IT資産管理システムに求められる主な連携機能
IT資産管理システムが他のシステムと連携することで、情報の一元管理と業務プロセスの自動化が実現します。主要な連携先と、その連携で得られる効果を整理します。
Active Directory・LDAPとの連携でユーザー管理を統合する
Active DirectoryやLDAPとの連携により、組織のユーザー情報(氏名・部署・役職・メールアドレス)をIT資産管理システムに自動的に同期できます。新入社員のアカウントが作成されると自動的に資産管理システムに追加され、退職者のアカウントが無効化されると管理対象から外れる連携が実現します。これにより、ユーザー情報の二重管理と同期漏れを防ぐことができます。
また、AD連携によってシングルサインオン(SSO)を実現できる製品は、IT資産管理システムへのログイン操作が不要になり、利用者の利便性が向上します。ADグループポリシーを活用してエージェントソフトを一括配布できる製品は、大規模環境での初期展開が容易です。
ITSM・ヘルプデスクとの連携でインシデント対応を効率化する
ITSM(IT Service Management)ツールやヘルプデスクシステムとの連携により、インシデント(障害・問い合わせ)が発生した際に、関連する資産情報(機器の仕様・ライセンス状況・設置場所)を自動で参照できます。ヘルプデスク担当者が「このPCのスペックは何か」「どのソフトがインストールされているか」を資産管理システムに自動接続して確認できるため、問い合わせ対応時間を短縮できます。
変更管理(ハードウェアの交換・ソフトウェアの追加など)をITSMのワークフローで承認・実施した後、資産管理システムに自動反映する連携も有効です。変更履歴が両システムで記録されるため、後から「誰が・いつ・何を変更したか」を追跡しやすくなります。
セキュリティツール・SIEMとの連携でゼロトラストを実現する
ウイルス対策ソフト・EDR(Endpoint Detection and Response)・SIEM(Security Information and Event Management)などのセキュリティツールとの連携により、IT資産管理システムで収集した資産情報とセキュリティイベント情報を統合したリスク管理が可能になります。「パッチが適用されていないPCのリスト」をセキュリティツールに連携して優先的にスキャンする、といった自動化が実現できます。
ゼロトラストセキュリティの観点では、デバイスの健全性(最新のOSパッチ・ウイルス対策の有効性・ライセンス違反の有無)をIT資産管理システムで確認し、その結果をネットワークアクセス制御システム(NAC)と連携してアクセス許可・拒否を自動判断する統合管理も進んでいます。
連携性の高いIT資産管理システムを選ぶ評価ポイント
連携機能を正しく評価するための視点と確認手順を整理します。
標準連携とカスタム連携の違いを理解する
IT資産管理システムの連携機能には、製品標準で提供される連携(特定のITSMや会計システムとのプリセット連携)と、APIを通じたカスタム連携(開発により任意のシステムと連携)の2種類があります。標準連携は追加開発不要で導入できますが、対応しているシステムが限定されます。カスタム連携は柔軟性が高いですが、開発コストと時間が必要です。
自社で利用中のシステム(ITSMの種類・セキュリティツールの種類・会計システム)をベンダーに提示し、標準連携で対応できるかカスタム開発が必要かを事前に確認することが重要です。カスタム開発が必要な場合は、開発費用と開発期間の見積もりも依頼しましょう。
API公開状況とドキュメントの充実度を確認する
IT資産管理システムがREST APIを公開しているかどうかは、将来的な拡張性を左右する重要な要素です。公開APIが用意されている製品では、自社の独自システムや新しいサービスとの連携を自社開発チームで実装できます。APIドキュメントの充実度(エンドポイントの説明・リクエスト/レスポンスのサンプル・認証方法の説明)も、開発のしやすさを左右します。
また、WebhookやIPaaSツール(Zapier・Make・Microsoft Power Automateなど)を通じたノーコード・ローコードでの連携に対応している製品は、開発コストをかけずに多様なシステムと連携できます。IT部門の開発リソースが限られている場合は、このような連携方式への対応状況も確認しておきましょう。
連携設定の複雑さとサポート体制を評価する
連携機能がどれほど充実していても、設定が複雑で導入後に運用できないのでは意味がありません。連携設定の画面がわかりやすいか、設定手順が文書化されているか、サポートチームが連携設定を支援してくれるかを確認しましょう。特に初回の連携設定は、ベンダーのサポートを受けながら行うことが確実です。
連携先システムのバージョンアップ時に連携が影響を受けた場合のサポート体制(ベンダーが主体的に対応するか、自社対応が必要か)も重要な確認ポイントです。連携の安定性を長期的に維持するためには、ベンダーが積極的に連携サポートを提供してくれる体制が理想的です。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品と比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でIT資産管理システムの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
ITトレンドで比較できるIT資産管理システム
連携性の高いIT資産管理システムを比較できます。Active Directory・ITSM・セキュリティツールとの連携実績を各製品の資料で確認して、自社の管理環境に最適なシステムを選んでください。
Jira Service Management
- AI搭載の単一プラットフォームでIT、開発、ビジネスチームを統合
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IT資産管理とサービスデスクを統合したクラウドプラットフォームです。チケット管理・変更管理・インシデント管理を一元化し、情報システム部門の業務効率化を支援します。
Senju/SM
- 効率的なITILプロセスを実現
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ITSMとIT資産管理を統合したエンタープライズ向けシステムです。インシデント・問題・変更・リリース管理を統合し、ITサービスの品質と安定性を向上させます。
AssetView Cloud +
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- 業務に必要なプランのみ選択しコスト削減と高効率な運用を実現
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クラウド型のIT資産管理システムです。PC・スマートフォン・サーバーを含む全デバイスを一元管理し、ライセンス管理・操作ログ・ファイル暗号化を標準搭載します。
ベニックソリューション株式会社のITサービスマネジメントソリューション
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ITサービスマネジメントに対応した統合管理ソリューションです。資産管理・ヘルプデスク・プロジェクト管理を一体化し、IT部門の業務全体を効率化します。
クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
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PCの資産管理・操作ログ収集・セキュリティ制御を統合したIT管理ツールです。PCのソフトウェア・ハードウェア情報を自動収集し、ライセンス遵守の確認や不正利用の防止を支援します。
ジョーシス
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デバイス管理・ソフトウェア管理・契約管理を一元化したクラウド型SaaSツールです。調達から廃棄まで全ライフサイクルを管理し、業務効率の向上とコスト最適化を支援します。
LANSCOPESecurityAuditor (エムオーテックス株式会社)
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LanScopeAn (エムオーテックス株式会社)
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まとめ
IT資産管理システムの連携性は、Active Directory・ITSM・セキュリティツールとの統合により情報システム管理全体の効率化を実現します。標準連携とカスタム連携の違いを理解し、API公開状況・ノーコード連携対応・連携サポート体制を評価軸にして製品を選定することで、拡張性の高い統合IT管理環境を構築できます。


