Webサイト翻訳ツールの障害やサーバーダウンへの備え
Webサイト翻訳ツールも、ほかのクラウドサービスと同様に、障害やメンテナンスで一時的に利用できなくなる可能性があります。障害の有無だけでなく、情報の公開状況と、障害時に自社サイトがどうなるかを確認しておきましょう。
障害情報の公開状況を確認する
提供会社によっては、障害やメンテナンスの情報を専用のページやお知らせで公開しています。過去の障害の履歴が公開されていれば、発生した時期や復旧までの時間、原因の説明の有無を確認できます。
障害情報が公開されていない場合は、資料請求や商談の際に、過去の障害への対応や、障害発生時の連絡方法を質問しましょう。障害の件数だけで判断するのではなく、発生時に速やかに情報を公開し、原因と再発防止策を説明しているかも、信頼性を判断する材料です。
障害時に元のサイトがどうなるかを確認する
翻訳ツールの導入方式によって、障害時の影響は異なります。翻訳サーバーを経由して翻訳ページを配信する方式では、翻訳ツールの障害時に翻訳ページが表示されなくなる可能性があります。
タグを貼る方式では、翻訳の処理が止まっても日本語ページは表示される場合がありますが、翻訳は行われず原文のまま表示される可能性があります。いずれの方式でも、日本語ページへの影響の有無と、翻訳ページが表示されない場合に利用者へどう案内するかを確認しましょう。SLAと呼ばれるサービス品質の取り決めがあれば、稼働率の目標も確認できます。
障害時の社内連絡の流れを決める
障害が起きた際に慌てないためには、誰が障害に気付き、誰に連絡し、利用者へどう案内するかを事前に決めておくことが大切です。提供会社からの障害の通知を、担当者1人ではなく複数人が受け取れるように設定しましょう。
あわせて、翻訳ページが表示されない間に掲載するお知らせの文面や、問い合わせへの回答例を用意しておくと、対応を早く始められます。障害の復旧後には、影響を受けたページや期間を記録し、次回の対応に生かしましょう。
顧客データ漏えいの不安と確認したい対策
Webサイト翻訳ツールは、サイトの文章を外部のサーバーで処理します。翻訳対象に個人情報や公開前の情報が含まれる場合は、情報の取り扱いを確認しておくことが大切です。確認したいポイントを2つ紹介します。自社の情報セキュリティ規程とあわせて確認しましょう。
翻訳対象に個人情報が含まれる場面
会員ページ、マイページ、問い合わせフォームの確認画面などでは、利用者の氏名や連絡先が画面に表示される場合があります。こうしたページが翻訳対象に含まれていると、個人情報が翻訳ツールのサーバーに送られる可能性があります。
対策として、個人情報を表示するページや要素を翻訳対象から外す設定ができるかを確認しましょう。設定を誤ると意図せず翻訳対象に含まれる場合もあるため、導入時に対象範囲を一覧で確認することが大切です。社内の個人情報保護の担当者にも確認してもらうと安心です。
委託先としてのセキュリティ確認
翻訳ツールの提供会社は、自社の情報を扱う委託先の1つと考えられます。ISMS認証などの第三者認証の取得状況と認証範囲、データの保管場所、通信や保存データの暗号化の方法を確認しましょう。
あわせて、機械翻訳エンジンに送信した文章が学習に使われるかどうか、管理画面へのアクセス制限や操作ログの有無も確認したい点です。情報漏えいの事例について調べる際は、提供会社が公表している情報や報道を確認し、事故発生時の報告体制が整っているかを質問しましょう。
Webサイト翻訳ツールのサービス終了に備える
クラウドサービスは、提供会社の事業方針の変更などにより、サービスが終了する可能性があります。Webサイト翻訳ツールのサービスが終了した場合の影響と、事前にできる準備を解説します。可能性が低いと思われる事態でも、影響の大きさを考えて備えておくことが大切です。
サービス終了時に起こりうる影響
翻訳ツールのサービスが終了すると、翻訳ページが表示されなくなる、蓄積した訳文や用語集が使えなくなるといった影響が考えられます。特に、翻訳ページの配信を翻訳ツールに頼っている方式では、別の手段に切り替えるまで多言語ページを公開できない期間が生じる可能性があります。
サービス終了の告知から終了までの期間は、提供会社や契約によって異なります。利用規約で、サービス終了時の告知期間やデータの扱いがどう定められているかを確認しておきましょう。
翻訳データの出力と移行の準備
サービス終了や乗り換えに備えて、修正した訳文や用語集を定期的にファイルとして出力しておくと安心です。出力したデータがあれば、他の翻訳ツールへの移行や、自社サイトでの再利用に活用できます。
導入前に、出力できるデータの範囲と形式、業界で使われる共通形式に対応しているかを確認しましょう。翻訳ページのURLの形式も、移行後に変わると検索結果に影響する場合があります。自社のドメインで翻訳ページを公開できる方式かどうかも、移行のしやすさに関わります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でWebサイト翻訳ツールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
導入実績の数値と悪い口コミから信頼性を読み解く
Webサイト翻訳ツールの信頼性を判断する際、導入実績の数値や口コミを参考にする方もいるでしょう。これらの情報は、読み方を間違えると判断を誤る可能性があります。数値と口コミの見方を3つの観点から整理します。
実績数値の定義の確認
公式サイトや資料に掲載されている導入社数や導入サイト数は、数え方によって意味が変わります。無料プランの利用者を含むのか、累計か現在の利用数か、社数かサイト数かを確認しましょう。
数値の算出方法や集計時点が記載されていない場合は、資料請求や商談で質問できます。根拠を説明できるかどうかも、提供会社の情報開示の姿勢を判断する材料です。数値の大きさだけでなく、自社と同じ業種や規模の事例があるかもあわせて確認しましょう。
悪い口コミに見られる内容の傾向
Webサイト翻訳ツールの悪い口コミには、機械翻訳の訳文が不自然、翻訳されない箇所が残るといった内容が見られる場合があります。反映に時間がかかる、料金が想定より高くなった、サポートの返信が遅いといった指摘もあります。
これらの指摘は、製品の仕様だけでなく、サイトの構成や契約プラン、運用方法によって生じている可能性もあります。悪い口コミを見つけたら、どんな条件で起きたのかを読み取り、自社でも同じ状況になるかを考えることが大切です。
口コミを判断材料にする方法
口コミを判断材料にするには、投稿者の業種や企業規模、利用目的、投稿時期を確認し、自社と条件が近いものを中心に読むことが大切です。古い口コミで指摘された点は、現在は改善されている可能性もあります。
気になる口コミがあれば、資料請求や商談の際に、その点への対応状況をベンダーに質問しましょう。無料トライアルで同じ状況を再現できるかを試すのも有効です。良い口コミと悪い口コミの両方に目を通し、評価の理由が具体的なものを参考にすると判断の偏りを減らせます。
信頼性を確認するための契約と見直しの進め方
信頼性の確認は、契約前に一度行って終わりではありません。契約の内容で条件を明確にし、導入後も定期的に見直すことで、不安を抑えながら運用を続けられます。進め方を2つ紹介します。
契約書とSLAで条件を確認する
契約前には、利用規約や契約書、SLAで、稼働率の目標、障害時の連絡方法、データの取り扱い、サービス終了時の告知期間と扱いを確認しましょう。口頭で説明を受けた内容が、書面にも記載されているかを確かめることが大切です。
確認した内容は一覧にまとめ、情報システム部門や法務部門と共有します。各部門の観点で不足している確認事項がないかを見てもらうと、見落としを減らせます。重要な条件が書面に記載されていない場合は、契約前に追記できるかを相談しましょう。
導入後に定期的に見直す
導入後も、年に1回など時期を決めて、障害の発生状況、提供会社のお知らせ、認証の有効期限、利用規約の変更を確認しましょう。翻訳データの出力も、見直しのタイミングで行っておくと安心です。
見直しの結果、不安な点が増えた場合は、ベンダーへの問い合わせや、他の製品との比較を検討します。見直しの担当者と手順を決め、複数人で確認する体制にしておくと、担当者の交代時も継続できます。見直しの記録を残しておけば、次回の確認や社内への報告にも活用できます。
情報の扱いや運用環境から比べたい翻訳ツール
データの保管場所やサポートの受付体制など、信頼性を確かめる手がかりとなる情報をもとに比較したい製品を紹介します。障害時の対応や契約終了時のデータの扱いは、契約前に資料と問い合わせで確認しましょう。
Autolingual
- 最短3分!だれでもカンタンに、どんなサイトでも多言語化
- 独自の最新AIを使用し、ネイティブレベルの自然な翻訳
- シンプルなUIで他言語がわからない担当者でも安心して使用可能
株式会社Enjuが提供する「Autolingual」は、Webサイトを多言語化するクラウド型のSaaSです。独自AIによる翻訳、動的コンテンツへの対応、画像差し替えの機能を備えています。障害発生時の告知方法や、解約時に翻訳データを持ち出せるかといった点は、契約前に問い合わせて確認するとよいでしょう。操作画面は、翻訳先の言語がわからない担当者でも扱えるシンプルな設計です。対応する企業規模は限定されていません。
WOVN.io (Wovn Technologies株式会社)
- Webサイトの種類を問わずワンストップで多言語化を実現
- エンジニアを介さずに運用できるローコードシステム
- 1万8000サイト以上の導入実績
Myサイト翻訳 (株式会社高電社)
- 20年以上の信頼と実績を積んだWebサイト翻訳!
- AI翻訳と文法翻訳の2種類を提供できます!
- 最大121言語に対応した翻訳機能!
DeepL (DeepLGmbH)
- テキストやPDFを高精度に翻訳。
- 用語集・文体設定で自社や用途に合わせて翻訳可能。
- ブラウザ拡張・アプリ連携でどこでも利用可能。
TradosStudio (SDLジャパン株式会社)
- 用語の一貫性を保ち、再翻訳作業を削減。
- ハイブリッド翻訳ワークフローで大量案件に対応。
- 多様なファイル対応でワークフロー導入障壁を低減。
Transifex (Transifex, Inc.)
- 主要リポジトリと連携可能。
- AI翻訳エンジン統合
- 翻訳メモリと用語集で品質を維持
まとめ
Webサイト翻訳ツールの信頼性は、複数の観点から確認して判断することが大切です。障害情報の公開状況と障害時の影響、個人情報を含むページの扱いと委託先としてのセキュリティを確認しましょう。サービス終了時のデータ移行、実績数値の定義、悪い口コミの条件も判断材料です。契約書やSLAで条件を明確にし、導入後も定期的に見直しましょう。複数の製品の対応を比べるために、資料請求を活用してください。

