デスクトップ仮想化(VDI)とは

VDIとは、Virtual Desktop Infrastructure(仮想デスクトップ基盤)の略で、デスクトップ仮想化や仮想デスクトップなどと呼ばれます。OSやアプリケーションなどのデスクトップ環境をサーバ上に再現した点が最大の特徴です。これにより、端末にデータを残さずに作業ができます。
シンクライアントとVDIの違い
よく似た仕組みのシステムにシンクライアントがあります。実は、VDIはシンクライアントの実装方式のひとつです。
シンクライアントとは、プログラムの実行やデータ保存などを端末ではなくサーバ上で行うシステム構成を指します。シンクライアントの実行方法はネットワークブート型と画像転送型があり、VDIは画像転送型の一種です。
より詳しく違いを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
デスクトップ仮想化のメリット
デスクトップを仮想化することによるメリットを紹介します。
1.セキュリティ対策
各々の端末から社内のデータやクラウドにアクセスすると、端末内にデータが残る場合もあるでしょう。端末の紛失や盗難、ウイルス感染があった際に、情報漏えいの可能性があります。しかし、デスクトップを仮想化するとサーバにアプリケーションやデータが集約され、端末にデータを残さずに済むので、情報漏えいを防げます。
さらにサーバ上でアプリケーションを管理するため、不正なアプリケーションのダウンロードを防いだり、パッチ適用やOSのアップデートなどを一括で行ったりと、一貫性のあるセキュリティ対策が可能になるでしょう。
2.コスト削減
これまで各々のパソコンでダウンロードしていたセキュリティ対策ソフトやOSを、サーバで一括管理するようになるため、アップデートやメンテナンスが効率的に行えます。したがって、管理側とユーザー両者の負担が大きく減少するでしょう。
さらに端末のメモリや動作に負荷がかからないため、ソフトやアプリケーションを追加しても高スペックなパソコンに買い替える必要はありません。保守管理に関わるコストやハードウェアの導入コストの削減が期待できるでしょう。
3.リモートワークの実現
在宅勤務などのリモートワークが増加する一方、従業員自身の端末を業務に用いるBYODの導入事例も増えています。しかし、企業側で管理できない端末にデータが残ることで、情報漏えいのリスクが高まります。
そこでVDIを活用すれば、セキュアな環境で社外からのアクセスが容易となり、個々人のワークスタイルを拡充させられるでしょう。また、災害発生時にも業務を継続できるので、事業の基盤強化に貢献します。
デスクトップ仮想化のデメリット
デスクトップの仮想化において重要なのは、サーバ性能です。負荷に耐えられるサーバでなければ、接続ユーザー数によってはネットワーク帯域を圧迫してしまうでしょう。そのため、高性能なサーバを用意するという初期コストがかかります。さらに、管理者は業務が停止しないよう常にサーバを監視する必要があるため、負担となるでしょう。
しかし最近は、クラウド型の仮想デスクトップ方式も登場しており、サーバ構築や保守管理が不要な場合もあります。初期費用や運用コストのほか、管理の手間を抑えて導入したい方は以下の記事もあわせて参考にしてください。
デスクトップ仮想化の方法
デスクトップ仮想化には、一般的に挙げられるVDIだけでなく、他にも方法があります。

- VDI(Visual Desktop Infrastructure)
- サーバ側の仮想化基盤に複数のデスクトップを実装しているもの。仮想デスクトップのOSがクライアント上にある。
- ブレードPC型
- 仮想デスクトップのOSがサーバ上にあるものを指す。基本的にはVDIの機能と変わらないが、クライアントごとに専用のブレードPCを用意する。
- サーバーベース型(SBC:Server Based Computing)
- サーバ上にある仮想のデスクトップを複数人が使用するもの。アクセスするユーザー全員が同じアプリケーションを利用する。
VDIは、サーバに人数分のデスクトップが用意されています。例えばAさん・Bさん・Cさんの3人がいた場合、それぞれの専用の仮想デスクトップにアクセスします。対してブレードPC型は、物理的なマシンを1台ずつ用意しなければなりません。しかしVDIは、仮想マシンがあればよいのでコストを抑えられる点で有利でしょう。
一方サーバーベース型は、サーバの仮想化基板上にデスクトップは一つだけです。このデスクトップを社員でシェアしつつ使用するというようなイメージです。VDIは一人につき専用の仮想デスクトップが存在するので、仮想化アプリケーションのライセンスコストはかかるでしょう。しかし、通常のパソコンと同じくらい自由度が高い環境に置けます。サーバーベース型は、VDIほどコストがかかりません。しかし自由度は低く、複数人でシェアするので少なからずセキュリティリスクがあります。
このようにそれぞれの特徴があるので、自社にあった方法を選択することが重要でしょう。
デスクトップ仮想化を正しく理解して役立てよう
デスクトップ仮想化は、情報漏えいを防ぎつつ作業コストを削減できるというメリットがあります。さまざまなワークスタイルが認められる中で、デスクトップ仮想化を検討してみてはいかがでしょうか。自社にあった製品を知りたい方は、一括資料請求をして比較してみましょう。