「入退室管理システム」認証の多様化
入退室管理システムとは、ID入力、ICカード、生体認証などの認証の仕組みによって、いつ・誰が・どこに入退室したかを管理するシステムです。ICカード社員証で認証し、入退室を行っている企業が多いでしょう。近年の入退室管理システムの傾向として、認証の多様化があります。
特に機密情報を格納している部屋は、生体認証(バイオメトリクス)・指紋認証・静脈認証(指、掌、手の甲などの血管パターンを認証)・網膜認証・虹彩認証・顔認証・掌形認証などを利用している場合もあるでしょう。
そして最近では認証にスマホ(スマートフォン)を活用するニーズが高まっています。
入退室管理をスマホで行うメリット
スマホで入退室の認証をする場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。
効率化と低コスト化が可能
認証能力の高いICカードは、社員証として利用できるメリットがあり、生体認証を利用するほどの精度が不要な場合に多く利用されてきました。
しかし、ICカードは社員証などのカードにICチップを埋め込み作成するため、社員数が多いほど配布までに時間を要します。また、拠点ごとに入退室管理を行っている場合、人事異動がある度に作りなおす手間がありました。
その点、スマホはすでに多くの人が持っています。アプリのインストールは必要ですがすぐに利用でき、コスト削減にもつながります。またICカードを携帯しなくてよいので、社員の利便性も高まるでしょう。
他システムとの連携で、社外での利便性アップ
スマホを利用した入退室管理システムのなかには、他システムとの連携が可能な製品もあります。在宅勤務の出退勤管理ができたり、現在位置を確認したり、社外での業務・管理に対応しやすい点も特徴です。
- ■認証システム
- 部屋の入退室だけでなく、社内LANやパソコンのログインにも利用できます。SFA(営業支援システム)や報告書作成サービスなどにログインできれば、報告書作成のためだけに帰社する必要がなくなるでしょう。
- ■勤怠管理・就業管理
- 入退室管理システムはオフィスの玄関位置にあるので、勤怠管理・就業管理システムと併用が多いシステムです。営業担当やサービス担当のように直行直帰の多い職種の人にとって、スマホは出社や退社時間の打刻ツールとしての役割も果たします。駐在勤務や在宅勤務の管理にも便利でしょう。
- ■現在位置確認システム
- GPS機能を利用すれば、現在位置をリモートで把握できます。配送担当者の位置を確認し、急な荷物の集配も的確に依頼できるでしょう。また、勤怠管理・就業管理システムの打刻位置と照らし合わせて、不正の防止にも利用できます。
製品比較表を使って比較
ここでは、この記事で紹介している一部製品の比較表を紹介しています。
各製品の詳細情報については、後ほど紹介していますので、気になる製品をチェックしてみてください。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
おすすめ!スマホ対応の入退室管理システム
ITトレンド編集部が厳選した、スマホ対応の入退室管理システムを紹介します。
製品・サービスのPOINT
- 圧倒的な導入コストの低さ
- 12種類から選べる解錠方法
- 入退室のログ管理を自動化
株式会社ビットキーが提供している「bitlock Starter Kit」は、ドアに端末を貼り付けるだけの入退室管理システムです。鍵となるスマホやICカード紛失時には管理者がアカウント権限の停止を迅速に行えます。また、細かい解錠条件を設定した利用制限付鍵の発行もできるため、場所に応じた出入りの制限などにも有用でしょう。
提供形態 |
SaaS/アプライアンス/ハードウェア |
価格 |
初期費用0円、月額5,000円〜 |
《ALLIGATE(アリゲイト)》のPOINT
- いろいろな扉・既存システムからのリプレイスに対応
- 設置工事から24時間365日の保守窓口まで、一気通貫のサービス
- 社内ネットワークの構築不要で導入コストを軽減
株式会社アートが提供している「ALLIGATE」は、クラウド型の入退室管理システムで、交通系ICカードやスマホで鍵の解錠ができます。ラインナップが幅広く、電気錠タイプは開き戸や引き戸、自動扉やガラス扉まで対応しているのが便利な点でしょう。またジョブカンなどの勤怠管理システムや、人事労務システムSmartHRとの連携が可能です。
提供形態 |
クラウド/アプライアンス/サービス/ハードウェア |
価格 |
月額3,000円~/1扉 |
《Akerun》のPOINT
- いつもの社員証・交通系ICカード・スマホでそのまま入退室が可能
- クラウドで入退室・出社状況を簡単モニタリング、権限管理も楽々
- サムターンから電気錠、自動ドアまで様々なドアに後付けで対応
株式会社Photosynthが提供している「Akerun」は、5,000社以上の導入実績をもつクラウド型入退室管理システムです。スマホアプリを使っての解錠ができるほか、既存の社員証や交通系ICカードも鍵として利用可能です。KING OF TIMEなど外部のクラウド型勤怠管理システムとの連携にも対応しており、労務管理の工数削減にも役立てられるでしょう。
提供形態 |
クラウド/ハードウェア/SaaS/サービス |
価格 |
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※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《カギカン》のPOINT
- アプリ・ICカード・PINコードなどで入退室管理が可能
- 電池交換・機器交換無料、導入ガイダンスなどサポート体制が充実
- 期間指定なく月単位で始められ、低コストで導入可能
「カギカン」は、Qrio株式会社が提供しているスマートロックシステムです。PC・スマホ・タブレットなどさまざまなデバイスで解錠ができます。セキュリティルームなど機密性が高いエリアの場合は、リモートでの解施錠が可能なため、むやみに合鍵を発行せず安心でしょう。
提供形態 |
クラウド/SaaS |
価格 |
月額4,500円~ |
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HID モバイルアクセス Origo
「HID モバイルアクセス Origo」は、ビック情報株式会社が提供する入退室管理システムです。スマホだけでなくICカードとの併用も可能です。最新の標準化暗号アルゴリズムを活用したSeos技術とAES(高度暗号化標準)により、カードリーダとの通信は保護されるでしょう。
入退くん
BPS株式会社が提供する「入退くん」は、オフィス・店舗・小売企業向けの入退室管理システムです。スマートフォンやタブレットのアプリで対応でき、勤怠管理もできます。1か月無料トライアルもあるため、導入前にお試しできる点も魅力のひとつでしょう。
入退室管理をする必要性
入退室を管理する理由は、部外者の不法侵入を防ぐためです。企業には、従業員や警備員、清掃員や来客などさまざまな人が出入りします。入出許可のある人を登録し、許可のない人の侵入を防止できるでしょう。
入退室管理システムの導入により、入退室の監視、部外者の侵入防止、入退室のログ管理などが行えます。昨今の企業による情報漏えい事件の影響もあり、機密情報の漏えい防止の観点からも、入退室管理システムはオフィスセキュリティの要であり、重要度が増しています。
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ICカードからスマホを活用した入退室管理へ
スマホを活用した入退室管理システムは、ICカードほど時間をかけずに導入できます。さらに、他システムとの連携により業務効率化やコスト削減にもつながるでしょう。スマホはもちろん、さまざまな認証に対応した入退室管理システムが登場しています。資料請求などぜひ自社に最適な製品を導入してください。