開発ツールの連携を検討する前の整理
開発ツールは、課題の管理や進捗の可視化を担う仕組みです。連携を考える前に、どの作業を減らしたいのかを具体化しておくと、必要な連携先と方式が見えてきます。
連携がない場合に残る作業
課題の状態、プログラムの変更、試験の結果、関係者への連絡は、それぞれ別の仕組みで扱われていることがあります。つながっていない場合、担当者が画面を見ながら別の画面へ入力し直したり、状況を伝えるために連絡を書いたりする作業が発生します。
転記の作業は時間がかかるだけでなく、更新のタイミングのずれによって表示と実態が食い違う可能性を生みます。まずは現在どの情報を手作業で移しているかを書き出しましょう。作業の回数と所要時間を記録しておくと、連携で得られる効果を判断する材料になります。件数が多い作業から順につなぐと、早い段階で成果を確認できます。
連携方式の種類の把握
連携と一口にいっても実現の方法は分かれます。あらかじめ用意された接続を設定画面から有効にする方式、指定されたコードや設定を自分で書き込む方式、提供された接続仕様をもとに処理を作り込む方式があります。
用意された接続であれば設定作業だけで済む場合がありますが、対応している相手や受け渡せる項目には制限があります。自由度を求める場合はAPIによる接続が候補になる一方、開発の工数や保守を担う体制を確保する必要があります。どこまでを自社で担えるかを先に整理しておきましょう。
ソースコード管理との連携
開発ツールと最も結び付きが強いのが、プログラムの変更履歴を管理する仕組みです。ここでは受け渡せる情報と確認したい点を整理します。
リポジトリとの結び付け
リポジトリとは、プログラムとその変更履歴を保管する場所のことです。GitHubやGitLabといったサービスと連携すると、課題の番号を変更の記録に書き込むだけで、その課題の画面から関連する変更を確認できるようになります。
確認しておきたいのは、結び付けに使う書き方の決まりと、表示できる情報の範囲です。変更の一覧だけが見えるのか、変更した内容まで参照できるのかで使い勝手が変わります。自社で用意したサーバー上のリポジトリと接続できるかも、環境によっては重要な確認項目になります。接続に必要な権限を誰が設定するかも、あわせて決めておきましょう。
状態の自動更新
変更が反映された際に、対応する課題の状態を自動で進める設定が用意されている製品があります。手作業での更新が減るため、状態の表示と実態のずれを抑えられます。
確認したいのは、どの操作をきっかけに状態を変えられるか、変更後の状態を自社の工程にあわせて指定できるかという点です。自動で進める範囲は慎重に決める必要があります。確認が終わっていない段階で完了として扱われると、後の工程で見落としにつながる可能性があるためです。自動で進める範囲を限定し、最終の判断は人が行う構成にする方法も現実的です。
通知と予定に関わる連携
関係者へ状況を伝える連絡と、日程を共有する仕組みとの連携は、確認や調整の手間に直結します。3つの観点で整理します。
チャットツールへの通知
Slackなどのビジネスチャットと連携すると、課題が登録されたときや状態が変わったときに、指定した場所へ通知を送れます。普段使う画面で状況を把握できるため、開発ツールを開き直す手間を減らせます。
確認しておきたいのは、通知を送る条件を細かく指定できるかという点です。すべての更新を送る設定では通知が多くなり、読み飛ばされる原因になります。プロジェクトごとに送り先を分けられるか、チャット側から課題の状態を変えられるかもあわせて確かめておきましょう。
カレンダーとの連携
期限やリリースの予定をカレンダーで確認できると、他の予定とあわせて日程を調整しやすくなります。開発ツールの予定を読み取り専用で表示する方式が一般的です。
確認したいのは、どの情報をカレンダーへ渡せるかという点です。作業の期限だけか、リリースの予定や打ち合わせの日程まで含められるかで使い方が変わります。反映されるまでの時間差や、個人ごとに表示する範囲を分けられるかもあわせて確認しておくと運用を設計しやすくなります。
通知の条件を整える進め方
連携を有効にした直後は通知が多くなりがちです。運用しながら条件を絞り込んでいく前提で、調整のしやすさを確認しておきましょう。
個人ごとに受け取る条件を変えられるか、まとめて1日1回受け取る形にできるかが調整の幅に関わります。あわせて、変更した設定を他のプロジェクトへ複製できるかも確かめておくと、プロジェクトが増えたときの手間を抑えられます。設定の担当を決めておくことも大切です。
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自動化と試験に関わる連携
プログラムの組み立てや試験を自動で行う仕組みとつなぐと、結果の確認にかかる手間を減らせます。ここでは3つの観点を取り上げます。
CI/CDツールとの連携
CI/CDとは、プログラムの変更を自動で組み立てて試験し、反映まで進める仕組みです。Jenkinsをはじめとするツールと連携すると、実行の結果を課題の画面から確認できたり、失敗した際に担当者へ知らせたりできる場合があります。
確認しておきたいのは、連携できる相手の種類と、受け渡せる情報の範囲です。合否だけを受け取るのか、詳細な記録まで参照できるのかで使い勝手が変わります。開発ツール側から実行を指示できる構成かどうかも、運用の設計に関わるため確かめておきましょう。連携の設定を担当できる人が社内にいるかも、あわせて確認しておくことをおすすめします。
テスト管理ツールとの連携
試験の項目や実施の記録を管理する仕組みと連携すると、不具合が見つかった際にその場から課題を登録できる場合があります。試験の担当者と開発の担当者の間で情報を渡す手間を減らせます。
確認したいのは、登録した課題と試験の項目を相互にたどれるか、修正後に再試験の指示を戻せるかという点です。連携の対象になる項目が限られる場合は、どこまでが自動で、どこからが手作業になるかを事前に把握しておくと運用の設計がしやすくなります。試験の工程を外部へ委託している場合は、委託先が参加できる仕組みかも確かめておきましょう。
結果の扱いと確認の分担
自動化を進めても、結果を判断する作業は残ります。失敗した場合に誰が確認するか、どの段階で担当者へ連絡するかを決めておきましょう。
通知の宛先を複数人に設定できると、担当者が不在の期間でも気付ける状態を保てます。あわせて、過去の実行結果をさかのぼって確認できる期間も聞いておきましょう。記録が短期間で消える構成では、後から原因を調べる際に手がかりが残らない可能性があります。
API連携で確認したい仕様
用意された接続がない相手とつなぐ場合や、自社の画面へ情報を取り込みたい場合はAPI連携が候補になります。APIは、外部の仕組みから機能やデータを呼び出すための接続窓口です。
公開されている操作と利用条件
APIで実行できる内容は製品によって異なります。課題の取得だけができるものと、登録や更新、設定の変更まで行えるものがあり、実現したい処理に必要な操作がそろっているかを確かめる必要があります。
仕様書を契約前に確認できるかもあわせて聞いておきましょう。内容を事前に把握できれば、開発にかかる工数を見積もったうえで判断できます。一定時間あたりの呼び出し回数に上限が設けられている場合もあるため、想定する件数を伝えて条件を確認しておくことをおすすめします。認証の方式が社内の基準を満たすかも、情報システム部門とあわせて確かめましょう。
連携が止まったときの確認手段
連携は運用が始まってからの状態も想定しておく必要があります。同期の停止、認証エラー、一部項目の欠損といった事象は、製品側の更新、自社側の設定、通信環境など複数の要因で起こる可能性があります。
そのため、エラーが起きた際に管理者へ通知されるか、履歴を確認できるか、失敗した処理を再実行できるかを事前に確かめておきましょう。確認の手段が用意されていれば原因の切り分けが進み、対応が特定の担当者に集中する状況も避けやすくなります。
他のツールとつなげたい場合の開発ツール
ソースコードの管理や通知、試験の仕組みとどこまでつながるかは、日々の作業量に影響します。連携を前提に検討したい製品を紹介します。
Magic xpa Application Platform
- 【クロスプラットフォーム】ワンソース・マルチデバイス
- 基幹業務システムの運用基盤としてグローバルで40年の実績
- 【超高速開発!】CやJavaの10倍の開発生産性
マジックソフトウェア・ジャパン株式会社が提供する「Magic xpa Application Platform」は、業務アプリケーションを開発するためのローコード開発基盤です。既存の業務システムやデータベースと組み合わせて使う構成を想定した作りで、作成したアプリケーションを複数の環境へ展開できます。社内に稼働中のシステムがある企業が、つなぎ方まで含めて検討する際の材料になります。
GitHub (ギットハブ・ジャパン合同会社)
- 自由にデータを改変できるフォーク機能
- プルリクエストで上質なプログラムへカスタマイズ
- マージ機能で迅速なバージョンアップ
GitLab (GitLab合同会社)
- DevOpsのライフサイクルを導入
- マネジメント機能でシステム全体を可視化
- 豊富な機能で製品開発を徹底サポート
Bitbucket (アトラシアン株式会社)
- Jira、Trelloの機能が統合されている最高クラスの機能!
- 組み込まれている継続的なデリバリーの機能で自動テストが可能!
- クラウド、オンプレ、データセンター、多彩なオプションがある!
まとめ
開発ツールの連携性は、ソースコード管理、通知と予定、自動化と試験、API連携という区分で確かめると整理できます。対応の一覧だけで判断せず、受け渡せる項目、自動で処理する範囲、エラー時の確認手段まで質問しておくことが大切です。自社の環境にあう製品を見極めるため、資料請求で連携仕様を取り寄せて比較検討してみてください。

