ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■運用負担の任せ方別
- 判定ルールの更新や脅威の検知をクラウド側で行う:OneOfficeメールソリューション、IIJセキュアMXサービス、使えるメールバスター、SpamPatrol
- 専任の管理者を置かずに運用できる:SpamPatrol
- 自社で対策用サーバー機器を購入せずに利用できる:OneOfficeメールソリューション、IIJセキュアMXサービス、使えるメールバスター、SpamPatrol、@Securemail Plus Anti-Spam
- ■既存のメール環境への組み込み方別
- 自社運用のメールサーバーと組みあわせる:OneOfficeメールソリューション、使えるメールバスター、SpamPatrol、@Securemail Plus Anti-Spam
- Microsoft 365などのクラウドメールと連携する:OneOfficeメールソリューション、IIJセキュアMXサービス、使えるメールバスター、SpamPatrol
オンプレミス型のスパム対策ソフトが向く場面
オンプレミス型のスパム対策ソフトは、メールの流れや保管場所を自社で管理したい組織で検討されます。クラウド型と比べてどのような条件で選択肢に入るのかを、運用ルールや既存環境との関係から整理します。
メールを社外に預けにくい運用ルール
オンプレミス型が向くのは、メールを社外のサービスに預けにくい運用ルールがある場合です。例えば、取引先との契約や社内規程で、メール本文の保管場所を自社管理の環境に限っている組織が当てはまります。
ただし、社外に預けないことが、そのまま安全性の高さを意味するわけではありません。保管場所を自社に限る分、機器の保守やアクセス管理も自社で担います。規程の内容を確認し、クラウド型を選べない理由が実際にあるかを整理しましょう。
既存のメールサーバー環境を変えにくい事情
自社運用のメールサーバーに、独自の転送設定や社内システムとの連携がある場合も、オンプレミス型を検討する理由の一つです。メールの受け口を社外のサービスに切り替えると、既存の連携設定の見直しが必要になるためです。
オンプレミス型なら、メールサーバーの前段や同じ環境に組み込む形で導入できる場合があります。ただし、クラウド型にも既存のメールサーバーを変更せずに利用できる製品があります。社内システムが送信するメールの経路も含め、変更が必要な箇所を洗い出しておきましょう。
クラウド型との切り分け
クラウド型は、機器の購入や設置が不要で、判定データの更新も提供会社が担う形が多くあります。一方、オンプレミス型は、設定の自由度を確保しやすい反面、運用の作業が自社に残ります。
どちらが適しているかは、メールの量、情報システム部門の人数、規程上の制約によって変わります。保守を担当できる人員が確保できるかを先に確認し、そのうえで両方を資料請求して比較すると判断しやすくなります。
オンプレミスのスパム対策ソフトの構成と導入形態
オンプレミス型のスパム対策ソフトは、導入形態と、メールの経路へ組み込む方式という2つの軸で整理できます。自社の環境にあう組みあわせを選ぶために、それぞれの違いを確認しましょう。
ソフトウェア型とアプライアンス型の違い
ソフトウェア型は、自社で用意したサーバーにソフトを導入する形です。サーバーの性能や台数を自社で決められますが、OSの保守や性能の見積もりも自社で行います。
アプライアンス型は、スパム対策に必要なソフトを組み込んだ専用機器です。設置と設定で使い始められる場合があり、機器の保守を提供会社に任せられる契約もあります。ただし、機器の増設や更新は購入が前提となるため、メール量の増加を見込んで選びましょう。
仮想アプライアンス型の位置づけ
仮想アプライアンス型は、専用機器の機能を、仮想化基盤の上で動かす形態です。社内にすでに仮想化基盤があれば、新たな機器を置かずに導入でき、リソースの割り当ても調整できます。
一方で、仮想化基盤が停止すると、スパム対策も同時に止まります。メールの受信経路に置く場合は、基盤の冗長化や保守時間帯も確認が必要です。対応する仮想化基盤の種類は製品によって異なるため、自社の環境で動作するか確かめておきましょう。
ゲートウェイ型とサーバー連携型の方式
ゲートウェイ型は、メールサーバーの前段に置き、受信したメールを判定してから、メールサーバーへ中継する方式です。メールサーバーの種類に左右されにくく、複数のサーバーをまとめて守れる場合があります。
サーバー連携型は、メールサーバーに機能を追加する形で組み込みます。中継用の機器が不要なぶん構成は簡素ですが、メールサーバーの負荷が上がる場合があり、対応するサーバーも限られます。既存の環境にあう方式を、事前に提供会社へ確認しましょう。
オンプレミスで欠かせない判定データの更新
スパムメールの手口は変化し続けるため、判定に使うデータの更新が止まると、検知の精度に影響する可能性があります。オンプレミスでは更新の仕組みを自社で確認し、更新後の動作も見届ける必要があります。
判定データの配信方法と更新の確認
判定に使うデータには、迷惑メールの特徴を記録したルールや、送信元の評判情報などがあります。製品によって、提供会社のサーバーから自動で配信される場合と、手動での取り込みが必要な場合があります。
自動配信の場合も、社内のファイアウォールやプロキシの設定で通信が遮断されると、更新が止まります。最後に更新された日時を管理画面で定期的に確認し、更新が止まったときに通知が届く設定にしておきましょう。
更新後の誤検知を確かめる手順
判定データを更新した直後に、正規のメールが迷惑メールと判定される誤検知が起こる場合があります。取引先からのメールが隔離されると、業務に影響が出るため、更新後の挙動を確かめる手順を決めておくと安心です。
具体的には、更新後の数日間は隔離されたメールの一覧を、普段より短い間隔で確認します。誤検知を見つけたら、該当の送信元を許可リストへ登録し、提供会社へ報告します。許可リストの登録内容は、担当者が変わっても分かるよう記録に残しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でスパム対策の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
スパム対策ソフトの稼働を保つサーバー運用
オンプレミスでは、ソフトの設定だけでなく、動かしているサーバーや機器の状態管理も欠かせません。容量、冗長化、保守の3つを押さえ、スパム対策ソフトが止まる事態に備えましょう。
隔離領域とログの容量管理
スパム対策ソフトは、迷惑メールと判定したメールを隔離領域に保管し、判定の履歴をログに残します。メールの量が多い環境では、保管期間の設定によってディスクの容量を圧迫し、動作が不安定になる可能性があります。
隔離メールの保管期間と、ログの保存期間を決め、容量の使用率を定期的に確認しましょう。容量が一定の割合を超えたときに通知する設定があれば、有効にしておくと対応が遅れにくくなります。
冗長化と障害時の受信経路
ゲートウェイ型でメールの前段に置く場合、スパム対策ソフトが停止すると、外部からのメールが届かなくなるおそれがあります。停止時の挙動は製品や構成によって異なります。
機器を2台構成にして切り替える、障害時は判定をせずにメールサーバーへ直接中継するなど、止まったときの動きを事前に決めておきましょう。切り替えの手順は、実際に試して担当者が把握しておくことが大切です。
OSやミドルウェアの保守
ソフトウェア型や仮想アプライアンス型では、動かす環境のOSやミドルウェアの更新も、自社で行う場合があります。更新の適用で、スパム対策ソフトが想定どおりに動かなくなるケースも考えられます。
更新の前には、提供会社が公表している対応環境を確認し、可能であれば検証環境で動作を試します。保守作業の時間帯には、メールの受信が止まらないよう、中継先の切り替え手順も用意しておきましょう。
オンプレミス型の費用と運用担当の見積もり
オンプレミス型は、導入時の費用だけでなく、運用にかかる人の手間も含めて見積もることが大切です。費用の内訳と、担当者に求められる作業量を整理します。
初期費用に含まれる範囲
初期費用には、ライセンスや機器の購入費に加えて、設置や設定の作業費が含まれる場合があります。ソフトウェア型では、ソフトを動かすサーバーの購入費も別に必要です。
見積もりを比べるときは、どこまでが初期費用に含まれるかをそろえて確認します。メールの経路の切り替え作業や、既存サーバーとの接続設定が別料金となる場合もあるため、作業範囲を明記した見積書を依頼しましょう。
保守契約と運用担当者の手間
導入後は、ライセンスの更新費用や、機器の保守契約の費用が継続して発生します。判定データの配信を受けるには、保守契約やサブスクリプション形式の契約が前提となる製品もあります。
費用に加えて、更新の確認、隔離メールの点検、容量の管理といった作業の負担も見込みます。担当者を1人に限ると不在時に対応が止まるため、手順書を作り、複数人で運用できる体制を整えましょう。
クラウド型と比べたいスパム対策ソフト一覧
オンプレミス型との比較対象として、クラウド型のスパム対策ソフトを紹介します。自社で機器を管理せずに利用できるほか、既存のメールサーバーと組みあわせられる製品もあります。それぞれの特徴を確認しましょう。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| OneOfficeメールソリューション | AI技術とクラウドサンドボックスで未知の脅威に対応。既存メールサーバーやMicrosoft 365などとの連携が可能 |
| IIJセキュアMXサービス | 複数のフィルタによる脅威メール対策とSPF・DKIM認証に対応。Microsoft 365アカウントとも連携可能 |
| 使えるメールバスター | MXレコードの変更で導入できる完全クラウド型。AIによる迷惑メール判定に対応し、PCへのソフト導入や更新作業が不要 |
| SpamPatrol | 判定ルールを継続的に更新するクラウド型。専任管理者なしで運用でき、自社メールサーバーとの接続にも対応 |
| @Securemail Plus Anti-Spam | 既存メールサーバーの前段で迷惑メールを隔離。セーフリスト・拒否リストや隔離通知メールに対応するクラウド型 |
自社運用の負担と比べるクラウド型製品
判定データの更新やサーバーの保守を提供会社に任せられる、クラウド型のスパム対策ソフトを紹介します。既存メール環境との連携方法や運用負担の違いに注目して比較しましょう。
OneOfficeメールソリューション
- ビジネスメール詐欺を含むソーシャルエンジニアリング攻撃対策
- ランサムウェア等の未知の不正プログラムにも対応
- クラウドサンドボックスで添付ファイル内の不正コードを検知
株式会社TOKAIコミュニケーションズが提供する「OneOfficeメールソリューション」は、AI技術とクラウドサンドボックスを活用したメールセキュリティサービスです。ウイルス・スパム対策に加え、添付ファイルを仮想環境で解析し、未知の脅威や標的型攻撃メールへの対策を支援します。既存メールサーバーを変更せずにゲートウェイ型で利用でき、Microsoft 365などのクラウドメールとの連携にも対応。アンチスパム・ウイルス対策の参考価格は、初期費用が1ドメイン30,000円、月額350円/アカウント(税抜)です。
IIJセキュアMXサービス
- 日本語スパムの判定に強く、少ない誤判定率
- 6社のエンジンを実装した多層フィルタで脅威を排除
- 送信ドメイン認証を利用したなりすまし対策
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「IIJセキュアMXサービス」は、メールの受信・送信に関するセキュリティ対策をまとめて提供するクラウド型サービスです。複数のフィルタを組みあわせて、スパムやウイルスなどの脅威メールを検知します。SPF・DKIMによる送信ドメイン認証、誤送信対策、通信経路の暗号化にも対応。Microsoft 365アカウント連携やログ・統計情報のダウンロードを基本機能として備え、メールアーカイブやサンドボックスフィルタなどもオプションで追加できます。料金は問い合わせが必要です。
使えるメールバスター
- かんたん設定で強力なスパムメール対策を実現
- PCの個別ソフトインストールが不要
- Office365等の主要メールサービスにも対応
使えるねっと株式会社が提供する「使えるメールバスター」は、AIによる迷惑メール判定を備えた完全クラウド型のメールセキュリティサービスです。DNSのMXレコードを変更して導入し、スパムやウイルスなどの脅威を自社メールサーバーに届く前に検知・遮断します。各PCへの専用ソフトのインストールや管理者による更新作業は不要で、Microsoft 365などの主要なメールサービスにも対応。参考価格は1ドメイン・月額11,770円から(1年契約時、税込)です。
SpamPatrol
- ドメイン単位課金でユーザー数無制限
- 実際のスパム情報を活用した高精度フィルタリング
- クラウド型で導入・運用が簡単
ジュピターテクノロジー株式会社が提供する「SpamPatrol」は、迷惑メールやフィッシングメールを受信前に検知・遮断するクラウド型メールセキュリティです。実際のスパム情報をもとに、1日約15,000件の判定ルールを追加・更新します。SMTPリレーやスマートホストに対応し、Microsoft 365やGoogle Workspace、自社運用のメールサーバーと組みあわせて利用可能です。専任管理者なしで運用でき、料金は1ドメイン・年額81,000円から。利用ユーザー数は無制限ですが、メールの送受信数にはプランごとの上限があります。
@Securemail Plus Anti-Spam (株式会社ケイティケイソリューションズ)
- 高精度なスパム対策エンジンで迷惑メールを自動的に排除
- セーフリストや拒否リストでフィルタリングの精度をアップ
- 1か月程度の無料トライアルあり
まとめ
スパム対策ソフトをオンプレミスで運用するなら、導入形態とメールの流れへの組み込み方を選び、判定データの更新やサーバーの保守まで含めて運用を設計することが大切です。社外にメールを預けにくい事情があるかを確認し、保守を担える体制を確保したうえで、スパム対策の製品を比較検討しましょう。

