使いにくいと感じるIaaSの特徴
個別の要因を見る前に、使いにくさの背景にある共通の傾向と、契約前に使いにくさに気づくための確認方法を整理しておきます。
使いにくさの背景にある要因の整理
使いにくいと感じる背景には、専門用語が多く操作の意味が理解しづらいこと、必要な機能にたどり着くまでの手順が多いこと、画面の表示が整理されていないことなどが挙げられます。これらは製品ごとに設計思想が異なるため、感じ方にも個人差があります。IT機器の操作に慣れている担当者と、そうでない担当者とでは、同じ画面でも感じる使いにくさの度合いが異なります。過去に別の製品を使っていた担当者は、操作方法の違いを使いにくさとして感じる場合もあります。
そのため、他社のレビューだけで判断せず、自社の担当者が実際に操作してみて、業務にあった使い勝手かどうかを確認することが重要です。レビューサイトの評価はあくまで参考情報とし、最終的な判断は自社での確認をもとに行うことが望まれます。評価の背景にある利用環境や担当者のスキルレベルも、あわせて考慮することが望まれます。
使いにくさに気づくための確認方法
契約前に使いにくさへ気づくには、無料トライアルやデモ環境を活用し、実際の担当者が操作を試してみることが有効です。カタログの説明だけでは、操作性の細部までは把握しきれません。実際に触れてみることで、画面の反応速度や表示の見やすさといった、文章だけでは伝わりにくい点も確認できます。トライアル期間中は、実際の業務に近い操作を想定して試すことが望まれます。
あわせて、日常的によく使う機能を想定し、その機能にたどり着くまでの手順が自社の運用にあっているかを確認しておくと、契約後のミスマッチを防ぎやすくなります。複数の担当者で操作を試し、それぞれの感想をすり合わせておくことも、判断の精度を高める一助になります。特定の担当者の感想だけに頼ると、実際の運用時に想定外の声が上がる懸念もあります。
初期設定の難しさに関する特徴
初期設定の難しさは、専任の情シス担当がいない企業ほど使いにくさとして感じやすい特徴です。
初期設定が難しくなる要因
初期設定が難しく感じられる背景には、設定項目が多く、どこから手をつければよいか分かりにくいことや、専門的な知識が前提となる説明が多いことが挙げられます。初期状態で推奨設定が用意されていない製品では、判断に迷う場面が増えやすくなります。
また、設定を誤った場合に元の状態へ戻す方法が分かりにくいと、操作に対する不安が大きくなり、結果として使いにくいという印象につながる場合があります。誤操作への不安から、必要な設定変更を先延ばしにしてしまう懸念も生まれやすくなります。設定変更のたびに緊張感を伴う状態が続くと、担当者の心理的な負担も大きくなりやすくなります。
初期設定の負担を軽減する視点
初期設定の負担を軽減するには、設定を代行してもらえるサービスがあるか、初期設定用のガイドやチェックリストが用意されているかを契約前に確認することが有効です。段階的に設定を進められる構成であれば、負担を分散しやすくなります。
あわせて、設定内容を記録として残しておけば、後から見直す際や、担当者が変わった際の引き継ぎにも役立ちます。初期設定の支援を受けた場合でも、設定の意図まで理解しておくことが、その後の運用をスムーズにします。分からない点はその場で質問し、疑問を残したまま運用を始めないことが望まれます。
サポート対応の遅さに関する特徴
サポート対応の遅さも、使いにくさとして挙げられることが多い特徴です。
サポート対応が遅いと感じる要因
サポート対応が遅いと感じる背景には、問い合わせ手段が限られていること、対応時間帯が自社の業務時間と合っていないこと、回答までに複数回のやり取りが必要になることなどが挙げられます。緊急時に対応してもらえる範囲が狭いと、不安につながりやすくなります。
また、契約プランによってサポートの対応範囲が異なる場合があり、想定していた対応を受けられないと、実際よりも遅いと感じる場合もあります。問い合わせ内容によっては、専門部署への確認が必要になり、回答までに時間がかかることもあります。緊急度が高い問い合わせほど、通常とは異なる連絡手段が必要になる場合もあります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でIaaSの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
サポート品質を見極める確認観点
サポートの品質を見極めるには、契約前に実際に問い合わせを行い、対応スピードや説明の分かりやすさを確認することが有効です。カタログに記載された対応時間だけでなく、実際の応答までの体感時間も比較材料になります。
あわせて、緊急時にどこまで対応してもらえるか、対応範囲が契約プランによってどう変わるかも、契約前に明確にしておくことが望まれます。問い合わせの記録を残しておけば、対応の質を継続的に評価する材料にもなります。担当者によって対応品質にばらつきがないかも、複数回にわたる問い合わせを通じて確認しておくと安心です。
スマートフォン管理の制限に関する特徴
外出先からスマートフォンで管理したい場合、機能に制限があることも使いにくさとして挙げられます。
スマホ管理で制限が出る背景
IaaSの管理画面は、パソコンでの利用を前提に設計されていることが多く、スマートフォンから閲覧すると表示が崩れたり、一部の設定操作ができなかったりする場合があります。緊急時に外出先から対応したい場合、制限が不便に感じられることがあります。
また、専用のスマートフォンアプリが用意されている製品でも、対応できる操作範囲がパソコン版より限定されているケースが見られます。画面が小さい端末では、複雑な設定操作自体が難しく感じられる場合もあります。通知の確認や簡易的な状況把握はスマホで、詳細な設定変更はパソコンで行うといった使い分けが現実的な運用になります。
モバイル運用を補う確認ポイント
モバイルでの運用を重視する場合は、契約前にスマートフォンからどこまでの操作が可能かを確認しておくことが望まれます。閲覧のみか、設定変更まで可能かによって、緊急時の対応力が変わってきます。
あわせて、外出先で異常に気づいた際に、通知を受け取れる仕組みがあるかも確認しておくと、初動対応の遅れを防ぎやすくなります。スマホでは状況確認と一次連絡までにとどめ、詳細な対応はパソコンで行うといった運用の切り分けも有効です。
使いにくさを感じた際の見直し方
運用を始めてから使いにくさを感じた場合は、原因を切り分けたうえで、改善か乗り換えかを判断することが重要です。
使いにくさの原因を切り分ける視点
使いにくさの原因が、操作に慣れていないことにあるのか、機能自体の制約にあるのかを切り分けることが有効です。慣れの問題であれば、マニュアルの整備や研修で改善できる場合があります。
一方で、機能面の制約が原因であれば、設定や運用の工夫だけでは解決できない場合もあるため、サポートへの相談を検討することが望まれます。原因を決めつけずに、複数の可能性を確認しながら切り分けていく姿勢が大切です。焦って結論を出さず、時間をかけて状況を整理することも有効な進め方だといえます。
改善または乗り換えを検討する観点
使いにくさが業務に大きく影響している場合は、運用の工夫で改善を図るか、他製品への乗り換えを検討するかを見極める必要があります。乗り換えには移行の手間がかかるため、影響度とのバランスを考えることが重要です。使いにくさを我慢し続けることが、かえって業務効率の低下を招く場合もあるため、早めの判断が望まれます。
あわせて、乗り換えを検討する際は、現状の不満点を整理し、次の製品選定時の確認項目として活用すると、同じ失敗を防ぎやすくなります。関係者と不満点を共有しておくことで、次回の選定を組織全体で進めやすくなります。使いにくさの経験は、次に選ぶ製品の確認項目を具体化するうえでも貴重な情報になります。
初期設定・サポート面で比較したいIaaS製品の選択肢
ここでは、初期設定の負担やサポート体制を重視する企業が比較しやすいIaaS製品を紹介します。契約前にトライアルやデモで実際の操作感を確認しながら、比較検討する際の参考にしてください。
Nutanix基盤のIaaS miteneCloud
- バックボーン回線に直接接続し、冗長を備えた高速で安定した通信
- 転送量に応じた課金は発生しないので、コストを気にせず利用可能
- 最適な地域でバックアップ用途として、DR/BCP対策にも活用可能
ミテネインターネット株式会社が提供する「Nutanix基盤のIaaS miteneCloud」は、Nutanixのハイパーコンバージド基盤を採用したIaaSです。仮想サーバやストレージを一つの管理画面で組み合わせて利用できる構成のため、専任の情シス担当者が少ない企業でも初期設定の負担を抑えやすくなっています。国内データセンターでの運用に対応しています。
株式会社USEN ICT Solutionsのクラウドプラットフォーム
- ライセンスの発行から環境構築及び運用監視まで提案可能
- SaaS型のファイルサーバやバックアップとのサービス比較ができる
- 貴社に最適なクラウドサービスをご提案いたします
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「株式会社USEN ICT Solutionsのクラウドプラットフォーム」は、企業のシステム基盤をクラウド上に構築できるIaaSです。利用規模の変化にあわせてリソースを調整できる構成のため、初めてIaaSを導入する企業でも段階的に運用を始めやすくなっています。
さくらの専用サーバPHY (さくらインターネット株式会社)
- 複数ネットワーク接続、オンプレミス構築が可能
- サーバー購入から設定までワンストップ処理
- 全モデルで電源・ネットワークスイッチ冗長化、障害に強い構成
Z.com Cloud (GMOインターネット株式会社)
- 多彩なサーバー・ネット機能で多様なシステム構成に対応します。
- Googleの無料タスク管理。カレンダー等と連携。
- 法人向け高度セキュリティと年中無休のサポートを提供
まとめ
IaaSの使いにくさは、初期設定の難しさ、サポート対応の遅さ、スマートフォン管理の制限などが要因になります。契約前に実際の操作性やサポート品質を確認し、自社の運用にあうかを見極めることが大切です。資料請求を活用しながら比較検討を進め、契約後も使い勝手を継続的に振り返る姿勢を心がけてください。使いにくさに早めに気づき、対応を検討することが、業務への影響を最小限に抑えることにつながります。感じ方は担当者によって異なるため、複数のポイントから評価する姿勢を持つことが望まれます。

