ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■生産管理との関係別
- 販売管理と生産管理を一体で使える:Hi-PerBT KIT3、アラジンオフィス(ねじ業向け)
- 周辺システムとの連携に対応:Hi-PerBT KIT3
- ■自社仕様へのあわせ方別
- 基本パッケージをカスタマイズして使う:アラジンオフィス、アラジンオフィス(機器製造業向け)、楽商
- 独自項目の追加や拡張性で対応する:SMILE V 2nd Edition 販売、Biz∫販売
- ノーコードで帳票や伝票を調整できる:大臣エンタープライズ 販売管理
- 販売と在庫をまとめて管理したい:アラジンオフィス(機器製造業向け)、製造業用 売上仕入在庫管理(営業支援/通販機能付)システム
製造業の販売管理で内製が話題になる理由
販売管理システムの内製とは、社内の人材や開発体制でシステムを作り、運用まで担うことです。製造業では、販売と生産が密接につながっているため、内製が検討される事情も他業種とは異なります。まずは内製の形と、製造業ならではの背景を整理します。
販売管理を内製する3つの形
販売管理の内製には、大きく3つの形があります。1つ目は、ゼロから設計して開発するスクラッチ開発です。2つ目は、プログラミングをほとんど使わずに画面やデータベースを作れるノーコード・ローコードツールでの構築です。
3つ目は、製品を土台にして、足りない部分だけを社内で開発・設定する方法です。同じ「内製」でも、1つ目は開発と保守の負担がもっとも大きく、3つ目は負担を抑えやすい傾向にあります。自社がどの形を想定しているかを最初に明確にしておきましょう。
製造業で内製が検討される背景
製造業で内製が検討される理由の一つは、取引の形が企業ごとに異なる点です。例えば、品番や仕様の組み合わせが多い、得意先ごとに単価や納入条件が違うといった事情です。得意先の発注システムと独自形式でデータをやり取りしている場合も、標準的な製品では業務にあわない部分が出ることがあります。
また、生産管理システムを自社開発で長年使ってきた企業では、販売管理も同じ考え方で作りたいという要望が出ることがあります。いずれの場合も、内製ありきではなく、業務とのずれの大きさから判断することが大切です。
生産形態で変わる販売管理の内製の難しさ
製造業の販売管理に求められる機能は、生産形態によって変わります。そのため、内製の難しさや製品で対応できる範囲も生産形態ごとに異なる点に注意が必要です。ここでは見込生産、受注生産、両者の混在型に分けて、内製を判断する材料を示します。
見込生産の場合
見込生産とは、需要を予測してあらかじめ製品を作り、在庫から出荷する生産方式です。販売管理では、受注、在庫引当、出荷、売上、請求という流れが中心となり、業務の形が比較的標準的です。
この流れは製品ごとの機能差が比較的小さい領域のため、内製しても製品との違いを出せる余地は限られます。社内にシステム担当者が少ない場合は、製品を導入し、需要予測や生産計画とのデータ連携だけを検討するほうが負担を抑えられます。
受注生産・個別受注の場合
受注生産とは、注文を受けてから設計や製造を始める生産方式です。販売管理では、受注ごとの仕様や図面の版、見積の根拠、個別原価を結びつけて管理する必要があり、企業ごとの違いが大きくなります。
そのため、製品の標準機能では表現しにくい部分が出やすく、内製やカスタマイズを検討する理由となります。ただし、案件管理や個別原価に対応した製品もあるため、自社の受注票や見積書をもとに、どこまで再現できるかを資料請求やデモで確かめてから判断しましょう。
見込生産と受注生産の混在型の場合
標準品は見込生産、特注品は受注生産というように、品目によって生産方式が異なる企業もあります。この場合は、品目ごとに受注後の流れが分かれるため、販売管理の設計が複雑化します。
すべてを内製すると、標準品の流れまで自社で作ることになり、負担が大きくなります。標準品の流れは製品の機能を使い、特注品の見積や仕様管理だけを内製やカスタマイズで補うといった切り分けが重要です。どこで線を引くかが、費用と保守の負担を左右します。
生産管理との連携で内製が抱える負担
製造業の販売管理を内製する場合、販売管理単体の開発だけでは済みません。生産管理とのデータの受け渡しやマスタの整合を自社で設計し、稼働後も維持し続ける必要があります。見落としやすい負担を確認しましょう。
受注から生産指示へのデータ受け渡し
製造業の販売管理では、受注情報を生産管理へどう渡すかが重要です。受注を確定したら生産指示を出すのか、在庫を引き当ててから不足分だけ手配するのかによって、必要なデータ項目や処理のタイミングが変わります。
内製の場合、この受け渡しの仕組みも自社で作り、納期変更や数量変更、受注の取り消しといった例外にも対応させる必要があります。連携が失敗したときに担当者へ通知し、未処理のデータを再実行できる仕組みがないと、生産の手配漏れにつながるおそれがあります。
品目マスタと部品表の整合
販売管理と生産管理で、品目コードや得意先コードなどのマスタが別々に管理されていると、連携時にコードの対応表が欠かせません。対応表の更新が漏れると、データのずれを招きます。
さらに、製品を構成する部品の一覧である部品表、いわゆるBOMと販売品目の関係も整合させなければなりません。設計変更で部品構成が変わったときに、販売側の品目情報をどう更新するかまで決めておく必要があります。マスタの管理部署と更新ルールを明文化しておきましょう。
保守と制度改正への追従
内製した販売管理システムは、稼働後も改修が続きます。新しい得意先の取引条件への対応や、サーバやOSの更新に加え、インボイス制度や電子帳簿保存法など請求書や帳簿に関わる制度の改正にも、自社で対応する必要があります。
製品では制度変更にあわせた更新が提供される場合があるのに対し、内製では改修の工数が毎回発生します。仕組みを理解している人が限られると、担当者の不在で改修が止まるおそれもあります。設計書と変更履歴を残し、複数人で保守できる体制を整えることが大切です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で製造業向け販売管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品の比較検討を進めましょう。
製造業向け販売管理システムを内製で作る段取り
内製を選ぶ場合は、いきなり全体を作るのではなく、生産との接点を意識しながら段階的に進めることが重要です。ここでは、製造業の販売管理を内製する際の段取りを3つの手順で紹介します。
1. 受注から請求までの例外を洗い出す
最初に、受注、出荷、売上、請求、入金の各工程で、誰がどの情報を扱っているかを書き出します。Excelや紙の帳票で管理している部分も含めると、システム化すべき範囲が見えてきます。
特に重要なのが、得意先ごとの例外処理の一覧です。分納や直送、単価の後決め、支給品の扱いなど、例外がどれだけあるかによって、作り込みの量が変わります。この一覧は、後で製品と比較する際の判断材料にも使えます。
2. 生産管理側の担当者と仕様を決める
次に、生産管理や購買の担当者を交えて、受注情報の受け渡し方法とマスタの管理ルールを決めます。販売部門だけで仕様を決めると、生産側で必要な項目が足りず、後から改修が必要になる場合があります。
受け渡すデータ項目、連携のタイミング、どちらのシステムの情報を正とするかを文書にまとめ、両部門で合意しておきましょう。合意した仕様は、将来ほかの製品へ切り替える際の要件定義にも活用できます。
3. 一部の品目や得意先で試してから広げる
仕様が固まったら、受注入力と受注一覧など効果が見えやすい範囲から作り、一部の品目や得意先で試験的に使います。入力の手間や生産側へのデータの正確さを確認してから、対象を広げる進め方です。
この段階で、想定より改修の手間がかかる、担当者の負担が大きいといった問題が見えた場合は、残りの範囲を製品に切り替える判断もできます。最初から全工程を作り込まないことで、方針転換の余地を残せます。
生産管理を残したまま販売管理を刷新する方法
生産管理システムは使い続けたいものの、販売管理は見直したいという場合は、販売管理だけを製品に置き換え、必要な部分を内製で補う方法があります。製造業で取りうる組み合わせ方を紹介します。
販売管理の製品とAPIで連携する
既存の生産管理システムを残し、販売管理は製品を導入して、API連携やCSV連携でつなぐ方法です。APIとは、システム同士がデータをやり取りするための窓口のことです。受注から請求までの標準的な流れと制度対応は製品に任せられます。
連携する際は、データの更新頻度や、連携が失敗したときの通知と再実行の方法を確認しましょう。連携の仕様が公開されているか、導入時にどこまで支援を受けられるかも、製品を比較するときの確認点です。
見積や仕様管理だけを内製で補う
受注生産の見積計算や仕様管理など、自社独自の部分だけを内製し、販売管理の製品とデータをつなぐ方法もあります。独自部分を小さく保てるため、内製の保守負担を抑えられます。
この方法を選ぶ場合は、項目の追加や帳票の変更を、製品の設定だけでどこまで行えるかを確認しましょう。設定で対応できる範囲が広い製品ほど、内製する部分を減らせます。ノーコードで画面を拡張できる製品もあるため、資料請求の段階で確かめておくと安心です。
内製と比べたい製造業向け販売管理の一覧
内製の代わりや補完として検討できる、製造業向けの販売管理システムを一覧にまとめました。生産管理との関係や自社仕様へのあわせ方を比べる際の参考にしてください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Hi-PerBT KIT3 | テンプレートを土台に販売管理と生産管理を構築。周辺システムとの連携にも対応する |
| アラジンオフィス(ねじ業向け) | ねじ業界向けに販売・在庫・生産管理を広くカバーするイージーオーダー型のパッケージ |
| アラジンオフィス | 製造業向けに販売管理の機能をまとめたパッケージ。要望に応じて機能をカスタマイズできる |
| アラジンオフィス(機器製造業向け) | 機器製造業に必要な販売管理と在庫管理を広くカバーするイージーオーダー型のシステム |
| 大臣エンタープライズ 販売管理 | ノーコード開発で帳票や伝票を柔軟にカスタマイズでき、OS入替や法改正への対応も考慮 |
| Biz∫販売 | 販売・購買・在庫管理をカバーし、高い拡張性で企業固有の要件や業界特性に対応する |
| SMILE V 2nd Edition 販売 | マスターや伝票への独自項目の追加、オリジナル帳票の作成ができる販売管理システム |
| 楽商 | 見積から請求まで販売と在庫の流れを集約し、現場の運用にあわせたカスタマイズにも対応 |
| 製造業用 売上仕入在庫管理(営業支援/通販機能付)システム | 製造業向けの売上・仕入・在庫管理ソフト。棚卸や倉庫間移動などの在庫機能を備える |
生産管理と両立できる販売管理システム
既存の生産管理を活かしたい場合や、内製で作り込む範囲を減らしたい場合に候補となる製品を紹介します。
Hi-PerBT KIT3
- 業界特有の業務に対応する標準機能と豊富なテンプレート
- 周辺システムと柔軟に連携し、将来的な連携システムにも対応可能
- 変化する業務/取引要件にも対応できる将来性
株式会社日立ソリューションズ・クリエイトが提供する「Hi-PerBT KIT3」は、販売管理と生産管理を対象としたシステムです。基本部品となるテンプレートをベースに、自社の業務にあわせたシステムを構築できます。業界特有の業務に対応する標準機能を備え、周辺システムとの柔軟な連携にも対応しています。販売と生産をまとめて見直したいものの、ゼロからの内製は負担が大きいと感じる製造業で検討しやすい製品です。
アラジンオフィス(ねじ業向け)
- ねじ業界に特化した販売・在庫・生産管理パッケージシステム
- 5000社を超える導入実績
- ユーザーリピート率は驚異の98.3%
株式会社アイルが提供する「アラジンオフィス(ねじ業向け)」は、ねじ業界向けのパッケージシステムです。販売管理・在庫管理・生産管理を広範囲にカバーするイージーオーダー型の構成で、業界の商習慣にあわせた運用を目指せます。販売と生産のデータを別々の仕組みで管理していて、受け渡しの手間に課題を感じている企業に向いています。対象地域は関東・関西・東海です。
アラジンオフィス
- 基本パッケージにカスタマイズ可能なイージーオーダーパッケージ
- 5000社を超える導入実績
- ユーザーリピート率は驚異の98.2%
株式会社アイルが提供する「アラジンオフィス」は、製造業向けの販売管理パッケージソフトです。販売管理に必要な機能をコンパクトにまとめており、要望に応じて必要な機能をカスタマイズできます。基本パッケージに自社独自の処理を加えるイージーオーダーの考え方のため、標準機能を土台にしながら例外処理だけを追加したい場合に適しています。対象地域は関東・関西・東海です。
アラジンオフィス(機器製造業向け)
- 機器製造業界向け販売・在庫管理システム
- 5000社を超える導入実績
- ユーザーリピート率は驚異の98.3%
株式会社アイルが提供する「アラジンオフィス(機器製造業向け)」は、機器製造業向けの販売・在庫管理システムです。機器製造業に必要な販売管理と在庫管理を広範囲にカバーするイージーオーダー型のシステムで、業界の業務にあわせた形で導入を進められます。受注から出荷までの在庫の動きを、販売管理と同じ仕組みで把握したい企業に向いています。対象地域は関東・関西・東海です。
大臣エンタープライズ 販売管理
- ノーコード開発により帳票・伝票等を柔軟にカスタマイズ
- 高い前方互換性を備え、OS入替や法改正にもスムーズに対応
- 多事業展開に対応し、コスト削減と事業の「見える化」を実現
株式会社日立システムズが提供する「大臣エンタープライズ 販売管理」は、日本企業の商習慣に即した機能を持つERPパッケージの販売管理です。ノーコード開発により帳票や伝票などを柔軟にカスタマイズでき、プログラムを書かずに自社仕様へ寄せる余地があります。前方互換性を備え、OS入替や法改正への対応も考慮されています。内製で帳票まわりを作り込む負担を抑えたい企業にとって、比較の候補のひとつです。
Biz∫販売
- 業務効率と統制のバランスが取れた電子申請・承認に対応
- 取引見込から実績まで、あらゆる切り口で損益管理が可能
- 高拡張性で企業固有の要件や業界特性にも柔軟に対応
株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが提供する「Biz∫販売」は、販売業務・購買業務・在庫管理業務をカバーする販売管理ソリューションです。拡張性が高く、企業固有の要件や業界の特性にも柔軟に対応できます。取引見込から実績までさまざまな切り口で損益管理ができ、電子申請・承認にも対応しています。
SMILE V 2nd Edition 販売
- 必要な情報を必要なタイミングで活用できる各種機能
- 重複入力削減や外出先からのデータ活用等、あらゆる効率化を支援
- 柔軟なパッケージ機能で、個別カスタマイズを軽減
株式会社大塚商会が提供する「SMILE V 2nd Edition 販売」は、売上・売掛から仕入・買掛、在庫管理までをカバーする販売管理システムです。マスターや伝票に独自項目を追加でき、各種実績の集計やオリジナル帳票の作成、多角的なデータ分析にも対応しています。柔軟なパッケージ機能で個別カスタマイズを減らす考え方のため、内製で追加開発してきた項目をパッケージ側で吸収したい企業に向いています。
楽商
- 見積から請求まで、販売・在庫の流れを1つに集約します
- 今のやり方はそのまま、現場に合わせて柔軟にカスタマイズします
- 自社サーバーもクラウドも、自社に合う形で選べます
株式会社日本システムテクノロジーが提供する「楽商」は、中小企業向けの販売・在庫管理システムです。見積から請求までの販売と在庫の流れを1つに集約し、転記や入力の手間を減らします。現在の業務のやり方を活かしながら、現場にあわせたカスタマイズに対応している点が特徴です。自社サーバーとクラウドから自社にあう形を選べるため、既存環境を踏まえて検討できます。
製造業用 売上仕入在庫管理(営業支援/通販機能付)システム (株式会社インサイトブレインシステム)
- 売上・仕入・在庫管理を一つのシステムで運用可能。
- 応対履歴管理やRFM分析、メール一括送信に対応。
- 棚卸、倉庫間移動、在庫集計表などの在庫機能を搭載。
まとめ
製造業向け販売管理システムの内製は、受注生産など業務の独自性が高く、生産管理との連携を自社で設計し保守できる場合に検討の余地があります。一方で、データの受け渡しやマスタの整合、制度改正への追従は継続的な負担です。生産形態ごとに内製する範囲を見極め、販売管理は製品に任せて生産管理とAPIでつなぐ方法も比べてみましょう。連携方法は製品ごとに異なるため、資料請求で確認してみてください。

