
IP電話を導入後の4つのステップ
ステップ1 PCをはじめとした外部システムと連携させる
IP電話の多くは、PCと連携させることが可能。IP電話をPCと連携させると、着信があった際に電話番号や氏名などの発信者情報をPC上で確認することができます。またPC上で、発信・受信履歴を確認することも可能です。そのためIP電話をPCと連携させることは、電話の取り次ぎなどの電話応対業務の効率化につながります。したがってシステム導入の初期段階で、PCとの連携設定を行いましょう。
またIPシステムの中には、顧客管理システムと連携させることのできるものもあります。顧客管理システムと連携させることができれば、顧客管理システムのデータとIP電話を同期させることができます。また受発信履歴を、顧客管理システム上で管理することのできる可能性もあります。そのため、PCとの連携にあわせて顧客管理システムとの連携設定も行うことで電話応対を一層効率化することが可能です。
ステップ2 スマートフォンでも利用できるように設定する
最近ではオフィスなどにある固定電話で受信した電話を、あらかじめ連携設定したスマートフォンでも受信することのできるIP電話も登場しました。こうしたIP電話では、オフィスの電話機で受信した電話を他のスマートフォンにも転送することが可能。
そのため、スマートフォンと連携できるIP電話であれば外出によって重要な電話を取り逃してしまうという心配もありません。したがってスマートフォンと連携できるIP電話を導入した場合には、導入後すぐにスマートフォンへの転送の設定などを行いましょう。
ステップ3 電話応対を一か所に集中させる
IP電話やIP電話サービスには、複数の拠点を内線によってつなぐことのできる拠点間内線電話を実現できるものもあります。拠点間内線電話では、他の拠点と内線によって連絡を取ることが可能。そのため、通信費を大きく削減することができます。
そして拠点間内線電話を備えたIP電話を導入した場合には、電話受け業務を一拠点に集約できる可能性があります。たとえ他の拠点であっても、内線回線で電話を取り次ぐことができるからです。そのため拠点間内線電話を利用できるIP電話を導入した場合には、電話応対業務の一か所集中による業務効率化を検討しましょう。
ステップ4 緊急電話の発信方法を検討する
050番号のIP電話では、警察や消防・救急に対する110番通報や119番通報を行うことができない可能性が高いです。050番号のIP電話には、緊急電話の発信に必要な要件(位置情報の提供、回線保留など)を満たしていないものも少なくないからです。
そのため、IP電話を導入した場合には、緊急通報の手段について検討し社内において周知しておく必要があります。たとえば、「緊急通報を行う場合には各自の携帯電話やスマートフォンから発信する」という取り決めをあらかじめ周知しておくことが大切です。
IP電話の導入を成功へと導く4つのステップ
以上のようにIP電話の導入後には「PCなどとの連携」「スマートフォンとの連携設定」「電話応対業務の体制見直し」「緊急電話の発信方法の周知」という4つのステップに取り組むことが重要です。
そしてこの4ステップを実行することで、IP電話の導入効果を最大化することが可能。さらに、電話受け業務の効率化や社内外でのコミュニケーションの活性化をも実現できる可能性があるのです。
