IVRの費用が見えにくくなる理由
IVR(Interactive Voice Response)は、かかってきた電話に自動で音声ガイダンスを流し、番号の入力に応じて担当窓口へつなぐ仕組みです。費用の構成は他のシステムと異なる部分があるため、先に整理しておきましょう。
表示価格に含まれる範囲
案内されている月額の金額が、どこまでを含むのかは製品によって異なります。基本の機能だけを指す場合と、一定の利用量まで含む場合があり、同じ金額でも意味が変わります。
資料を読む際は、金額の近くに書かれた注記まで確認しましょう。「〇件まで」「〇回線まで」といった条件が付いている場合、その範囲を超えると追加の費用が生じます。自社の想定する規模を伝えたうえで、その条件での金額を提示してもらうと比較しやすくなります。
通話に関わる費用の扱い
IVRの利用料とは別に、電話の通話そのものにかかる費用が発生します。この費用が製品の料金に含まれるのか、通信事業者へ別に支払うのかは構成によって異なります。
フリーダイヤルなど、受け手側が通話料を負担する番号を使う場合は、着信の量に応じて費用が増えます。既存の番号をそのまま使えるか、新しい番号の取得が必要かによっても費用は変わるため、現在の契約内容を整理したうえで相談しましょう。通信事業者側の契約も確認が必要です。見積もりを受け取った際は、どの費用がどの契約に含まれるかを一覧に整理しておくと、支払い先の違いによる漏れを防げます。
利用量で変動する費用
IVRでは、利用の量に応じて金額が変わる料金体系が採用されている場合があります。導入時は少なくても、案内する窓口を増やすにつれて費用が増える可能性があります。
着信数や通話時間による課金
着信の件数や、ガイダンスを流している時間の合計に応じて金額が加算される料金体系があります。問い合わせが集中する時期には、その月だけ費用が伸びる可能性があります。
確認したいのは、何を単位として数えるかという点です。着信の件数なのか、通話の時間なのか、ガイダンスの再生時間だけなのかで計算は変わります。過去の着信件数と平均の通話時間を伝えたうえで、その条件での試算を依頼すると実態に近い金額を把握できます。繁忙期の値も含めて伝えましょう。
同時に受けられる通話数の条件
同じ時間帯に受けられる通話の数に上限が設けられている場合があります。上限を超えた着信は待機となるか、つながらない状態になる可能性があります。
上限を増やすには追加の費用が必要になることが一般的です。自社の着信が集中する時間帯の状況を把握し、必要な数を見積もっておきましょう。既存の電話環境で同時に何件の通話が発生しているかを確認できる場合は、その数値を基準にすると判断しやすくなります。
上限を超えたときの扱い
契約した範囲を超えた場合の動作は製品によって異なります。超過分が従量で加算される場合、上位のプランへ自動的に切り替わる場合、機能が一時的に制限される場合などが考えられます。
いずれの場合も、上限に近づいた時点で管理者へ通知される仕組みがあるかを確認しておくと、想定外の請求を避けやすくなります。あわせて、利用量を管理画面で確認できるか、いつの時点の数値が集計対象になるかも聞いておきましょう。通知先は複数人に設定しておくことをおすすめします。
音声ガイダンスの制作にかかる費用
IVRでは、案内に使う音声を用意する必要があります。この制作にかかる費用は見積もりに含まれない場合があるため、方法ごとの違いを把握しておきましょう。
制作方法による違い
音声を用意する方法には、文字を入力して自動で音声を生成する方式、自社の担当者が録音する方式、専門の事業者へ依頼する方式があります。それぞれ費用と手間、仕上がりの印象が異なります。
自動で生成する方式は、文言の変更をすぐに反映できる点が特徴です。担当者が録音する方式は費用を抑えられますが、録音の環境によって聞き取りやすさが変わります。専門の事業者へ依頼する方式は費用が発生する一方、案内の分量が多い場合でも一定の水準を保ちやすくなります。用途にあわせて選びましょう。どの方式に対応しているかは製品によって異なるため、契約前に確認しておくことをおすすめします。
変更のたびに発生する費用
音声を外部へ依頼する構成では、文言を変更するたびに費用が発生する場合があります。組織の変更や案内内容の見直しが多い企業では、この費用が積み重なる可能性があります。
契約前に、1回あたりの費用と、まとめて依頼した場合の扱いを確認しておきましょう。あわせて、自社で差し替えられる部分を残しておく設計も検討できます。営業時間の案内など変更が多い部分は自動生成の音声を使い、企業の印象に関わる冒頭の案内だけを依頼するといった組み合わせも選択肢になります。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でIVRの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
回線やアカウントの追加費用
拠点や窓口を増やす場合、費用がどのように変わるかを把握しておく必要があります。数え方は製品によって異なるため、条件を具体的に確認しましょう。
電話番号と回線の扱い
窓口ごとに番号を分ける構成では、番号の数に応じて費用が発生する場合があります。番号の取得にかかる初期の費用と、維持にかかる月々の費用を分けて確認しておきましょう。
拠点を追加する際に、その拠点用の番号や回線が必要になるかも確かめておきます。1つの契約で複数の拠点を管理できる構成であれば、追加の費用を抑えられる場合があります。将来の展開予定を伝えたうえで、その場合の条件を提示してもらうと計画を立てやすくなります。
管理者や担当者の人数
管理画面を使う人数に応じて費用が変わる料金体系もあります。設定を変更する担当者と、応答の状況を確認するだけの担当者で権限を分けられる場合、必要な人数を抑えられることがあります。
権限ごとに費用が異なるかを確認し、自社で必要な役割と人数を整理したうえで見積もりを依頼しましょう。拠点ごとに担当者を置く構成では人数が増えるため、その前提で試算しておくと想定違いを避けられます。人数の変更が契約期間の途中でも可能かもあわせて確認しておきましょう。
契約期間と3年間の総額の試算
費用は利用中だけでなく、契約を終える場面でも発生する可能性があります。条件を確認したうえで、複数年での総額を試算しましょう。
最低契約期間と解約の条件
年間契約や複数年契約では、最低契約期間が設定される場合があります。期間内に解約すると、残りの期間分の費用や所定の金額を求められる契約になっていることがあります。
確認しておきたいのは、最低契約期間の長さ、期間内に解約する場合の取り決め、自動更新の有無と更新を止める場合の申し出期限です。申し出の期限を過ぎると次の期間へ自動的に更新される契約もあるため、社内の管理台帳に更新時期を記録しておくことをおすすめします。
乗り換え時に発生する作業
他の製品へ移る場合、設定した内容を移し替える作業と、番号の扱いを確認する作業が発生します。番号をそのまま引き継げるかは、契約している通信事業者や番号の種類によって条件が異なります。
引き継ぎに必要な手続きと、かかる期間を事前に確認しておきましょう。切り替えの前後で電話がつながらない時間が生じる可能性もあるため、その扱いも含めて計画する必要があります。設定内容を出力して保管できるかも、移行の負担に関わるため確かめておきましょう。契約終了後に設定や記録を取り出せる期間があるかも、あわせて確認しておくと安心です。
総額を試算する手順
試算には、初期費用、基本利用料、利用量に応じた費用、音声制作の費用、通話にかかる費用、担当者が費やす工数を含めます。工数は金額に表れませんが、運用の負担として比較の材料になります。
変動する費用は、導入時、1年後、3年後の想定値をそれぞれ置いて計算しましょう。窓口や拠点が増える前提で試算しておくと、途中でプラン変更が必要になる時期も見えてきます。複数の製品を比べる際は、着信件数や回線数、必要な機能を一覧にまとめ、各社へ同じ条件で見積もりを依頼することが大切です。
音声の用意や構成を選びやすいIVR
費用の差が出やすいのは、音声ガイダンスの用意の仕方と、標準機能とオプションの線引きです。その点を確認しやすい製品を紹介します。
ソクコム
- 任意で声を選べ、速さや感情まで人間らしく自由な設定が可能!
- データベースを参照し個別の名前を呼びかける柔軟な対応が可能!
- URL自動送信など、電話後のアクションもあわせて自動化可能!
Foonz株式会社が提供する「ソクコム」は、AI音声合成の技術を搭載した自動音声応答システムです。テキストを入力するだけでAI音声を作成できるノーコードの仕組みを備えており、スタジオでの収録を行わずにガイダンスを用意できます。声のトーンや話す速度、感情表現の調整にも対応します。時間や曜日による分岐はフローチャート式の画面で設定でき、顧客データベースと連動した名前の読み上げや、予約フォームなどのURLを送るSMSの自動送信も行えます。
オーロラIVR by TeleForce
- 発信し不通の際は、SMS自動送信可能!
- API連携可能!
- 督促業務/新規アポ獲得/過去契約者の掘り起こし/アポリマインド
株式会社メディア4uが提供する「オーロラIVR by TeleForce」は、着信と発信の双方に対応するクラウド型のIVRサービスです。音声アナウンスは管理画面でテキストを入力して自動生成でき、録音した音声を設定することもできるため、用意の方法を用途にあわせて選べます。作成できるシナリオの数に制限がなく、時間帯や曜日ごとの振り分けにも対応します。留守電の文字起こしとAIによる要約、SMSの自動送信、全国の電話番号の取得にも対応しています。
DXでんわ
- 【かんたん操作】誰でも直感的に使える管理画面!
- 【柔軟な設計】転送も分岐も、思い通りにカスタマイズ!
- 【プロが支援】導入も運用も、まるごとサポート!
メディアリンク株式会社が提供する「DXでんわ」は、電話業務のDX化を目的としたクラウド型のIVRサービスです。音声ガイダンスの作成や分岐設定、営業時間の設定、レポート管理を基本の機能として備えています。発話の内容から用件を特定して分岐させる機能や、転送先を特定する自動転送の機能は有償のオプションとして提供されるため、必要な範囲を選んで構成を組み立てられます。約40言語への対応やAPI連携にも対応しています。
ekubotVoiceLITE (株式会社ベルシステム24)
- 分かりやすいUIで誰でも簡単にシナリオ編集可能
- 最短1日で電話対応を自動化
- 無料プランで試せる
マヤイ (マヤイ株式会社)
- 様々な業種で導入実績あり。
- 応答内容のカスタマイズで電話対応の効率アップ。
- 2週間無料トライアルあり
まとめ
IVRの追加コストは、利用量による変動、音声ガイダンスの制作、回線やアカウントの追加、契約期間の条件という箇所から生じる場合があります。通話にかかる費用が別立てになる点も、他のシステムとの違いとして押さえておきましょう。前提条件を明記した見積もりを同じ条件で複数社から取り寄せ、3年間の総額で比べることが大切です。まずは資料請求から始めてみてください。


