ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■課金の基準別
- ■導入形態別
- クラウド型(月額制):Ray-SOC WAF、PrimeWAF、NETSCOUT
- アプライアンス型(自社に専用機器を設置):NETSCOUT、Thunder TPS、DefensePro
DDoS対策ツールの価格を左右する課金基準
DDoS対策ツールの料金は、主に「何を守るか」「どれだけ通信が流れるか」「どの規模の攻撃まで防ぐか」のいずれかを基準に決まります。複数の基準を組み合わせるサービスもあります。自社の利用状況に照らして、どの基準で費用が膨らみやすいかを把握しておくと、見積もりを比較しやすくなります。
保護対象の数による課金
保護するドメイン名やIPアドレスの数に応じて料金が決まる方式です。Webサイトを1つだけ守りたい場合は、対象を絞ることで費用を抑えられる可能性があります。
一方で、キャンペーンサイトや会員サイト、APIのサブドメインなど、守りたい対象が多い企業では、対象を追加するたびに費用が増える点に注意が必要です。対象数の上限を設けない定額プランを用意するサービスもあるため、現在と今後の保護対象をあわせて洗い出してから比べましょう。
通常時の通信量による課金
平常時に流れる正常な通信の量、または帯域の上限に応じて料金が決まる方式です。アクセス数の少ないサイトであれば、小さなプランから始められる場合があります。
注意したいのは、繁忙期やキャンペーン時に通信量が増えた場合の扱いです。上位プランへの変更が必要になるのか、超過分が従量で請求されるのかはサービスによって異なります。月ごとの通信量の推移を把握し、ピーク時の量を前提に見積もりを依頼すると、想定外の請求を避けやすくなります。
防御容量・攻撃規模による課金
受け止められる攻撃の規模、つまり防御容量に応じて料金が決まる方式です。主にネットワーク全体を守るスクラビング型のサービスで見られます。
防御容量を大きくするほど費用は上がる傾向がありますが、自社の回線帯域や想定する攻撃の規模に見合わない容量を選んでも効果は変わりません。攻撃を受けた回数や規模に応じて費用が変わる契約もあるため、平常時の固定費と攻撃時の費用を分けて確認しておきましょう。
導入形態で変わるDDoS対策の費用の内訳
同じDDoS対策でも、クラウド型、アプライアンス型、回線事業者のオプション型では、費用が発生するタイミングと内訳が異なります。初期にまとまった費用がかかるのか、毎月一定額を払うのかによって、予算の組み方や稟議の進め方も変わります。
クラウド型で発生する費用
クラウド型は、提供会社のネットワークで攻撃を取り除くサービスを月額や年額で利用する形態です。機器の購入が不要なため、初期費用は設定作業の費用程度に収まる場合があります。
費用の中心は毎月の利用料で、前の章で紹介した課金基準によって金額が変わります。WAFやCDNといった関連機能とまとめて提供されるサービスでは、DDoS対策単体の料金がいくらかを見積書で分けて示してもらうと、他のサービスと比べやすくなります。
アプライアンス型で発生する費用
アプライアンス型は、専用機器を購入またはリースして自社の回線の入口に設置する形態です。初期に機器の費用と設置作業の費用がまとまって発生します。
導入後も、保守契約や防御ルールの更新ライセンスの費用が毎年かかるケースがあります。さらに、機器の保守期限が来ると入れ替えの費用も必要です。購入時の金額だけで判断せず、保守期限までの年数で割った年あたりの費用で、クラウド型と比べるとよいでしょう。
回線事業者のオプションで発生する費用
契約中のインターネット回線に、DDoS対策をオプションとして追加する形態もあります。回線の契約とあわせて請求されるため、新たな取引先を増やさずに導入できる点が特徴です。
費用は回線の帯域や契約プランに連動することがあり、回線を乗り換える際には対策も見直しが必要です。複数の回線を使っている企業では、回線ごとにオプション費用がかかるのか、まとめて契約できるのかを確認しましょう。
見積書で見落としやすいDDoS対策の追加費用
DDoS対策ツールの見積書には、月額料金とは別に条件付きで発生する費用が含まれていることがあります。平常時の金額だけで比べると、攻撃を受けたときや設定を変えたときに想定外の費用がかかる可能性があります。見積もりの段階で、追加費用の条件を一つずつ確認しておきましょう。
攻撃発生時の超過料金
攻撃によって通信量が急増した場合に、超過分を請求する契約があります。攻撃の通信は自社が望んで発生させたものではないため、見落とされやすい費用です。
見積もりを依頼する際は、攻撃中の通信量が料金の計算に含まれるのか、含まれる場合はどのような単価で請求されるのかを確認します。攻撃時の通信量を料金の対象外とするサービスもあるため、契約書や利用規約の該当箇所を提供会社に示してもらうと安心です。
緊急導入・初期設定の費用
攻撃を受けている最中に急いで導入する場合、通常の導入とは別の費用がかかることがあります。短期間での設定作業や、夜間・休日の対応が必要になるためです。
また、平常時の導入でも、DNSの切り替えやサーバ側の設定変更を提供会社に依頼すると、初期設定費用として請求されるケースがあります。自社で行う作業と依頼する作業の範囲を見積書で分けて記載してもらうと、他社との比較がしやすくなります。
ログ保管やレポートのオプション費用
攻撃の記録や遮断の履歴を長く保管したい場合、ログ保管期間の延長がオプション料金となることがあります。月次レポートや攻撃後の分析報告も、標準で含まれるかどうかはサービスによって異なります。
社内の監査対応や経営層への報告でログやレポートが必要な場合は、必要な保管期間と報告の形式を先に決めておきます。そのうえで、標準プランで足りるのか追加費用が必要かを確認しましょう。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でDDoS対策の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
必要な防御規模から予算を見積もる手順
DDoS対策の予算は、他社の相場から決めるよりも、自社の通信量と、サービスが止まった場合の影響から考えるほうが根拠を示しやすくなります。次の3つの手順で前提条件を整理してから、複数社に見積もりを依頼しましょう。
1. 平常時のピーク通信量を把握する
まず、守りたいサービスの平常時の通信量と、繁忙期のピークを確認します。回線の利用状況やWebサーバのアクセスログ、監視ツールのグラフが材料です。
この数値は、通信量で課金するサービスのプラン選びや、防御容量を決める際の基準です。正確な値がわからない場合は、情報システム部門や回線事業者、サーバの運用を委託している会社に確認しましょう。今後のサービス拡大で通信量が増える予定があれば、その見込みもあわせて伝えます。
2. 停止時の影響から予算の上限を考える
次に、攻撃でサービスが止まった場合の影響を整理します。ECサイトであれば停止時間あたりの売上の減少、会員サービスであれば問い合わせ対応の工数や信用への影響が考えられます。
影響を金額で示すことが難しい場合でも、止まると困る業務と許容できる停止時間を書き出しておくと、どの規模の対策が必要かを社内で説明しやすくなります。この整理が、DDoS対策にかける予算の上限を決める判断材料です。
3. 同じ条件で複数社に見積もりを依頼する
最後に、保護対象と通信量、必要なログ保管期間などの条件をそろえて、複数の提供会社に見積もりを依頼します。条件がばらばらでは、金額の違いが機能によるものか、前提条件によるものかを判断できないためです。
見積書は、初期費用、毎月の固定費、攻撃時や超過時の変動費に分けて並べると比較しやすくなります。不明な項目は、その費用が発生する条件を提供会社に質問して、回答を記録しておきましょう。
価格とあわせて確認したい契約条件
月額料金が同程度でも、契約期間や対象を追加する際の条件によって、実際の支払い総額は変わります。価格の比較と同時に、契約書や利用規約で次の条件を確認しておくと、導入後の見直しもしやすくなります。
契約期間と最低利用期間
DDoS対策サービスには、月単位で解約できる契約と、1年などの最低利用期間が設けられた契約があります。年契約にすると月あたりの料金が下がる料金体系もあります。
一方で、最低利用期間内に解約すると残りの期間分を請求される場合があるため、将来の乗り換えや構成変更の予定もふまえて選ぶ必要があります。試験的に導入したい場合は、短期間の契約やトライアルの有無を確認するとよいでしょう。
保護対象を追加する際の料金
導入後に新しいWebサイトやサーバを守りたくなった場合、追加の料金がどのように決まるかも確認しておきます。対象ごとに月額が加算される契約もあれば、一定数まで追加料金がかからない契約もあります。
新規事業やキャンペーンでサイトを増やす予定がある企業は、1年後の保護対象数を想定して総額を試算しておくと、予算の見直しを避けやすくなります。追加の手続きにかかる日数も確認しておきましょう。
課金基準で比べるDDoS対策ツール一覧
料金の決まり方や参考価格がわかる製品を中心に、DDoS対策ツールを一覧にしました。見積もりを依頼する前の下調べに活用してください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| Ray-SOC WAF | 参考価格93,000円~。DDoS対策と月次レポートを標準で含むクラウド型WAF |
| DDoS OWL | 課金対象はアウトバウンドのデータ量のみ。ネイキッドドメイン単位で契約できる |
| PrimeWAF | 参考価格14,300円~。通信量に応じた料金で、1サイト向けと入れ放題のプランを用意 |
| 攻撃遮断くん | 1サイトのプランからグループ会社を含む全サイトを対策するプランまで用意 |
| DoS(DDoS)攻撃対策サービス | 24時間365日の監視体制で、異常な通信を自動で検知・緩和するクラウド型サービス |
| NETSCOUT | トラフィックベースの月額制。攻撃時の緩和支援の回数でクラウドのオプションを選べる |
| Thunder TPS | 処理性能の異なる専用ハードウェアを用意し、仮想アプライアンスも選べる |
| DefensePro | 最大防御性能6Gbpsから400Gbpsまでのシリーズを用意する専用機器 |
料金体系を確認しやすいDDoS対策ツール
課金の基準や導入形態が異なる製品を選び、料金の考え方がわかるように紹介します。参考価格が表示されている製品は、その金額もあわせて記載しました。
Ray-SOC WAF
- 独自AIエンジンで未知の攻撃も検知・ブロック
- マネージドサービス付きなので、管理の手間はほとんど不要
- 月額3.5万円から。日本の技術チームがサポートします。
株式会社レイ・イージス・ジャパンが提供する「Ray-SOC WAF」は、DDoS対策と月次レポートを標準で含むクラウド型WAFです。参考価格は93,000円~で、月額費用は35,000円からとされています。WAFの運用や誤検知のチューニングはRay-SOCサービスセンターが担うため、自社で運用する場合の人件費と比べながら費用を検討できます。最大2か月の無償トライアルでは、通信量を測定したうえでプランの提案を受けられるため、平常時の通信量を把握しきれていない企業でも見積もりの前提をそろえやすくなります。
DDoS OWL
- 150Tbps以上の大規模攻撃に対応可能
- 日本人のヘルプデスクが導入からサポート
- 低コストでの運用可能
株式会社アイロバが提供する「DDoS OWL」は、アウトバウンドのデータ量のみを課金対象とするクラウド型のDDoS対策サービスです。150Tbps以上の大規模攻撃に対応し、契約はネイキッドドメイン単位です。サブドメインは無制限のため、キャンペーンサイトなどのサブドメインを増やしても契約の単位は変わりません。日本人のヘルプデスクが導入からサポートし、24時間365日メールで対応します。見積もりでは、自社サイトのアウトバウンドのデータ量を把握しておくと比較しやすいでしょう。
PrimeWAF
- 低コストで導入できるDDoS対策
- カンタン設定ですぐに対策を開始
- 大量アクセスによる負荷を軽減し安定運用を支援
バルテス株式会社が提供する「PrimeWAF」は、低コストで導入できるDDoS対策サービスです。参考価格は14,300円~です。1サイト限定プランは通信量に応じて月額14,300円から110,000円、サイト入れ放題プランは月額110,000円から220,000円に設定されています。初期費用は55,000円です。使用した通信量に応じた従量制のため、通信が一時的に増えても都度のプラン変更が必要ありません。無料トライアルもあり、ダッシュボードで攻撃状況を確認しながら効果を検証できます。
攻撃遮断くん
- 大規模DDoS攻撃も防ぐ国産クラウド型WAF
- DNSを切り替えるだけの簡単導入
- 24時間365日、技術者による手厚いサポート
株式会社サイバーセキュリティクラウドが提供する「攻撃遮断くん」は、守りたいWebサイトの数にあわせてプランを選べる国産のクラウド型WAFで、DDoS対策にも対応しています。1サイトプランから、子会社や関連会社の全Webサイトを対策できるプランまで用意されています。料金は個別の問い合わせで案内され、初期費用は別途必要です。サイバー保険が追加費用なしで付帯するほか、セキュリティエンジニアのコメント付きレポートを毎月提供しています(1サイトプランは別途費用)。DNSを切り替えるだけで導入できます。
DoS(DDoS)攻撃対策サービス (セコムトラストシステムズ株式会社)
- 24時間365日体制でDoS/DDoS攻撃を監視。
- 異常トラフィックを自動で検知・緩和。
- Webサイトやネットワークの安定稼働を支援。
Thunder TPS (A10ネットワークス株式会社)
- 機械学習を活かした高度な自動防御!スピーディーに攻撃を検知
- ユーザーへの被害を最小限に抑えながら攻撃を検知!
- 専用ハードウェアで最大500Gbpsのハイパフォーマンスな性能!
DefensePro (日本ラドウェア株式会社)
- 高精度な振る舞い検知で未知の攻撃にもすばやく対応可能!
- 高性能な専用ハードウェアで大規模な組織もサポート!
- 専門家によるオンプレミスデバイス管理!安心して利用できる!
まとめ
DDoS対策ツールの価格は、保護対象の数、通信量、防御容量という課金基準と、クラウド型やアプライアンス型、回線事業者のオプションといった導入形態によって変わります。見積もりでは攻撃時の超過料金や初期設定費用、ログ保管の費用まで確認し、自社の通信量と停止時の影響から予算の上限を考えることが大切です。条件をそろえてDDoS対策の費用を比べたい方は、資料請求で複数社の料金体系を確認してください。

