
メールフィルタリングとは
メールフィルタリングの概要を見ていきましょう。
特定の電子メールを転送・受信拒否できる機能のこと
濾過器を英語でフィルター(filter)と言います。つまり、フィルタリングとは濾過器にかけるようにして、必要なものとそうでないものを分類することを言います。
そして、メールフィルタリングとは、事前に設定した条件に基づいて受信する電子メールの一部を拒否あるいは転送する仕組みです。たとえば、海外からの迷惑メールが多くて悩んでいるのであれば、日本語以外を主としたメールを省くといった設定ができます。
スパムメールへの対策として有効
メールボックスに、同じようなメールが大量に送りつけられた経験がある人は少なくないでしょう。このようにしつこく送りつけられるメールをスパムメールと言います。
スパムメールの内容は、出会い系サイトへの勧誘や詐欺サイトへの誘導など、その多くが危険性の高いものです。少数しか送られてこないのなら手動で対処できますが、大量に送りつけられるため厄介な存在と言えます。
そこで有効なのがメールフィルタリングです。発信者情報やメール内に含まれる文字列などに基づいて、スパムメールと思われるメールをメールサーバ側で機械的に排除します。メールサーバ側で排除できれば、メールソフトに届くことはありません。受信者はスパムメールを目にすることなくメールを利用でき、詐欺などの被害に遭うリスクを最小限に抑えられます。
多くのメールサービスにおいて、基本的なメールフィルタリング機能は無料で使えるため、適切に設定しておきましょう。
より高度なメールフィルタリングを実施する方法
上述したように、基本的なメールフィルタリング機能は無料で使えます。しかし、企業が重要な情報を守るためには、それだけでは不十分なこともあります。そこで、次はより高度なメールフィルタリングを実施する方法を見ていきましょう。
メールフィルタリングサービスの利用
メールフィルタリングサービスは、リスクの高いメールを高精度で排除してくれるサービスです。例としていくつかの機能を解説します。
- リンク検査
- メール内に含まれるURLが、危険性の高いサイトにつながっていないか検査します。
- 添付ファイル検査
- 添付ファイルにマルウェアなどが潜んでいないか確認します。
- 個人情報検査
- ユーザーが送信するメールに重要な個人情報が含まれていないか検査し、情報漏洩を防ぎます。
- 承認機能
- ユーザーが送信するメールを保留し、上長による承認を得てから送信することで、誤送信を防ぎます。
- サンドボックス
- メールを介して取得したプログラムを閉鎖的な環境で実行し、悪質かどうかを判断することで、未知の脅威に対処します。
代表的なサービス形態はクラウド型で、導入が簡単なのが魅力です。防御状況の分析や、フィルタリング条件の設定などもインターネットで行えます。
メールセキュリティ製品の利用
メールセキュリティ製品は、メールに関する総合的なセキュリティを提供する製品です。スパム対策機能や上長承認機能など、メールフィルタリングサービスと重複する部分もありますが、フィルタリング以外の機能も充実しています。
たとえば、メール暗号化機能があります。暗号化することで第三者による不正な取得や改ざんを防止することが可能です。本文はもちろん、添付ファイルを保護できる場合もあります。また、危険性の高いメールをテキストから画像データに変換するなど、無害化する機能も存在します。具体的な機能は製品によって異なるため、選定時にはよく比較しましょう。
メールフィルタリングを行い、セキュリティを強化!
メールフィルタリングとは、設定した条件に基づいてメールを排除するシステムです。スパムメールを始めとした危険性の高いメールを取り除けます。
一般的なメールサービスでも基本的なフィルタリング機能を使えますが、より高度な機能を使いたい場合は以下の導入を検討しましょう。
- ■メールフィルタリングサービス
- ■メールセキュリティ製品
以上を踏まえ、メールに潜むリスクから自社の情報を守りましょう。
