ホスティングサービス導入の失敗例
ホスティングサービスを導入したけど、うまく行かなかった・失敗したという例を4つご紹介します。
- ●必要な機能を利用できなかった
- ●アクセス速度が遅くなった
- ●利用目的が一致していなかった
- ●低価格なサービスを選択したらサービスが不十分だった
では、それぞれ詳しく見ていきましょう。
失敗例1 必要な機能を利用できなかった
ホスティングサービスでは、サーバ機やネットワーク回線などのインフラは提供事業者の所有するものを利用できます。またサーバの管理業務についても、提供事業者の手によって行われます。これはユーザーにとって、サーバの運用コストを削減できるという面で大きなメリットとなります。
一方で提供事業者のインフラやサービスを利用することは、サーバ環境のカスタマイズ性に制限をもたらすという側面もあります。特に複数の利用者が同一のサーバ機に環境を構築する共有サーバを利用する場合、さらに制限の範囲が広がる可能性が高いです。
そのためホスティングサービスを利用した場合には、「サーバ環境の容量やサーバ機の性能といった面に制限があり、必要な機能を利用できない」といった課題に直面する企業もあります。
失敗例2 アクセス速度が遅くなった
提供事業者によっては、海外のデータセンターに設置されたサーバを利用しているホスティングサービスもあります。海外の新興国などの方が、データセンターの建造コストやサーバ管理に充てる人件費を安くおさえられるからです。そのため特に低コストで導入できるホスティングサービスについては、海外のデータセンターを利用している可能性が高いと言えます。
一方でネットワーク回線を利用してサーバにアクセスする場合、原則として接続元と接続先の物理的な距離が遠のくにしたがって接続時間が長くなります。したがって、国内にあるサーバにアクセスするよりも海外にあるサーバにアクセスする方が接続に時間を要します。
そのため、海外にあるサーバを利用したホスティングサービスを採用した企業からは「以前よりも通信速度が遅くなった」、「Webサイトの表示に時間がかかるようになった」という不満の声も聞かれます。
失敗例3 利用目的が一致していなかった
低価格なホスティングサービスには、Webサイト運営を目的としたものも目立ちます。業務用サーバに比べてWebサイト運用向けのサーバは、サーバ容量、処理速度、利用できるアプリケーションの範囲などが限定的です。
そのためWebサイト運用向けのサーバは、スペック面で業務用サーバとしての利用には向かない場合も少なくありません。したがって、低価格なホスティングサービスを選択した場合「スペックが足らず、業務用インフラとしては利用できない」としてホスティングサービスを乗り換えなければならない事態に陥る企業もあります。
失敗例4 低価格なサービスを選択したらサービスが不十分だった
価格でホスティングサービスを選んでみたものの、サービスが十分でなくサーバの移行があまりうまくいかないことや、容量が不十分でサーバが落ちてしまうこともありえます。自社でサーバに関する知識が足りないと感じている場合は、サービスやサポートが充実したホスティングサービスを選びましょう。
また、サーバが落ちてしまえば自社サービス停止してしまうことになるので、そういった対策が取れるかどうかも提供会社に確認しましょう。
失敗を加味してスムーズなサーバ運用を!
いずれの失敗についても、提供事業者の提示するスペックやサービス内容の確認が不足している場合に発生する可能性が高いです。
さまざまなITサービスの中でも、特にサーバに関するサービスは提供事業者によってその内容が大きく異なります。そのためスペックやサービス内容の確認、他社との比較が不十分であることは、ホスティングサービスの導入失敗につながる大きな原因となってしまうのです。
ホスティングサービスは自社のデータやサービスの要となるので、しっかりと選定を行いスムーズな運用を実現させましょう。
以下の記事では、ホスティングサービスの選び方やサーバの移行方法について解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
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