適性検査の導入条件を整理する前に決めておくこと
導入条件をいきなり製品ごとに調べ始めると、情報が多すぎて比較が進まない場合があります。まずは社内で条件の優先度を決め、誰に何を確認するかを整理しておきましょう。ここでは、条件整理を効率よく進めるための2つの手順を紹介します。
必須条件と希望条件の切り分け
導入条件は、満たせなければ導入できない必須条件と、あれば便利な希望条件に分けて整理しましょう。例えば、社内規程で第三者認証の取得が求められている場合は必須条件です。
一方で、レポートのデザインや細かな画面設定は、希望条件として扱える場合があります。条件を必須に寄せすぎると候補が残らないこともあるため、優先度を3段階程度で付けておくと判断しやすくなります。条件一覧は情報システム部門や法務部門とも共有し、抜け漏れがないかを確認してもらいましょう。
条件ごとの確認先と確認方法の決定
導入条件のなかには、公式サイトで確認できるものと、ベンダーへの問い合わせが必要なものがあります。料金や対応言語は資料で確認できる場合が多い一方、データの保管場所やAPIの仕様は個別の問い合わせが必要な場合があります。
確認したい項目を質問票にまとめておくと、複数のベンダーから同じ形式で回答を集められます。回答の根拠として、認証の登録証やセキュリティに関する説明資料を提示してもらえるかも確認しましょう。社内で回答内容を評価する担当者も事前に決めておくと、比較が滞りません。
国産製品や日本語対応で確認したいポイント
日本企業の採用では、新卒一括採用のように国内特有の慣行があります。国産の適性検査は、国内での利用を前提に設計されている製品が中心です。ここでは、国内の採用スケジュールと日本語対応の観点で確認したい点を紹介します。
国内の採用スケジュールへの対応
国内の新卒採用では、エントリーシートの受付や説明会の後に受検が集中する時期があります。受検期間の設定や、選考段階ごとに受検者を分けて管理できる機能があるかを確認しましょう。
また、検査結果を他社の受検者全体と比べる場合、比較の対象となる受検者のデータがどの国や地域のものかも確認したい点です。国内の受検者との比較を重視するなら、その旨をベンダーに伝えて説明を受けましょう。国産かどうかは判断材料の一つにとどめ、設計内容で比較することが大切です。
日本語のレポートと問い合わせ対応の時間帯
結果レポートが自然な日本語で書かれているかは、面接官や管理職が内容を理解できるかに直結します。海外製の検査を翻訳して提供している場合もあるため、サンプルレポートで表現を確認しましょう。
問い合わせ窓口の対応時間や対応手段も確認したい項目です。国内の営業時間内に日本語で問い合わせできるか、メールと電話のどちらに対応しているかを確認しておくと安心です。回答までの目安時間を示しているかも、比較材料として資料請求の段階で確認しておきましょう。
セキュリティ要件が厳しい企業が確認したい導入条件
適性検査では、氏名や連絡先に加えて、性格や能力に関する情報を扱います。金融機関や上場企業など、社内のセキュリティ基準が厳しい企業では、第三者認証の有無だけでなく、その中身まで確認することが求められます。
ISMSなど第三者認証の対象範囲の確認
ISMSとは、情報セキュリティを管理する仕組みのことで、国際規格のISO/IEC 27001にもとづく認証制度があります。適性検査の提供会社がこの認証を取得しているかは、情報管理の体制を知る手がかりの一つです。
ただし、認証は組織全体ではなく特定の部門や事業を対象に取得されている場合があります。検討している適性検査のサービスが認証の対象範囲に含まれているかを、登録証や公開情報で確認しましょう。プライバシーマークの取得状況も、あわせて確認すると判断材料が増えます。
データの保管場所とアクセス管理の確認
セキュリティ要件では、データがどこに保管されるかも確認項目の一つです。国内のデータセンターで保管しているか、海外のクラウドサービスを利用しているかは、社内規程によって扱いが異なる場合があります。
あわせて、管理画面へのログイン方法や、IPアドレスによる接続元の制限、操作ログの保存期間なども確認しましょう。どの機能に対応しているかは製品によって異なるため、社内のセキュリティチェックシートに沿って回答を依頼すると効率的です。回答内容は情報システム部門に評価してもらいましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で適性検査の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
API連携やカスタマイズ性を求める場合の確認事項
採用管理システムや人事システムとデータを自動でやり取りしたい企業では、API連携が必須条件になる場合があります。自社の評価基準にあわせて検査を調整したい企業では、カスタマイズの範囲が重要です。確認したい点を解説します。
API連携で扱えるデータと連携方式
APIとは、異なるシステム同士でデータをやり取りするための仕組みです。API連携に対応していると記載があっても、送受信できるデータの種類は製品によって異なります。
受検者の登録、受検案内の送信、結果の取得のうち、どの処理をAPIで行えるかを確認しましょう。あわせて、APIの仕様書を契約前に確認できるか、利用に追加費用がかかるかも重要です。自社で開発を行う場合は、検証用の環境を提供してもらえるかも確認しておくと、本番環境に影響を与えずに動作を試せます。
カスタマイズできる範囲の見極め
カスタマイズ性を求める場合は、何をどこまで変更できるかを具体的に確認しましょう。例えば、結果レポートに表示する項目の選択、自社独自の評価基準の設定、受検画面へのロゴ表示などが挙げられます。
一方で、検査の問題そのものを変更できる製品は限られる傾向があります。問題を変えると、他の受検者との比較や検査の信頼性に影響する可能性があるためです。追加の開発が必要なカスタマイズは費用や期間が増える場合もあるため、見積もりの段階で範囲を明確にしておきましょう。
連携やカスタマイズにかかる費用と保守体制の確認
API連携やカスタマイズは、初期費用だけでなく、運用開始後の保守にも費用や手間がかかる場合があります。連携先のシステムが仕様を変更した際に、どちらが改修を担うのかを事前に確認しておくことが大切です。
また、適性検査の製品側でバージョンアップがあった場合に、カスタマイズした設定が引き継がれるかも確認しましょう。連携エラーが起きた際の通知方法や問い合わせ先も、契約前に整理しておくと安心です。見積もりは初年度だけでなく、2年目以降の費用も含めて比較しましょう。
多言語対応や大量の一斉受検に対応できるか
外国籍の応募者を採用する企業や、新卒採用で数百名以上が受検する企業では、言語や受検規模への対応も導入条件に含まれます。資料の記載だけでは判断しにくい項目のため、想定する言語や人数といった具体的な条件を示して確認しましょう。
多言語対応は受検画面と結果レポートの両方を確認
多言語対応をうたう適性検査でも、対応範囲は製品によって異なります。受検画面の言語が選べても、結果レポートは日本語のみという場合があります。
また、同じ検査を別の言語で受けた場合に、結果を同じ基準で比べられるかも確認したい点です。言語によって問題の受け止め方が変わる可能性があるため、ベンダーがどのように検証しているかを確認しましょう。採用予定の国籍や言語を伝えたうえで、対応状況を資料や回答で確かめておくと安心です。
一斉受検は同時アクセスと一括案内の機能を確認
大量応募に対応するには、多数の受検者に一括で案内を送れる機能や、応募者情報をCSVファイルでまとめて登録できる機能が便利です。CSVファイルとは、データをカンマで区切った表形式のファイルです。
さらに、説明会の直後など短時間に受検が集中した場合の動作も確認しましょう。同時に受検できる人数の目安や、アクセスが集中した際の対応方針は製品や契約によって異なります。想定する受検人数と時期をベンダーに伝え、受検期間を分散させる運用も検討しておくと安心です。
連携や受検方式の導入条件から比べたい適性検査
API連携への対応や受検方式の選択肢など、導入条件を確認する際に比較の軸となる情報を公開している製品を紹介します。多言語対応やセキュリティ認証の状況は、各製品の資料で確認しましょう。
Compass
- 厳選された評価項目と科学的裏付け
- スピーディーな運用と柔軟な仕様
- インターネットでも設問紙でもご利用頂け、即座にご覧頂けます
株式会社イングが提供する「Compass」は、採用選抜時に必要な評価項目を調査して開発された適性検査です。心理学と経営学の両方の視点から、ビジネスシーンでの利用に適した検査を目指して設計されています。スピーディーな運用と柔軟な仕様に対応し、インターネットでも設問紙でも利用できるため、一斉受検の会場や応募者の環境にあわせて方式を選べます。結果は即座に確認でき、職務適性診断や性格診断、能力テストに対応しています。
マネーフォワード クラウド適性検査 powered by ミキワメAI
- 自社社員の傾向を分析し、独自の採用基準を策定
- 受検者に負担をかけず、適性検査はたった10分で完了
- 採用候補者の活躍する可能性を「S~E」の14段階で判定
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド適性検査 powered by ミキワメAI」は、自社で活躍する人材の特徴を把握する適性検査サービスです。自社社員の傾向を分析して独自の採用基準を策定できるため、一般的な基準ではなく自社にあう人物像に沿って見極められます。受検は10分で完了し、オンラインで実施できます。候補者の活躍する可能性はSからEまでの14段階で判定され、選考の判断材料にできます。職務適性診断や性格診断、能力テスト、レポート生成に対応しています。
SPI3 (株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
- 年間18,100社、257万人が受検。多くの企業で採用されています。
- 企業規模や業種を問わず採用から配属まで幅広く活用可能
- Webテストやテストセンターなど受検形式が豊富
玉手箱Ⅲ (日本エス・エイチ・エル株式会社)
- 知的能力と個性を短時間で測定可能。
- 面接ガイド付き帳票で選考判断を支援
- 受検データ分析の結果を採用活動の改善に活用。
まとめ
適性検査の導入条件は、必須条件と希望条件に分けて整理し、条件ごとに確認先を決めることが大切です。国産かどうかは設計内容で判断し、第三者認証は対象範囲まで確認しましょう。API連携は扱えるデータ、カスタマイズは変更できる範囲、多言語対応はレポートまで、一斉受検は同時アクセスへの対応がポイントです。条件を整理したうえで、資料請求で複数の製品を比較してみてください。

