サーバ監視ツールとは何か
サーバ監視ツールとは、サーバの稼働状況やリソースの使用状況を継続的に確認し、異常が発生した際に管理者へ通知する仕組みを備えたシステムです。ここでは基本的な役割と仕組みについて説明します。
常時監視による状態の可視化
サーバ監視ツールは、CPU使用率やメモリ消費量、ディスクの空き容量、ネットワークの通信状況などを一定間隔で自動的に取得し、ダッシュボードなどにまとめて表示します。管理者はこの画面を確認することで、現在の稼働状況をひと目で把握できます。
手動での確認作業には限界があるため、こうした仕組みを活用することで、複数台のサーバを効率的に管理しやすくなります。夜間や休日など担当者が常駐していない時間帯でも、状況を継続的に確認できる点が特徴です。数値の推移を蓄積できるため、傾向の分析にも活用できます。
異常検知と通知の仕組み
サーバ監視ツールは、あらかじめ設定したしきい値をリソース使用率が超えた場合や、サーバへの応答がなくなった場合に、異常として検知します。検知した内容は、メールやチャットツールへの通知によって管理者に伝えられます。
通知の仕組みがあることで、担当者が常に画面を見続けなくても異常に気付ける体制を整えられます。通知先や条件は製品によって設定範囲が異なるため、自社の運用体制に合わせて選ぶことが重要です。障害対応までの時間短縮につながる場合があります。
サーバ監視ツールで確認できる主な監視項目
サーバ監視ツールが確認する項目は、大きく分けてサーバ本体のリソース状況を示す項目と、外部から見たサービスの稼働状況を示す項目があります。それぞれの内容を整理します。
| 監視項目 | 内容 |
|---|---|
| CPU・メモリ・ディスク | 使用率や空き容量を継続的に取得し、上昇傾向を把握する |
| ネットワーク | トラフィック量を確認し、通信の混雑や異常を把握する |
| プロセス・サービス | 起動状況やアプリケーションの応答を確認する |
CPUやメモリなどリソースの状況
サーバ監視ツールでは、CPU使用率やメモリ使用量、ディスクの空き容量、ネットワークのトラフィック量といったリソースの状況を継続的に取得します。これらの数値が想定を超えて上昇すると、処理速度の低下やサービス停止につながる可能性があります。
リソースの使用状況を日頃から把握しておくことで、増強のタイミングを検討する材料にもなります。急激な変化が見られた場合は、特定のプロセスに問題が発生している可能性も考えられ、原因調査の起点として活用できます。
プロセスやサービスの稼働状況
サーバ監視ツールは、特定のプロセスが起動しているか、アプリケーションやWebサービスが正常に応答しているかといった稼働状況も確認します。プロセスの停止やポートの応答なしを検知した場合、異常として通知されます。
外部からの疎通確認を行う機能を備えたツールもあり、ユーザーが実際にアクセスする経路に近い形でサービスの状態を確認できます。単体のリソース監視だけでは把握しづらい問題を発見できる場合があります。
サーバ監視ツールを導入するメリット
サーバ監視ツールを導入することで、障害対応のスピードや運用業務の効率に変化が生まれます。ここでは代表的なメリットを2つの観点から紹介します。
障害の早期発見につながる
サーバ監視ツールを導入すると、異常な数値の変化やサービスの応答停止を自動的に検知し、通知を受け取れます。人による定期確認だけに頼る場合と比べて、異常への気付きが早まる可能性があります。
早期に発見できれば、影響が拡大する前に対応に着手しやすくなります。原因調査に必要な過去のデータも蓄積されているため、障害発生時の状況を振り返りながら対応を進めやすくなる場合があります。
運用管理の負担を軽減できる
複数台のサーバを人手だけで確認し続けるには、多くの時間と労力がかかります。サーバ監視ツールを導入すれば、確認作業の一部を自動化でき、担当者は他の業務に時間を充てやすくなります。
通知の仕組みを整えることで、常時画面を監視し続ける必要がなくなり、夜間や休日の当番体制を見直すきっかけにもなります。運用体制全体の見直しにつながる場合があります。
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サーバ監視ツール導入時に注意したいポイント
サーバ監視ツールは導入すれば自動的に効果が得られるわけではなく、事前の設計や運用ルールの整備が必要です。ここでは注意しておきたい点を紹介します。
監視項目としきい値の設計
監視項目やしきい値の設定が自社の環境に合っていないと、必要な異常を見逃したり、逆に過剰な通知が発生したりする場合があります。導入時には、どの数値をどの水準で異常とみなすかを事前に整理しておくことが重要です。
しきい値は一度設定して終わりではなく、システムの構成やアクセス状況の変化に合わせて見直す必要があります。運用を開始した後も、定期的に設定内容を点検する体制を整えておくと安心です。
通知の運用体制づくり
通知を受け取る担当者や連絡手段が明確になっていないと、異常を検知しても対応が遅れる場合があります。誰がどのタイミングで対応するかを、あらかじめ決めておく必要があります。
通知が過剰に発生すると、重要な通知が埋もれてしまう可能性もあります。通知の重要度を分けて設定できるツールであれば、優先度の高い異常から確認しやすくなり、対応の抜け漏れを防ぎやすくなります。
サーバ監視ツールの主な監視方式
サーバ監視ツールには、サーバ内部にソフトウェアを導入して情報を取得する方式と、外部から通信によって状態を確認する方式があります。それぞれの特徴を確認します。
エージェントを利用する方式
エージェント型は、監視対象のサーバにエージェントと呼ばれる専用のソフトウェアを導入し、内部の詳細な情報を取得する方式です。CPUやメモリ、プロセスの状況など、細かな情報を継続的に収集できます。
サーバ内部の情報を直接取得できるため、外部からは把握しづらい詳細な状態まで確認しやすくなります。一方で、監視対象のサーバごとにエージェントを導入し、維持管理する手間が発生します。
外部から確認する方式
エージェントレス型は、サーバに専用のソフトウェアを導入せず、外部からネットワーク経由でアクセスして応答状況を確認する方式です。SNMPなどの標準的な通信手順を使って情報を取得するツールもあります。
導入時の作業負担を抑えやすい一方で、取得できる情報の範囲がエージェント型と比べて限られる場合があります。監視したい内容や運用体制に応じて、いずれの方式が適しているかを検討することが求められます。
実際には、エージェント型とエージェントレス型を組み合わせて運用しているケースもあります。重要度の高いサーバには詳細な情報を取得できるエージェント型を用い、それ以外のサーバは外部からの疎通確認を中心に監視するといった使い分けです。自社のサーバ構成や重要度に応じて、監視方式を組み合わせて検討することも一つの方法です。
サーバ監視ツールの導入検討に役立つ製品
ここでは、監視項目の可視化や異常検知の通知機能など、本記事で紹介した基本的な仕組みを備えたサーバ監視ツールを紹介します。自社のサーバ構成や運用体制に合った製品選びの参考にしてください。
システム監視ミニ
- システム異常を即座に検知・通知
- 情シス担当者の業務負担を軽減し、システムの安定稼働をサポート
- IT資産の稼働監視を手軽に始められるリスク予防
ヤマトシステム開発株式会社が提供する「システム監視ミニ」は、サーバやネットワーク機器の稼働状況を継続的に確認できる監視ツールです。CPUやメモリ、ディスクなどのリソース状況を把握できるほか、あらかじめ設定したしきい値を超えた場合や機器への応答がなくなった場合に、メールなどで管理者へ通知する仕組みを備えています。複数台の機器をまとめて監視できるため、日々の運用状況をダッシュボードなどで把握しやすく、担当者が常に画面を確認し続けなくても異常に気付きやすい体制づくりに役立ちます。
クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View
- サーバーのイベントログを集約しスムーズに検索・閲覧!
- アクセス状況やデータベースの取り扱い状況を把握
- 権限のないユーザーからのアクセス状況の調査も可能
Sky株式会社が提供する「クライアント運用管理ソフト SKYSEA Client View」は、サーバやPCなどの資産情報や稼働状況を一元的に管理できる運用管理ソフトです。機器の稼働状態やソフトウェアの利用状況を可視化できるほか、セキュリティ対策やIT資産管理などの機能も備えています。組織内の多数の端末やサーバを対象に情報を収集し、管理画面から状況を確認できるため、運用担当者が複数の管理業務をまとめて行いやすくなる点が特徴です。
Nagios (Nagios Enterprises, LLC)
- オープンソースで無償利用可能
- 豊富なプラグインで監視対象を柔軟に拡張可能
- 大規模監視に対応する高い拡張性
クロジカサーバー管理 (TOWN株式会社)
- コーポレートサイトをクラウドでセキュアに運用
- 圧倒的な実績のCMS、WordPressをすぐに利用可能
- 24時間365日自動監視で運用コストの削減
ThirdEye (株式会社ロジックベイン )
- 複数エージェントの一括配布、アップデート、編集が可能!
- サーバ監視エージェントは原則無償提供!
- 充実のマップ画面、コンフィグ管理機能等付加価値多数!
サーバ運用監視に関するFAQ
サーバ監視ツールの導入を検討する際によく挙がる質問をまとめました。
- Q1:サーバ監視ツールはどのような企業に必要ですか?
- 自社でサーバを運用しており、障害の早期発見や運用業務の効率化を課題としている企業にとって役立つ場合があります。サーバ台数や運用体制によって必要性は異なるため、自社の状況に合わせて検討することが重要です。
- Q2:無料で利用できるサーバ監視ツールはありますか?
- 無料で利用できる範囲を提供している製品もあります。ただし、監視できる項目数やサーバ台数、サポート体制には制限が設けられている場合が多くあります。自社の要件と照らし合わせて確認することをおすすめします。
- Q3:クラウド環境のサーバも監視できますか?
- クラウド環境に対応したサーバ監視ツールも提供されています。オンプレミス環境とクラウド環境が混在する場合は、両方に対応できるかどうかや、取得できる項目に違いがないかを事前に確認しておくと安心です。
まとめ
サーバ監視ツールとは、サーバのリソース状況やサービスの稼働状態を継続的に確認し、異常を早期に検知して通知する仕組みです。監視項目やしきい値の設計、通知の運用体制を整えることで、障害対応や運用管理の負担軽減に役立ちます。自社のサーバ構成や運用体制に合った監視方式を選び、導入を検討してみてください。

