利用量に応じて発生する追加料金
ノーコード・ローコード開発ツールの料金プランには、ユーザー数やアプリ数、データ容量などの上限が設けられている場合があります。上限を超えると追加料金や上位プランへの変更が必要となる場合があるため、どの項目に上限があるかを確認しましょう。
ユーザー数とアプリ数の追加
ユーザー数に応じた課金の製品では、利用者を追加するたびにライセンス費用が増えます。最初は一部の部署で使い始め、効果が見えてから全社に広げる場合、人数の増加にあわせて費用も段階的に上がる点を見込んでおく必要があります。
アプリ数に上限があるプランでは、アプリを増やすために上位プランへの変更や追加の購入が求められる場合があります。導入後にどの程度アプリを増やす予定かを整理し、上限に達したときの費用を確認しておきましょう。
データ容量やAPI利用量の追加
写真や添付ファイルを多く保存する業務では、データ容量の上限に達し、容量の追加料金が発生する場合があります。APIの呼び出し回数や外部連携の数に応じて費用がかかる製品もあり、連携を増やすほど費用が増える点に注意が必要です。
容量や利用量の上限は、料金表の注記やサービス仕様書に記載されている場合があります。現在の業務で発生するファイルの量や連携の頻度をもとに、上限との差を試算しておくと安心です。
| 追加コストの項目 | 発生しやすい場面 |
|---|---|
| ユーザー数の追加 | 利用する部署や拠点を広げるとき |
| アプリ数の追加 | アプリ化する業務が増えたとき |
| データ容量の追加 | 写真や添付ファイルを多く保存するとき |
| API・外部連携の利用量 | ほかのシステムとの連携を増やすとき |
アカウントや拠点を追加するときの費用
アカウントや拠点の追加が別料金となるかは、製品や契約形態によって異なります。利用者の種類や組織の構成によって費用の考え方が変わるため、将来の展開を見据えて確認しておきましょう。利用者の区分と、拠点展開時の契約の2点を中心に見ていきます。
利用者の区分によるライセンスの違い
製品によっては、アプリを作成する人、データを入力する人、閲覧だけを行う人で、ライセンスの種類や単価が異なる場合があります。取引先や派遣スタッフなど社外の人に使ってもらう場合も、社員とは別の扱いとなる可能性があります。
利用者を追加する前に、どの区分のライセンスが必要かを確認しましょう。区分を誤って契約すると、必要な操作ができない、または不要な費用を払うといった事態につながります。区分ごとの操作範囲は、試用で実際に確かめておくと安心です。
拠点やグループ会社へ展開する際の契約
拠点やグループ会社に利用を広げる際、1つの契約にまとめられるか、会社や拠点ごとに別の契約が必要かは製品によって異なります。別契約となる場合は、初期費用や最低契約人数が拠点ごとにかかる可能性があります。
グループ全体での利用を検討している場合は、複数の環境をまとめて管理できるプランや、グループ向けの契約形態があるかをベンダーに確認しましょう。展開の順番と時期を伝えて見積もりを取ると、費用の見通しを立てやすくなります。
教育費や外注費などの隠れた追加コスト
ノーコード・ローコード開発ツールの導入では、ライセンス費用以外にも、社員の教育や外部への開発依頼、社内の運用にかかる費用が発生します。料金表には表れないこれらの費用も、予算に含めて検討しましょう。
内製化に向けた教育の費用
社内でアプリを作れる人を育てるには、研修や学習の時間が必要です。ベンダーが提供する有償の講座や、外部の研修サービスを利用する場合は、受講費用がかかります。無料の学習コンテンツを活用する場合でも、社員が学習に使う時間は人件費として発生します。
教育の対象者と、どの程度のスキルを目指すかを決めておくと、必要な費用を見積もりやすくなります。作成者が異動した際の再教育も考慮しておきましょう。教育を後回しにすると、外注への依存が続き、結果として費用が増える場合もあります。
複雑な要件に対する外注開発費
基幹システムとの連携や、標準機能では実現できない処理が必要な場合、外部の開発会社やベンダーに開発を依頼することがあります。外注の費用は要件の複雑さによって大きく変わり、仕様の変更があれば追加の費用が発生する場合も考えられます。
外注した部分の保守を継続して依頼する場合は、保守費用も毎年かかります。どこまでを内製で対応し、どこから外注するかの線引きを決めておくと、費用の見通しを立てやすくなります。
社内の運用にかかる人件費
ツールの管理者による利用者の追加や権限の変更、アプリの棚卸し、問い合わせ対応なども、継続的に発生する作業です。専任の担当者を置かない場合でも、兼任する社員の作業時間は運用コストの一部といえます。
運用の作業量は、利用者やアプリの数が増えるほど大きくなる傾向があります。月あたりの作業時間を見積もり、担当者の負担が過大にならないかを確認しておきましょう。作業の一部をベンダーの支援で補う場合は、その費用と社内の人件費を比べて判断しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でノーコード・ローコード開発ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
解約や契約変更の際にかかる費用
ツールの見直しや乗り換えを検討する際には、解約や契約変更に伴う費用も確認が必要です。導入時には意識しにくい項目のため、契約前に条件を確かめておくと、将来の判断がしやすくなります。プランを変更する際の費用もあわせて紹介します。
契約期間と中途解約の条件
年間契約や複数年契約では、契約期間の途中で解約しても、残りの期間分の料金が返金されない、または支払いが求められる場合があります。違約金の有無や、解約の申し出が必要な時期は、利用規約や契約書で確認できます。
契約期間中に利用人数を減らせるか、プランを下位に変更できるかも確認しておきましょう。自動更新の契約では、更新日の前に解約の手続きが必要な場合があるため、社内で期日を管理しておくと安心です。
データの移行と出力にかかる手間
ほかのツールへ乗り換える際は、蓄積したデータを出力し、新しいツールに移行する作業が必要です。データをCSVなどの形式で出力できるか、添付ファイルもまとめて取り出せるかによって、移行の手間は変わります。
アプリの設定や計算式、ワークフローの設定は、別の製品へそのまま移せない場合があり、作り直しの工数がかかります。解約後にデータがいつ削除されるかも、あわせて確認しておきましょう。移行作業を外部に依頼する場合は、その費用も見込んでおく必要があります。
プラン変更時の差額と手続き
利用状況にあわせて上位プランや下位プランへ変更する際にも、費用が発生する場合があります。契約期間の途中で上位プランに変更すると差額の支払いが求められ、下位プランへの変更は更新時まで受け付けられないといった条件がある製品もあります。
下位プランへ変更した場合は、上位プランでのみ使える機能を使ったアプリが動かなくなるケースも考えられます。変更の手続きと費用、機能の制限を事前に確認し、変更の判断は契約更新の時期にあわせて行うと安心です。
3年間の総コストを見積もる
ノーコード・ローコード開発ツールの費用を比較する際は、初年度の費用だけでなく、3年程度の期間で総コストを見積もると、製品ごとの違いが見えやすくなります。含めたい項目と、試算の例を紹介します。
総コストに含める項目
3年間の総コストには、ライセンス費用に加えて、初期費用やオプション費用、利用拡大に伴う追加料金を含めましょう。教育費や外注開発費と保守費、社内の運用にかかる人件費も対象です。乗り換えの可能性がある場合は、データ移行の費用も見込んでおくと安心です。
項目ごとに、1年目と2年目以降で金額が変わるかを分けて整理すると、年度ごとの予算計画にも使えます。見積もりを依頼する際は、各項目の金額を分けて提示してもらうと、製品間の比較がしやすくなります。3年後の利用人数やアプリ数の見込みも、あわせて伝えておきましょう。
試算の例と見直しのタイミング
例えば、1ユーザーあたり月額1,500円の製品を30名で3年間使う場合、ライセンス費用は30名×1,500円×36か月で162万円です。ここに、仮に初期設定の支援費用30万円と教育費20万円を加えると、3年間の総額は212万円となります。
この金額は計算方法を示すための仮の例で、実際の費用は製品や契約条件によって異なります。利用人数やアプリ数は毎年見直し、契約更新の前に総コストを再計算しましょう。
総コストの見積もりに向けて比べたい開発ツール
ライセンスの数え方や初期費用、外注開発の有無など、3年間の総コストに影響する条件が異なる製品とサービスを紹介します。追加料金や契約条件は、資料請求で見積もりとあわせて確認しましょう。
JUST.DB
- 【完全ノーコード×生成AI】マウス操作と"ことば"でシステム開発
- 【多彩な標準機能】高い拡張性により、全社DXをJUST.DB1つで実現
- 【同時ログインライセンス】全社展開してもコストを抑制
株式会社ジャストシステムが提供する「JUST.DB」は、ノーコードのクラウドデータベースです。プログラミングの知識がなくても業務システムを構築できます。同時ログインライセンスを採用しており、全社展開してもコストを抑えやすい点が特徴です。マウス操作とことばによる指示で開発を進められ、ワークフロー自動化やシステム連携など多彩な標準機能を備えています。
Platio
- ノーコードで誰でも簡単に業務アプリ作成
- 初期費用ゼロ!月々2万円台からの始めやすい価格感
- 現場に合った業務アプリをスピード導入
アステリア株式会社が提供する「Platio」は、自社の業務にあったモバイルアプリをノーコードで作成できるモバイルアプリ作成ツールです。初期費用がかからない価格体系のため、総コストのうち導入時の負担を抑えて始めたい場合に検討できます。ノーコードで業務アプリを作成できるため、外注費を抑えて内製化を進めたい場合にも比較対象になります。クラウド、パッケージソフト、SaaSで提供されます。ビジネスの現場におけるデジタル化とプロセス改善を支えます。
AppSuite
- 多種多様なアプリライブラリから業務に合わせたアプリを選択可能
- 直感操作でデータ編集や検索、並べ替えなどが簡単に行えます
- 集計データをポータルで共有してスムーズに社内で情報共有可能
株式会社ネオジャパンが提供する「AppSuite(アップスイート)」は、カスタムメイド型のノーコード業務アプリ作成ツールです。多種多様なアプリライブラリから業務にあうアプリを選べるため、ゼロから設計する工数を抑えられます。オンプレミス、クラウド、パッケージソフト、SaaSで提供されており、提供形態ごとの費用構成を比べたい場合の候補です。集計データをポータルで共有でき、ワークフロー自動化やシステム連携の機能も備えています。
Magic受託開発
- プロトタイプ先行のアジャイル開発
- Magic xpaで短納期ローコード開発
- システム移行や保守まで一括支援
株式会社フォリウムが提供する「Magic受託開発」は、Magic xpaを用いたローコードの受託開発サービスです。プロトタイプを確認しながら要件を整理するアジャイル型の進め方をとり、短納期で業務にあったシステムを構築できます。既存システムからの移行や稼働後の保守まで一括で支援するため、複雑な要件を外注する場合の開発費と保守費をまとめて見積もる際に検討できます。データベース統合やワークフロー自動化、システム連携に対応しています。
RapidTable (株式会社Rapid Table)
- ドラッグ&ドロップで誰でも簡単に入力フォームを作成
- データビジュアライゼーションでビジネス課題を可視化
- 画像や動画、音声ファイルなどあらゆるデータを一元管理
まとめ
ノーコード・ローコード開発ツールには、月額料金以外のコストが発生する場合があります。ユーザー数やアプリ数、容量の追加料金や拠点の追加費用、教育費や外注費、解約時の費用などです。上限や契約条件を事前に確認し、3年程度の総コストで比較することが大切です。
追加コストの条件を含めて、資料請求で製品を比較しましょう。

