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ITアウトソーシングサービスの導入条件とは?委託前に確認する要件

ITアウトソーシングサービスの導入条件とは?委託前に確認する要件

ITアウトソーシングサービスの導入条件は、委託範囲と契約形態、セキュリティ、対応体制、システム連携、自社の受け入れ準備の5つに整理できます。この記事では、IT業務を外部に委託する前に確認したい条件と、依頼先を選ぶときの見方を、契約や運用の注意点とあわせて解説します。

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目次

    導入条件は委託範囲と契約形態から決める

    ITアウトソーシングサービスの導入条件を決めるには、何を任せるかと、どの契約で依頼するかを先に固めることが出発点です。ここでは、委託範囲の切り分けと契約形態の違い、偽装請負を避ける条件を整理します。契約の段階で確認しておくと、委託後のトラブルを減らせます。

    契約形態約束する内容指揮命令
    請負仕事の完成受託側が自社の従業員に行う
    準委任業務を行うこと受託側が自社の従業員に行う
    労働者派遣労働力の提供派遣先が派遣労働者に行う

    委託する業務と自社に残す業務の切り分け

    ITアウトソーシングサービスとは、システムの運用や問い合わせ対応などのIT業務を、外部の事業者に委託する形態です。導入の第一条件は、どの業務を任せ、どの業務を自社に残すかを決めることです。

    ヘルプデスクや運用監視のように、手順を定めやすい業務は委託の対象にしやすい傾向があります。一方で、システム投資の判断やセキュリティ方針の決定は、自社で担うケースがあります。委託範囲の線引きは、後からの認識違いを防ぐため、契約書にも明記しておきましょう。

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    業務委託と派遣の違い

    業務委託には、仕事の完成を約束する請負と、業務を行うこと自体を約束する準委任があります。どちらも、受託側が自社の従業員に指示を出す点が特徴で、発注側が作業者へ直接指示を出す形ではありません。

    労働者派遣は、派遣先の担当者が派遣労働者に直接指示を出す形で、根拠となる法律も異なります。どの形態で依頼するかによって、指示の出し方や責任の範囲が変わるため、導入前に確認しておきましょう。契約書の名称ではなく、実際の運用で判断される点にも注意が必要です。

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    偽装請負を避ける体制の条件

    偽装請負とは、契約上は請負や委託でありながら、実態は発注側が作業者に直接指示を出している状態を指します。労働者派遣法などに抵触するおそれがあるため、委託の運用では特に注意が必要です。

    発注側が受託側の作業者へ個別に指示を出さず、窓口となる責任者を通して依頼する運用が求められます。厚生労働省が示す区分基準を確認し、判断に迷う場合は社内の法務部門や専門家へ相談しましょう。依頼する側の社員にも、直接指示を出さないルールを周知しておくと安心です。

    セキュリティ面でのITアウトソーシングサービスの導入条件

    IT業務の委託では、社内のシステムや情報を外部の事業者が扱うことになります。そのため、秘密保持、第三者認証、再委託の3点を、導入条件として契約前に確認しておくことが大切です。委託先の選定でも、確認の中心になる項目です。

    秘密保持契約と情報の取り扱い範囲

    委託前には、秘密保持契約を結び、受託側が扱う情報の範囲を明確にします。管理者権限での作業や顧客データの閲覧が必要な業務では、特に重要な取り決めです。

    アクセスできる情報の種類、持ち出しの可否、契約終了時のデータ返却や削除の方法まで取り決めましょう。作業ログの提出を受けられるかどうかも、確認したい項目です。万一の情報漏えいに備え、事故が起きたときの報告期限や連絡先もあわせて取り決めておきましょう。

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    ISMSなどの認証の確認

    ISMSは、情報セキュリティを管理する仕組みのことで、国際規格のISO/IEC 27001にもとづき第三者機関が認証します。個人情報の取り扱いを対象とするプライバシーマークもあり、事業者を比べる際の材料になります。

    ただし、認証を取得していても、自社の要件を満たすとは限りません。認証の対象範囲が、委託する業務を担う部署や拠点に及んでいるかを、証明書の記載内容で確認しましょう。更新の時期や有効期限も、あわせて見ておくと安心です。

    再委託の可否と管理方法

    再委託とは、受託した業務の一部を、さらに別の事業者へ任せることです。作業の担い手が増えるため、情報の取り扱いが見えにくくなる場合があります。

    再委託を認める条件として、事前の承諾を必須にするか、再委託先にも同等の秘密保持を課すかを契約に盛り込みましょう。個人データを扱う場合は、委託先を適切に監督する責任が自社にもあります。再委託先の一覧を定期的に報告してもらう方法も、有効な選択肢です。

    対応体制に関するITアウトソーシングサービスの導入条件

    運用を任せるには、問い合わせに応じる時間帯や言語、品質の取り決めを事前にそろえておく必要があります。ここでは、日本語対応、多言語と時間帯、SLAの3つに分けて体制面の条件を見ていきます。自社の業務時間や拠点の状況にあわせて判断しましょう。

    日本語対応と国内の商習慣への適合

    国内の商習慣になじんだ事業者は、日本語での打ち合わせや書面の作成、稟議や契約手続きの流れを理解している場合があります。担当者とのやり取りの負担が小さくなる点が期待できます。

    ただし、国産かどうかだけで対応の質は決まりません。日本語で対応できる範囲が、窓口のみなのか、障害時の連絡や報告書まで含むのかを、事前に確認しましょう。社内の承認手続きにあわせた書類の様式に対応できるかも、確認したい点です。

    多言語対応と24時間365日の対応範囲

    海外拠点がある企業では、英語などの多言語で問い合わせを受けられるかが条件になります。対応できる言語と、対応する時間帯をあわせて確認しましょう。

    24時間365日対応と記載があっても、受付のみの場合と、一次対応や復旧作業まで含む場合があります。夜間や休日の連絡手段と、緊急時の対応範囲を、契約の段階で確認してください。深夜の障害時に、誰がどこまで判断して作業するのかを具体的に聞いておくと、運用後の認識違いを防げます。

    SLAによる品質水準の取り決め

    SLAとは、サービス品質の水準を数値などで取り決める合意です。問い合わせへの応答時間、システムの稼働率、障害から復旧するまでの目標時間などを定めます。

    指標を達成できなかった場合の扱いも、あらかじめ確認しておきましょう。報告の頻度や形式を決めておくと、委託後に品質を点検しやすくなり、見直しの根拠にもなります。数値目標が厳しすぎると費用に影響する場合もあるため、業務への影響度にあわせて水準を決めましょう。

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    システム連携とカスタマイズに関する導入条件

    委託先が既存の環境とどうつながるかも、導入条件の一つです。連携の方法、運用にあわせた調整の可否、契約終了時のデータの扱いを確認し、自社の環境で無理なく使えるかを見きわめましょう。ここで挙げる確認項目は、見積もりを依頼する際の質問事項としても使えます。

    ■API連携
    自社の管理ツールと情報をやり取りできるか
    ■カスタマイズ
    報告書の様式や運用手順を調整できるか
    ■既存環境
    現在のOSやクラウド構成に対応しているか
    ■データの持ち出し
    契約終了時に履歴や設定情報を受け取れるか

    API連携が必要な場合の確認事項

    API連携とは、システム同士がプログラムを通じて情報をやり取りする仕組みです。委託先の管理画面と、自社の資産管理や問い合わせ管理のツールを結ぶ場面で使われます。

    連携の可否は事業者によって異なるため、対応しているツールや連携できる項目を確認しましょう。認証エラーやデータ反映の遅れが起きた場合の対応窓口も、あわせて決めておくと安心です。連携先の仕様変更で動作が止まる場合もあるため、変更の連絡方法も確認しましょう。

    カスタマイズできる範囲と追加費用

    ITアウトソーシングサービスには、標準メニューを提供するタイプと、個別の要望に応じて設計するタイプがあります。調整できる範囲は、事業者によって異なります。

    報告書の様式や作業の手順を変更できるか、変更時に追加費用や期間がかかるかを確認しましょう。自社の運用が特殊な場合は、見積もりの前に具体例を示して相談すると判断しやすくなります。標準の範囲と個別対応の範囲を、見積書で分けて記載してもらうと比較しやすくなります。

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    契約終了時のデータ返却と引き継ぎ

    契約を終えるときに、運用の履歴や設定情報、手順書を受け取れるかも導入条件です。受け取れない場合、別の事業者へ切り替える際に作業を一から整理し直す負担が生じます。保管してあるデータの形式も、事前に確認しておきたい点です。

    返却するデータの形式や提供の時期、引き継ぎに協力してもらえる期間を、契約書に記載しておきましょう。特定の事業者に運用が依存しすぎない状態を保つことにもつながります。

    自社側で整えておく受け入れ条件

    委託先の条件がそろっても、自社の受け入れ準備が不足すると運用が止まる場合があります。窓口の決定、運用情報の整理、社内への周知の3点を整え、委託後に混乱が起きにくい状態をつくりましょう。委託先に任せきりにせず、自社が果たす役割を明確にすることが大切です。

    窓口担当者と判断権限の整理

    委託先への依頼や承認を担う窓口を、自社に決めておきます。窓口が不明確だと、依頼が滞ったり、複数の部署から別々の指示が出たりする原因になります。

    窓口は1人に限らず、代理の担当者も決めておくと、不在時の対応が止まりません。どの範囲まで窓口が判断できるかも、事前に整理しておきましょう。

    権限の範囲を文書にしておくと、担当者が替わっても引き継げます。承認に必要な日数も、あらかじめ共有しておくとよいでしょう。

    現行の運用情報と資産台帳の整備

    委託を始める前に、現在の運用手順、システム構成図、IT資産の一覧、過去の障害対応の記録を整理します。情報が不足していると、引き継ぎに時間がかかる場合があります。

    手順書がない業務は、委託先とあわせて文書化から始める方法もあります。整備にかかる期間は、導入のスケジュールに織り込んでおきましょう。

    作業の抜けを防ぐため、資産台帳は最新の状態にそろえておくと安心です。台帳に載っていない機器があると、委託後の管理漏れにつながる場合があります。

    社内への周知と導入後の見直し

    委託の開始前に、社員へ問い合わせ先や依頼の流れを案内します。窓口が変わることを知らないままでは、従来の担当者に連絡が集中するおそれがあります。案内は一度で終わらせず、掲示や社内ポータルでも繰り返し周知すると定着しやすくなります。

    導入後は、SLAの達成状況や依頼の件数を定期的に点検し、委託範囲の見直しを検討しましょう。契約の更新時期にあわせて見直しの日程を決めておくと、運用の改善を続けやすくなります。見直しの結果は、更新時の交渉材料としても役立つ場合があります。

    導入条件にあわせて依頼先を探すサービス

    対応エリアや対象の規模、対応時間など、導入条件として確認したい項目に関わる特徴をもとに、ITアウトソーシングサービスを取り上げました。

    IT TasCal

    株式会社スリー・イー
    《IT TasCal》のPOINT
    1. 最短1ヶ月で情シス業務を常駐型・遠隔型で支援
    2. お客様に寄り添ったサービスプランの提供(月額¥5,000~)
    3. 24時間365日の体制でサポートが可能

    株式会社スリー・イーが提供する「IT TasCal」は、情シス部門のリソースや技術の知見が不足している企業に向けた、情シス支援サービスです。インフラ構築やヘルプデスク、キッティング、セキュリティの支援を、常駐型と遠隔型の両方で依頼できます。24時間365日の体制でサポートが可能とされているため、対応時間を条件に挙げる企業は内容を確認するとよいでしょう。提供エリアは全国で、企業の規模を問わず依頼できます。

    OpeLightサービス

    株式会社日立社会情報サービス
    《OpeLightサービス》のPOINT
    1. 約30年の知見を結集したITシステム運用ソリューションサービス
    2. 企画から運用までシステム運用の全工程をワンストップで提供
    3. 人材・運用プロセス体系・SaaS型運用管理システムで課題を解決

    株式会社日立社会情報サービスが提供する「OpeLightサービス」は、ITシステムの運用業務を最適化し、効率化を支援するサービスです。企画から運用までの全工程をワンストップで依頼でき、人材と運用プロセスの体系、SaaS型の運用管理システムを組み合わせて課題の解決を図ります。提供エリアは全国で、対象は500名以上の企業と案内されており、自社の規模があてはまるかを導入条件として確認できます。委託範囲の詳細は、契約前に一つずつ確認しましょう。

    情シス支援サービス「ION」(イオン)

    株式会社コンピュータマネジメント
    製品・サービスのPOINT
    1. 情シスの「困った」を、1社でまるごと解決
    2. 各社の状況に合わせて、最適な支援をご提供
    3. ITに関する課題を整理し、解決まで「共に」伴走

    株式会社コンピュータマネジメントが提供する「情シス支援サービス「ION」(イオン)」は、システム企画から運用・保守、セキュリティ対策、Microsoft 365の活用まで、情シス業務を支援する伴走型のサービスです。各社の状況にあわせた支援を案内しており、規模を問わず依頼できます。現状の課題を整理したうえで、必要な範囲を相談できる点が特徴です。提供エリアは首都圏のため、自社の拠点が対象に含まれるかを、導入条件として確認しましょう。

    でじまる

    まんまる株式会社
    《でじまる》のPOINT
    1. 専任のIT担当者がいなくても安心して経営に集中できる体制を構築
    2. "正解"のITパッケージを導入・運用し、ツール選びの"沼"から解放
    3. 月5万円からはじめられる、シンプルでリーズナブルな料金体系

    まんまる株式会社が提供する「でじまる」は、IT業務の量が専任担当者を置くほどではない中小企業に向けて、IT基盤づくりと運用を任せられるサービスです。システムの運用やヘルプデスク、サーバーの管理まで含め、IT業務をまとめて委託する形に対応します。専任のIT担当者がいなくても経営に集中できる体制づくりを掲げ、導入するITのパッケージを絞って運用まで任せられる点が特徴です。対象は50名未満の企業で、提供エリアは全国です。

    マネージドITサービス (株式会社リコー)

    《マネージドITサービス》のPOINT
    1. IT環境の運用・保守を専門スタッフが代行
    2. 社内からのIT問い合わせ対応を支援
    3. 情報システム担当者の負担を軽減

    まるごと情シス代行 (キューアンドエー株式会社)

    《まるごと情シス代行》のPOINT
    1. IT人材が情シスのルーチン業務を安定代行します。
    2. 問い合わせ対応の一元管理とデータ可視化で業務効率化
    3. FAQや自動化で標準化を支援し、業務の仕組み化を促す。

    ITコンシェルジュ (チェックフィールド株式会社)

    《ITコンシェルジュ》のPOINT
    1. IT黎明期からの20年以上の豊富な実績とノウハウ。
    2. プライバシーマーク10年継続
    3. 専任2名体制で退職・属人化リスクゼロ。

    ITアウトソーシングサービスに関するよくある質問

    ITアウトソーシングサービスの導入条件についてよくある質問と回答をまとめました。

    ■Q1:業務委託と派遣のどちらで依頼するか迷った場合はどうしますか?
    A:指示の出し方で判断します。自社が作業者へ直接指示を出す形は派遣に近く、受託側が自社の従業員に指示する形が業務委託です。契約の名称だけでなく運用の実態も大切なため、迷う場合は法務部門や専門家に相談しましょう。
    ■Q2:ISMS認証があれば、セキュリティの導入条件は満たせますか?
    A:認証は確認材料の一つですが、それだけでは十分とは限りません。認証の対象範囲が委託する業務や拠点に及んでいるかを、証明書で確認しましょう。秘密保持や再委託の条件も、契約で別に取り決める必要があります。
    ■Q3:再委託を認める場合、どのような条件を付けますか?
    A:事前の承諾を必須にし、再委託先の名称や業務の範囲を報告してもらう方法があります。再委託先にも同等の秘密保持を課すことも、契約に盛り込みましょう。個人データを扱う場合は、委託先の監督が自社にも求められます。
    ■Q4:SLAには、どのような項目を決めればよいですか?
    A:問い合わせへの応答時間、システムの稼働率、障害から復旧するまでの目標時間などが代表的です。未達成の場合の扱いや、報告の頻度も、あわせて確認しましょう。業務への影響度にあわせて、現実的な水準を決めることが大切です。

    まとめ

    ITアウトソーシングサービスの導入条件は、委託範囲と契約形態、セキュリティ、対応体制、システム連携、自社の受け入れ準備の5点に整理できます。業務委託と派遣の違いや再委託の扱いは、契約前に確認しておきたい事項です。事業者によって対応範囲が異なるため、複数のサービスの資料を請求し、自社の条件に照らして比較してください。

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