迷惑メールやフィッシングを防ぐフィルタリング機能
迷惑メールやフィッシングメールへの対応は、企業にとって共通の関心事です。フィルタリング機能と誤送信防止機能の役割を整理します。
迷惑メールフィルタの仕組みと確認ポイント
迷惑メールフィルタは、送信元の認証情報や過去の傾向をもとに、受信メールを振り分ける仕組みです。判定の基準は製品によって異なり、業種や取引先の傾向にあわせて調整できる範囲も変わります。
導入前には、フィルタの判定結果を管理者が確認できるか、誤って重要なメールを除外してしまった場合の復旧方法があるかを確認しておくと安心です。判定基準を細かく設定できる製品であれば、自社の受信傾向にあわせた調整がしやすくなります。利用者ごとに受信リストを個別設定できる機能があると、業種や部署による受信傾向の違いにも対応しやすくなります。フィルタの精度は導入後の運用によっても変わるため、定期的な見直しを前提に製品を選ぶことが望ましいといえます。
誤送信を防止する機能の考え方
誤送信防止機能には、送信前の宛先確認や、一定時間の送信保留、社外ドメインへの送信時の警告表示などがあります。これらの機能を組み合わせることで、うっかりミスによる誤送信のリスクを抑えやすくなります。
機能の有無だけでなく、警告が表示された際に利用者がどのような操作を行うかも確認しておきましょう。警告を無視して送信できてしまう設定では、対策の効果が限定的になる場合があります。管理者側で警告の必須確認を義務づけられる設定があるかどうかも、運用ルールとあわせて確認しておきたい点です。誤送信の発生原因は入力ミスだけでなく、宛先候補の自動表示による選択ミスなど複数の要因が考えられるため、原因にあわせた対策を組み合わせることが重要です。
メールデータを守るアーカイブ・暗号化機能
メールデータの保全や機密情報の保護は、業務継続と情報漏えい対策の両面で重要です。アーカイブ機能と暗号化機能の役割を確認します。
自動アーカイブ・バックアップ機能の役割
自動アーカイブ機能は、送受信したメールを一定のルールに従って自動的に保存する仕組みです。誤ってメールを削除してしまった場合や、過去のやり取りを確認したい場合に役立つ場合があります。
保存期間や検索のしやすさは製品によって異なるため、必要な期間分のデータを確実に保存できるか、キーワード検索で目的のメールを素早く見つけられるかを確認しておくことが望ましいといえます。バックアップデータの保管場所についても、契約前に確認しておきましょう。訴訟対応や監査対応が想定される業種では、保存期間の要件が法令や社内規定で定められている場合があるため、あわせて確認が必要です。保存されたデータの容量が契約プランの上限に影響する場合もあるため、想定されるデータ量にあわせたプラン選びも欠かせません。
添付ファイルの暗号化機能で確認したいこと
添付ファイルの暗号化機能は、送信したファイルが第三者に閲覧されるリスクを抑える一助になります。パスワードを別送する運用に比べて、利用者の操作負担を減らせる場合があります。
暗号化機能を利用する際は、受信側が問題なくファイルを開けるか、追加費用が発生するオプションかどうかを確認しておく必要があります。取引先の環境によっては、暗号化形式が対応していない場合もあるため、事前の確認が重要です。パスワードの通知方法もあわせて確認し、同じ経路でパスワードを送ってしまう運用にならないよう注意しましょう。暗号化の設定を自動化できる機能があれば、利用者が毎回手動で設定する手間を減らせる場合があります。
モバイル対応とアカウント管理機能
外出先や在宅勤務の場面でメールを確認する機会が増える中、モバイル対応とアカウント管理のしやすさは重要な検討項目になります。
スマートフォンでの利用に関する機能
スマートフォンからクラウドメールを利用する場合、専用アプリの有無や、通知機能の使いやすさが業務効率に影響します。オフライン時に閲覧できる範囲や、添付ファイルの表示形式も確認しておくと安心です。
モバイル利用時のセキュリティ設定も重要な確認項目です。端末の紛失時に遠隔でデータを消去できる機能や、生体認証によるログイン制限があるかを確認しておくと、情報漏えいのリスクを抑えやすくなります。私物端末の業務利用を認める場合は、業務データと個人データを分離できる機能があるかも確認しておくと安心です。通信環境が不安定な場所での利用を想定し、オフラインでも一定の操作ができるかも確認材料になります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でクラウドメールの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
部署・グループ単位のアカウント管理機能
部署やプロジェクトチームなど、グループ単位でアカウントをまとめて管理できる機能があると、権限設定やメーリングリストの作成にかかる手間を減らせる場合があります。組織変更が多い企業では、この機能の使いやすさが運用負担に直結します。
グループ管理機能を確認する際は、一括での設定変更ができるか、グループごとに異なる権限を設定できるかをあわせて確認しましょう。管理画面の操作性も、日常的に設定変更を行う担当者にとって重要な要素です。組織変更のたびに手作業でグループを作り直す運用は工数がかかるため、既存の人事システムと連携できるかも確認材料になります。
運用を支える通知・ログ機能
導入後の運用を安定させるためには、異常を早期に把握できる通知機能と、操作内容を確認できるログ機能が欠かせません。
障害やエラーを把握するための通知機能
メールの送受信に不具合が生じた場合、管理者へ自動的に通知される機能があると、対応の初動を早めやすくなります。通知の方法がメールだけでなく、他の連絡手段にも対応しているかを確認しておくと安心です。
障害の内容によっては、製品側だけでなく利用者側の設定や、連携している外部サービスの状況が影響する場合もあります。原因の切り分けがしやすい仕組みかどうかも、あわせて確認しておきたいポイントです。障害情報を公開するステータスページの有無も、復旧見込みを把握するうえで役立つ場合があります。
操作履歴やログを確認できる機能
設定変更やログイン履歴などの操作ログを確認できる機能は、不審な操作を早期に発見する手がかりになります。ログの保存期間や、検索・出力のしやすさは製品によって差があるため、自社の運用ルールにあわせて確認しましょう。
内部統制やセキュリティ監査の対応を見据えている場合は、必要なログ項目が標準機能に含まれているか、追加のオプションが必要かを事前に確認しておくことが重要です。ログの出力形式が監査ツールと連携できる形式かどうかも、あわせて確認しておくとスムーズです。
導入前に比較しておきたい機能の見極め方
数多くの機能の中から、自社にとって本当に必要な機能を見極めることが、無駄のない導入につながります。比較の視点を整理します。
自社の課題に対応する機能の選び方
自社が抱える課題を明確にしたうえで、その課題解決に直結する機能を優先的に確認することが望ましいといえます。すべての機能を網羅的に求めると、コストが必要以上に膨らむ場合があります。
例えば、誤送信対策を重視するなら送信確認機能を、モバイル利用を重視するならアプリの操作性を重点的に比較するといった具合に、優先順位をつけて確認を進めましょう。複数の部署にヒアリングを行い、現場が実際に困っている点を洗い出してから比較項目を決める進め方も有効です。洗い出した課題を一覧化しておくと、複数の製品を比較する際の判断基準としても活用できます。
将来の拡張性を踏まえた機能確認
導入時点の要件だけでなく、将来的な組織拡大や新たな連携ニーズも見据えて機能を確認しておくと、後々の乗り換えの手間を減らせる場合があります。API連携やアカウント数の拡張性も確認材料になります。
契約前に、将来的な機能追加やプラン変更の条件をベンダーへ確認しておくと、想定外の追加費用や制約に戸惑うことを防ぎやすくなります。数年先の組織体制を見据えて、拡張時の手続きがどの程度スムーズに行えるかも確認しておくと安心です。既存の社内システムとの連携範囲が広い製品ほど、将来の業務効率化につながりやすい傾向があります。
主な機能から見るクラウドメールサービスの選択肢
ここまで紹介したフィルタリングや暗号化、モバイル対応、ログ管理などの機能を踏まえ、具体的なクラウドメールサービスを紹介します。自社が重視する機能に照らして比較検討する際の参考にしてください。
xgate4
- 「快適」かつ「安全」な利用 メール環境を導入したい企業
- マルチブラウザ、キャリア対応
- 使いなれたわかりやすいユーザーインター フェース
株式会社オレンジソフトが提供する「xgate4」は、迷惑メール対策や誤送信防止など複数のセキュリティ機能を備えたクラウドメールサービスです。管理者がフィルタ条件を調整できる機能や、送信前の確認を促す仕組みを備えており、機能面での比較検討を重視する企業の選択肢の一つになります。
IIJセキュアMXサービス
- 送受信時に求められる複数セキュリティをワンストップで提供
- メールボックス機能でメールのフルアウトソースを実現
- 独自セキュリティ機能を実装したWebメール
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「IIJセキュアMXサービス」は、法人向けのメールセキュリティサービスです。迷惑メールやウイルスメールのフィルタリング機能に加え、送受信履歴を確認できるログ機能を備えており、既存のメール環境と組み合わせて導入できる構成になっています。
Microsoft 365 with IIJ
- Microsoft 365のメールセキュリティを強化
- Microsoft 365とIIJの二重防御でスパム対策
- Microsoft 3655導入についてのお悩みを解消
株式会社インターネットイニシアティブが提供する「Microsoft 365 with IIJ」は、Exchange Onlineを中心としたMicrosoft 365をベースにしたサービスです。IIJのサポートを受けながら利用できる点が特徴です。スマートフォン向けのメールアプリやCSVによるアカウント一括登録など、モバイル対応やアカウント管理の機能を幅広く備えています。
@Securemail Plus Webmail (株式会社ケイティケイソリューションズ)
- 受信ファイルに潜む危険を排除するセキュリティ機能
- 宛先確認やメールアドレス数チェックで誤送信防止
- フィーチャーフォンにも対応
CyberMail (サイバーソリューションズ株式会社)
- 日本企業独自のニーズに応える豊富な機能
- 月額250円~の低コスト高セキュリティ。
- 国内DC稼働、稼働率99.991%
まとめ
クラウドメールには、迷惑メール対策や誤送信防止、アーカイブ、暗号化、モバイル対応など多くの機能があります。自社の課題に対応する機能を優先しながら、将来的な拡張性も踏まえて複数の製品を比較し、導入を検討しましょう。機能の見極めが、導入後の運用負担を左右する重要な要素になります。


