適性検査の信頼性を確かめる必要がある理由
適性検査は、採用選考の進行と応募者の個人情報の両方に関わるサービスです。そのため、機能や料金だけでなく、安定して使い続けられるか、情報を適切に管理しているかも確認する必要があります。確認が必要な理由と、確かめられる範囲を整理します。
選考の停止や個人情報の問題につながる可能性
適性検査のサービスが一時的に使えなくなると、受検の締め切りを延ばす、面接の日程を変更するといった対応が必要になる場合があります。応募者にも連絡の手間や不安を与える可能性があります。選考の日程が詰まっている時期ほど、影響は大きくなります。
また、適性検査では氏名や連絡先に加え、性格や能力に関する情報を扱います。これらの情報が外部に流出すると、応募者への影響だけでなく、自社の採用活動への信頼にも関わります。こうした影響の大きさを踏まえ、導入前に信頼性を確かめておくことが大切です。
公開情報と問い合わせで確認できる範囲
信頼性に関する情報には、公式サイトやニュースリリースで公開されているものと、問い合わせをしないとわからないものがあります。障害情報のページやセキュリティ方針、第三者認証の取得状況は、公開されている場合があります。
一方で、障害時の具体的な対応手順や、データのバックアップの方法などは、個別の問い合わせで確認が必要な場合があります。問い合わせの回答は書面やメールで受け取り、社内の比較資料として残しておきましょう。回答が得られない項目も、比較の材料として扱えます。
障害やサーバーダウンへの備えを確かめる
クラウド型の適性検査でも、システムの障害やメンテナンスによって一時的に使えなくなる場合があります。障害が起こる可能性をゼロにすることは難しいため、障害の情報の公開状況と、発生時の対応を確認しておくことが重要です。
障害情報の公開状況と稼働の目標値
過去の障害やサーバーダウンの履歴は、提供会社の障害情報のページやお知らせで公開されている場合があります。公開されている場合は、発生の頻度だけでなく、原因の説明や復旧までの時間、再発防止策が示されているかも確認しましょう。
また、サービスの稼働率の目標値を示している製品もあります。稼働率の目標値は、サービスが利用できる時間の割合の目安で、保証の有無や計算方法は製品によって異なります。数値を比べる際は、計画的なメンテナンスの時間を含むかどうかも確認が必要です。
障害発生時の連絡方法と選考の代替手段
障害が起きた際に、提供会社からどのような方法で連絡が来るのかを確認しておきましょう。メールでの通知、障害情報のページでの公開、管理画面でのお知らせなど、製品によって連絡の方法が異なります。
自社側では、障害で受検できなくなった場合の代替手段を決めておくと安心です。例えば、受検期限の延長、面接の順番の入れ替え、応募者への案内文のひな形の準備などが考えられます。対応の手順を文書にし、複数の担当者で共有しておきましょう。
適性検査の情報漏えいへの不安と確認したい対策
適性検査に限らず、個人情報を扱うサービスでは、情報漏えいのリスクをゼロにすることは難しいといえます。過去の事故の有無だけで判断するのではなく、提供会社の対策と、事故が起きた際の対応の方針を確認しましょう。
過去の事故の有無より対策と対応方針を確認
過去に情報漏えいの事故が公表されていない製品でも、将来にわたって事故が起きないとは限りません。反対に、過去に事故があった製品でも、原因を調べて対策を強化している場合があります。
そのため、確認したいのは、データの暗号化、アクセスできる社員の制限、操作ログの記録といった具体的な対策の内容です。事故が起きた際に、利用企業へどのような手順と時期で報告するかという方針も確認しましょう。ISMS(情報セキュリティを管理する仕組み)の認証やプライバシーマークなど、第三者認証の取得状況も判断材料の一つです。
自社側で取り組みたい情報管理
情報漏えいは、提供会社の側だけでなく、利用する企業の側の管理によって起こる場合もあります。管理画面のアカウントを複数人で共有している、退職者のアカウントが残っている、結果レポートをメールで社外に送っているといった状況は、リスクを高める要因です。提供会社の対策とあわせて、自社の運用も見直しましょう。
アカウントは利用者ごとに発行し、閲覧できる範囲を役割にあわせて設定しましょう。二段階認証やIPアドレスによる接続元の制限に対応している製品であれば、活用を検討します。定期的にアカウントの一覧を見直す手順を決めておくことも大切です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で適性検査の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
適性検査のサービス終了への備え
ITサービスは、提供会社の事業方針の変更や統合などによって、提供が終了する場合があります。適性検査も例外ではありません。サービスが終了した場合に困らないよう、契約前に確認しておきたい点と、日頃からできる備えを紹介します。
サービス終了時の通知期間とデータの扱い
サービスの提供が終了する場合に、どの程度前に利用企業へ通知されるかは、利用規約に定められている場合があります。契約前に利用規約を確認し、通知の期間や方法を把握しておきましょう。規約の変更時にどう通知されるかも確認しておくと安心です。
あわせて確認したいのが、終了時のデータの扱いです。検査結果を出力できる期間や形式、出力にかかる費用、提供会社側でのデータの削除の方法と時期を確認します。過去の検査結果を次の製品で活用したい場合は、出力できる項目の範囲も重要な確認事項です。
移行を見据えた日頃のデータ管理
サービスの終了や製品の乗り換えに備えるには、日頃から検査結果を自社で管理できる状態にしておくことが有効です。定期的に結果をCSVファイルなどで出力し、社内の人事システムに保管しておく方法があります。
ただし、データを社内に保管する場合は、保管場所のアクセス権限や保存期間のルールを定める必要があります。個人情報の管理のルールと矛盾しないよう、法務部門や情報システム部門と相談しながら進めましょう。出力の手順も文書にしておくと安心です。
信頼性を判断する導入実績の数字や口コミの読み解き方
適性検査を比べる際、導入社数や受検者数といった実績の数字や、利用者の口コミを参考にする場合もあるでしょう。これらの情報は判断材料として役立ちますが、数字の定義や口コミの背景を理解せずに比べると、誤った判断につながる可能性があります。
導入実績の数字の定義を確認する
導入実績として示される数字は、製品によって数え方が異なる場合があります。例えば、有料で契約している企業の数か、無料プランや一度だけ利用した企業も含む数か、累計の数か現在の数かによって、同じ「導入社数」でも意味が変わります。
数字の根拠が気になる場合は、どのような条件で数えているのか、いつ時点の数字かを提供会社に確認しましょう。数字の大小だけで比べるのではなく、自社と同じ業種や規模の企業での利用状況を尋ねるほうが、判断の材料として役立つ場合があります。
悪い口コミを自社の条件に当てはめて読む
口コミサイトなどに見られる悪い評価には、操作のわかりにくさ、結果の納得感、サポートの対応時間、料金などに関する内容が考えられます。ただし、口コミは投稿者の利用条件や期待によって評価が変わる点に注意が必要です。
悪い口コミを読む際は、投稿者の企業規模や利用目的、投稿の時期を確認し、自社の条件に当てはまるかを考えましょう。古い口コミの内容は、その後の機能改善で解消されている場合もあります。気になる点は、提供会社に現在の状況を直接確認しておくと安心です。
ここまで紹介した信頼性の確認項目を整理すると、次の表のとおりです。
| 不安の内容 | 確認したい主な項目 |
|---|---|
| 障害やサーバーダウン | 障害情報の公開状況、稼働の目標値、障害時の連絡方法 |
| 情報漏えい | 具体的な対策、事故時の報告方針、第三者認証の取得状況 |
| サービス終了 | 利用規約上の通知期間、データの出力と削除の扱い |
| 導入実績や口コミ | 数字の数え方と時点、投稿者の条件と投稿時期 |
測定の設計や根拠を確認して比べたい適性検査
検査の設計方針や評価項目の考え方を公開している製品を中心に紹介します。障害時の対応や情報管理の体制は、資料請求の際に各社へ確認しましょう。
Compass
- 厳選された評価項目と科学的裏付け
- スピーディーな運用と柔軟な仕様
- インターネットでも設問紙でもご利用頂け、即座にご覧頂けます
株式会社イングが提供する「Compass」は、採用選抜時に必要な評価項目を調査して開発された適性検査です。心理学と経営学の両方の視点から、ビジネスシーンでの利用に適した検査を目指して設計されています。厳選された評価項目と科学的な裏付けにより、面接だけでは見えにくい特性を確かめられます。インターネットでも設問紙でも利用でき、結果は即座に確認できます。職務適性診断や性格診断、能力テスト、レポート生成に対応しています。
PETⅡ
- 人事業務未経験者でもわかりやすい診断結果のフィードバック
- 診断実施~結果確認まで、WEB上でスピーディに実施可能
- 安心・手軽なオペレーション、信頼の利用実績
株式会社ベクトルが提供する適性診断『PETⅡ』は、同社独自のコンピテンシー・モデルにもとづき、受検者のリーダー・マネジャー適性を診断するツールです。組織を巻き込んで成果を上げる資質に焦点を当てているため、何を測定しているかを把握したうえで管理職の登用や候補者の見極めに活用できます。人事業務未経験者でもわかりやすい診断結果のフィードバックが特徴です。診断の実施から結果確認までWEB上で行えます。
SPI3 (株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)
- 年間18,100社、257万人が受検。多くの企業で採用されています。
- 企業規模や業種を問わず採用から配属まで幅広く活用可能
- Webテストやテストセンターなど受検形式が豊富
玉手箱Ⅲ (日本エス・エイチ・エル株式会社)
- 知的能力と個性を短時間で測定可能。
- 面接ガイド付き帳票で選考判断を支援
- 受検データ分析の結果を採用活動の改善に活用。
V-CAT (株式会社日本能率協会マネジメントセンター)
- 持ち味とメンタルヘルスを同時診断する適性検査。
- 作業検査方式で作為が反映されにくい設計。
- 採用・昇格・教育に継続活用できる報告書。
まとめ
適性検査の信頼性を確かめるには、障害やサーバーダウン、情報漏えい、サービス終了といったリスクが起きた場合の対応方針と、データの扱いを確認することが大切です。導入実績の数字は定義と時点を、悪い口コミは投稿者の条件を確認して読み解きましょう。自社側の情報管理や代替手段もあわせて準備したうえで、資料請求で複数の製品を比較してみてください。

