入退室管理システムとは
入退室管理システムとは、いつ、誰が、どこに入退室したかを管理するシステムのことです。入退室の許可・制限もできるため、セキュリティ強化や情報の漏えい防止に役立ち、企業や学術機関をはじめとしたさまざまな業界で導入されています。
最近ではクラウド型の入退室管理システムも登場し、小規模事業所向けや工事不要の製品なども出てきたため、導入のハードルは下がったといえるでしょう。
入退室管理システムでは、さまざまなデバイスが鍵として活用できます。また利用日や利用者の登録・制限、遠隔での開錠など細かく設定できるのも特徴です。導入を検討する際のポイントを以下で見ていきましょう。
入退室管理システム導入時の比較ポイント
入退室管理システム導入時の比較ポイントとしては、以下の項目が挙げられます。
1.どの認証方法が適しているか
入退室管理システムにはさまざまな認証方法があります。一般的な認証方法には以下のようなものがあります。企業の規模や運用シーン・目的によって選ぶのがよいでしょう。
・暗証番号
テンキーをドアに取り付け、設定しておいた暗証番号を入力することで認証する方法です。古くから利用されているシンプルな方法で、大勢の従業員が出入りする場所などに向いています。低コストで導入・運用できるのもメリットでしょう。ただし暗証番号を知られた場合は誰でも侵入できるため、定期的に番号を変更しなければなりません。入室者を特定できないデメリットもあります。
・ICカード
ドアに取り付けた認証装置に、ICカードをかざすことで認証する方法です。社員証や交通系ICカードも利用でき、こちらも大勢の従業員が出入りする場所などに有効でしょう。認証時にICチップ内の個人データが記録されるため、不測の事態が起きた際の従業員の特定も容易です。ただし紛失の可能性があり、異動などの際にもカードの回収や再登録作業が生じるデメリットは否めません。
・生体認証
顔や指紋、静脈などを装置で認証する方法です。体の一部を使うため認証精度が高く、特に重要度の高い施設や入室者を限定したいときなどに利用されます。なりすましの防止や、鍵を紛失する心配がないことも大きなメリットといえるでしょう。ただし導入・運用コストの高さがデメリットです。
・スマートフォン
スマートフォンを直接装置にかざして認証したり、専用アプリから認証したりする方法です。鍵が有効な期間や日時、対象の人物などを管理画面から細かく設定できるので、来客や限定的な従業員が多い場合などにも有効でしょう。紛失や複製されるリスクが低く、遠隔で対応できるのもメリットです。スマートフォンを持っていない従業員が使えない点はデメリットといえるかもしれません。
さらに、製品によっては顔認証とICカードなど、認証方法を組み合わせることが可能なものもあります。場所に応じてセキュリティレベルが設定できるため、さまざまなシーンでの活用が望めるでしょう。
2.コストとのバランスは見合っているか
入退室管理システムは、後付けの設置が可能なものや勤怠管理システムなどと連携ができるものなど、さまざまな製品がリリースされています。システムを導入する際には他システムとの連携機能があるか、コストはどうかという点にも注目しましょう。
まずは、システムの導入から実際の運用に至るまでのコストです。複数の拠点に導入する場合、クラウド型システムなら工事不要で後付けでき、サーバも不要なので初期導入コストを抑えられるメリットがあります。専用サーバを立てるシステムの場合、初期導入コストはかかるものの自社独自の設定ができるなど、高い拡張性がメリットといえるでしょう。
3.他システムと連携できるか
また最近の入退室管理システムは、複合的なサービスを提供している場合も多くあります。監視カメラなどのセキュリティシステムや設備管理システム、勤怠管理システムと連携できれば人件費や光熱費、システム利用料などのコスト削減が見込めるかもしれません。
入退室管理システムの記録は勤怠管理にも有効です。労働安全衛生法が改正され、2019年4月から「労働時間の適正な把握」が使用者に義務づけられました。それにはタイムカード、ICカードなどの客観的な記録が用いられます。入退室管理システムによる出退勤打刻は客観的な記録になるため、勤怠管理システムと紐づけられれば労務の効率化にもつながるでしょう。
参考:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン|厚⽣労働省
4.サポート体制はあるか
入退室管理システムは、建物全体に導入する大規模なシステムです。大規模なシステムだからこそ、万全のサポート体制が求められます。製品を比較する際は、システム導入・運用時のサポート、トラブル時の修理、メンテナンスの頻度などに注目してサポート体制をチェックしてみましょう。
入退室管理システム の製品を調べて比較
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おすすめ製品の比較表
この記事で紹介している一部製品の比較表を紹介します。各製品の詳細情報については、後ほど紹介していますので、気になる製品をチェックしてみてください。また、ITトレンドは無料で資料資料請求する事が可能であり、資料請求した製品の比較表をダウンロードする事が可能です。社内検討する際に活用してみてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめの入退室管理システムを比較
ここからは、ITトレンドに掲載しているおすすめしたい入退室管理システムを紹介します。
製品・サービスのPOINT
- コストメリット
- 工事不要で設置可能
- 通信不良に強い
株式会社ビットキーの「bitlock Starter Kit」は、ドアに貼り付けるだけの工事不要な後付けタイプ錠で、大規模オフィスやさまざまな施設に対応可能。専用の管理システムを利用し、ICカードやスマートフォンアプリ、テンキーでの解錠、遠隔での施解錠もできます。 入退室権限の設定、Bluetoothのオフライン制御やブロックチェーンを使用しているので、セキュリティ面も安心です。勤怠管理システム等との連携もあり、労務管理が効率化できるでしょう。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
対象売上規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
SaaS/アプライアンス/ハードウェア |
参考価格 |
初期費用0円、月額5,000円(税込)〜 |
《ALLIGATE(アリゲイト)》のPOINT
- いろいろな扉・既存システムからのリプレイスに対応
- 設置工事から24時間365日の保守窓口まで、一気通貫のサービス
- 社内ネットワークの構築不要で導入コストを軽減
株式会社アート提供の「ALLIGATE」は、スマートフォンやICカードで解錠できるクラウド型の入退室管理システムです。オフィス・工場・店舗などさまざまな場所に適合する錠を豊富に取り揃えており、電池式から電気錠タイプまで用途別に選ぶことが可能です。遠隔で入退室権限の付与・無効化も設定可能。また24時間365日受付の電話サポートがあり、勤怠管理システム・人事労務システムとの連携もできるので、さまざまな業務の負担が減少するでしょう。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
対象売上規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド/アプライアンス/サービス/ハードウェア |
参考価格 |
月額3,000円~/1扉 |
製品・サービスのPOINT
- サーバー不要(クラウドによる導入コスト低減、維持管理不要)
- マイナンバー制度の物理的安全対策にも有効
- 1拠点から複数拠点まで拡張可能
株式会社日立ビルシステムの「入退室管理システム」はクラウド型で、なおかつ入退室管理業務をアウトソーシングできるのが特徴です。各種データは日立カスタマーセンターで一括管理。また遠隔監視・カード利用停止作業代行・ヘルプデスク・履歴管理などの管理業務をサポートしており、導入や運用に不安があっても心強いでしょう。カードの許可・停止や使用時間帯の設定、入退室履歴の確認なども操作が簡単。1ドアからビル1棟、さらに複数拠点まで、幅広い拡張性を持っています。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
対象売上規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド/ハードウェア/その他 |
参考価格 |
月額21,000円~/1扉 |
《Akerun》のPOINT
- いつもの社員証・交通系ICカード・スマホでそのまま入退室が可能
- クラウドで入退室・出社状況を簡単モニタリング、権限管理も楽々
- サムターンから電気錠、自動ドアまで様々なドアに後付けで対応
株式会社Photosynthの「Akerun」は、導入法人数が6,000社を超える後付けタイプのクラウド型システム。壁に貼り付けるだけで工事は不要、電気錠や自動ドアにも対応しています。スマートフォンやICカードなどを鍵にでき、利用者の権限設定も遠隔で行えます。また、入退室履歴のメール通知機能もあり、そこからも日々の入退室状況を把握できて便利です。勤怠管理システムとの連携もあるので、日々の労務管理にも役立つことでしょう。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
対象売上規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド/ハードウェア/SaaS/サービス |
参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《SECURE AI Office Base》のPOINT
- 顔認証と体温チェックを同時に行える!
- 専用回線で高セキュアな運用が可能!
- 企業規模を問わずフレキシブルに運用可能!
株式会社セキュアが提供する「SECURE AI Office BASE」は、顔認証によるクラウド型の入退室管理システムです。AIの活用で、働き方改革の推進やコロナ禍により大きく変わった労働環境に対応します。入室時にはマスクを外さなくとも顔認証でき、体温測定や出退勤打刻も同時に行えるので、あらゆる手間が省けるでしょう。施解錠やワンタイムパスの発行、アクセス制限、オフィスの混雑管理・分析、拠点管理も遠隔で一元的に行えるため、管理者は在宅でも情報を把握できます。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
対象売上規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド/SaaS/ハードウェア/サービス |
参考価格 |
ー |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《カギカン》のPOINT
- アプリ・ICカード・PINコードなどで入退室管理が可能
- 電池交換・機器交換無料、導入ガイダンスなどサポート体制が充実
- 期間指定なく月単位で始められ、低コストで導入可能
「カギカン」はQrio株式会社が提供する、クラウド型の入退室管理システムです。ドアのサムターンに後付けで設置でき、設置⼯事・⼯具は不要。鍵の即時発行や有効期限の設定、権限設定をはじめ、施錠状態や電池残量・履歴も一覧で確認できて便利です。パソコン、スマートフォン、タブレットなどを利用した施解錠のほか、これまで使用していた物理的なカギをそのまま使用できるのもメリットでしょう。故障時や電池の交換、運用サポートを無料で行っています。
対象従業員規模 |
すべての規模に対応 |
対象売上規模 |
すべての規模に対応 |
提供形態 |
クラウド/SaaS |
参考価格 |
月額4,500円~ |
自社にあった入退室管理システムの検討・導入を
入退室管理システムを導入する際に比較すべき3つのポイントは、どの認証方法が適しているか、コストと連携機能のバランスはどうか、サポート体制はあるかです。
メリットや自社に適した機能など、製品をそれぞれ比較したうえでの検討・導入をおすすめします。
なお、今回紹介した入退室管理システムの詳細を知りたい方は、下のボタンから一括で資料請求ができますので活用してください。
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