無料で使える給与前払いサービスとは
無料で使える給与前払いサービスとは、企業側の初期費用や月額料金をかけずに、従業員へ給与前払い制度を提供できるサービスです。ただし、申請時の手数料を従業員が負担する仕組みもあるため、費用の発生条件を確認しましょう。
給与前払いサービスの仕組み
給与前払いサービスとは、従業員がすでに働いた分の給与を、通常の給料日より前に受け取れるようにするサービスです。従業員はスマートフォンやパソコンから申請し、利用可能額の範囲内で給与を受け取ります。
まだ働いていない期間の給与を貸し付ける制度ではありません。勤怠実績をもとに前払い可能額を計算し、給料日には前払い済みの金額を差し引いた残額を支給します。
無料になる費用の範囲
「無料」と記載されていても、無料になる費用の範囲はサービスごとに異なります。企業側の導入費用や月額料金が無料でも、従業員側に利用手数料が発生するケースは少なくありません。
| 費用項目 | 無料になる場合 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 契約や初期設定に費用がかからない | システム連携や個別設定が別料金ではないか |
| 月額料金 | 企業が固定料金を負担しない | 最低利用人数や最低利用回数が設定されていないか |
| 利用手数料 | 企業負担がなく、従業員が申請時に負担する | 1回あたりの金額や料率、負担者は誰か |
| 振込手数料 | サービス料金に含まれる場合がある | 金融機関や受取方法によって変わらないか |
企業負担が無料でも、従業員の負担まで無料とは限らないため、料金表だけでなく契約条件も確認する必要があります。
無料プランと無料トライアルの違い
無料プランは、定められた条件内で継続利用できる料金体系です。一方、無料トライアルは一定期間のみサービスを試せる仕組みを指します。
給与前払いサービスでは、企業側の費用を継続的に無料とし、従業員の利用手数料で運営する製品があります。無料トライアルを提供する製品では、管理画面や申請手順、勤怠データの連携方法を導入前に確認できます。
無料の給与前払いサービスでできること
無料で導入できる給与前払いサービスでも、申請受付や前払い可能額の計算、振込処理を効率化できます。対応機能は製品ごとに異なるため、自社の勤怠管理や給与計算の流れにあわせて比較することが重要です。
従業員からの申請受付
従業員はスマートフォンやパソコンから、前払い可能額を確認して申請できます。人事担当者へ直接連絡したり、紙の申請書を提出したりする手間を減らせるでしょう。
サービスによっては、申請を24時間受け付けています。ただし、実際の入金時期は申請時間や金融機関、受取方法によって変わるため、即時入金の条件も確認してください。
前払い可能額の自動計算
勤怠データを取り込むことで、勤務実績に応じた前払い可能額を自動計算できます。計算対象となる給与項目や上限割合を設定できれば、過払いの防止にもつながります。
連携方法には、表計算ファイルを用いる方法や、システム間でデータを自動連携する方法があります。無料で利用できる範囲に、必要な連携方法が含まれているか確認しましょう。
振込や現金受取の手続き
申請後の受取方法には、従業員の銀行口座への振込や、提携する現金自動預払機での受取があります。振込処理をサービス事業者が支援するため、人事や経理担当者が申請ごとに対応する負担を抑えられます。
利用できる金融機関や入金までの時間は、製品ごとに異なります。土日や祝日、年末年始の対応条件も比較しておくと安心です。
利用履歴の管理
管理画面では、従業員ごとの申請額や受取日、利用回数を確認できます。給与計算時に前払い済みの金額を把握しやすくなり、控除漏れや二重支払いの防止に役立つでしょう。
利用履歴を出力できる製品であれば、給与計算システムへの反映も進めやすくなります。出力形式や保存期間も確認したいポイントです。
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無料の給与前払いサービスの制限
企業側の費用が無料でも、機能や契約条件に制限が設けられている場合があります。導入後に想定外の負担が生じないよう、手数料の仕組みや連携範囲、サポート体制まで確認しておきましょう。
従業員に手数料がかかる
企業側の初期費用や月額料金を無料にする代わりに、従業員が申請時の手数料を負担するサービスがあります。利用のたびに固定額が発生する方式や、申請額に一定割合をかける方式などがあります。
手数料が高いと、従業員がサービスを使いにくくなる恐れがあります。金額だけでなく、現金自動預払機の時間外手数料や振込手数料も含めて比較しましょう。
連携機能が限られる場合がある
無料の料金体系では、勤怠管理システムや給与計算システムとの自動連携が対象外になる場合があります。表計算ファイルを毎回作成する運用では、担当者の作業が残る可能性もあるでしょう。
従業員数が多い企業では、データの加工や確認に時間がかかります。現在利用しているシステム名を伝え、標準機能で連携できるか確認してください。
最低利用条件が設定されることがある
月額料金が無料でも、一定以上の利用人数や申請件数が契約条件となる場合があります。利用が少ない月に最低手数料が発生する製品もあるため、料金の算定方法を確認しましょう。
過去の従業員アンケートや給与前払いの申請実績から、想定利用人数を算出すると比較しやすくなります。複数の利用率で費用を試算する方法も有効です。
サポート範囲が異なる
従業員からの問い合わせをサービス事業者が受け付ける製品もあれば、企業の担当者が一次対応する製品もあります。無料で利用できても、問い合わせ対応が増えると人事部門の負担が大きくなるでしょう。
電話やメールの受付時間、土日対応の有無、多言語対応を確認してください。外国人従業員が多い場合は、画面表示や案内資料の対応言語も重要です。
無料の給与前払いサービスが向く企業
無料の給与前払いサービスは、固定費を抑えながら福利厚生制度を導入したい企業に向いています。ただし、従業員の利用頻度や手数料負担を想定し、無料の仕組みが自社の方針にあうか判断する必要があります。
初期費用を抑えて導入したい企業
導入効果を見通しにくく、最初から大きな予算を確保するのが難しい企業には、企業負担のないサービスが候補となります。固定費が発生しなければ、利用状況を見ながら制度を継続するか判断できます。
ただし、初期設定やシステム連携に別途費用がかかる場合があります。見積書では、導入時と運用開始後に発生する費用を分けて確認しましょう。
従業員の利用人数を予測しにくい企業
給与前払い制度を新設する場合、実際に何人が利用するか予測できないことがあります。月額固定費のないサービスなら、利用者が少ない段階でも費用を抑えやすくなります。
一方、利用手数料を企業が負担する契約では、利用者の増加に伴って費用も増えます。利用率が高い場合と低い場合の両方で、年間費用を試算してください。
採用時の福利厚生を充実させたい企業
飲食業や小売業、人材派遣業など、日払いや週払いへの希望が生じやすい企業では、給与前払い制度が福利厚生の選択肢になります。求人情報に制度の利用条件を明記すれば、応募者へ働き方を伝えやすくなるでしょう。
ただし、制度の導入だけで採用や定着が改善すると断定はできません。賃金水準や勤務条件、職場環境とあわせて整備することが大切です。
小規模に運用を始めたい企業
一部の事業所や雇用区分から給与前払い制度を始めたい企業にも適しています。対象者を限定して運用手順を確認すれば、全社展開前に課題を洗い出せます。
対象者の選定では、不公平感が生じないよう制度の目的と適用条件を明確にしてください。利用条件を就業規則や社内規程へ反映する必要があるかも確認しましょう。
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無料から有料へ切り替える判断ポイント
利用人数や連携業務が増えると、無料の料金体系よりも有料プランが適する場合があります。目先の固定費だけで判断せず、従業員の手数料と管理工数を含めた総費用で比較しましょう。
従業員の利用手数料が増えている
利用回数が増えるほど、従業員が負担する手数料の合計も大きくなります。福利厚生として導入していても、手数料への不満から利用されなくなる可能性があります。
利用実績を集計し、月額料金を企業が負担するプランへ変更した場合と比較しましょう。従業員1人あたりの負担額も確認すると、制度の使いやすさを判断できます。
手作業によるデータ連携が増えた
利用者が増えると、勤怠データの取り込みや前払い額の確認、給与計算への反映作業も増加します。表計算ファイルの加工が必要な場合、入力ミスや更新漏れが生じる恐れもあるでしょう。
有料プランの自動連携によって作業時間を削減できるなら、担当者の人件費を含めると費用を抑えられる可能性があります。月間の作業時間を記録して比較してください。
複数拠点で統一運用したい
拠点ごとに異なる方法で申請を受け付けていると、確認手順や締め処理が複雑になります。組織や雇用形態ごとに利用条件を設定できるプランへ切り替えることで、全社の運用を整理しやすくなります。
管理者権限を拠点別に設定できるか、利用状況を本部で集計できるかも確認しましょう。承認作業が必要な場合は、申請経路の柔軟性も比較ポイントです。
サポートの拡充が必要になった
利用者の増加に伴い、操作方法や入金状況に関する問い合わせも増える可能性があります。従業員向け窓口や専任担当者の支援を利用できれば、社内担当者の負担を軽減できます。
障害発生時の連絡方法や復旧時の案内体制も重要です。給与に関係するサービスであるため、平常時だけでなく緊急時の対応も確認してください。
- ■利用人数と申請件数
- 現在の利用状況だけでなく、今後の採用計画を踏まえて確認します。
- ■企業と従業員の費用総額
- 初期費用や月額料金、利用手数料、振込手数料を合計します。
- ■管理担当者の作業時間
- 勤怠連携や給与計算への反映、問い合わせ対応にかかる時間を算出します。
- ■必要な連携機能
- 勤怠管理や給与計算との自動連携が必要かを整理します。
給与前払いサービスの法的注意点
給与前払いサービスは、料金の安さだけでなく、賃金支払いの原則に沿って運用できるか確認する必要があります。サービス事業者の仕組みや資金の流れを把握し、自社の専門家にも相談しましょう。
賃金支払いの原則を確認する
労働基準法第24条では、賃金を通貨で、労働者へ直接、全額を毎月1回以上、一定の期日に支払うことが原則とされています。給与前払い制度を導入する際も、この原則を踏まえた運用が必要です。
前払い額の控除方法や支払日の扱いを整理し、給与明細にも正確に反映しましょう。判断が難しい場合は、社会保険労務士や弁護士へ確認してください。
貸付に該当しないか確認する
給与前払いは、すでに働いた分の賃金を給料日前に支払う仕組みです。勤務実績を超える金額を提供する場合や、資金の流れによっては、貸付との関係を検討する必要があります。
立替払い方式では、サービス事業者の契約内容や法令上の位置付けを確認してください。料金が無料であっても、適法性の確認を省略してはいけません。
サービス事業者の信頼性を確かめる
給与前払いサービスでは、従業員情報や勤怠データ、振込先口座などを扱います。情報セキュリティに関する認証の取得状況や、通信と保存データの暗号化、アクセス権限の管理方法を確認しましょう。
資金移動に関係する仕組みでは、必要な登録の有無や金融機関との提携状況も確認が必要です。金融庁が公開する登録事業者の情報も判断材料になります。
従業員へ条件を説明する
導入時には、利用対象者や申請上限、手数料、入金時期を従業員へ説明します。特に手数料を従業員が負担する場合は、金額や計算方法を利用前に確認できる状態にしてください。
給与前払いは、従業員が希望した場合に利用する制度として運用することが一般的です。利用を事実上強制したり、利用状況によって不利益な扱いをしたりしないよう配慮しましょう。
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無料で導入できる給与前払いサービス
ここからは、ITトレンドに掲載されている給与前払いサービスのなかから、企業側の初期費用や月額料金を抑えやすい製品を紹介します。無料になる費用と従業員の手数料を確認し、自社の運用にあう製品を比較しましょう。
CRIA(クリア)
- 企業様への費用負担"ゼロ"
- 土日祝日もリアルタイムで現金受取が可能(年末年始も対応!)
- 24時間365日対応のコールセンター完備
株式会社ペイメントフォーが提供する「CRIA(クリア)」は、企業側の費用負担を抑えて導入できる給与前払いサービスです。従業員はスマートフォンから申請し、セブン銀行の現金自動預払機で給与を受け取れます。
企業側に固定費が発生しない一方、従業員には受取時の手数料がかかります。利用頻度を想定し、従業員の負担額や受取方法を確認したうえで検討しましょう。
Advanced pay SAISON
- <New>セブン銀行ATM受取機能利用で申請後、すぐに現金受取可能
- 前払用資金不要!導入コスト・ランニングコストもかかりません!
- 大好評のオプション機能「雇用契約書電子化サービス」
株式会社セゾンパーソナルプラスが提供する「Advanced pay SAISON」は、企業側の導入費用や運用時の固定費を抑えられる給与前払いサービスです。サービス事業者が前払い資金を用意する仕組みに対応しており、企業が事前に資金を準備する負担を軽減できます。
従業員はLINEを利用した申請や、セブン銀行の現金自動預払機での受取が可能です。手数料の負担者や受取条件を確認し、従業員へわかりやすく案内しましょう。
即給 byGMO
- リアルタイム振込、デポジット型/立替型などのユニークな製品性
- 三井住友銀行が2007年から提供してきた安心・セキュアなシステム
- 8,000社を超える業界最大級の導入実績
GMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供する「即給 byGMO」は、勤務実績にもとづく給与の前払いを支援するサービスです。企業の運用方針に応じて、資金の用意や振込方法を検討できます。
初期費用を抑えられる料金体系が用意されていますが、月額料金や利用条件は個別の確認が必要です。企業側と従業員側の費用を分けて見積もり、必要な連携機能とあわせて比較してください。
前給
- 定着率アップと求人応募数アップが見込める
- デジタルマネーの『ララPayプラス』で『前給』の受取りが可能
- 銀行グループ運営の各法律を意識した安全で安心なサービス
きらぼしテック株式会社が提供する「前給」は、従業員が働いた範囲内で、給料日前に給与を受け取れるサービスです。勤怠実績を利用可能額へ反映し、従業員自身による申請に対応します。
初期費用を抑えて導入を検討できますが、月額料金や振込手数料などは契約条件によって異なります。対象人数や利用回数を伝え、年間の費用を確認しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で「給与前払いサービス」の一括資料請求が可能です。ぜひ、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。
無料の給与前払いサービスに関するFAQ
無料の給与前払いサービスを検討する際は、誰が費用を負担するのか、利用開始までに何が必要なのかを確認しましょう。ここでは、導入担当者が疑問を感じやすい点を整理します。
- Q1:給与前払いサービスは完全無料ですか?
- 企業側の初期費用や月額料金が無料でも、従業員の利用手数料や振込手数料が発生する場合があります。システム連携や個別設定が有料になるケースもあるため、無料となる範囲を確認してください。
- Q2:無料サービスでも勤怠管理と連携できますか?
- 表計算ファイルによる連携に対応するサービスはあります。ただし、勤怠管理システムとの自動連携が有料オプションになる場合もあるため、現在使用しているシステムとの連携方法を確認しましょう。
- Q3:企業が前払い資金を用意する必要はありますか?
- 自社払い方式では、企業が前払い分の資金を用意します。立替払い方式ではサービス事業者が一時的に資金を用意するため、企業側の準備が不要な場合があります。資金の流れと精算方法を確認してください。
- Q4:アルバイトや派遣社員も利用できますか?
- 雇用形態にかかわらず利用できるサービスもあります。ただし、対象者は企業側の制度設計や契約条件によって異なります。適用範囲を決め、対象者へ利用条件を明確に案内しましょう。
- Q5:無料サービスを選ぶ際の重要なポイントは何ですか?
- 企業と従業員の費用総額、勤怠や給与計算との連携、入金までの時間、問い合わせ窓口を比較してください。料金だけでなく、法令への対応方針や情報セキュリティも重要です。
まとめ
給与前払いサービスには、企業側の初期費用や月額料金をかけずに導入できる製品があります。ただし、従業員の利用手数料や振込手数料、システム連携費用まで無料とは限りません。
企業と従業員の費用総額、管理工数、法令への対応を含めて比較することが重要です。自社にあう料金体系や運用方法を確認するため、複数サービスの資料請求を活用してください。



