IVR(自動音声応答システム)とは
IVR(Interactive Voice Response)とは自動音声応答システムを意味します。受電対応を自動化し、指定のメッセージを再生したりプッシュ操作により問い合わせ内容を振り分けたりできます。お客様相談窓口や、コールセンター、郵便物の再配達受付などに使用されています。
IVRの仕組みや導入メリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
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IVR(自動音声応答システム)の選び方
IVRの選び方のポイントを詳しく解説します。
必要な機能が搭載されているか
IVRの主な機能は次のとおりです。
- ・振り分け:オペレーターが受けずに自動振り分け
- ・自動応答:オペレーター接続前にアナウンス
- ・留守応答:定休日や営業時間外の自動応答
- ・タイマー切替:自動かオペレーターかをタイマーで切替
- ・あふれ呼:オペレーターが対応できずに待たせている顧客への対策
- ・放棄呼:オペレーターにつながる前に切った顧客への対策
- ・ウィスパリング:オペレーターにつながる前に情報伝達
自社が必要とする機能が搭載されているか、十分に確認することが大切です。
オンプレミスか、クラウドか
オンプレミス型は、カスタマイズしやすく柔軟な対応が可能です。しかし、専用サーバや通信回線が必要なため、導入コストが高くなります。長期間使用する前提であれば、トータルコストは割安になることも考えられます。社内に運用保守ができる人材の確保が必要です。
一方クラウド型は、サービス事業者と契約すればすぐに使えます。初期投資としての導入コストを抑えられますが、サービス内容により長期間の利用ではトータルコストが高くなることも考えられます。プランの変更は容易で、解約もスムーズに行うことが可能です。自社の状況にあわせて、オンプレミス型かクラウド型の選択を行ってください。
同時通話数はどれくらいか
同時に受発信可能な通話数に、制限があるかどうかの確認が必要です。例えば、TVショッピングなどの場合、放送終了後の短時間に多くの電話が集中することが考えられます。このような場合は、通話数無制限でなければ、大切な顧客を取りこぼすことになります。
過去の通話件数などを参考に同時通話数を割り出し、大量の同時コールが予想される場合は、無制限を選択すれば安心です。
サポートは充実しているか
IVRの機能は多岐にわたり、提供されるプランもさまざまです。自社のニーズを満たすために、どのようなシステムにすればよいか判断できないことがあります。導入時に適切なサポートが受けられれば、スムーズにIVRサービスを開始できます。
運用開始後のサポート体制も大切です。自社内の担当者がトラブル対応できなくてIVRが停止すれば、顧客の信用を失いかねません。導入時と運用開始後、どのようなサポートが受けられるか確認することが大切です。
おすすめ製品の比較表
この記事で紹介している一部製品の比較表を紹介します。各製品の詳細情報については、後ほど紹介していますので、気になる製品をチェックしてみてください。
また、ITトレンドから直接、資料請求も可能です。資料請求した製品は比較表をダウンロードすることもできますので社内検討する際にご活用ください。
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製品名 |
提供形態 |
参考価格 |
無料トライアル |
レビュー評価 |
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IVRy |
SaaS |
月額3,300円 ~(税込み) |
◯ |
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DHKクラウドサービス |
クラウド |
初期費用50,000円 ~ 月額50,000円~ |
◯ |
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AI電話自動応答サービス |
クラウド / サービス / SaaS |
初期費用3,000円~ 月額40,000円 ~ |
- |
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MiiTel |
クラウド |
初期費用無料 月額5,980円 ~/ID |
ー |
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PKSHA Voicebot |
クラウド / SaaS |
ー |
ー |
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DXでんわ |
クラウド / SaaS / パッケージソフト / ハードウェア / オンプレミス / ASP / サービス |
初期費用50,000円 月額10,000円~/1番号 |
◯ |
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トビラフォンCloud |
クラウド / SaaS |
初期費用33,000円(税込み) 月額3,300円~(税込み) |
◯ |
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※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめのIVR(自動音声応答システム)を比較
ITトレンドがおすすめするIVR8製品を比較して紹介します。
《IVRy》のPOINT
- 電話に自動で応答!AI音声で電話業務を効率化
- 自動応答の着信フローを自由に設定でき、多言語対応も可能
- 予め設定したテキストを着信があったSMSへ自動で送信可能
株式会社IVRyが提供する「IVRy」は、電話にAI音声機能で応答対応するクラウド型のIVRサービスです。AIが読み上げるテキストは自由に作成でき、高い精度で対応します。自動応答の着信フローは自由に設定可能で、英語や中国語など多言語に対応しています。また、あらかじめ設定したテキストを着信電話へSMSで自動配信可能で、予約電話やお問い合わせなどに24時間電話応対ができます。
《DHKクラウドサービス》のPOINT
- IVRシステム市場シェアNo.1
- 大量同時着信の瞬間呼にも対応
- 導入実績1,000社以上!金融機関や保険業界などにも多数導入
「DHKクラウドサービス」は株式会社電話放送局が提供しており、オペレーターとAIロボットが協働して、コールセンター業務を最適化するクラウド型IVRサービスです。ロボット自動受付サービスが、住所変更・注文業務などの定型業務を行い、話しかけてもらえれば受付が完了します。一部の業務をロボットに任せることで、オペレーターは手厚い対応が可能です。また、オペレーターが不在でもIVRが受信し、24時間365日対応ができます。
《AI電話自動応答サービス》のPOINT
- AIによる自動応答で24時間365日対応を実現!
- 電話対応に関わる業務を80%以上削減を実現!
- 代表電話や部門電話の自動化でテレワークを推進!
ディー・キュービック株式会社が提供する「AI電話自動応答サービス」は、100社以上のコンタクトセンターの実績をベースに開発された、クラウド型のIVRサービスです。AIを活用して24時間365日対応ができ、代表電話受付・注文受付・予約受付の3つのパッケージが用意されています。また、パッケージ以外にフルカスタムが可能です。AIとオペレーターのハイブリット対応で、対応範囲の拡大と業務品質の向上が図れます。
《MiiTel》のPOINT
- オペレーターの会話をAIが解析し定量的に評価
- オペレーターの生産性とマネジメント効率を同時に改善
- IP電話だから低コストで導入・運用可能。リモートワークにも
株式会社RevCommが提供する「MiiTel」は、AIを搭載したクラウド型IVRサービスです。IP電話を活用しているため電話機・工事・メンテが不要で、パソコンとヘッドセットがあればどこでも通話業務ができます。AIが会話の自動録音・文字起こし・評価・解析を行うため、改善点の把握が容易です。また、顧客との会話を可視化することでブラックボックスを解消し、オペレーターの生産性とマネジメント効率が同時に改善されます。
《PKSHA Voicebot》のPOINT
- ボイスボットで電話窓口を「24時間365日化」し、顧客体験を向上
- SaaS型で素早くスモールスタート、高速PDCAで改善
- 外部システム連携で高度な自動応答が可能
「PKSHA Voicebot」は株式会社PKSHA Communicationが提供しており、自動音声対話と対話フロー作成機能により応答率を改善できるボイスボットです。対話エンジンが問い合わせ内容を理解し、適切な回答を自動で提供します。自動音声対話により定型的な問い合わせは完結するため、待ち時間の減少や応答率の向上につながるでしょう。また、対話フローの作成や修正は管理画面で操作が可能で、素早いPDCAサイクルにより電話応対の改善を図れます。
《DXでんわ》のPOINT
- オフィスの電話は鳴らなくできる!
- 365日24時間ずっと自動受付システムで電話業務を効率化!
- お客様ご自身でもガイダンス内容の変更操作が簡単に出来ます!
メディアリンク株式会社が提供する「DXでんわ」は、代表電話の電話応対を効率化する自動音声応対システムです。要件の振り分けや電話受付を自動化し、不要な営業電話や取り次ぎミスなどを防止します。着信時の自動音声ガイダンスは管理画面からテキスト入力で作成できるため、業務にあわせた内容の設定ができるでしょう。さらに、サポートスタッフによる初期構築や、導入後のフォローも充実しています。
《トビラフォンCloud》のPOINT
- 導入コストと工数を大幅に削減し、最短で翌営業日に使用できる
- 100時間分の自動通話録音が可能で、情報伝達ミスを防ぐ
- 500万件以上の電話番号を識別し、発信元を特定することができる
「トビラフォンCloud」はトビラシステムズ株式会社が提供しており、スマホアプリをインストールするだけで利用できるビジネスフォン運用アプリです。クラウド上で設定や管理ができ、固定電話の回線工事も不要なため、最短翌営業日からの運用開始が実現します。また、30,000件を超える迷惑電話番号のリストより、自動で着信ブロックする機能が搭載されているため着信拒否設定の手間を削減できるでしょう。
そのほかのIVR(自動音声応答システム)6製品を比較
そのほかのIVR6製品を比較して紹介します。
Terry®
「Terry®」は、Hmcomm株式会社が提供しており、AIがオペレーターに代わり電話代行を行うIVRサービスです。電話の定型業務やパターン化された対応は、すべてAIが行います。深夜・休日にかかわらず、24時間365日対応が可能です。超高性能認識エンジンが、自然言語処理でスムーズな音声認識と会話を実現します。また、ダッシュボードで利用状況の確認や、会話シナリオをUIで容易に作成できるほか、AIオペレーター応答の閲覧と修正などが可能です。
CallCall-IVR
ルーシッド株式会社が提供する「CallCall-IVR」は、AI技術を活用し、音声認識は最大110言語に対応するIVRサービスです。文字起こしが不要で、担当者はすぐに対処できます。ビジネスチャットに対応し、着信ごとに問い合わせ内容や連絡先電話番号を、リアルタイムにチャット送信します。メッセージとともに予約フォームやアクセスマップをSMS送信し、該当ページに誘導可能です。また、質問順序や選択肢などコールフローの編集がいつでもできます。
Eye
「Eye」は株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニューが提供しており、音声すべてを聞かず、「見る」だけで選択を可能にしたIVRサービスです。時間のロスがなく、顧客のイラ立ち防止に役立ちます。ビジュアル化したことで、顧客が自ら解決できるように導くことが可能で、オペレーターに余裕が生まれ問合せに集中できます。また、管理画面はドラッグアンドドロップで直感的に操作でき、画像やアイコンの入れ替えも自由に行えます。
VoiceMall(ボイスモール)
NTTテクノクロス株式会社が提供する「VoiceMall(ボイスモール)」は、クラウド型のIVRサービスです。ハードやソフトなどの初期投資が不要で、メンテナンスにも工数をかけずに済みます。インターネットとの親和性が高く、顧客のWebサービスとの連携が容易です。構築・運用を効率的に行うため、各種Webツールが用意され、高いセキュリティのデータセンターを利用し大容量で高品質なシステムが利用できます。オンプレミス型も提供可能です。
CyzoPHONE
「CyzoPHONE」は、株式会社NTTデータNJKが提供するクラウド型のIVRサービスです。導入時にサーバなどの設備投資が必要ありません。シンプルでわかりやすい管理画面で、誰でも自在に操作できます。最短10日間で開通でき、開通後は数時間でセットアップが完了します。大手通信事業者のインフラを活用し、顧客のコース数に応じたサーバリソースが提供可能です。各種設定や管理は、管理画面から24時間自由自在にできます。
Smartdesk IVR
株式会社Wizが提供する「Smartdesk IVR」は、受電を要件ごとに自動で振り分け、対応効率アップが図れるIVRサービスです。重要な電話か間違い電話かの判断を行い、受電の放棄や取り逃がしを防止します。オペレーター不在でも24時間365日対応可能です。受電内容の分析レポートを受け取り、その後適切な対応を行うことで顧客満足度向上に貢献します。また、顧客の音声メッセージをテキスト化して該当する部署へ送信が可能です。
IVR(自動音声応答システム)を比較して、導入を進めよう
IVRの選び方として大切なポイントは以下の4つです。
- ・必要な機能が搭載されているか
- ・オンプレミスか、クラウドか
- ・同時通話数はどれくらいか
- ・サポートは充実しているか
自社の電話対応効率を上げるため、上記のポイントを参考にしてIVR製品を比較検討し、導入を進めましょう。