HTMLエディタとは
HTMLエディタとは、HTMLのコードに特化したテキストエディタのことです。プログラムなどのコーディングではメモ帳や通常のテキストエディタを使います。しかし、Webページの制作を行うのであれば専門性が高いHTMLエディタを使うのがおすすめです。
HTMLエディタには以下の機能があります。
- ■HTMLタグの入力補助・自動補完
- ■コードのエラー表示
- ■HTMLタグの校正機能
- ■プレビュー画面表示
通常の文章作成ソフトと比較すると、このようにHTMLを書きやすくなるメリットが多いです。
プログラミングでは統合開発環境であるIDEを利用するケースもあるでしょう。確かにIDEは開発に必要な環境が揃っているため、1つで複雑なプログラミングを可能にします。しかし、動作が遅いといったデメリットがあります。
それに対してHTMLエディタはコーディングに特化しているため、スムーズに編集・操作できるのが特徴です。
HTMLエディタの選び方
Webページの制作にはHTMLエディタが必須ですが、ツールの種類は多くあります。では、どのようにHTMLエディタを選べば良いかを見ていきましょう。
利用用途に合っているか
テキストエディタにはいくつかの種類があるため、自身の利用用途に合ったタイプを選ぶようにしましょう。HTMLやCSS、JavaScriptのファイルを別々に管理・同時編集できる「プロジェクト管理タイプ」というものがあります。このタイプはWeb制作に向いています。
ほかにもHTMLファイルの一部だけを書き換えられるテキストエディタや、1枚のページのみを編集する種類もあります。このような部分型のエディタは細かくサイトを調整するときに役立つでしょう。
それ以外にもテキストエディタによって搭載している機能も大きく違います。例えば、HTMLやCSSで記述したコードを、そのままWebページに同時反映できるライブビュー編集機能があれば、楽に開発を行えます。
自動入力機能はあるか
HTMLエディタはHTMLのコーディングに特化している種類が多くあります。その中でも、テキストの自動入力機能があれば、効率的なコーディングが可能です。
内容はHTMLエディタによりますが、コードの閉じタグと改行タグが自動入力されるのが基本です。ほかにもタグ付けされたコードに色を塗る「ハイライト機能」や、段落を自動で補正する「校正機能」などがあります。
このようにHTMLコーディングにとって便利な機能が搭載されていることもあるため、よく確認しましょう。
日本語に対応しているか
特に初心者であれば、使用するHTMLエディタが日本語に対応しているかどうか、よく確認しましょう。もちろん、英語を問題なく使える方であれば日本語非対応のツールでも構いません。しかし、日本語に対応していないツールだと操作の難易度は高くなります。
HTMLのコードやタグはすべて英語ですが、メニュー画面などは日本語に対応しているものを選びましょう。
利用するOSに適しているか
自分が開発する環境・OSに適しているエディタを選びましょう。OSにはMac・Windows・Linuxがあります。当然ですが、どんなに高性能なエディタでも自身のパソコンのOSに対応していないと使えません。
無料でどこまで使えるか
テキストエディタには無料・有料の2パターンがあります。無料だと機能制限がある製品が多いです。ほかにも一定期間無料で利用すると有料になるものもあります。まずは、無料でどこまでの機能を利用できるか確認しましょう。
効率良くHTML開発を行うためには、高機能なエディタを使う必要があります。そのため、無料版のエディタでも今後機能を拡張することも考えて価格をチェックしておきましょう。
厳選!おすすめのHTMLエディタ10選
ここからは、おすすめのHTMLエディタを紹介していきます。
Brackets
Bracketsは、ブラウザの設計を柔軟にサポートするHTMLエディタです。コーディングする画面のビジュアルが分かりやすく見やすい上、動作は軽く扱いやすいです。ビジュアルツールとエディタの組み合わせにより、開発プロセスを効率化します。
対象のブラウザにはリアルタイムで接続しているため、変更した内容はその場で確認することが可能です。
Atom
Atomは、比較的新しく無料で利用できるテキストエディタです。Web開発に強みがあり総合的に開発可能。Windows、Mac、LinuxなどのOSを選ばずに開発できます。複数のプロジェクトを1つの画面で編集できるといった、使いやすいUIも大きなメリットです。
CotEditor
CotEditorは、MacOS専用のオープンソースのテキストエディタです。日本語に対応しているため、Macで開発を行いたい初心者におすすめのツールです。ツールの起動や操作は軽く、スムーズにコーディングを行えます。
自動バックアップ機能もあるため、仮に強制終了した場合でもデータを失う心配がないのも嬉しいポイントです。
Visual Studio Code
マイクロソフト社が提供するVisual Studio Codeは、テキストエディタの中でも定番のオープンソースです。Windows以外にMac・Linuxでも動作が可能であり、開発しやすく主要なプログラミング言語はほとんどサポートしています。
軽量なエディタであるため、Web開発の中でも特にクラウド開発用としておすすめです。
Online HTML EDITOR
Online HTML EDITORは、名前のとおりオンライン上でコーディングを行えるフリーのテキストエディタです。ワープロ感覚で開発を行えるため、初心者でも扱いやすいのが特徴です。
HTMLコードを知らない人でも、編集結果からHTMLのソースを得られることも大きなメリットといえるでしょう。
Sublime Text
Sublime Textは、無料で利用できるテキストエディタです。Mac・Windowsに対応しており、環境の無駄がないため動作が軽いのが特徴です。ストレスなく開発できる上、プラグインも豊富であり、自分好みにカスタマイズすることも可能。
Notepad++
Notepad++は、オープンソースのテキストエディタであり、無料で利用できますが、機能は豊富に備わっています。C言語を始めとしたJava・PHP・JavaScriptなど30種類以上の言語に対応。コーディングしている文字には色をつけることも可能で見やすいのが特徴です。
CodePen
CodePenは、ブラウザ上でHTML・CSS・JavaScriptのコーディングを行えるテキストエディタです。ライブプレビュー機能があり、変更を加えた内容はリアルタイムで反映されます。
コーディングの仕様も見やすく、Resultボタンを押すだけで反映結果が分かるため、使いやすいのも特徴です。
Liveweave
Liveweaveは、オンライン上でHTML・CSS・JavaScriptを編集できるテキストエディタです。無料で利用できるサービスであり、簡単なWebサイトの開発に向いています。1画面にHTML・CSS・JavaScriptの内容を集約できるため、複数の言語を使って開発する際におすすめです。
W3Schools
W3Schoolsは、HTMLコードのサンプルが豊富にあるオンライン上のテキストエディタです。使い方はシンプルであり、画面の左側にテキストを入力し「Run」を選択すると、右側に結果が表示されます。
開発用のエディタというよりは、学習用の意味合いが強いため、独学でプログラミングを学ぶ人に好まれています。
最適なHTMLエディタを見つけ、開発環境を整えよう!
Webページを開発するときには、最適なHTMLエディタを利用して開発環境を整えましょう。
まずは、利用用途を明確にし、自動入力機能や日本語対応の有無、対応OSを確認してください。継続して利用する場合は、有料版の価格も重要です。適したエディタがあれば生産性も向上します。
また、コーディングだけでなく開発環境全般を効率化したいと考えている場合は、「開発ツール」の利用も検討してみてはいかがでしょうか。