IP電話とは
IP電話とは、インターネット回線を利用してインターネット接続によって通話ができる電話のことです。技術的には、インターネットプロトコルを利用して通話を行います。
詳細は以下の記事で解説しています。

IP電話とインターネット電話の違いは
IP電話とインターネット電話はどちらもインターネット回線を利用しています。しかし、前者が専用の回線であるのに対し、後者は公衆のインターネット回線を使う点が異なります。
IP電話で利用するネットワークは、プロバイダーが独自に所有するIP電話網のため、公衆のインターネットを使うインターネット電話よりも高品質です。一方、インターネット電話は公衆のネットワークを使うため安価ですが、通信が混雑すると使いづらくなります。
電話番号の有無
IP電話には電話番号がある一方、インターネット電話には番号がありません。したがって、普通の電話機からインターネット電話に発信できません。
IP電話は電話機や電話交換機を利用して通話します。しかし、インターネット電話はパソコンやスマートフォンにアプリケーションをインストールして使うのが普通です。SNSアプリなどに搭載されている通話機能も、インターネット電話の一つです。
IP電話は電話サービス、インターネット電話はネットサービスとしての側面が強いといえるでしょう。
IP電話とインターネット電話、どちらがよいのか?
IP電話とインターネット電話は、それぞれどのような場面に適しているのでしょうか。
ビジネスで利用するならIP電話
電話番号がなければ普通の電話と通話できないため、ビジネス利用には電話番号のあるIP電話が適しています。電話番号がないインターネット電話では、基本的に双方が同じアプリを使う必要があります(一部例外はあります)。
また、通信品質が高いのもIP電話がビジネス向きである理由の一つです。インターネット電話では回線が混雑すると音声が途切れることも多いため、ビジネスでは不便に感じるでしょう。
そのほか、企業で用いる各種システムとの親和性の高さも特徴です。IP電話をCRM(顧客管理システム)と組み合わせて顧客対応の品質を向上させるなど、さまざまな活用方法があります。
ちなみに、以前のIP電話は電話番号が050から始まるものに限定されていました。しかし、最近では普通の加入電話と同じ市外局番から始まる番号も利用できます。対外的な利便性を維持しながら普通の電話より費用を安く抑えられるため、コスパに優れた方法といえます。
プライベートで利用するならインターネット電話
インターネット電話は電話番号がない代わりに、専用のアプリケーションを使うことで通話が成立します。それには相手が同じアプリケーションを使う必要があります。
つまり同じアプリを使ってさえいれば、電話番号を使わずに通話が可能です。そのため、インターネット電話はプライベートで知人と通話をするのに向いています。
もちろん、ビジネスの現場でまったく利用されていないわけではありません。例えば、テレワークではテレビ電話アプリなどが頻繁に使われています。また、社員同士がスマートフォンで通話する際には、SNSアプリの通話機能を利用することも少なくないでしょう。
対外的にはIP電話、社員同士やプライベートで使う場合はインターネット電話など、うまく使い分けることが大切です。
IP電話と光電話の違いは?
光電話は光ファイバー網を用いた電話です。インターネット回線を用いるという仕組み自体はIP電話やインターネット電話と変わりません。ただし、IP電話とは違い以下の特徴を持っています。
- ■固定電話から乗り換える際に電話番号を引き継げる
- ■IP電話よりも通信品質が高い
- ■ネットの光回線と同時に契約すると月額料金が抑えられるケースもある
- ■フリーダイヤルに電話をかけられる
- ■従来の電話と比べると安いが、IP電話より高額
インターネットの光回線と同時に契約するため、電話だけの利用であればメリットが薄くなります。現在の利用状況を踏まえたうえで適切なほうを検討しましょう。
IP電話と光電話について詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
インターネット電話とIP電話の違いを知り最適なツールを導入
IP電話とインターネット電話はどちらもインターネット回線を用いた電話です。利用する回線や電話番号の有無に違いがあります。
ビジネスで利用するなら、通信品質が安定し、電話番号を利用できるIP電話が適しているでしょう。一方、フランクな通話であれば、気軽に通話できるインターネット電話も適しています。以上を踏まえて、自社に最適な環境を構築しましょう。
