開発ツールが使いにくいと感じる場面
使いにくさは感覚として語られやすい言葉ですが、実際には特定の操作で表れます。どの場面で手が止まるのかを具体化すると、製品を比べる際の材料になります。ここでは代表的な場面を挙げます。
- ■入力と更新に手数がかかる
- 1件の課題を登録するまでに入力する項目が多く、日々の記録が滞る状態
- ■必要な情報にたどり着けない
- 件数が増えるにつれて目的の課題や資料を探す時間が延びる状態
- ■画面の言葉が理解しにくい
- 専門的な用語が並び、経験の浅いメンバーが操作を選べない状態
入力と更新の手数が多い場面
課題を1件登録するために、分類、優先度、担当者、期限、関連する情報を毎回入力する形だと、記録そのものが後回しになります。記録が滞ると一覧の情報が実際の状況と離れ、確認のために口頭でのやり取りが増えます。
この負担は、必須の項目を最小限にできるか、よく使う組み合わせを雛形として保存できるかで変わります。既存の課題を複製して一部だけ書き換えられる機能があるかも、繰り返しの登録がある業務では効いてきます。試用の段階で、自社が実際に登録する内容を入れて手数を数えてみましょう。
情報を探し出せない場面
運用の期間が長くなると、蓄積された課題や資料の中から目的のものを見つける作業に時間がかかります。検索の対象が課題の題名だけに限られていると、本文やコメントに書かれた内容へたどり着けません。
絞り込みの条件を保存して繰り返し使えるか、終了したプロジェクトを検索の対象に含められるかも確認しておきましょう。添付した資料の中身まで検索できる製品もあります。想定する件数を伝えたうえで、その規模での検索の動作を試させてもらう方法も有効です。
使いにくさが生じる要因の整理
同じ製品でも、ある企業では定着し、別の企業では使われないことがあります。製品の作りだけでなく、自社の進め方との相性が関わるためです。ここでは2つの要因を整理します。
機能の量と画面の情報量
機能が豊富な製品では、画面に並ぶ項目やボタンの数も増えます。機能を幅広く使う組織では利点になりますが、一部しか使わない場合は選択肢の多さが迷いにつながります。設定の項目が多いほど、初期の準備にかかる時間も延びます。
対応としては、使わない項目を非表示にできるか、権限の設定で表示する範囲を役割ごとに変えられるかを確認しておく方法があります。画面の構成を自社で調整できる製品であれば、必要な情報だけを残せます。調整に専門の知識が必要かどうかも、あわせて確かめておきましょう。
自社の業務との不一致
製品には、想定している開発の進め方があります。反復して開発を進める方式を前提とした製品を、工程を順に進める方式のチームで使うと、画面の構成と実際の作業が噛み合わない場合があります。噛み合わない部分は運用で補うことになり、手間として残ります。
選定の段階では、自社の作業の流れを書き出し、その流れを製品の画面でどう表現するかを説明してもらいましょう。状態の名称や工程の区分を自社の言葉へ変えられるかも確認しておきます。合わせ込みの範囲が大きい場合は、設定の作業量も見込んでおく必要があります。
初期設定でつまずきやすい箇所
使い始めるまでの作業が重いと、その印象が使いにくさとして残ります。設定が簡単と案内されていても、自社側で決めるべきことが多ければ立ち上げに時間がかかります。
決めるべき項目の多さ
初期設定では、プロジェクトの分け方、課題の分類、状態の区分、権限の割り当て、通知の対象といった項目を決めます。このうちシステム側の操作は短時間で終わっても、分類や区分の設計には社内の合意が必要で、時間がかかりやすい部分です。
進め方としては、最初から細かく作り込まず、少ない区分で始めて運用しながら足していく方法があります。設定を後から変更した際、すでに登録した課題へどう反映されるかを事前に確認しておきましょう。標準の雛形が用意されている製品であれば、それを出発点にすると検討の時間を短縮できます。
既存データを移す作業
表計算ソフトや別のツールで課題を管理していた場合、その内容を移す作業が発生します。一括で登録できる機能があれば手入力を避けられますが、指定される形式や項目の並びは製品ごとに決まっています。既存のデータを加工する手間を見込んでおきましょう。
移す範囲を絞る判断も有効です。進行中の課題だけを移し、完了した記録は元の場所で参照する形にすれば、作業量を抑えられます。件数が多い場合は、移行の作業をベンダーへ依頼できるか、その際の費用はいくらかを見積もりの段階で確認しておきましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で開発ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
サポートの対応と外出先での利用
操作で困った際に相談できるか、移動中に状況を確認できるかも、日々の使い勝手に関わります。ここでは問い合わせと端末の2つの面から確認したい点を挙げます。
回答までに時間がかかる要因
問い合わせへの回答が遅れる背景には、契約するプランによる対応の順序、受付の時間帯、海外の事業者の場合の時差、問い合わせの内容を確認する往復といった要因があります。自社側の伝え方によって往復の回数が増えることもあります。
相談する際は、症状、発生した時刻、操作した手順、画面のスクリーンショットをまとめて送ると調査が進みやすくなります。契約の前には、回答までの目安の時間、受付の時間帯、使える連絡の手段を書面で確認しておきましょう。緊急時の連絡先が別に用意されているかも聞いておくと安心です。
スマートフォンからの利用の制限
外出先や移動中に状況を確認したい場面では、スマートフォンからの操作性が問われます。専用のアプリが用意されている製品もあれば、ブラウザーでの表示に対応するにとどまる製品もあります。画面が小さい環境では、一覧の項目が省略されて表示されることがあります。
確認しておきたいのは、閲覧だけでなく状態の変更やコメントの入力ができるか、添付した資料を開けるか、通知を受け取れるかという点です。社内の規程で持ち出せる端末が限られている場合は、その条件も含めて情報システム部門へ相談しておきましょう。試用の期間に実際の端末で試しておくと判断がずれにくくなります。
使いにくさを減らすための進め方
製品を替えなくても、試用の方法と運用の決まりで負担を減らせる場合があります。ここでは導入の前後で行える3つの取り組みを挙げます。
試用で実際の作業を試す
デモを見るだけでは、日々の操作の負担は分かりません。自社で実際に行う作業を3つほど選び、同じ内容を各製品で試して手数と時間を比べましょう。課題を1件登録する、状態を変えて完了にする、過去の記録を探すといった作業が候補になります。
試すのは選定の担当者だけでなく、実際に毎日操作するメンバーにも依頼します。立場によって感じ方は変わるため、人数の多い立場の意見を重く見ると全体の負担を抑えやすくなります。試した結果は記録に残し、社内で候補を絞る際の説明に使いましょう。
運用の決まりを短くまとめる
操作の迷いは、製品の作りだけでなく決まりの曖昧さからも生じます。課題の書き方、分類の付け方、状態を変える判断の基準がそろっていないと、人によって記録の粒度が変わり、一覧の情報が使いにくくなります。
決まりは長い文書ではなく、1ページ程度にまとめて参照しやすい場所へ置きましょう。実際の記入例を添えると、読んだ人がすぐ真似できます。決まりを作る際は現場のメンバーにも加わってもらうと、実務に合わない内容を避けられます。
定着の状況を確かめて見直す
導入から数か月が過ぎたら、使われている機能と使われていない機能を確認しましょう。ログインの状況や課題の登録件数を見ると、部門ごとの定着の差が分かります。差が大きい部門には、操作の相談ができる場を用意する方法があります。
あわせて、当初決めた分類や状態の区分が実務に合っているかも見直します。使われていない区分は整理し、足りない区分は追加すると、画面の情報が実際の状況へ近づきます。見直しの担当を1人に任せず、複数名で確認する形にしておくと、担当者が交代しても運用を続けられます。
導入の手間を抑えたい場合の開発ツール
初期設定に時間がかかると、使い始めるまでの負担が大きくなります。準備の少なさを重視して検討したい製品を集めました。
JUST.DB
- 【完全ノーコード×生成AI】マウス操作と"ことば"でシステム開発
- 【多彩な標準機能】高い拡張性により、全社DXをJUST.DB1つで実現
- 【同時ログインライセンス】全社展開してもコストを抑制
株式会社ジャストシステムが提供する「JUST.DB」は、業務アプリケーションをノーコードで作成できるクラウド型のサービスです。機器を自社で用意する必要がなく、画面上の操作で入力フォームや一覧を組み立てられます。表計算ソフトで管理していた業務から段階的に移す使い方も想定でき、まず小さな範囲で試してから広げる進め方を検討できます。
Apps Script (グーグル合同会社)
- 開発の経験や知識は不要!すぐに開発作業を行うことができる!
- 必要に応じた機能を組み合わせたり追加することが可能!
- Web言語のみを使った開発が可能!独自のフレームワークは不要。
paiza.IO (paiza株式会社)
- ブラウザのみで開発環境の利用が可能。
- 多言語対応のオンライン実行環境
- その場でコードを実行・確認できる
まとめ
開発ツールの使いにくさは、入力の手数、情報の探しにくさ、画面の情報量、自社の進め方との不一致といった要因から生じます。初期設定で決める項目の多さや、サポートの応答、外出先での操作の制限も日々の印象に関わる部分です。自社で行う作業を試用で実際に試し、運用の決まりを短くまとめておくと、負担を抑えて定着させやすくなります。操作性を比べたい方は、資料請求から検討を始めてみてください。

