
入退室管理システムのゲートと認証
入退室管理システムはオフィスのセキュリティ強化に欠かせないソリューションです。さらには、工場、学校、塾、マンションにも不可欠となっています。この入退室管理システムは、ゲートと認証の2つの要素で成り立っています。
入退室管理の要素1.ゲート
ゲートは物理的な扉であり門です。このゲートによって不審者の入退室を防ぎます。単純なレベルではドアの施錠があり、供連れを防止するものとしては駅の改札のような専門の設備があります。
ビルのエントランスや、オフィスへの入り口に用意されて、許可された人物のみ入れます。同じように、出口にも用意されており、正規に入場した人物だけが出ることができます。
入退室管理の要素2.認証
認証は、不審者かどうかを確認する手段です。許された人間であることがわかると、ゲートが開き、それ以外の入退室を許可しません。かつては暗証番号など単純な仕組みが利用されていた認証ですが、最近は著しい進化を遂げています。
SuicaやPASMOの認証システムとしての役割
認証システムとして利用されるようになったものにSuicaやPASMOなどの交通系のICカードがあります。SuicaやPASMOなどの登場により、多くの人が交通系ICカードを持つようになりました。
交通系ICカードを利用することで、企業は社員証の配布が不要になります。これにより、パートやアルバイトでも簡単に登録し、認証手段として利用できます。主なメリットを紹介します。
- ■企業側は新たに社員カードを作る必要がない
- ■専用の認証システムを購入する必要がない
- ■従業員は複数のICカードを携帯する必要がない
- ■社員証として利用できる
また、サーバルームやデータセンターなど、機密情報を扱っている場所では生体認証(バイオメトリクス)も利用されています。生体認証は、近年ATMでの認証にも見られるようになりました。主な種類は以下の通りです。
- ■指紋認証
- ■静脈認証(指、掌、手の甲などの血管パターンを認証)
- ■網膜認証
- ■虹彩認証
- ■顔認証
- ■掌形認証
SuicaやPASMOの認証システムとしての適用範囲
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードの採用は入退室管理システムに限らず、勤怠管理・就業管理システムへとの統合が可能なことから、利用範囲が拡大しています。
- ■マンションの鍵
- オフィスや工場に限らず、住民が所持しているSuicaやPASMOを登録して、マンションの鍵として利用するケースが増えています。暗証番号よりも強力で、かざすだけで入退室できます。
- ■塾や教室
- 子供が利用する塾で採用されています。子供に持たせているSuicaやPASMOなどを塾側で登録して、出席を記録します。登校や退校の際に親に通知するサービスを提供できる製品もあります。
- ■スポーツジムや習い事
- 会員証としても手軽に活用できます。会員証を配布する手間とコストを削減できます。
- ■大学の学生証
- SuicaやPASMOなどの交通系ICカードとしての機能を併せ持った学生証を配布している大学の事例もあります。
教室に認証装置を設置することで、出欠確認の手間を省くことができます。図書館への入館証や貸し出しにも活用できます。もちろん、交通系ICカードとして通学にも利用でき、多目的かつ低価格なことが評価されています。
交通系ICカードを起点としたサービスの広まり
SuicaやPASMOなどの交通系ICカードの採用は、さまざまなサービスや製品が開発されており、活用が注目されている分野です。入退室管理システムを見直し、セキュリティの強化、効率化、低コスト化を検討してみることをおすすめします。
