IVR(自動音声応答システム)とは
IVR(IVRシステム)とは、あらかじめ登録された情報をもとに、コンピュータによる音声案内で受電対応をする自動音声応答システムのことです。病院や飲食店の予約受付、ECサイトの問い合わせ窓口や宅配便の再配達受付などに活用され、問い合わせ内容に応じて最適な部署やオペレーターへ電話の転送が可能な点も特徴です。
以下の記事では、IVRの基礎知識について詳しく解説しています。IVRについて理解を深めたうえで製品を検討したい方は、ぜひ参考にしてください。
IVR(自動音声応答システム)無料トライアル活用の注意点
IVRの無料トライアルを活用する際の注意点は、無料トライアルが活用できる製品の提供形態に偏りがあることです。
IVRの導入形態は、大きく分けてクラウド・SaaS型とオンプレミス・パッケージソフト型の2通りがあります。無料トライアルが活用できるのは基本的にクラウド・SaaS型です。
クラウド・SaaS型は専用のサーバや通信回線が不要で、サービス提供者と契約をすればIVRがすぐに利用可能になります。また、サービス提供者がシステムの保守管理を行うため、社内に保守要員は不要です。オンプレミス・パッケージソフト型に比べて初期導入コストを抑えられるメリットがあります。
オンプレミス・パッケージソフト型は専用のサーバ・通信回線や、社内にトラブル対応のための保守要員を確保する必要があります。そのため、初期導入コストが高額になります。しかし、自社のニーズにあわせて自由にカスタマイズができるため、使いやすいシステム構築が可能になる点がメリットです。
また、IVRを導入する際にはトータルコストも大切な要素です。初期コストはクラウド型の方が低く抑えられますが、長期に利用するケースではオンプレミス型の方がトータルコストは低くなる場合があります。
このように、IVRは提供形態によって特徴や機能、トータルコストに違いがあります。そのため、無料トライアルを活用する際は提供形態による違いを考慮し、その製品が自社に最適な特徴をもっているかをよく確認したうえで導入を検討するとよいでしょう。無料トライアルがないオンプレミス・パッケージソフト型のIVRは、資料請求を利用して製品の詳しい情報を得ることがおすすめです。
IVR(自動音声応答システム)の選定ポイント
IVRを選定する際に注目すべきポイントは、以下のとおりです。
それぞれの選定ポイントについて詳しく解説します。
機能
製品に搭載している機能が自社の導入目的や業務形態、課題の解決に適しているかを確認しましょう。IVR製品には、音声案内や自動受付など基本的なIVR機能に加え、CRMなど関連システムとの連携機能や多言語対応機能を搭載している製品もあります。複数の製品を比較し、どのような機能を搭載したIVRがあるか把握したうえで検討するとよいでしょう。
提供形態と種類
IVRには代表的なクラウド・SaaS、オンプレミス・パッケージソフトに加え、サービスやASPなどさまざまな提供形態があります。例えばクラウド型IVRはインターネットを利用してIVRを活用するため、IVR専用の機器を導入する必要がなく、対応規模や利用場所の自由度が高い傾向にあります。オンプレミス型IVRは自社にIVR専用のサーバや機器を設置するため、大規模運用に向いておりセキュリティ対策も充実していることが特徴です。
また、IVRの種類にビジュアルIVRというものがあります。ビジュアルIVRとは、IVRの音声案内で対応していた内容を、Webサイトやアプリで視覚化して案内するシステムです。電話対応のように回線が混雑しつながらなくなる心配が少ないため、多量の問い合わせを受ける企業にはおすすめです。
自社の業務形態や企業規模、問い合わせ対応業務をどのように改善したいかを明確にしたうえで、提供形態や種類を検討するとよいでしょう。
コスト
IVRを比較検討する際には、コストが自社の予算にあっているかも重要なポイントです。初期導入費用と月額費用、保守費用などのトータルコストを比較するとよいでしょう。前述のとおり、クラウド・SaaS型のIVRは初期導入費用が抑えられる傾向にありますが、長期的に使用した場合はオンプレミス・パッケージソフト型の方がトータルコストが低くなることもあります。適正なコストで導入・運用ができる製品を検討するために、複数の製品を比較検討するのがおすすめです。
無料トライアルがあるIVR(自動音声応答システム)
ITトレンドが厳選する、無料トライアルが活用できるIVRを紹介します。
《IVRy》のPOINT
- 電話に自動で応答!AI音声で電話業務を効率化
- 自動応答の着信フローを自由に設定でき、多言語対応も可能
- 予め設定したテキストを着信があったSMSへ自動で送信可能
株式会社IVRyが提供する「IVRy」は、1日100円から利用可能なIVRサービスです。100円の利用料ですべてのサービスが含まれており、電話番号維持費の月額550円とSMS通信料以外の追加料金はかかりません。AI音声が、予約や問い合わせなどの電話に24時間いつでも受け答えします。AIの自動読み上げテキストは自由自在に編集できるため、サービス内容にあわせた案内や、より効果的な活用のためのカスタマイズが可能です。また、1か月の無料トライアルでお試し運用にも対応しています。
《DHKクラウドサービス》のPOINT
- IVRシステム市場シェアNo.1
- 大量同時着信の瞬間呼にも対応
- 導入実績1,000社以上!金融機関や保険業界などにも多数導入
「DHKクラウドサービス」は株式会社電話放送局が提供しており、ロボットと人が協働してコールセンター業務を最適化する自動音声応答サービスです。住所変更や注文などの定型業務を自動化するため、コアな業務への手厚い人員配置が実現します。オペレータ1人分のコストで300体規模のロボットが応対でき、大幅なコストダウンが期待できるでしょう。なお、ロボット自動受付や電話認証などさまざまな無料デモを体験できます。
《DXでんわ》のPOINT
- オフィスの電話は鳴らなくできる!
- 365日24時間ずっと自動受付システムで電話業務を効率化!
- お客様ご自身でもガイダンス内容の変更操作が簡単に出来ます!
メディアリンク株式会社が提供する「DXでんわ」は、音声ガイダンスを自由に作成できるASP型クラウドIVRサービスです。事前に録音したデータだけではなく、管理画面にテキストを入力しガイダンスを作成できるため、自社のサービスにあわせて活用できるでしょう。また、同社の音声テック技術で独自開発したシステムで、管理画面も操作しやすい設計です。契約前に無料でトライアル導入できるため、操作感を試せます。
そのほか無料で試せるIVR(自動音声応答システム)
そのほかの無料で試せるIVRを紹介します。
MOBI VOICE
モビルス株式会社が提供する「MOBI VOICE」は、3ステップのシナリオ作成で、電話対応を自動化するAIボリスボットソリューションです。外部のシステム会社に頼ることなく、社内担当者がシナリオ管理画面から、自動応答シナリオを容易に作成・変更できます。また、キャンペーンやサービス障害など、緊急時のシナリオ追加も迅速に対応可能で、AI連携により自動音声応答またはFAQに自動回答できます。無料で会社名や名前、電話番号などのヒアリングから文字起こしまでのデモ体験を実施しています。
CyzoPHONE
「CyzoPHONE」は株式会社NTTデータNJKが提供しており、テレワークによる電話の1次受付と、転送処理に最適なIVRサービスです。電話が集中してあふれ呼などが発生すると受注機会を失うため、自動ガイダンスでコールバック予約を受け付けます。また、用件に応じて適切なオペレーターに転送し、営業時間外は折り返し情報を録音しデータベースに保管します。一斉の情報提供やアンケートも自動ガイダンスで可能です。導入前のデモ依頼ができる点も嬉しいポイントです。
CallCall-IVR
ルーシッド株式会社が提供している「CallCall-IVR」は、大幅な業務効率の改善を可能とするIVRです。AIを活用した音声認識で、最大110言語に対応しています。メールやビジネスチャットに対応しており、着信ごとに担当者に内容や連絡先を伝達できるため、電話取り次ぎの効率化が図れるでしょう。専門的な知識がなくても、ガイダンスの作成が容易です。また、SMSによるサイト誘導が可能で、営業時間外の予約電話には予約サイトへ誘導します。導入前に、利用シーンにあわせたデモ音声の確認や無料トライアルにも対応しています。
Hasso
「Hasso」は株式会社インターコムが提供しており、クラウド型の電話とIVRを統合したサービスです。テレワーク中でもオフィスと同じ電話対応が行え、従業員同士の内線会話・保留・スマホへの取次などができます。IVRが電話の用件を振り分け、SMSで専用サイトのURLを送信します。オペレーターとの会話を希望する場合は、自動で取り次ぎ、空いていなければ折り返しの電話予約を受け付けるため、対応漏れの防止につながるでしょう。無料トライアルでは、通話料1,000円分で3アカウントまで、30日間の利用が可能です。
じゃんじゃんコール
株式会社メテムが提供する「じゃんじゃんコール」は、コールセンターの無人化に最適なIVRサービスです。着信に特化し、かかってきた電話に音声で自動応答し、データ入力と音声録音を受け付けます。社内担当者は、管理画面から録音された音声を確認し、データをダウンロードします。大量の資料請求、大規模なキャンペーン企画、自動受注などにおすすめです。無人化することで、大幅な業務効率改善につながります。なお、利用シーンにあわせた無料デモでは、ガイダンスや操作を確認できます。
IVR(自動音声応答システム)を無料で試してみよう
ITトレンド厳選の無料トライアルのあるIVRと、そのほか無料で試せるIVRを紹介いたしました。気になる製品は無料トライアルを利用し、今回解説した選定ポイントも参考に機能や提供形態、コストなどを比較して自社に最適な製品の導入を検討するとよいでしょう。
まずは気になる製品の資料請求をしてみて、製品について詳しく知ることからはじめてみましょう。