PHPの開発環境を構築する方法
PHPの開発環境を構築する方法としては、主に以下が挙げられます。
- ■IDEの利用
- ■XAMPPの利用
- ■オンライン実行環境の利用
上の方法は比較的初心者でも実行しやすく、ほかにも「LAMP環境」や「Docker」を使った構築方法があります。
LAMP環境とは「Linux・Apache・MySQL・PHP」を使ったWebアプリケーションの開発環境です。オープンソースを利用して構築できますが、OSはLinuxになるためWindowsやMacの方だと新しく実機を用意する必要があります。この場合は仮想マシンを利用してLAMPを導入するのがおすすめです。
DockerとはLinux上で動作するツールの1つであり、動作が軽い仮想化環境であることが特徴です。OSがLinuxであれば、手軽に同じ環境を整えられるためPHPを使った開発現場ではよく使われます。
IDEを利用する
PHPの開発環境を構築する際にはIDEを利用する方法が代表的です。IDEとは統合開発環境を指し、開発に必要な機能やツールをひとまとめにしたソフトウェアのことです。主にIDEにはエディタ・コンパイラ・リンカ・デバッガが含まれます。
一般的に、開発環境を整えるためには必要なツールを別々に導入しますが、その分手間がかかるでしょう。IDEの場合は、特定の機能やツールしか使えませんが、手軽に開発環境を整えられることがメリットです。
このIDEは以下の手順で導入します。その内容について詳しく紹介します。
- ■PHPのインストール
- ■Visual C++のインストール
- ■Apacheのインストール
1.PHPのインストール
PHPの開発環境を構築する場合は、まず開発言語となるPHPをインストールします。PHPは公式サイトでダウンロードできますが、2021年3月の時点ではバージョンがPHP8.0系、PHP7.4系とPHP7.3系となっています。コードの更新や試験運用の兼ね合いで古いバージョンが必要となる場合は、ページの右側にある「Old Archives」からダウンロード可能です。利用環境に応じてバージョンを選択しましょう。
2.Visual C++(IDE)のインストール
PHP環境を構築する際には「ランタイム」が必要であり、もしランタイムがインストールされていないと上手く実行されずエラーが表示されてしまいます。ランタイムとは、複数のソフトを実行させるために必要なツールや機能を意味します。
一般的にMicrosoft社のVisual C++が使われます。Visual C++は、コードエディタやコンパイラ、デバッガ、ライブラリ、ランタイムなどで構成されたIDEです。Visual Studioの一部としてVisual C++が提供されているので、まずはVisual Studioをインストールしましょう。
3.Apache(Webサーバソフトウェア)のインストール
最後に、Webサーバソフトウェアをインストールし、プログラミングを行える環境を整えていきます。Webサーバソフトウェアはさまざまな種類がありますが、オープンソースのApacheが使われることが多いです。
Apacheをインストールしたら、PHPを実行するためのWebサーバを起動してください。その後、IDEを起動すれば開発環境の構築は完了します。
XAMPPを利用する
XAMPPとはクロスプラットフォーム(X)で起動する「Apache・MariaDB・PHP・Perl」を集めたパッケージソフトファイルです。
XAMPPはWebサーバ・データベース・プログラミング言語がセットになっているため、これらを別々でインストールする手間が省けます。公式サイトからダウンロード・インストールしてください。
複数のツールがセットになっているパッケージであるため、それぞれバージョンが異なることがあります。その場合は最新版をインストールしましょう。
オンライン実行環境を利用する
プログラミングを行いたい方の中には、開発環境がどのようなものか試してみたいという人もいるでしょう。そのような場合は、ツールを導入せず、ブラウザ上でコードを書けばすぐ実行できるオンライン環境がおすすめです。フリーで使えるものが多いですが、その分実行環境のスペックは低いため注意してください。
また、環境を構築する知識や技術を習得することもできません。今後、環境を整える機会がある場合は、自分で開発環境を構築した方がよいでしょう。
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PHP開発の効率を向上!IDEを比較
先ほど紹介したVisual C++のほかにも、PHP開発に適したIDEがあるので主要な製品を紹介します。
PhpStorm
JetBrains社が開発した「PhpStorm」は、Windows・Mac・Linuxに対応しているため、どのOSでも使いやすいです。コードを補完する機能が優れており、コーディングを行いやすいことが特徴です。有料ツールですが、30日間は無料でトライアルを行えます。
Atom IDE
GitHub社とFacebook社が共同開発した「Atom」というテキストエディタに、IDEの機能を搭載したのが「Atom IDE」です。オープンソースであり、Windows・Mac・Linuxに対応しています。オートコンプリート機能があり、入力途中でも補完してくれるため、コーディングしやすいでしょう。
Eclipse
IBMによって開発された「Eclipse」は、Windows・Mac・Linuxで開発でき、便利なプラグインが豊富なことが特徴です。PHP以外にもJavaの開発環境が標準で含まれているため、すぐに開発を行えます。また、プラグインを使うことで自社にあった環境の構築も容易です。
NetBeans
Oracle社が中心となって開発したオープンソースの「NetBeans」。もともとはJavaのアプリケーション開発環境を構築する目的で作られましたが、PHPも対応しています。コードを補完する機能だけでなく、プログラミングに必要な機能が揃っているため、手軽に開発を進められます。
手軽にコードを実行!PHPオンライン実行環境を比較
最後に、手軽にコードを実行できるPHPのオンライン実行環境を見ていきましょう。
paiza.IO
paiza株式会社が提供している「paiza.IO」は、PHPだけでなく、JavaやRuby、C言語といった幅広いプログラミング言語に対応しています。また、軽量なエンジンのもとでコーディングした内容を実行できるため、応答が非常に高速で安定しているのが特徴です。
CodePad
「CodePad」は、コードの状態を保存してURLを使って共有できることが特徴です。PHPやJava、C言語など13言語に対応しています。画面が非常にシンプルであり、ボタンを押すだけでプログラミング言語の切り替えができるため使いやすいです。
PHPの開発環境を構築し、アプリやサービスを作ろう
PHPを開発するときは、IDEなどを使って開発・実行環境を整えてください。また、手軽に開発したい場合は、オンラインの実行環境を使うのも有効な手段です。自社に合ったPHPの開発環境を構築し、スムーズにWebアプリやサービスを作りましょう。
また、PHPを含むプログラミング環境を整えるために開発ツールの導入を検討することもおすすめです。人気の開発ツールは以下のボタンからご覧ください。