SCMシステムの市場規模は?
製造から販売までの流れを一元管理するSCMは、需要予測や在庫・生産の計画を支える仕組みです。SCMに限った市場規模は、公開されている統計や調査会社の発表では確認できません。同じ基幹業務の分野では、調査会社のITRが国内のERP市場は2024年度に2,558億円で、前年度比18.0%増だったと発表しています。2025年度は16.7%増が見込まれていますが、SCMそのものの数字ではありません。
ITトレンドには、SCMシステムとして7製品が掲載され、提供企業も7社です。そのうちITトレンドから資料請求できるのは2製品で、残る5製品は情報のみの掲載です。SCMの仕組みや導入のメリットについては、サプライチェーンマネジメント(SCM)とは?仕組みやメリットをわかりやすく解説をご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、SCMシステムの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主なSCMシステム
まずは、ITトレンドに掲載されているSCMシステムを紹介します。資料請求ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点のSCMシステムは需要予測から供給計画までを担う計画系の製品が7製品中4製品を占めます。資料請求ランキングの1位は計画系のPlanNEL、2位は配送を管理するTCloud for SCMです。全体の計画を担う製品と、配送や販促物など特定の工程に絞った製品が並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている7製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| PlanNEL | ザイオネックス株式会社 | できる(1位) | 需要予測から在庫・補充・供給・生産計画までを一つの製品で担う。 |
| TCloud for SCM | 都築電気株式会社 | できる(2位) | スマートデバイスだけで、配送の動態管理や予実管理を行えるクラウドサービス。 |
| o9デジタルブレイン | o9ソリューションズ・ジャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | AI・機械学習でデータを統合し、サプライチェーン全体の計画を支援。 |
| Coupa Supply Chain Design & Planning | Coupa株式会社 | 情報のみ掲載 | デジタルツインとシナリオ検証で、サプライチェーン全体の最適化を支援。 |
| SAP SCMソリューション | SAPジャパン株式会社 | 情報のみ掲載 | サプライチェーン管理ソフトウェアで、商品を素早く届ける仕組みを提供。 |
| Connecting One® Cloud | 大日本印刷株式会社 | 情報のみ掲載 | チラシやカタログなど販促物の発注・配送・在庫管理をまとめて行える。 |
| DigitalTraceabilityService | PwCコンサルティング合同会社 | 情報のみ掲載 | 見えないインクのタグで、製品の真贋判定や不正転売の流通経路を可視化。 |
※「資料請求」の順位は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月12日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっているSCMシステムは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年のSCMシステム市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている7製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.需要予測・供給計画の製品が中心、AIを掲げる製品も
掲載7製品のうち4製品は、需要予測から在庫・生産の計画まで、サプライチェーン全体の計画や管理を担う製品です。そのうち3製品は、製品ページでAIの活用を掲げています。PlanNEL、o9デジタルブレイン、Coupa Supply Chain Design & Planningです。勘や経験に頼りがちな計画業務を、データとAIで高度化しようとする流れがうかがえます。
2.配送や販促物、流通の追跡など特定の工程に絞った製品も
残る3製品は、サプライチェーンの特定の工程に絞った製品です。TCloud for SCMは配送の管理を、Connecting One® Cloudは販促物の発注や在庫管理を担います。DigitalTraceabilityServiceは、製品の流通経路の追跡に特化しています。全体の計画だけでなく、現場の個別の課題から手を付ける選択肢もそろっていることがうかがえます。
3.資料請求できるのは2製品、比べる材料はまだ少ない
ITトレンドから資料請求できるのは、PlanNELとTCloud for SCMの2製品です。レビューも2製品に1件ずつと少なく、導入後の評価を比べられる段階にはありません。情報のみ掲載の製品も含めて、製品ページの内容から候補を広く見比べる段階といえそうです。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■需要予測から在庫・生産の計画までをまとめて最適化したい企業
- PlanNEL / o9デジタルブレイン / Coupa Supply Chain Design & Planning
- ■配送業務の状況をリアルタイムで管理したい企業
- TCloud for SCM
- ■販促物の管理や、製品の流通経路の追跡など特定の工程を管理したい企業
- Connecting One® Cloud / DigitalTraceabilityService
同じSCMでも、製品が担う範囲は大きく違います。全体の計画から始めるか、特定の工程から始めるかで候補が変わるため、自社のサプライチェーンのどの工程を改善したいかを先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●資料請求ランキングに入るのは2製品で、レビューも2件と少ない
- ●製品ごとに対象の工程が大きく違うため、同じSCMとして単純に比べない
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、自社の課題がある工程や、今使っている基幹システムとの連携に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合うSCMシステムを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、SCMシステムの市場の様子を紹介しました。気になる製品は資料請求して一覧で比較し、自社の業務に合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、SCMシステムをタイプ別に比較し、選び方も紹介しています。あわせてご覧ください。

