Javascriptの開発環境を構築する方法
Webサイトを作成するときにも使用するJavascript。知っていて損のないプログラミング言語ですが、具体的にJavascriptの開発環境を構築するには、どうすればよいのでしょうか。
テキストエディタを使用する
テキストエディタはテキストのみで構成されるファイルを編集するソフトで、プログラミングにも用いられます。Javascriptの開発環境をテキストエディタで構築する方法は、オフラインとオンラインの2種類に分けられます。
オフライン環境
オフライン環境でテキストエディタを使ってJavascriptのプログラムを書き、それをブラウザ上で作動させる方法です。もっとも基本的な方法で、広く利用されています。
この方法のメリットは、無料で始められ選択肢が広いことです。テキストエディタやブラウザにはさまざまな種類があるため、自分の使いやすいものを選べます。
オフライン環境のテキストエディタは、Javascript以外にPythonやRubyでも共通して利用でき、これらの言語でプログラム開発する人が使っています。ただし、初心者にはあまり向いていません。自分でコントロールできる範囲が広い分、高度な知識が求められるためです。
なお、オフライン環境で使うブラウザーは、JavaScriptの新しい構文やライブラリに対応している、Google ChromeとFirefoxが良いでしょう。
オンライン環境
オンライン環境でJavascriptのコーディングと実行を行う方法です。ブラウザ上で作動するテキストエディタを使います。
コーディングから実行まで一貫してオンライン環境で行えるため、インターネットにアクセスできればどこでも作業可能です。開発負担が少ない方法といえるでしょう。
オンライン環境でJavascriptのコーディングをする際、Google Chromeではデベロッパーツールを使います。これはブラウザに備わっている機能で、Javascriptの実行やCSSによるデザインの調節などが可能です。
統合開発環境(IDE)を使用する
統合開発環境とは、開発に必要な機能を統合的に備えたツールのことです。
具体的には、テキストエディタやコンパイラ、デバッガなどの機能が備わっています。つまり、プログラムのコーディングから実行、デバッグまで1つのツールで完結するということです。
さらに、インテリセンス(入力補完機能)など作業をサポートする機能も豊富なため、スムーズに開発を進められます。
ただし、1つのツールが幅広い機能を備えているため、慣れるまではそれらを把握するのが大変です。また、機能が多い分、テキストエディタよりも動作が緩慢になりがちです。
サーバサイド開発を可能にするプラットフォームを利用する
基本的にJavascriptはクライアントサイドで利用する言語です。それに対し、サーバサイドではPHPやJava、Rubyなどを使うのが一般的です。
しかし、最近ではサーバサイドJavascriptの高速処理が実現し、サーバサイドの開発に利用されています。クライアントサイドと同じ言語でサーバサイドの環境を開発できるため、両者間での仕様の擦り合わせが必要ありません。これにより、開発効率の向上が期待できます。
スマホアプリを使用する
Javascriptの開発はスマホアプリでも可能です。無料のアプリも多いため、手軽にJavascript開発を行えます。デバッグやインテリセンスなど、機能に富んだアプリも少なくありません。
しかし、入力がパソコンほど円滑ではないため、本格的に開発するうえではあまり向いていません。ちょっとした確認や学習向きの方法といえるでしょう。
Javascriptに最適!テキストエディタを比較
Javascriptの開発に適したテキストエディタを紹介します。
Atom
GitHubにより開発された、オープンソースのオフラインで使えるテキストエディタです。2015年に登場した新しい製品ですが、予測変換などの便利な機能が豊富なため、利用者が多いです。WindowsやMac、Linuxで利用でき、メニューの日本語化も可能です。
Visual Studio Code
Microsoft社が提供するテキストエディタです。デバッグやインテリセンスなど機能が豊富です。また、サーバー側アプリをローカルで実行して、連携したデバッグが可能です。
機能ごとに対象とする言語が異なりますが、プラグインによって拡張できます。macOSとWindows、Linuxで動作します。
開発効率を向上!IDEを比較
Javascriptの開発に適した統合開発環境を紹介します。
Glitch
Glitch社により運営されているクラウド統合開発環境です。クライアントサイド開発とサーバーサイド開発が1つのエディタで可能になります。サーバの準備やセットアップの手間なく、すぐに使い始められるのが特徴です。
Eclipse IDE
IBMが開発したオープンソースの統合開発環境です。主にJavaを対象としていますが、拡張性が高く、プラグインによって対象言語を増やせます。
Javascriptについてもプラグインがあり、プログラムの編集やコンパイル、実行、デバッグ機能があります。ほかにも、バージョン管理システムとの連携など、便利な機能も豊富です。
Javascriptの開発環境を構築し、新しいサービスを作ろう!
Javascriptの開発環境を構築する方法は以下の4つに大別されます。
- テキストエディタ
- 最も基本的。オンライン用とオフライン用がある。
- 統合開発環境
- 開発に必要な機能を網羅している。
- サーバサイドのプラットフォーム
- サーバサイドでの開発にJavascriptを用いる。
- スマホアプリ
- スマホで気軽にJavascriptを開発できる。
適切な開発環境を構築し、効率的にサービスを開発しましょう。