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在宅診療向け電子カルテの種類は4つの軸で整理|自院にあうタイプとは

在宅診療向け電子カルテの種類は4つの軸で整理|自院にあうタイプとは

在宅診療向け電子カルテの種類は、「診療スタイル」「システム構成」「請求の範囲」「多職種との連携方法」という4つの軸で分けると整理できます。外来向けの電子カルテで使われるクラウド型・オンプレミス型の分類だけでは、在宅診療で必要な違いが見えにくいためです。この記事では、在宅診療向け電子カルテの種類を軸ごとに解説し、訪問件数や医師の人数から自院にあう種類を見分ける方法を紹介します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
目次

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    ■診療スタイル別
    ■システム構成別

    在宅診療向け電子カルテの種類を分ける4つの軸

    在宅診療向け電子カルテは、どの軸で分けるかによって見え方が変わります。まずは種類を分ける4つの軸の全体像を確認し、自院の検討でどの軸を重視するかを考えておくと、製品の比較を進めやすくなります。

    外来向けの分類だけでは足りない理由

    電子カルテの種類は、サーバを院内に置くオンプレミス型と、インターネット経由で使うクラウド型に分けて説明される場面が中心です。この分類は、在宅診療向け電子カルテでも基本となる考え方です。導入費用や保守の負担、障害時の対応の違いを理解するうえで欠かせません。

    ただし在宅診療では、外来を行うかどうか、介護保険の請求を扱うか、訪問看護や薬局とどう情報を共有するかによって、必要な製品が変わります。システム構成だけで比べると、こうした業務面の違いを見落とすおそれがあるため、複数の軸で整理することが大切です。

    4つの軸の全体像

    在宅診療向け電子カルテの種類を分ける軸と、それぞれの代表的なタイプは次のとおりです。自院の診療の形にあわせて、どの軸から検討を始めるかを決めましょう。

    分ける軸代表的なタイプ
    診療スタイル在宅専門型、外来・在宅併用型、外来カルテと訪問用ツールの併用
    システム構成クラウド型、オンプレミス型、ハイブリッド型
    請求の範囲医療保険の請求まで一体、介護保険の請求にも対応、外部のレセコンと連携
    多職種との連携方法書類の出力が中心、連携ツールとつなぐ、閲覧権限を共有する
    関連記事 在宅医療における電子カルテシステムの選び方は?機能や注意点、費用目安を解説

    診療スタイルで分かれる在宅診療向け電子カルテの種類

    診療スタイルによる分類は、在宅診療向け電子カルテを選ぶうえで最初に確認したい軸です。在宅医療だけを行うのか、外来と在宅の両方を行うのかによって、画面の構成や患者情報の管理方法が異なります。

    在宅専門型

    在宅専門型は、訪問診療を中心に行うクリニックを想定した電子カルテです。訪問スケジュールの作成や訪問先での入力、在宅医療の書類作成など、訪問業務の流れに沿った画面で構成される傾向があります。1日の訪問予定から患者を選んで記録を始めるなど、外来とは異なる操作の流れを想定した製品もあります。

    受付や待合の管理といった外来特有の機能は、最小限に抑えられている場合があります。今後外来を始める予定がある場合や、一部の患者に外来診療も行う場合は、外来の受付から会計までをどこまで扱えるかを確認しておきましょう。

    外来・在宅併用型

    外来・在宅併用型は、一つの電子カルテで外来と在宅の両方の診療を記録できるタイプです。外来に通っていた患者が通院困難になり訪問診療へ移る場合でも、同じカルテで経過を追えることが利点です。

    外来の画面を基本として在宅の機能を追加した製品や、外来と在宅の画面を切り替えて使う製品があります。訪問先での入力の手順が外来と同じでよいのか、在宅向けに簡略化されているのかは、デモで確認したい点です。

    外来カルテと訪問用ツールの併用

    すでに外来用の電子カルテを使っている医療機関では、訪問先での記録だけを別のツールで行い、外来のカルテと連携させる方法もあります。外来カルテを入れ替えずに在宅診療を始められる点が特徴です。

    一方で、二つの仕組みの間で、患者情報や記録がどこまで自動的に反映されるかは、組み合わせによって異なります。反映されない項目があると手作業の転記が残るため、連携の範囲と、障害が起きた場合の問い合わせ先を事前に確認しておきましょう。

    関連記事 在宅診療向け電子カルテへの乗り換え手順と訪問業務の要件

    システム構成で分かれる在宅診療向け電子カルテ

    システム構成による分類は、訪問先からどのように電子カルテへアクセスするかを左右します。在宅診療では院外で使う時間が長いため、構成ごとの通信の仕組みと、通信が不安定な場合の動き方を確認することが大切です。

    クラウド型

    クラウド型は、提供会社が管理するサーバにインターネット経由で接続して使う種類です。院内にサーバを置く必要がなく、訪問先でもタブレットやノートパソコンから同じ記録を参照できるため、訪問先での利用を前提とする在宅診療と組み合わせやすい構成です。

    通信回線に頼る仕組みのため、電波の弱い地域や建物では動作が遅くなる場合があります。通信が途切れたときに端末内へ一時的に記録を保存できるか、回線が戻ったときにどのように同期されるかは、製品によって異なるため確認が必要です。

    オンプレミス型とハイブリッド型

    オンプレミス型は、院内に設置したサーバで電子カルテを動かす種類です。訪問先から使うには、院外から院内のサーバへ安全に接続する仕組みを別途整える必要があり、その設定や管理を誰が担うかが課題です。

    ハイブリッド型は、院内のサーバとクラウドを組み合わせて運用する種類です。ただし、障害時にどちらかの環境で診療を継続できるかは、システムの構成によって異なります。院内の通信障害やクラウド側の障害を想定し、代替手段やデータの同期方法を確認しておきましょう。

    関連記事 在宅診療向け電子カルテを内製で補うには?訪問業務ツールの作り方

    請求の範囲と連携方法による種類

    在宅診療では、医療保険に加えて介護保険の請求が関わる場合があり、院外の多職種への情報提供も欠かせません。どこまでの請求と連携を電子カルテで扱えるかによっても種類が分かれるため、事務作業の流れとあわせて確認しましょう。

    医療保険の請求まで一体のタイプ

    電子カルテとレセコンが一体になったタイプは、診療の記録から医療保険の請求までを一つの仕組みで扱えます。在宅診療では訪問診療料や月単位の管理料など算定の項目が外来と異なるため、記録から算定へ反映される流れを確認したいところです。

    すでに使っているレセコンを残したい場合は、外部のレセコンと連携するタイプが候補です。その場合は、訪問の記録がレセコンへどのように渡るのか、手入力が残る項目はどこかを提供会社に確認しておきましょう。

    介護保険の請求にも対応するタイプ

    医師が行う居宅療養管理指導は介護保険の対象となるため、在宅診療を行う医療機関では介護保険の請求が必要となる場合があります。介護保険の請求まで電子カルテで扱えるタイプなら、医療保険と介護保険の請求を一か所で管理できます。

    介護保険の請求に対応していない場合は、別の請求ソフトを使うか、事務作業を外部に委託する方法があります。請求の件数や事務職員の人数をふまえて、一体で扱う必要があるかを判断しましょう。居宅療養管理指導を行う患者がどのくらいいるかを把握しておくと、判断の目安になるでしょう。

    多職種との連携方法で分かれるタイプ

    多職種との連携方法では、指示書や報告書を出力して送るタイプ、地域の医療介護連携ツールとつなぐタイプ、関係者に閲覧の権限を付けて記録を共有するタイプがあります。

    どの方法が使えるかは、地域で使われている連携ツールや、連携先の事業所の環境にも左右されます。地域の訪問看護ステーションやケアマネジャーがどの方法で情報を受け取っているかを確認してから、電子カルテのタイプを選ぶと連携が進みやすくなります。

    自院にあう在宅診療向け電子カルテの種類の見分け方

    4つの軸のうち、どのタイプが自院に向くかは、診療の規模や体制によって変わります。自院の状況を3つの観点で整理すると、在宅診療向け電子カルテの種類を絞り込みやすくなります。

    訪問件数と外来の比率から見る

    外来の患者が少なく、訪問診療が中心のクリニックでは、在宅専門型が訪問業務の流れにあう場合があります。外来の患者も多く、通院から訪問へ移る患者が一定数いる場合は、外来・在宅併用型のほうが経過を追いやすくなります。

    将来の方針も判断材料です。在宅医療の件数を増やしていく予定があるのか、外来を中心に一部だけ訪問を行うのかによって、数年後に適した種類が変わる可能性があるため、中長期の計画とあわせて検討しましょう。

    個人宅と施設の訪問の比率から見る

    高齢者施設への訪問が中心の場合は、一度の訪問で複数の患者を続けて診るため、患者を素早く切り替えて記録できるかが重要です。個人宅への訪問が中心の場合は、移動が多いため、通信環境や端末の持ち運びやすさが重視されます。

    訪問先の種類によって、算定の区分や書類の内容が異なる場合もあります。施設ごとに患者をまとめて表示できるか、個人宅と施設で記録の型を分けられるかなど、自院の訪問先の比率にあう種類かを確認しましょう。

    医師の人数とオンコール体制から見る

    複数の医師で訪問を分担し、夜間や休日の当番を交代で担う場合は、院外から誰でも同じ記録を参照できるクラウド型やハイブリッド型が候補です。医師一人で在宅診療を行う場合は、操作の手順が少ないことや、費用が規模にあっていることも判断材料です。

    どの種類でも、院外から医療情報にアクセスする場合は、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」にそった対策が求められます。端末を紛失した際の対応や接続の方法を、提供会社と事前に確認しておきましょう。

    参考:医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第7.0版|厚生労働省

    種類の違いが見える在宅診療向け電子カルテ

    診療スタイルとシステム構成の観点から、在宅診療に対応する電子カルテの特徴を整理しました。自院の訪問体制にあう種類を見分ける際の参考にしてください。

    製品名特徴
    CLIUS (クリアス)クラウド・アプライアンス対応。外来と在宅診療を支援し、訪問スケジュール管理や事前カルテ作成が可能。在宅機能の追加料金は不要
    エムスリーデジカルクラウド型。AIが医師のよく使う処置行為を学習して入力を支援。オプションのiPadアプリで訪問先での手書き入力にも対応
    セコム・ユビキタス電子カルテクラウド方式。在宅・外来・入院機能を標準搭載。訪問スケジュール管理やiPhone・iPadからのカルテ閲覧・記載に対応
    Zaitak Karteクラウド型。在宅医療と外来診療の患者を一元管理。文書作成機能を備え、オプションでインターネットFAX連携も可能
    Wingオンプレミス型とクラウド型に対応。往診先からスマートデバイスでアクセスでき、同一法人の複数施設間で情報を共有可能
    homis訪問診療に特化したクラウド型。多職種との情報共有や書類作成に対応し、ORCA連携による医療保険請求と介護保険請求機能を備える

    診療スタイルと構成から探す在宅向け製品

    在宅専門のクリニックと外来を併用するクリニック、クラウド型とオンプレミス型などの区分に沿って、在宅診療に使える電子カルテを紹介します。

    CLIUS (クリアス)

    株式会社DONUTS
    《CLIUS (クリアス)》のPOINT
    1. 事前カルテの記入、訪問スケジュールの調整もラクラク
    2. Mac、Windows、iPadで自由に運用!書類一括印刷もOK
    3. 在宅医療を低コストでスタートできる

    株式会社DONUTSが提供する「CLIUS (クリアス)」は、外来と在宅診療の両方に対応する電子カルテシステムです。クラウドとアプライアンスの提供形態があり、MacやWindows、iPadで利用できます。在宅機能は追加料金なしで利用でき、訪問スケジュールの管理や事前カルテの作成、定期処方、書類作成などに対応。地図連携や前回担当者からの引き継ぎを支援する機能も備えています。また、日医標準レセプトソフト「ORCA」との連携により、受付から診療、会計までの業務を効率化できます。在宅診療を新たに始めるクリニックや、外来と在宅の業務を一元化したい医療機関に適しています。

    エムスリーデジカル

    エムスリーデジカル株式会社
    《エムスリーデジカル》のPOINT
    1. 初期0円、AIによる自動学習で入力時間80%削減!
    2. 15年利用で約1,000万円のコスト削減が可能!
    3. 金融機関・政府機関も利用する安全技術

    エムスリーデジカル株式会社が提供する「エムスリーデジカル」は、院内にサーバを設置せず、自宅や外出先からも利用できるクラウド型電子カルテです。AIによる自動学習機能を備え、医師がよく使う処置行為を学習して入力を支援します。シェーマや定型文のテンプレート登録にも対応しており、診療記録の作成負担を軽減できます。また、オプションのiPadアプリを利用すれば、手書きでのカルテ入力や写真の取り込みも可能です。データの自動バックアップ機能も備えているため、訪問先での利用に加えて、院内サーバの管理負担を抑えたいクリニックにも向いています。

    セコム・ユビキタス電子カルテ (セコム医療システム株式会社)

    製品・サービスのPOINT
    1. 在宅、外来、入院機能を標準搭載
    2. 万全なサポート体制が好評
    3. 多様な部門システムとの連携実績

    Zaitak Karte (株式会社アイソル)

    《Zaitak Karte》のPOINT
    1. セキュアなクラウドにカルテを保存!いつでもどこでも参照できる
    2. さまざまな在宅医療関連の文書作成に対応!
    3. インターネットFAX連携で病院に戻らず処方箋や紹介状を送れる!

    Wing (株式会社ライブワークス)

    《Wing》のPOINT
    1. システムトラブルの発生なし!24時間・365日の安定稼働実績!
    2. デバイスを問わず運用!スマートデバイスで往診対応も!
    3. サーバーひとつで同一法人の複数施設の業務を実現!

    homis (メディカルインフォマティクス株式会社)

    《homis》のPOINT
    1. "在宅医目線"のシステムで入力作業の最小化を実現!
    2. 多職種とリアルタイムで情報共有。コミュニケーションを活性化!
    3. 診療から請求業務までワンストップで対応可能!

    まとめ

    在宅診療向け電子カルテの種類は、診療スタイル、システム構成、請求の範囲、多職種との連携方法という4つの軸で整理できます。在宅専門型か外来・在宅併用型か、クラウド型かハイブリッド型か、介護保険の請求まで扱うかによって、自院にあう製品は変わります。在宅診療向け電子カルテを比べる際は、訪問件数や訪問先の比率、医師の体制を整理したうえで資料請求し、各タイプの違いを確かめてみてください。

    IT製品・サービスの比較・資料請求が無料でできる、ITトレンド。「在宅診療向け電子カルテの種類は4つの軸で整理|自院にあうタイプとは」というテーマについて解説しています。在宅診療向け電子カルテの製品 導入を検討をしている企業様は、ぜひ参考にしてください。
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