IaaSの費用を左右する基本的な仕組み
費用の相場を見る前に、まずはIaaSの費用がどのような要因で変動するのか、初期費用と月額費用の違いとあわせて整理しておきます。
費用が変動する要因の整理
IaaSの費用は、利用するサーバの性能やストレージ容量、通信量、契約するオプションの数によって変動します。同じIaaSでも、利用状況によって毎月の費用は大きく変わることがあります。
そのため、他社の事例をそのまま自社の見積もりの参考にするのではなく、自社が必要とするリソース量を洗い出したうえで、複数社から見積もりを取って比較することが実務上は有効です。見積もり時には、想定される利用のピーク時の水準も伝えておくと、実態に近い金額を把握しやすくなります。あわせて、季節や業務の繁閑によって利用量が変わる場合は、その変動幅も伝えておくと見積もりの精度が上がります。
初期費用と月額費用の違いの整理
IaaSの費用は、契約時にかかる初期費用と、利用を続ける限り発生する月額費用に分かれます。初期費用が無料の製品もあれば、初期設定支援を含めて費用が発生する製品もあり、内訳は製品によって異なります。
月額費用についても、固定料金制と従量課金制があり、利用量が変動しやすい企業では従量課金制のほうが無駄なコストを抑えやすい場合があります。契約前に、自社の利用パターンにあった課金方式かどうかを確認しておくことが望まれます。また、初期費用の中に初期設定支援やデータ移行の作業が含まれているかどうかも、内訳として確認しておきたい点です。
IaaSの費用相場を確認する際のポイント
費用相場は製品や契約内容によって幅があるため、単純な金額の比較だけでなく、確認すべき視点を押さえておくことが大切です。
料金相場を把握するための確認ポイント
IaaSの料金相場を把握する際は、公開されている料金表だけでなく、実際に見積もりを取って自社の利用条件にあわせた金額を確認することが確実な方法です。公開料金と実際の請求額に差が出るケースもあるため注意が必要です。
また、複数のプランを比較する際は、含まれるサポート内容やバックアップの範囲が同じ条件かどうかも確認しておく必要があります。条件が異なる状態で金額だけを比較すると、実際のコストを正しく把握できない場合があります。加えて、契約期間の縛りや途中解約時の違約金の有無も、料金相場とあわせて確認しておきたい項目です。
月額費用の目安を確認する観点
月額費用の目安を知りたい場合は、自社が想定する利用規模に近い他社の公開事例や、製品の料金シミュレーターを活用する方法があります。ただし、これらはあくまで目安であり、実際の利用状況によって変動します。
正確な金額を把握したい場合は、想定する利用規模を伝えたうえで、複数社から見積もりを取ることが確実です。見積もりの際は、将来的な利用拡大の可能性もあわせて伝えておくと、後からのプラン変更にかかる費用も把握しやすくなります。あわせて、月額費用に含まれる範囲を超えて利用した場合の追加料金の発生条件も確認しておくと安心です。
IaaSのコストを抑える選び方のポイント
費用を抑えたい場合は、安さだけでなく、必要な機能とのバランスを見ながら選ぶ視点が重要になります。
安く導入するために確認したい観点
費用を抑えたい場合、必要最小限のリソースから始められるプランがあるかを確認することが基本になります。利用量にあわせて柔軟にリソースを増減できる従量課金制であれば、余分な費用を抑えやすくなります。
ただし、極端に安いプランは、サポート範囲や機能が限定されている場合があります。価格だけで選ぶと、後から必要な機能が使えないことに気づく場合もあるため、必要な条件を満たしたうえでの比較を心がけることが望まれます。安さを重視する場合でも、障害時のサポート対応が含まれているかは確認しておきたい点です。あわせて、契約期間の途中でプランを変更する際に、割引が適用されなくなるといった条件がないかも確認しておくと安心です。
無料トライアルを活用する際のポイント
無料トライアルを提供している製品であれば、契約前に実際の操作性や性能を確認できます。トライアル期間中に、自社が想定する利用シーンに近い形で試してみることが有効です。
あわせて、トライアル終了後の料金体系や、トライアル中に確認できる機能の範囲があらかじめ制限されていないかも確認しておく必要があります。本契約時の条件と異なる場合があるため、事前に問い合わせて確認することが望まれます。トライアル終了後に自動で有料契約へ移行する仕組みかどうかも、事前に確認しておくと安心です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でIaaSの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
IaaSのコストパフォーマンスを見極める視点
コストパフォーマンスは金額の安さだけで決まるものではなく、機能や運用のしやすさとあわせて判断することが必要です。
コスパを判断するための確認軸
コストパフォーマンスを判断する際は、価格だけでなく、必要な機能が過不足なく含まれているか、サポート体制が自社の運用にあっているかを確認軸に加えることが望まれます。安さだけを基準にすると、後から追加費用が発生する場合があります。
また、他社と比較する際は、同じ利用条件で見積もりを取ることが前提になります。条件が異なる状態で価格だけを比較すると、実際のコストパフォーマンスを正しく評価できない場合があります。あわせて、担当者の運用工数がどの程度削減できるかも、費用と照らしあわせて確認しておきたい観点です。
費用対効果を高める運用のポイント
導入後に費用対効果を高めるためには、利用していないリソースを定期的に見直し、必要に応じてプランを調整することが有効です。利用状況を可視化できる機能があれば、無駄なコストに気づきやすくなります。
あわせて、運用担当者の工数削減効果もあわせて確認しておくと、金額だけでは見えにくい効果を把握しやすくなります。単純な料金比較だけでなく、運用全体で見たコストの変化を確認することが望まれます。定期的な見直しの機会を設けておくと、契約当初は適切だったプランが利用状況の変化にあわなくなる事態を防ぎやすくなります。
企業規模別に見るIaaSの費用感を確認する視点
企業規模によって必要なリソース量が異なるため、費用感を確認する際は自社の規模にあわせた観点を持つことが大切です。
従業員50名規模で費用を見積もるポイント
従業員50名規模の企業では、複数部門が同時に利用することを想定し、必要なリソース量や同時アクセス数をもとに見積もりを取ることが望まれます。年間費用を把握したい場合は、月額費用の目安に加えて、初期費用や将来的な拡張にかかる費用もあわせて確認しておく必要があります。
正確な年間費用は企業ごとの利用状況によって異なるため、想定する利用規模を提供会社に伝えたうえで、具体的な見積もりを依頼することが確実な方法です。部門ごとに利用量が異なる場合は、部門単位で見積もりを分けて確認すると、予算配分がしやすくなります。加えて、繁忙期に一時的にリソースを増やす場合の追加費用も、あらかじめ確認しておくと想定外の請求を避けやすくなります。
規模の変化にあわせた費用の見直し方
従業員数や利用部門が増えると、必要なリソースも変化するため、定期的に費用を見直す機会を設けることが望まれます。契約時のプランが将来的な規模拡大に対応できるかも、あらかじめ確認しておきたい視点です。
あわせて、規模縮小の可能性がある場合は、契約の縮小や解約にかかる条件も確認しておくと、状況の変化にあわせた柔軟な対応がしやすくなります。組織変更のタイミングにあわせて契約内容を見直す運用ルールを決めておくことも有効です。半年から1年に一度など、定期的な見直しの周期をあらかじめ決めておくと、費用の見直しを継続しやすくなります。
費用感を確認したいIaaS製品の選択肢
ここでは、必要なリソース量にあわせて費用を調整しやすいIaaS製品を紹介します。正確な金額は利用条件によって変わるため、各社への見積もり依頼とあわせて比較検討する際の参考にしてください。
Nutanix基盤のIaaS miteneCloud
- バックボーン回線に直接接続し、冗長を備えた高速で安定した通信
- 転送量に応じた課金は発生しないので、コストを気にせず利用可能
- 最適な地域でバックアップ用途として、DR/BCP対策にも活用可能
ミテネインターネット株式会社が提供する「Nutanix基盤のIaaS miteneCloud」は、Nutanixのハイパーコンバージド基盤を採用したIaaSです。仮想サーバやストレージを必要な分だけ組み合わせて利用できるため、利用状況にあわせてリソースを調整し、費用対効果を確認しながら運用したい企業の選択肢になります。
ベアメタルクラウド
- 用途に合わせてパブリック/プライベート、仮想/物理を選択可能
- データ転送料無料・10GbpsバックボーンNWで通信量が多くても安心
- 専門的なエンジニアによる「24時間365日」のサポート体制
株式会社リンクが提供する「ベアメタルクラウド」は、物理サーバをクラウドの操作感で利用できるIaaSです。仮想化のオーバーヘッドを抑えた構成のため、必要な処理性能を見極めたうえでリソースを選び、コストパフォーマンスを比較したい企業の選択肢になります。
株式会社USEN ICT Solutionsのクラウドプラットフォーム
- ライセンスの発行から環境構築及び運用監視まで提案可能
- SaaS型のファイルサーバやバックアップとのサービス比較ができる
- 貴社に最適なクラウドサービスをご提案いたします
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「株式会社USEN ICT Solutionsのクラウドプラットフォーム」は、企業のシステム基盤をクラウド上に構築できるIaaSです。利用規模や部門数の変化にあわせてリソースを調整できるため、初期費用と月額費用の両面から比較検討したい企業の選択肢になります。
Z.com Cloud (GMOインターネット株式会社)
- 多彩なサーバー・ネット機能で多様なシステム構成に対応します。
- Googleの無料タスク管理。カレンダー等と連携。
- 法人向け高度セキュリティと年中無休のサポートを提供
GMOクラウドALTUS (GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社)
- vCPUとメモリのリソース組み合わせを122プランで提供
- あらゆる運用フェーズに対応するメニューを約60種類以上用意
- 24時間365日の技術電話サポート
まとめ
IaaSの費用は利用規模や契約形態によって幅があり、単純な相場だけで判断するのは難しい面があります。料金の内訳を理解したうえで、コストパフォーマンスや自社規模にあった見積もりを確認することが大切です。資料請求を活用しながら、複数社の見積もりを比較検討してみてください。価格だけでなく、機能やサポート内容までふまえて総合的に判断することが、導入後の失敗を防ぐことにつながります。費用は一度決めて終わりではなく、利用状況にあわせて継続的に見直す姿勢が、長期的なコストの最適化につながります。見積もりの内容にわかりにくい点があれば、契約前に遠慮なく問い合わせて確認しておくことも大切です。


