コラボレーションツールとは
コラボレーションツールとは、社内のあらゆるプロジェクトにおいて、進行をスムーズに進めるために必要な情報共有やコミュニケーション機能、スケジュール、タスク管理などを備えたシステムを指します。
社内のチームメンバーだけでなく、社外の取引先や顧客とのさまざまな共同作業により成し得るプロジェクトにおいても効果を発揮します。
コラボレーションツールの主な機能とメリット
コラボレーションツールに搭載されている機能は情報共有を効率化するものと、コミュニケーションを円滑に進めるものに大別されます。
情報共有を効率化する機能
タスク管理や進捗状況の共有、スケジュールの相互管理など、情報共有は複数名で業務を行うのに必要不可欠でしょう。コラボレーションツールには、以下のような情報共有に役立つ機能が搭載されています。
- ■社内Wiki
- 社内のナレッジ共有の場が整備されていると、知識の共有により業務レベルが全体的に底上げできるほか、自身で解決を促し担当者が何度も同じ問い合わせに対応する手間も減少するでしょう。
- ■タスク管理・プロジェクト管理
- 誰がどの程度のタスクがあるのかといった情報の共有は、上長にとっては重要でしょう。また、プロジェクトにおける工程を可視化することで、作業漏れをなくすといったメリットもあります。
- ■スケジュール共有
- 例えば社員の予定が共有されていると、会議の予定が組みやすくなるでしょう。
- ■オンラインストレージ
- 場所を問わず、大容量のデータでもファイルの共有が簡単に行えます。
コミュニケーションを円滑に進める機能
音声や動画でのやりとりが行えるビジネスチャットやWeb会議システムなど、現代の企業に欠かせない機能がコラボレーションツールには備わっています。個別にシステムを導入するよりもコストが安く済む、というメリットもあるでしょう。主なコミュニケーションに関わる機能は次のとおりです。
- ■チャットツール
- ビジネスメールに比べ、コミュニケーションのやりとりが気軽にできます。進捗確認や申請・承認作業もチャットで行えばスムーズに進むでしょう。
- ■ビデオ通話・Web会議
- 遠隔地からも対面で会議が行え、複数名や大人数での開催も可能です。画面共有機能や画面録画機能があれば、資料や議事録の作成など、紙媒体が不要になります。
これらの機能を組み合わせて活用することにより、業務の効率化や生産性の向上へとつなげられます。
おすすめのコラボレーションツールを比較
ここからはおすすめのコラボレーションツールについて、価格や機能、特徴などを比較し紹介します。製品はすべて無料で資料請求できるので、比較のうえ自社にあうものを検討してください。
《kintone》のPOINT
- 受発注管理,商品管理,プロジェクト管理など幅広い業務に対応
- コミュニケーション機能も搭載、業務に必要な情報を一箇所に集約
- 多言語対応で、海外拠点でも利用可能
サイボウズ株式会社が提供する「kintone」は20000社社に導入されており、誰でも簡単にシステムが作れるチームワークプラットフォームです。多種多様なコミュニケーション機能が実装されているのも特徴で、社外の関係者を招待して、グラフやデータなどを確認しながらコミュニケーションが図れます。
価格 |
月額780円/1ユーザー |
提供形態 |
クラウド |
対応機能 |
グループ登録/ファイル共有/掲示板//マイルストーン設定/スマホ対応 |
無料トライアル |
〇 |
- 口コミ
- ■Web上で予算申請・承認が完結できるところです。以前はエクセルで作成したものを印鑑で承認してもらっていたので、とてもスピーディーになりました。(東京都/一般事務/教育・教育学習支援関係)
- ■入力が簡単な事、またフォーム作成も簡単な事、それでいてノンプログラミングで相当なことができます。データがどこでも入力でき、取り出せるので仕事が止まりません。(大阪府/情報処理・情報システム/その他製造)
- ■できることの幅が広いのが大きな利点。勤怠管理、顧客管理、CTIとの連動、社内ネットワーク連動、加えてすべての情報におけるリアルタイムな管理ができること。(北海道/経営者・役員/卸売・小売業・商業(商社含む))
《Box》のPOINT
- 容量無制限でセキュリティを担保したコンテンツクラウドサービス
- ガバナンスが効いたセキュアな環境で、関係者とコラボレーション
- さまざまな業務アプリとシームレスに連携
株式会社Box Japanが提供する「box」は、ビジネスに特化したコンテンツマネジメントプラットフォームで、いつでもどこからでも安全にファイルにアクセスできます。容量無制限で使え、バージョン管理も自動で行ってくれるのが便利です。
価格 |
ー |
提供形態 |
クラウド / SaaS |
対応機能 |
グループ登録/ファイル共有/スマホ対応 |
無料トライアル |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
- 口コミ
- ■URLのみでファイル共有ができる点、管理者権限を事前に設定して情報漏えいの懸念も少ない点、そして何より組織利用の際に容量が無制限な点が、安心して使える最大のポイントでした。(東京都/ 企画・調査・マーケティング/ 人材サービス)
- ■複数人数が同時に編集ができるので、導入前と比較すると資料作成のスピード感が格段にあがりました。他のユーザーの更新した箇所が即座に反映されるので、チームで協力しながら資料作成がとてもしやすいです。(東京都/ 営業・販売/ 情報処理、SI、ソフトウェア)
- ■何と言っても、IT部門としては、社内のファイルサーバ管理から解放される点です。またセキュリティも担保されており、現在のテレワーク環境には適していると思います。(京都府/ 情報処理・情報システム/ 機械、重電)
《flouu》のPOINT
- 同時編集機能でリモートでのリアルタイムコラボレーションを実現
- スマホにも対応し、直感的に使えるシンプルな操作性
- 5分で導入可能。セキュリティ対策も万全
プライズ株式会社が提供する「flouu」は、チームのコミュニケーション情報を集約するオンラインワークスペースです。ドキュメントの同時編集やコメント、チャットができるほか、ファイル共有機能でテレワークを支援します。
価格 |
30日500円/1ユーザー |
提供形態 |
クラウド / SaaS |
対応機能 |
グループ登録/ファイル共有/掲示板/チャット/スマホ対応 |
無料トライアル |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
- 口コミ
- ■オンライン会議中も共有することができて、メンバー全員誰でも編集することができるのが便利。(広島県/放送・広告・出版・マスコミ/ 広報・宣伝)
- ■営業を行う際に顧客の情報をflouuで一括管理ができ、業務の時間が削減できた。(京都府/営業・販売/電気、電子機器)
- ■ドキュメントを複数人で更新できたり、バージョン管理ができることが便利。またチャット機能が充実しており、ドキュメント単位でチャットができる。(神奈川県/研究・開発/自動車、輸送機器)
《Accela K-Board》のPOINT
- 時間や場所の制約を超えた ナレッジ創出を実現
- 直感的な操作でプロセスを簡単整理
- 情報の「真空パック」で イノベーション創出に貢献
アクセラテクノロジ株式会社が提供している「Accela K-Board」はクラウド上のホワイトボードの役割を持ち、ナレッジ共有やミーティングメモなどのコミュニケーションツールとして活躍します。紙で共有したものを議事録におこしたり、PCに入力しなおす手間もなくなるでしょう。
価格 |
ー |
提供形態 |
クラウド |
対応機能 |
ファイル共有 |
無料トライアル |
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※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《セキメル》のPOINT
- かんたん操作でオフィスのレイアウトを作成!
- 会社のスタイルに合わせた運用が可能 !
- 低価格でフリーアドレスシステムを導入!
株式会社ASJ提供の「セキメル」は、座席選びを効率化させるオフィスのフリーアドレスシステムです。座席の利用状況を可視化し、ソーシャルディスタンスを意識した快適な座席レイアウトが実現します。また出退勤を記録するタイムカードの役割もあり、ICカード・QRコードをシステムに活用できます。
価格 |
月額5,500円/200名・10エリアまで ※2022年3月末まで無料プランあり |
提供形態 |
クラウド |
対応機能 |
ー |
無料トライアル |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
なお、最新のランキングはこちらからご覧いただけます。
まだまだある!定番コラボレーションツール比較
ここからは、GoogleやMicrosoftなどから提供されているコラボレーションツールを比較・紹介します。またWeb会議システムやグループウェアとしても活用できるシステムや、無料で使えるツールもありますのでぜひチェックしてみてください。
《Zoom》のPOINT
- 場所を選ばずWeb会議!スマホやタブレットでも利用可能
- チャット機能も充実!ファイルやテキストのやり取りも自由自在
- セキュリティも!管理者機能で参加者のアクセスをコントロール
ZVC JAPAN株式会社が提供する「Zoom」は、100人までなら無料で使えるWeb会議ツールです。料金プランによりますが、最大1,000人まで利用できます。チャット機能やファイル共有といった基本機能を持ち、セキュリティ性も備えているので導入しやすいツールでしょう。
価格 |
年額0円~27,000円 |
提供形態 |
クラウド / SaaS / ASP / サービス |
対応機能 |
ドキュメント共有/スマホ対応 |
無料トライアル |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《Microsoft 365》のPOINT
- 高度なWeb会議機能が備わっているMicrosoft Teams
- 場所を問わずどこからでも仕事が行えて生産性を向上できる
- データを安全に守るためのセキュリティを搭載
「Microsoft Teams」は日本マイクロソフト株式会社が提供しているWeb会議ツールです。基本的なオンライン会議機能だけであれば無料で利用できますが、有料プランになると情報共有機能やファイルの同時編集機能が使えます。
価格 |
月額0円~~2,170円/ユーザー |
提供形態 |
クラウド / SaaS / ASP / サービス |
対応機能 |
ドキュメント共有/スマホ対応 |
無料トライアル |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
Chatwork
「Chatwork」はChatwork株式会社が提供する多機能ビジネスチャットツールです。チャット機能のほか、タスク管理、ファイル管理、ビデオ・音声通話機能を標準搭載しています。ビジネスプランは月額500円から利用でき、ユーザー管理や社外ユーザー制限機能が利用可能です。
価格 |
月額0円~800円/ユーザー |
提供形態 |
ー |
対応機能 |
スマホ対応 |
無料トライアル |
〇 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
コラボレーションツールの選び方
コラボレーションツールを選定するときのポイントは、次のとおりです。
- ●必要な機能を明確にする
- ●誰でも使えそうなツールか確認する
- ●すべての端末に対応しているか確認する
必要な機能を明確にする
まずは自社にコラボレーションツールを導入する目的を明確にし、どのような機能が必要かを洗い出します。企業によってはチャット機能で十分なケースもあれば、大きいファイルのやり取りをするため容量を重視すべき場合もあるでしょう。在宅勤務の社員が多い場合は、ビデオ会議があると便利かもしれません。
また、無償版と有償版のどちらを選ぶかも重要でしょう。無償版のコラボレーションツールではアカウント数に制限があり、容量や機能に制限もあるので注意が必要です。
自社の人数や必要な機能によっては無償版で十分でしょう。しかし、必要な機能を明確にしていなければ、不要な機能を持った有償ツールを選んでしまい、無駄なコストが発生する可能性も否めません。
誰でも使えそうなツールか確認する
コラボレーションツールは社内全体で使うことでより効果を発揮するため、誰でも使えそうなツールか確認することが大切です。無料トライアルやデモ体験で事前に操作性を確認してみましょう。また、操作方法についてのサポートが充実している製品を選ぶとなお安心です。
メールよりもスムーズにやり取りできることがコラボレーションツールの強みであるため、ITに苦手意識がある人でも使えるような使いやすい操作感のツールを選ぶとよいでしょう。
すべての端末に対応しているか確認する
導入予定のコラボレーションツールが、社員が使っている端末に対応しているか確認する必要があります。PCやスマートフォン、タブレットなどの対応OSやブラウザといった動作環境を事前に調べておくといいでしょう。従業員数が多い企業や、個人の端末を業務利用するBYODを採用している企業は、マルチデバイスに対応しているコラボレーションツールがおすすめです。
最近はスマートフォンやタブレットを業務利用するケースが多いので、スマホアプリが使えるツールだとより便利です。
コラボレーションツールの注意点
最後に、コラボレーションツールを導入するときの注意点を見ていきましょう。
社内全体へ目的を周知する必要がある
コラボレーションツールの導入前に、目的を社内全体に通知することが必要です。導入目的が曖昧なまま業務の基盤が変わると、抵抗を覚える社員や、新しいシステムについていけない社員の不満も溜まります。
どのようなコラボレーションツールでも利用にあたっては、社員に最低限の使い方を覚えてもらう必要があるでしょう。社員に不満がある状態では適切な運用は難しいため、導入前に目的や使い方などの周知が大切です。
生産性が落ちる可能性がある
コラボレーションツールはコミュニケーションを円滑に進められますが、逆に生産性が落ちる可能性も否めません。メールよりも簡単に意見を交換でき、従来よりもコミュニケーションの数が増えるからです。無駄が増えてしまい社員の集中力が低下することもあるでしょう。
通常業務を圧迫しないよう、直接関係するメンバーだけに通知する設定にしたり、関係者のみのコミュニケーションツールとして活用したりと、情報量のコントロールや運用ルールの整備を行う必要があるでしょう。
遠隔地間の連携をスムーズにし、プロジェクト進行を効率化!
コラボレーションツールを導入するときは、各製品がもつ機能やコストのバランスだけでなく、誰でも使えるかどうかが重要です。また、必要な機能を明確にし、業務で使うすべての端末に対応しているかどうかも確認しましょう。
最適なツールを導入し、環境を整備して業務のスピードアップを図りましょう。