適性検査の運用体制で最初に決めておきたいこと
適性検査の運用では、受検案内の送信、受検状況の確認、結果の閲覧、面接への反映といった作業が発生します。これらを誰が担うのかを決めずに導入すると、作業が一部の担当者に集中する場合があります。導入前に整理しておきたい項目を紹介します。
運用に必要な作業の洗い出し
まずは、適性検査に関わる作業を時系列で書き出してみましょう。応募受付後の受検案内、期限前の再案内、結果の取得、面接官への共有、選考後のデータ保管までが主な流れです。
書き出した作業ごとに、どの程度の時間がかかるかを見積もると、自動化したい部分が見えてきます。例えば再案内の送信を手作業で行っている場合、応募者が増える時期には負担が大きくなります。作業一覧は社内で共有できる形で残し、担当者の交代時にも引き継げるようにしておきましょう。
結果を閲覧する人と権限の整理
適性検査の結果は応募者の個人情報であり、閲覧できる人を必要な範囲に限ることが求められます。人事担当者、面接官、配属先の管理職など、誰にどこまで見せるかを事前に決めておきましょう。
製品によっては、閲覧できる受検者や項目を利用者ごとに設定できる場合があります。権限の設定方法は製品ごとに異なるため、資料請求やデモの段階で具体的に確認することが大切です。あわせて、誰がいつ結果を閲覧したかを記録する機能があるかも確認すると、情報管理の説明がしやすくなります。
採用担当1人や情シス不在でも回せる適性検査
採用担当者が1人の企業や、情報システム部門がない企業では、導入時の設定と日々の運用をどれだけ簡単に進められるかが重要です。担当者が不在の日でも選考が止まらない仕組みも必要です。少人数体制で確認したい機能とサポートを解説します。
受検案内から結果確認までの自動化
採用担当が1人の場合、受検案内の送信や未受検者への再案内を自動化できる機能があると作業時間を減らせます。受検が完了した時点で通知が届く仕組みがあれば、管理画面を何度も確認する手間も省けます。
また、採用管理システムと連携できる製品であれば、応募者情報を二重に入力する作業を減らせる場合があります。ただし、担当者1人に運用を任せきる体制は、休暇や退職時に運用が止まるおそれがあります。操作手順を文書化し、もう1人が最低限の操作をできる状態にしておきましょう。
導入時の設定作業とサポート範囲の確認
情報システム部門がない企業では、クラウド型の適性検査が候補になりやすい傾向があります。Webブラウザから利用するため、社内にサーバを用意したりソフトをインストールしたりする必要がない製品が中心です。
ただし、サポートの範囲は製品によって異なります。操作マニュアルの提供のみか、問い合わせ窓口があるか、初期設定を支援してもらえるかを分けて確認しましょう。社内のメール設定によっては受検案内が届きにくい場合もあるため、テスト送信の方法を事前に案内してもらえるかも確認すると安心です。
多拠点で適性検査を本社一括管理する運用体制の組み立て方
複数の支店や店舗で採用を行う企業では、拠点ごとに受検状況がばらばらになる場合があります。本社で全体を把握しながら、拠点の担当者が必要な情報だけを扱える体制が理想です。多拠点での運用を組み立てる際のポイントを紹介します。
拠点ごとの受検状況を本社で把握する仕組み
多拠点で適性検査を使う場合、拠点や部署ごとに受検者を分けて管理できる機能があると便利です。本社の人事部門は全拠点の受検状況を一覧で確認し、拠点の担当者は自拠点の受検者だけを扱う形にできます。拠点の担当者が採用業務を兼務している場合も、確認範囲が絞られるため負担を抑えられます。
契約を本社で一本化できれば、拠点ごとの利用枠や費用も把握しやすくなります。拠点ごとの受検数を集計して出力できるかも確認しておきたい点です。拠点の追加や統廃合があった際に、管理単位を簡単に変更できるかも導入前に確認しましょう。
拠点間で検査結果を共有する際のルール
拠点をまたいだ異動や、複数拠点で同じ応募者を選考する場合は、検査結果の共有が必要です。共有の方法がメールでのファイル送付になると、誤送信や最新版の取り違えが起こる可能性があります。
管理画面上で閲覧権限を付与して共有する方法であれば、ファイルを外部に出さずに済みます。共有してよい範囲や期間を運用ルールとして定め、拠点の担当者にも周知しましょう。ルールは本社で一元管理し、改定した際には各拠点へ同じタイミングで通知すると混乱を抑えられます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で適性検査の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
グループ会社の適性検査データを統合管理する方法
グループ会社ごとに別々の適性検査を使っていると、人材の傾向をグループ全体で比べにくくなります。統合管理を進めるには、製品の選び方とデータの扱い方の両方を検討する必要があります。代表的な進め方を解説します。
同じ製品にそろえる方法と連携で集約する方法
グループで受検データを統合する方法は、大きく2つあります。1つは全社で同じ適性検査にそろえ、親会社の管理画面から各社の受検者を確認する方法です。もう1つは、各社の検査はそのままにして、結果を人事システムやタレントマネジメントシステムに集約する方法です。
前者は比較しやすい反面、各社の切り替えに時間がかかります。後者は移行の負担が小さいものの、検査ごとに項目が異なるため単純な比較は難しくなります。グループ全体で何を比べたいのかという目的を各社と共有してから、方式を決めましょう。
会社間でデータを共有する際の同意と保管ルール
グループ会社間で受検データを共有する場合は、個人情報の取扱いに注意が必要です。応募者に示した利用目的に、グループ会社との共有が含まれているかを確認しましょう。含まれていない場合は、同意の取り直しや案内文の見直しが必要になる可能性があります。
共有の範囲や方法は、各社の法務部門や個人情報の管理担当者と相談したうえで決めることが大切です。あわせて、データの保存期間や削除の手順もグループ内で統一しておくと管理が安定します。過去のデータを移行する場合は、移行できる形式や項目をベンダーに確認しておきましょう。
人事部門と現場部門で分業する運用体制の工夫
適性検査を採用だけでなく配属や育成にも使う場合、人事部門と配属先の現場部門が分担して結果を扱う場面が生まれます。分業を円滑にするには、役割を明確にし、結果の読み方をそろえることが欠かせません。具体的な工夫を紹介します。
人事部門と現場部門の役割分担の明確化
分業でつまずきやすいのは、誰がどの作業を担当するのかがあいまいなケースです。受検案内や結果の管理は人事部門、面接での深掘りや配属後の育成は現場部門というように、作業ごとに担当を決めておきましょう。担当があいまいなままだと、面接官への結果共有が遅れるといった対応の滞りが起こる場合があります。
役割分担は、次の表のように一覧にしておくと関係者の間で共有しやすくなります。分担表は年に1回程度見直し、組織変更があった際にも更新しましょう。担当者の異動があっても、表を見れば誰に確認すればよいかがわかる状態が理想です。
| 作業 | 主な担当 |
|---|---|
| 受検案内の送信と再案内 | 人事部門 |
| 検査結果の管理と権限設定 | 人事部門 |
| 面接での深掘り質問 | 現場部門の面接官 |
| 配属後の育成への活用 | 配属先の管理職 |
現場の管理職との結果の読み方の統一
現場の管理職が検査結果を独自に解釈すると、同じ結果でも評価が分かれる可能性があります。特定の数値だけを見て判断してしまうケースも考えられます。結果の受け止め方が部署ごとに違うと、配属後の育成方針にもずれが生じます。
そのため、結果レポートの読み方を説明する社内向けの資料を用意しましょう。製品によっては、結果の読み方を学べる説明資料や研修を用意している場合があるため、提供内容を確認しておくと便利です。管理職向けの簡単な説明会を定期的に開き、疑問点を人事部門に相談できる窓口を設けておくと運用が安定します。
限られた人員でも運用を続けられる適性検査
受検時間の短さや結果確認までの流れ、他システムや現場部門とのデータ活用を基準に選びました。担当者の人数や拠点数に左右されにくい運用を目指せる製品を紹介します。
マネーフォワード クラウド適性検査 powered by ミキワメAI
- 自社社員の傾向を分析し、独自の採用基準を策定
- 受検者に負担をかけず、適性検査はたった10分で完了
- 採用候補者の活躍する可能性を「S~E」の14段階で判定
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド適性検査 powered by ミキワメAI」は、自社で活躍する人材の特徴を把握する適性検査サービスです。受検は10分で完了し、オンラインで実施できるため、採用担当者が1人の企業でも受検者の負担を抑えながら選考に組み込めます。候補者の活躍する可能性はSからEまでの14段階で判定され、選考の判断材料として使えます。自社社員の傾向分析から独自の採用基準を策定でき、職務適性診断や性格診断、能力テスト、レポート生成に対応しています。
Compass
- 厳選された評価項目と科学的裏付け
- スピーディーな運用と柔軟な仕様
- インターネットでも設問紙でもご利用頂け、即座にご覧頂けます
株式会社イングが提供する「Compass」は、採用選抜時に必要な評価項目を調査して開発された適性検査です。心理学と経営学の両方の視点から設計されており、面接だけでは見えにくい特性を確かめられます。インターネットでも設問紙でも利用でき、結果は即座に確認できるため、拠点ごとに受検環境が異なる企業でも方式を選んで運用できます。職務適性診断や性格診断、能力テスト、レポート生成に対応しており、オンライン受検も可能です。
カオナビ適性検査
- 人材データ×性格データで、根拠ある適材適所を実現
- 応募者だけでなく従業員も受検。相性まで見える
- 結果を“活かす”ところまで。AIに相談できる
株式会社カオナビが提供する「カオナビ適性検査」は、応募者だけでなく従業員にも性格検査を実施できる適性検査です。人材データと性格データを掛け合わせて確認できるため、人事部門と現場部門が同じ情報を見ながら配置やマネジメントを検討できます。従業員も受検すれば上司や部署との相性まで確認でき、結果を活かす場面ではAIに相談できます。職務適性診断や性格診断、モチベーション分析、レポート生成に対応し、オンラインで実施できます。
Jobgram (グラム株式会社)
- ビッグファイブ理論に基づく、科学的信頼性の高い性格診断
- 候補者の入社後活躍可能性を85%予測した実績あり
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まとめ
適性検査を定着させるには、運用に必要な作業と閲覧権限を先に整理し、自社の体制にあう機能を選ぶことが大切です。採用担当が1人なら自動化と手順の文書化、情シス不在ならサポート範囲の確認が欠かせません。多拠点やグループ会社なら本社での一括管理、現場との分業なら役割分担と読み方の統一がポイントです。体制にあう製品を資料請求で比較してみてください。

