無料で使える!企業向けUTMのおすすめ5選!
UTM(Unified Threat Management)は統合脅威管理と訳されます。UTM機能をもつセキュリティゲートウェイをLANとインターネットの間に設置することで、セキュリティを一元管理できます。ここでは、無料で利用できる企業向けUTMを5つ見ていきましょう。
Essential Firewall Edition
Sophos社が提供するインストール型UTM。ゲートウェイ機能と、ファイアウォールやネットワークセキュリティ、暗号化リモートアクセス、ハードウェアやネットワーク利用のログ操作/レポート作成などの基本的なセキュリティ機能が搭載されています。
有料版の「Sophos UTM Basic Gard」や「Full Guard」にアップグレードすると、ネットワーク保護やメール保護、Web保護、Webアプリケーションセキュリティなども利用できるようになります。
Untangle NG Firewall
Untangle社が提供するインストール型UTM。ゲートウェイ機能と、ファイアウォールやフィッシングブロッカーといったいくつかの基本的なセキュリティ機能を備えています。
Webフィルタやウイルスブロッカーなど、基本的でありながら搭載されていない機能もありますが、有料版にすれば利用できるようになります。また、NG Firewallを強化するクラウドサービスが提供されているのも特徴です。
Endian Firewall Community Edition
Endian社が提供するインストール型製品。Web・電子メールセキュリティ、ウイルス対策、VPNなどの機能が搭載されています。また、ネットワークトラフィックのレポート機能も備わっています。
一方、公式テクニカルサポートは提供されていません。サポートや高度な機能を使いたい場合は同社のEndian UTM Professionalを使う必要があります。
Simplewall
Simplewall Software社が提供するインストール型製品。無料で全機能が使えるUTMです。ウイルスやスパム防止といったネットワーク保護機能からコンテンツフィルタリング、帯域幅の最適化など幅広い機能を備えています。
標準ではサポートはありませんが、サポートを必要したときだけ料金を支払うことで支援してもらうことが可能です。
XG Firewall
Sophos社が提供するインストール型製品。有料製品ですが90日間の無料トライアル期間が用意されています。レポートやWebアプリケーションファイアウォール、メール保護、サンドボックスなど広範にわたるセキュリティ機能を備えています。
1つのコンソールですべてのセキュリティを管理可能です。また、ユーザーのWebアクティビティやアプリケーションのリスクに関する詳細なレポート機能も特長です。

無料で使える企業向けUTMの選び方は?
UTMは製品のスペックによってスループット(時間当たりの処理能力)が異なります。スループットが不足していると通信が遅延し、業務に悪影響が及ぶため気をつけなければなりません。現状として自社で円滑にUTMを使うのに必要なスループットを検討し、余裕を持って製品を決めましょう。
また、将来的に事業が拡大する見込みがあるのなら、その時にスペックを変更しなければならなくなるおそれがあります。そのため、後でスペックを簡単に変更できる製品を選びましょう。クラウド型UTMなら基本的に機能やスペックの変更は容易です。
UTM製品における無料・有料の違いは?
無料と有料のUTM製品はどう違うのでしょうか。
機能の豊富さ
一口にUTMといってもその機能は製品によってさまざまです。単純にサイバー攻撃を遮断するだけのものもあれば、帯域管理やVPNなどの高度な機能を備えたものもあります。
そして、当然ながら無料UTMより有料UTMのほうが機能が充実している傾向にあります。最低限の機能だけで良いのなら無料UTMでも事足りるでしょうが、本格的に使いたいなら有料製品を選ぶべきでしょう。
また、無料のUTM製品の中には、有料版のお試し版のような存在として提供されているものも多いです。その場合、無料版は有料版の機能を一部制限した状態で提供されます。すべての機能を使いたいのであれば有料版に移行しなければなりません。
サポート体制の有無
UTMは一度設定すればそこまで運用に負担がかからないものです。しかし、そもそも初期設定が難しいことがあります。さらに、何らかのトラブルが生じた際に対応するには、ある程度の専門知識が問われるでしょう。
したがって、そういう場面でベンダーのサポートを受けられるかどうかはUTM選定時に留意しておかなければなりませんが、無料製品は基本的にサポートがないことが多いです。特に海外製品だとサポートがないだけでなく、日本語のマニュアルが十分に整備されていないこともあります。
一方、有料UTMは多くの製品でサポートが提供されています。導入前のコンサルティングから運用支援まで幅広くサポートしてくれるベンダーも少なくありません。この点でも、本格的に利用したいなら有料UTMに軍配が上がります。
無料だけでなく、有料のUTM製品も検討しよう!
UTMには無料で使える製品があります。コストを低く抑えることを最優先する場合は有力な選択肢になるでしょう。
しかし、機能の豊富さやサポート体制の充実度では、無料UTMは有料UTMに全面的に劣ります。安定的に運用したいのであれば、初めから無料UTMに絞らず、有料UTMを視野に入れることが大切です。
製品を十分に比較し、自社に最適なものを選びましょう。
