データバックアップシステムの4つの機能
データバックアップシステムの機能には、主に4つあります。具体的には、以下の通りです。
- 1.フル・差分・増分バックアップを実現
- 2.データ容量を節約するデータ圧縮
- 3.バックアップ・タイミングの決定
- 4.外部装置への自動バックアップ
それでは具体的にみていきましょう。
1.フル・差分・増分バックアップを実現する
目的を考えて、バックアップする対象を確定する必要があります。バックアップは、障害が発生した際にリストアなどを行い短時間に復旧させることが主な目的になります。バックアップの機能としては、「フルバックアップ」「増分バックアップ」「差分バックアップ」の3つがあります。それは、その実現方法についてみていきましょう。
すべてを保存するフルバックアップ
フルバックアップは、対象データすべてをバックアップすることで、バックアップ時間は長くなりますが、リストア時に1つ前のデータだけを使うためリストア作業に手間がかかりません。
前回との差を保存する差分バックアップ
差分バックアップは、前回のフル・バックアップとの差分をバックアップする機能です。この機能ではバックアップ時間を短くできますが、リストア時にはフルと差分バックアップの2つが必要になります。
前日との差を保存する増分バックアップ
増分バックアップは、前日との増分をバックアップする機能です。この機能は差分バックアップよりも時間が短くなりますが、リストア時にはフルと日々の増分バックアップの複数が必要になります。機能を上手く使い運用に最適な機能を選ぶ必要があります。
2.データ容量を節約するデータ圧縮
企業によっては、最近流行のビックデータといった大型のデータを保持するようになりました。これらのデータはビジネスにおいて強みになるものの、バックアップには容量の大きい記憶装置が必要になり、コストも高くなってしまいます。
そのような事態を避けるためにデータ圧縮機能があります。この機能を利用すると、データの容量が少なくできるだけでなく、バックアップの時間も短くできます。また記録装置などを大容量にする必要がなくなり、結果としてコストを抑えられます。
3.バックアップ・タイミングの決定
バックアップの目的を考慮した機能についてご紹介いたしました。次に重要なことはバックアップのタイミングです。具体的には、今回のバックアップと次回のバックアップの間をどれぐらいの時間間隔にするかでバックアップするデータの精度が変わってきます。
最も利用されるバックアップはリアルタイムバックアップです。瞬時にバックアップする方法で、一例としてはサーバのRAIDによるバックアップのイメージになります。
次に標準的なのはディスクバックアップです。1日毎のバックアップを、別のディスクに保存するなどといった使い方になります。リアルタイムのように、時間間隔を短くする方法の場合は、コストが高くなりますので、データの精度を考え利用した方が良いと思います。
4.外部装置への自動バックアップ
よくある方法として、昔から利用されている機能が外部装置への自動バックアップです。CD-R、DVD-R、テープ装置などいろいろな媒体でバックアップをすることができます。これらを使い分けることで、バックアップするデータの容量毎にコストをかけずに保存することが可能になります。
データバックアップでビジネスの危機を乗り越えよう!
データバックアップの4つの基本機能についてご紹介しました。これまでご紹介してきたように、データバックアップは電子化された現代社会にとって無視できない潜在リスクになっています。こういった潜在リスクをさけるためにも是非この機会に、コスト低減を図ったデータバックアップの導入をご検討されてはいかがでしょうか。