在宅診療向け電子カルテの市場規模は?
在宅診療向け電子カルテは、訪問先での診療記録やスケジュール管理を支える電子カルテです。在宅診療向けに限った市場規模は、公開されている統計や調査会社の発表では確認できません。電子カルテ全体の普及状況では、厚生労働省の資料によると、一般診療所の電子カルテ普及率は令和5年(2023年)に55.0%でした。令和2年の49.9%から上がっていますが、在宅診療向け電子カルテそのものの数字ではありません。
出典:厚生労働省「電子カルテシステム等の普及状況の推移」(2026年10月19日に利用)
ITトレンドには、在宅診療向け電子カルテとして3製品が掲載され、提供企業も3社です。そのうちITトレンドから資料請求できるのは2製品で、残る1製品は情報のみの掲載です。訪問先で記録できる仕組みやメリットについては、在宅診療向け電子カルテのメリットとは?訪問先で記録できる仕組みと選び方を解説をご覧ください。
ここからは、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、在宅診療向け電子カルテの動きを見ていきます。
ITトレンドに掲載されている主な在宅診療向け電子カルテ
まずは、ITトレンドに掲載されている在宅診療向け電子カルテを紹介します。資料請求ランキングは、製品を比較・検討している企業の関心を表すデータです。
ITトレンドのデータで見ると、2026年10月時点の在宅診療向け電子カルテは医療機関向けのクラウド型電子カルテが3製品中2製品を占めます。資料請求ランキングの1位はCLIUS クリアス、2位はエムスリーデジカルです。医師が使う電子カルテに加えて、訪問看護ステーション向けの製品も並ぶ点が特徴です。
次の図は、掲載されている3製品を、製品ページの掲載内容をもとに用途で分けたものです。その下の表では、ITトレンドから資料請求できるかどうかもあわせて示しています。
| 製品名 | 提供企業 | 資料請求 | 製品の特徴 |
|---|---|---|---|
| CLIUS クリアス | 株式会社DONUTS | できる(1位) | 訪問スケジュールの調整や事前カルテの記入に対応。Mac・Windows・iPadで使える。 |
| エムスリーデジカル | エムスリーデジカル株式会社 | できる(2位) | ゼロから作り上げたクラウド型電子カルテ。AIの自動学習で入力の手間を減らす。 |
| homisNursee | メディカルインフォマティクス株式会社 | 情報のみ掲載 | 訪問看護ステーション向け。訪問記録やケアプラン、帳票、情報共有を一元管理。 |
※「資料請求」の順位は、資料請求数にもとづくITトレンドの資料請求ランキング(2026年10月19日更新)です。
※「製品の特徴」は、ITトレンドの製品ページの掲載内容をもとにまとめています。
※「情報のみ掲載」の製品は、ITトレンドから資料請求できません。
▼最新の人気ランキングもあわせて確認
いま資料請求が集まっている在宅診療向け電子カルテは、月間ランキングで確認できます。
[分析]2026年の在宅診療向け電子カルテ市場の3つの傾向
ここでは、ITトレンドに掲載されている3製品の製品ページと資料請求ランキングから、市場の傾向を整理します。
1.掲載はすべてクラウド型、訪問先での利用を想定
掲載3製品は、いずれも製品ページでクラウド型であることを掲げています。CLIUS クリアスはMacやWindowsに加えてiPadでも使え、訪問スケジュールの調整にも対応します。院内のパソコンだけでなく、訪問先で記録する使い方に合わせた製品が並んでいます。
2.診療所向けの電子カルテと、訪問看護向けの記録システム
CLIUS クリアスとエムスリーデジカルは、医師の診療を支える電子カルテです。一方、homisNurseeは訪問看護ステーション向けの看護記録システムで、ケアプランや業務集計も扱います。同じ在宅医療でも、医師と看護師のどちらが使うかで製品が分かれています。
3.資料請求できるのは2製品、比べる製品はまだ少ない
ITトレンドから資料請求できるのは、CLIUS クリアスとエムスリーデジカルの2製品です。エムスリーデジカルは、AIの自動学習で入力の手間を減らす仕組みを製品ページで掲げています。掲載が3製品と少ないため、電子カルテ全体の製品もあわせて見比べる段階といえそうです。
どれを選ぶべき?目的別のおすすめ
- ■訪問診療を始める、または広げたいクリニック
- CLIUS クリアス / エムスリーデジカル
- ■訪問看護ステーションの記録や情報共有を効率化したい事業所
- homisNursee
同じ在宅医療向けでも、医師の診療記録を扱う電子カルテと、看護記録を扱うシステムでは役割が違います。誰が訪問先でどんな記録を残すかを先に決めておくと比べやすくなります。
掲載製品をどう活かす?比較するときの注意点
- ●情報のみ掲載の製品はITトレンドから資料請求できないため、各社に直接問い合わせる必要がある
- ●掲載は3製品と少なく、在宅診療に対応する電子カルテは一般の電子カルテのカテゴリにも並ぶ
- ●訪問看護向けの製品は医師の電子カルテとは役割が違うため、同じ基準で比べない
掲載製品の顔ぶれは、どんな種類の製品があるかを知る手がかりとして役立ちます。最終的には、訪問先で使う端末やレセコンとの連携、在宅医療の書類への対応に合うかを軸に比較することが大切です。
自社に合う在宅診療向け電子カルテを比較検討しよう
この記事では、ITトレンドに掲載されている製品の顔ぶれから、在宅診療向け電子カルテの市場の様子を紹介しました。気になる製品は資料請求して一覧で比較し、自院の訪問診療の体制に合うかを確かめてみてください。
以下の記事では、在宅診療向けに限らず電子カルテ全体を、診療科目や規模別に比較して紹介しています。あわせてご覧ください。

