連携のためのサーバー
アプリで添付する画像や帳票などのファイルを、データベースとは別のストレージに保存する製品もあります。図面や写真を多く扱う業務では、ファイルの保存先の容量がサーバー構成の大きな要素です。
また、メールでの通知を送る場合は社内のメールサーバーとの接続が、外部のサービスと連携する場合はインターネットへの通信経路が必要です。どのサーバーからどこへ通信するのかを図にして、ネットワーク担当と共有しておきましょう。
ローコード開発ツールのサーバー台数と性能の見積もり
サーバーの台数や性能は、利用する人数やアプリの数、扱うデータの量で変わります。必要な性能を自社だけで正確に見積もるのは難しいため、条件を整理したうえで提供会社に相談するのが現実的です。見積もりに使う情報を整理します。
同時に使う人数とアプリの数
サーバーの性能を決めるうえで重要なのは、登録している利用者の総数よりも、同じ時間帯に操作する人数です。朝礼の後で一斉に入力する、月末に申請が集中するなど、利用が重なる時間帯の人数を見込んでおきましょう。
あわせて、稼働させるアプリの数と、それぞれのアプリで行う処理の重さも影響します。集計や帳票の出力など負荷の大きい処理があるアプリは、利用時間帯をずらせるかも含めて検討すると、必要な性能を抑えられる場合があります。
データ量と保存期間
データベースやファイルの保存先に必要な容量は、1件あたりのデータの大きさと件数、保存しておく期間で見積もります。法令や社内規程で一定期間の保存が求められる業務では、その期間分の容量を確保する必要があります。
バックアップを同じサーバー内や別の装置に保存する場合は、その容量も加えて考えます。導入時点の見込みだけでなく、数年後のデータ量を想定して、容量を後から増やせる構成にしておくと安心です。
提供会社の推奨構成とサイジング支援
提供会社によっては、利用規模に応じた推奨構成や必要な性能の目安を公開したり、個別に提示したりしています。必要な性能を見積もる作業をサイジングと呼び、条件を伝えると構成案を作成してくれる提供会社もあります。
相談の際は、同時に使う人数、アプリの数、データ量、利用時間帯の偏りを伝えると、より実態に近い構成案を得られます。本番稼働の前に、検証環境で想定に近い負荷をかけて動作を確かめると、性能不足に早めに気づけます。
サーバーのOS・データベース・認証の対応確認
ローコード開発ツールを入れるサーバーでは、製品が対応するOSやデータベース、ミドルウェアのバージョンを満たす必要があります。社内の標準と合わない場合は、追加の費用や運用の手間が発生します。確認しておきたい項目を見ていきます。
OSとデータベースの対応バージョン
製品の動作環境には、WindowsやLinuxなどのOSの種類とバージョン、対応するデータベースの種類とバージョンが示されています。社内で標準として使っている構成と一致するかをまず確認しましょう。
対応バージョンは製品の更新にあわせて変わります。導入時に対応していても、数年後の製品の更新で古いOSが対象外になる場合があります。OSやデータベースのサポート期限と、製品の対応予定をあわせて確認しておきましょう。
実行環境やコンテナへの対応
製品によっては、Javaなどの実行環境や、特定のアプリケーションサーバーのソフトウェアを別途用意する必要があります。これらにもバージョンの条件とサポート期限があるため、動作環境の一覧で確認します。
Dockerなどのコンテナで配置できる製品もあります。コンテナとは、アプリと動作に必要なソフトウェアをまとめて扱える仕組みです。社内にコンテナの運用経験がある場合は、構成の再現や移設の手間を減らせる可能性があります。
社内の認証基盤との連携
ローコードで作ったアプリにログインする方法も、サーバー構成と関係します。Active DirectoryやLDAPといった社内の認証基盤と連携できれば、社員のアカウントを二重に管理せずに済みます。
複数のシステムに一度のログインで入れるシングルサインオンを使う場合は、SAMLなどの方式に対応しているかを確認します。認証基盤との通信経路も、サーバー構成図に含めておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でノーコード・ローコード開発ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
止めないための冗長化とバックアップ
ローコードで作ったアプリが業務に欠かせない存在になると、サーバーが止まった際の影響も大きくなります。どの程度の停止なら許容できるかを利用部門と決め、それにあわせて冗長化とバックアップを設計します。
冗長構成の考え方
冗長構成とは、同じ役割のサーバーを複数用意し、1台が故障しても別のサーバーで処理を続けられるようにする構成です。アプリケーションサーバーとデータベースサーバーのそれぞれで、冗長化に対応しているかを確認します。
冗長化するとサーバーの台数が増え、製品によってはライセンス費用も加わります。数時間止まっても業務を続けられるアプリなのか、止まると業務が止まるアプリなのかを分けて考えると、必要な構成を判断しやすくなります。
バックアップと復旧手順
バックアップの対象は、業務データだけでなく、アプリの設定情報や製品の設定ファイルも含めます。どれか一つが欠けると、データがあってもアプリを元の状態に戻せない可能性があります。
バックアップを取るだけでなく、実際に復旧できるかを定期的に試すことも重要です。復旧の手順を文書にまとめ、担当者が一人に限られないようにしておくと、障害時に落ち着いて対応できます。
監視とログの確認
サーバーの処理の重さや記憶装置の空き容量を監視し、異常があれば管理者に通知する仕組みを用意します。社内で既に使っている監視の仕組みに、ローコード開発ツールのサーバーを加えられるかも確認しましょう。
製品が出力するログの種類と保存場所も把握しておきます。エラーの記録や操作の履歴を確認できれば、問題の原因を調べたり、提供会社に問い合わせたりする際の手がかりとして役立ちます。
自社設置かIaaS上の構築か
ローコード開発ツールを自社で管理する場合でも、サーバーを自社に置く方法と、IaaS(インターネット経由で借りられる仮想サーバー)の上に構築する方法があります。それぞれの特徴を比べます。
自社にサーバーを設置する場合
自社のサーバー室やデータセンターに設置する場合は、機器の購入から設置、故障時の交換まで自社で手配します。基幹システムと同じ社内ネットワークに置けるため、社外に通信を出さずに連携したい場合に向いています。
一方で、機器の調達には時間がかかり、性能を後から増やす際も機器の追加が必要です。導入時に数年先の利用規模を見込んで性能を決める必要がある点を理解しておきましょう。
IaaS上に構築する場合
IaaS上に構築する場合は、機器の購入が不要で、必要な性能のサーバーを短期間で用意できます。利用が広がった際に性能を引き上げやすい点も利点です。一方、OSやミドルウェアの設定・更新は、基本的に自社または運用委託先が担います。
製品がIaaS上での稼働を動作保証の対象としているか、ライセンスの条件が自社設置と同じかは、提供会社に確認が必要です。社内システムとの通信経路やデータの保存場所の要件も、あわせて確かめておきましょう。
設置先と認証連携で比べる製品一覧
自社サーバーへの設置やクラウドでの運用、対応するOS・データベース、認証基盤との連携に注目して、製品を一覧にしました。サーバー構成を検討する際の比較に役立ててください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| SmartDB | 24時間365日の動作監視を行うクラウド型。サーバー管理を提供会社に任せられ、監査ログは5年間保存 |
| 楽々Framework3 | Windows Server・Linux・AIXなど複数のOSに対応。PostgreSQLやOracle、Amazon RDSなども利用可能 |
| ArielAirOne | オンプレミスとクラウドに対応。LDAP(Active Directory)連携や統合Windows認証、SAML2.0認証を利用可能 |
| 軽技WebDB | Windows ServerとPostgreSQLで動作するオンプレミス型。サーバーの推奨スペックも公開 |
| ClarisFileMaker | クラウド・オンプレミス・ハイブリッドで展開できるローコード開発基盤。モバイルやWebからの利用にも対応 |
| iPLAss | オンプレミスとクラウドに対応する開発基盤。OSS版と商用ライセンスを用意し、サーバー台数に応じた課金方式を採用 |
| Visual LANSA | オンプレミスとクラウドに対応するローコード開発基盤。Web・モバイル・デスクトップアプリの構築に対応 |
サーバー要件を確かめやすいローコード開発ツール
自社サーバーへの設置に対応した製品と、サーバー管理を提供会社に任せられるクラウド型の製品を紹介します。対応するOSやデータベース、認証連携、推奨構成を比較してみてください。
SmartDB
- ノーコードで業務部門でも開発できます
- 豊富な標準機能で幅広い業務をデジタル化できます
- 大企業ならではの複雑なワークフロー/権限制御に対応できます
株式会社ドリーム・アーツが提供する「SmartDB」は、サーバーの構築や監視を自社で担わずに利用できる、クラウド型のノーコード開発プラットフォームです。Webデータベースとワークフロー機能を備え、大企業の複雑な業務プロセスにも対応します。サービスの動作監視は24時間365日行われ、製品のバージョンアップも提供会社が実施。契約者の操作ログ(監査ログ)は5年間保存されます。検証環境の追加やバックアップ期間の延長もオプションで利用でき、自社でサーバーを運用する場合との比較対象に適しています。
楽々Framework3
- EOL(サポート終了)を気にせず長く使える開発基盤
- 部品活用で高品質・標準化されたシステム開発
- 開発から運用保守まで支え、継続改善と内製化を実現
住友電工情報システム株式会社が提供する「楽々Framework3」は、複数のOSやデータベースに対応する、部品組み立て型のローコード開発基盤です。オンプレミスとクラウドの両方で提供され、サーバーOSはWindows ServerやLinux、Solaris、AIX、IBM i 7.5などに対応。データベースはPostgreSQLやSQL Server、Oracle、MySQLのほか、Amazon RDSやAzure SQLなども利用できます。ミドルウェアはTomcatやWebSphere、WebLogic Serverなどに対応し、開発環境ではEclipseを利用します。社内の標準環境にあわせてサーバー構成を検討したい場合に適しています。
ArielAirOne
- 大手企業のペーパーレスをノーコード/ローコードで実現
- Notes移行ツールで管理者と現場の移行負荷を大幅に削減
- スクリプトを設定することで、複雑なアプリケーション作成も可能
株式会社ワークスアプリケーションズが提供する「ArielAirOne」は、オンプレミスとクラウドの両方に対応する大企業向けの業務アプリ開発プラットフォームです。LDAP(Active Directory)連携や統合Windows認証、SAML2.0認証を利用でき、社内の認証基盤と組み合わせた運用に対応します。ポータルやワークフロー、ファイル管理などの機能を備え、ノーコード・ローコードで業務アプリを作成可能です。スクリプトを活用した複雑なアプリ開発にも対応しており、既存の社内システムと認証を統合したい企業に向いています。
軽技WebDB
- ノーコードでExcel/CSVを取込みWebアプリを即生成
- 複数アプリを結合しPostgreSQL上で一元管理
- BIツール軽技Web連携でレポートやダッシュボード作成
富士電機ITソリューション株式会社が提供する「軽技WebDB」は、Windows ServerとPostgreSQLを利用するオンプレミス型のノーコードWebデータベース構築ツールです。サーバーOSはWindows Server 2016/2019/2022、データベースはPostgreSQL 15または16に対応しています。サーバーの最小構成における推奨スペックは、Xeon 3.0GHz・2コア以上、メモリ16GB以上です。ExcelやCSVから業務アプリを作成でき、BIツール「軽技Web」と連携したレポートやダッシュボードの作成も可能。社内サーバーでデータを一元管理したい企業に適しています。
ClarisFileMaker (Claris International Inc.)
- 自然言語検索や予測分析をカスタムAppに組込める。
- 多様な環境で、クラウド・オンプレミス・ハイブリッド展開対応。
- APIやJSON、JavaScriptを活用した業務システム構築を支援。
iPLAss (株式会社電通総研)
- OSS版提供、必要に応じライセンス購入可能
- サーバ台数に応じたライセンスで、コスト増を抑制。
- Java/Groovy対応、プロ開発者も納得の開発基盤
Visual LANSA (株式会社ランサ・ジャパン)
- 30年の歴史、導入実績8000社以上。
- ローコード開発、連携、モダナイゼーションを統合。
- 単一言語とIDEで全てを生成
まとめ
ローコード開発ツールのサーバー構成は、Web・アプリケーションサーバーとデータベースサーバーを基本に、同時に使う人数やデータ量、止められない度合いで台数と性能を決めます。対応するOSやデータベース、認証基盤との連携を先に確認し、冗長化とバックアップ、復旧手順まで設計しておくことが大切です。ノーコード・ローコード開発ツールの資料請求をして、動作環境や推奨構成を比べてみてください。

