1.サーバ専用か統合型か
一言で監視といっても、その対象には、サーバ、ネットワーク、セキュリティなどがあります。これらすべてを対象とする統合監視ツールも提供されています。サーバ運用監視ツールを選択する場合、この統合タイプかサーバ専用タイプかを選ばなければいけません。
統合ツールは多機能なだけあって高価で、さまざまなことができる分、専門的な技術も求められます。これに対し専用タイプは、一般的に価格もリーズナブルで操作性もシンプルです。
2.特定ベンダ専用かマルチベンダか
サーバ専用の中でも、特定のベンダのみに対応しているか、マルチベンダ対応かの2種類があります。導入しているサーバのベンダが限られている場合は、そのベンダの推奨するツールを選ぶといいでしょう。サーバのオプションとして、専用の監視ツールが付属していること製品もあります。
複数のベンダのサーバを利用している場合は、マルチベンダ対応のツールを選択して、監視業務を標準化することができます。
3.エージェントの有無
エージェントとは、監視する対象にインストールするソフトウェアです。このエージェントが機能して端末を監視するわけです。 しかし、エージェントは企業のポリシーによってインストールが許されない場合もあります。
この場合は、エージェントレスのツールになります。エージェントレスは、監視できる範囲が限られることもあります。 エージェントが必要かどうかも選択の際のポイントとなります。
4.アウトソーシングか自前か
サーバ運用監視ツールには、アウトソーシングサービスをともなうメニューも用意されていることがあります。有料ではありますが、アウトソーシングすることで監視負荷から解放され、コアコンピタンスに集中できます。監視作業の負荷とコストを比較しながら検討しましょう。
5.自社に必要な機能が盛り込まれているか
諸機能の比較は一覧表でもできますが、次のポイントも重視するようにしてください。
操作性
自前で監視する場合は操作性のチェックが重要となります。サーバ監視ツールはサーバを購入すると無料で付属されていることもありますし、OSSながら多機能なソフトウェアもあります。
それでも有料の製品を購入するのは、優れた操作性とサポートに期待しているからです。ほとんどの製品は評価版をダウンロードできます。一定期間利用して、操作性を確認することをお薦めします。
コストパフォーマンス
コストパフォーマンスは監視ツールに限ったことではありませんが、とりわけこの分野は価格の違いが際立っています。基本機能がほぼ同じであるならば、低価格で簡単操作のツールにしましょう。
最近の傾向として、多機能でありながら低価格なツールも販売されています。これも評価版をダウンロードして確認しましょう。
スタッフのスキル
これはアウトソーシングする場合のチェックポイントです。低価格なのはいいけれど、派遣社員ばかりを使って、スキルに不安のあるサービス事業提供者もあります。
しかしながら、このスキルレベルの見抜くのは、簡単ではありません。その手法の1つとしてオペレーションセンターを見学することが考えられます。セキュリティの観点から見学を断られることも想定されますが、見学が可能かどうか、一度確認してみることも無駄にはならないでしょう。
自社にあったサーバ運用監視ツールを選ぼう!
サーバ運用監視は、システム運用管理者の基本かつ重要な役割であり、さまざまなニーズからいくつものタイプが販売されています。そのためにも、この記事で紹介した以下のポイントに気を付けながら選びましょう。
- ●サーバ専用か統合型か
- ●特定ベンダ専用かマルチベンダか
- ●エージェントの有無
- ●アウトソーシングか自前か
- ●自社に必要な機能が盛り込まれているか
ぜひ優れたコストパフォーマンスのツールを選択してください。