デスクトップ仮想化の6つの主要機能
機能1 仮想デスクトップ機能
デスクトップ仮想化システムの主要機能は、言うまでもなく仮想デスクトップ機能です。デスクトップ仮想化のなされた環境では、最低限の機能のみを搭載したシンクライアントをデータセンターのサーバと接続することでリッチクライアントと同様にさまざまな機能を利用することが可能。また、仮想デスクトップではアプリケーションのインストールや利用が制限されることも無く、同時アクセスしている他ユーザーに影響を与えることもありません。
機能2 ネットワーク機能
シンクライアントとサーバを接続することによって実現されるデスクトップ仮想化では、ネットワーク機能も非常に重要な構成要素。そのため、デスクトップ仮想化システムでは専用線やVPNによってシンクライアントとサーバを安全に接続できるネットワーク機能を搭載しています。また、ファイアウォール機能やSSL-VPNなどを利用してセキュリティレベルを一層向上させているシステムも登場しています。
機能3 バックアップ機能
デスクトップ仮想化のなされた環境においては、各種データはデータセンターなどに設置されているサーバに集約されます。そして、デスクトップ仮想化システムは集約されたデータを確実に保存するためのバックアップ機能を搭載しています。仮想デスクトップ環境ではデータが集約されているため一括してバックアップ作業を実行できるため、物理デスクトップ環境よりも容易にバックアップを行うことが可能です。
機能4 サーバ管理機能
デスクトップ仮想化システム導入後は、同一のサーバに対して複数のユーザーが接続することになります。したがって、仮想デスクトップ環境の信頼性と可用性を高めてシステムを安定稼働させるにはサーバの管理も非常に重要、したがって、デスクトップ仮想化システムにはサーバ管理機能も搭載されています。サーバ管理機能では、仮想デスクトップ環境の構築、ユーザーの追加や削除、メモリなどのリソース配分といった作業を行うことができます。
機能5 マルチデバイス機能
近年では、日常業務においてスマートフォンやタブレットが利用される機会も多くなりました。こうした時代背景から、PCのみならずスマートフォンやタブレットもシンクライアントとして活用できるデスクトップ仮想化システムも登場。いつでもどこでも、仮想デスクトップ環境を利用できるようになりました。
機能6 アクセス制御機能
マルチデバイス機能を備えたデスクトップ仮想化システムが登場する一方で、アクセス制御機能を備えたシステムも脚光を浴びています。アクセス制御機能を備えたソフトウェアでは、接続できるデバイスを制限することで情報セキュリティをより確実なものにすることができます。
■情報セキュリティや災害対策にも貢献するデスクトップ仮想化これまで主にコスト削減につながるとして注目を集めてきた、デスクトップ仮想化。しかし、冒頭で述べた通り、デスクトップ仮想化による恩恵はコスト削減だけではありません。
デスクトップの仮想化された環境では、データセンターにあるサーバでデータを一元管理できるため情報セキュリティのレベルを向上させることができます。また、ほとんどのデータセンターは災害に強い強固な構造となっているため、地震をはじめとした災害への備えともなるのです。
コスト削減だけではなく情報セキュリティのレベル向上や災害対策にもつながるデスクトップ仮想化に対するニーズは、今後さらに高まると予想されます。