クラウド型ETLツールのメリット
クラウド型のETLツールならではのメリットについて説明します。オンプレミス型とクラウド型、どちらの導入形態を選べばよいのかお悩みの方は参考にしてください。
- ・拡張性が高い
- ・ローコスト(費用・人的リソース)
- ・短期間での導入が可能
クラウド型のETLツールは、クラウドサーバを利用するため導入が容易です。ストレージ容量やコンピューティング能力に不足を感じた場合でも、契約を変更すれば簡単に拡張ができます。また、初期費用の負担が少なく、月額料金も従量課金制であるケースが多いため、コストが抑えられる傾向にあります。運用・管理をベンダーが担うため、エンジニアの負担削減や業務効率化にもつながるでしょう。
【比較表】クラウド型ETLツールおすすめ
この記事で紹介しているクラウド型ETLツールの一部を比較表にまとめました。製品の詳細情報については、のちほど紹介しています。
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
クラウド型ETLツール人気TOP3
2022年、ITトレンドのユーザーから問い合わせが多かった製品をランキング順で紹介。各製品の概要や独自の強みをわかりやすく解説しているので、製品選びの参考にしてください。
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《Boomi》のPOINT
- 様々なシステムやデータをクラウドやオンプレミスをまたいで連携
- SaaSにも対応するコネクターを提供し、ローコードでシステム連携
- APIの作成・管理やマスターデータ管理の機能を提供する製品群
ITトレンド年間ランキング2022 1位
「Boomi」はBoomi Japan合同会社が提供するAIを利用したデータ連携ができる、クラウドベースのローコード統合プラットフォームです。データマッピングをAIが提案し、データ抽出や変換処理を半自動化します。
システム同士のハブとしてデータ更新状況の確認や承認に応じたデータ更新を実施するなど、ユーザーによるマスターデータの管理が実現するでしょう。アプリケーション開発におけるワークフローの自動化など多彩な側面をもちます。
参考価格 |
ー |
無料トライアル |
◯(30日間) |
ポイント |
AIによるシステム間のデータ連携を半自動化し、連携業務の効率化 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
業種 |
素材 |
従業員規模 |
100名以上 250名未満 |
Boomiのいい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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コードが不要で、感覚的にシステムを構築できる点。またデザイン面も優秀で、不慣れな新任担当者でも操作に迷わず対応できている。
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業種 |
素材 |
従業員規模 |
100名以上 250名未満 |
Boomiの改善してほしい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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ある意味当たり前だが、あらゆる加工の手間が無くせるわけでは無いので、オペレーションレベルでの工夫なども併せて考えないと、業務の適切な効率化に繋がらない点は留意すべき。
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《Waha! Transformer》のPOINT
- 1,000億件のベンチマークが証明する大量データ高速処理性能
- ノーコードで簡単に構築できるシンプルな操作性
- 作り手が「欲しい!」と感じるデータ接続先とメンテナンス機能
ITトレンド年間ランキング2022 2位
株式会社ユニリタが提供するETLツール「Waha! Transformer」は、大容量のデータを高速に処理できる、データ連携・統合システムです。1999年の提供開始から、経済界や公共団体、医療や教育機関などで利用された実績をもちます。
社内だけではなく、社外にも点在する情報にも対応し、レイアウトのデータ加工に対応するなど複雑な業務処理も得意です。クラウドとあわせてオンプレミスやパッケージソフトでの提供も行っています。
参考価格 |
4,500,000円 ~ 利用料モデルもあり |
無料トライアル |
◯(30日間) |
ポイント |
シンプルな操作で、大量データや複雑な処理も高速処理 |
《ASTERIA Warp》のPOINT
- 豊富なアダプターで様々なソースに対応
- ノーコードの簡単操作で様々な分析を高速に実現
- 1万社以上の導入実績と国内シェアNo.1の製品
ITトレンド年間ランキング2022 3位
アステリア株式会社提供の「ASTERIA Warp」は蓄積された膨大で煩雑な情報に対応する、ビッグデータの管理や分析におすすめのETLツールです。さまざまなソースにも対応しているので、既存のシステムや業務フローを変更せずに、データ変換や連携を実現します。
GUI定義による処理に対応し、連携や変換機能が豊富なため、修正や処理の拡張もしやすいでしょう。豊富な料金プランで、活用方法に最適な運用が可能です。
参考価格 |
初期費用無料 月額30,000円~ |
無料トライアル |
◯(5日間) |
ポイント |
16年連続、EAI/ESB市場No.1の実績をもつ、高い支持率 |
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特徴的な機能をもつクラウド型ETLツール
ここからは高機能で工数削減に役立つクラウドETLや、パブリッククラウドサービスを利用する企業向けのETLを、ITトレンド編集部がピックアップして紹介します。
《Reckoner》のPOINT
- クラウド型ETLサービスの決定版‼100種以上のデータ連携先と接続
- データ連携作業の工数を大幅削減!プログラム作業不要で実現!
- 直感的なインターフェースで簡単操作!ドラッグ&ドロップで連携
株式会社スリーシェイク提供の「Reckoner」は、ワークフローの作成のみでデータ連携の実装が可能なETLサービスです。ノーコードでデータ連携できるうえ、作業の流れがひと目でわかるUIのため、非エンジニアでも簡単に操作できる点が強みです。
データ連携処理にかかる時間を約40%削減した事例もあり、工数削減やスピード感を重視する企業に最適でしょう。SRE(サイト信頼性エンジニアリング)を得意とする同社のため、セキュリティ面でも安心です。
参考価格 |
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無料トライアル |
◯(14日間) |
ポイント |
操作性が高く、リアルデータでのプレビュー表示など一目で流れを把握 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
10名未満 |
Reckonerのいい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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UIが洗練されていて非常に使いやすい印象です。接続先も多く、必要な機能も十分に足りています。ツール自体の稼働も安定で、信頼できるツールです。
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業種 |
情報処理、SI、ソフトウェア |
従業員規模 |
10名未満 |
Reckonerの改善してほしい点 |
★ ★ ★ ★ ★ 5
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今のところは特に困っているわけではありませんが、今後より多くのSaaSと接続できるようになるとさらに良いと思います。
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《Cloud Data Integration》のPOINT
- ノンコーディングで高度な統合
- 管理ダッシュボードで状態を簡単に把握
- 高度なSpark処理により大量のデータを同時並行的に処理
インフォマティカ・ジャパン株式会社が提供する「Cloud Data Integration」は、データの種類やパターン、クラウド・オンプレミスを問わず大量のデータを処理できるソリューションです。人工知能を活用することで、複雑なデータ構造の把握から適切な処理モデルの推測までを自動化できます。1度解析をすると、あらゆるデータ構造も把握し最適なデータ利用が実現します。
さまざまなデータのタイプやパターンであっても、多彩なコネクタに対応しているため、パーティショニングやエラー処理なども可能です。
参考価格 |
ー |
無料トライアル |
◯(30日間) |
ポイント |
人工知能の利用で、あらゆる形式の大量データを自動に変換や出力 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
《IBM InfoSphere DataStage》のPOINT
- 各業界への豊富な導入実績!安心して利用できる!
- 高機能な処理エンジンで大量のデータもすばやく処理!
- IBMのデータプラットフォーム上での統合・分析が可能
日本アイ・ビー・エム株式会社が提供する「IBM InfoSphere DataStage」は、IBM Cloud Pak for Dataで利用できるETLツールです。小売・エネルギー・ヘルスケア・自治体・教育機関など、業界を問わず幅広く導入されています。
並列処理やロードバランシングなど高機能な処理エンジンの搭載で、大量データの高速処理が可能です。また、オンプレミスでの導入にも対応しており、価格はオンプレミスとクラウド(Enterprise・ Enterprise Plus)で異なります。
参考価格 |
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無料トライアル |
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ポイント |
AIを活用したデータの分析と幅広い業界での導入実績 |
※"ー"の情報はITトレンド編集部で確認できなかった項目です。詳細は各企業にお問い合わせください。
Talend
Talend社が提供しているETLツール「Talend」は、プランによって、AWSやGoogle Cloud Platformといったクラウドプラットフォームを利用可能。さらに、ビッグデータ統合機能の追加や処理リソースの追加も自在で、システムの変更に柔軟に対応します。無償試用版では、データ統合・ビッグデータ・データ準備機能などを利用可能です。
Talend Open Studio
「Talend Open Studio」はTalend社によるオープンソースクラウドで、サポートや機能追加がない代わりに無料で利用できます。ビッグデータ向けのツールやマスタデータ管理ソフトウェアなど、用途に応じた複数の製品ラインナップで、汎用的なデータ管理に最適です。
AWS Glue
アマゾンウェブサービスジャパン株式会社による「AWS Glue」はサーバレスのクラウド型ETLサービスです。データの抽出・変換コードが自動生成されるため、業務コストを大幅に削減できます。コードの編集・デバッグ・テストなども容易です。複数の業務を並列して進められるなど、高品質なスケジュール機能も搭載されています。
Azure Data Factory
「Azure Data Factory」は日本マイクロソフト株式会社提供の直感的な操作でプロジェクトを作成できる、フルマネージド型のサーバレスデータ統合ソリューションです。従量課金制のため、状況に応じたリソース追加・削除が可能です。なお、HIPAA・HITECH・ISO/IEC 27001・ISO/IEC 27018・CSA STARの認定を受けています。
Oracle Data Integrator Cloud
Oracle社提供の「Oracle Data Integrator Cloud」はクラウドベースのETLサービスです。取得したデータをそのまま利用できるため、新たに変換用データの作成が不要です。また、OracleのPaaSと統合していますが、Oracle以外のサービスとも連携できます。試用版も用意されているので利用しやすいでしょう。
Integrate.io
「Integrate.io」はIntegrate.io Incが提供するデータウェアハウス統合プラットフォームです。使用者に応じて柔軟なカスタマイズができるよう、コードなしやローコードのオプションが用意されていたり、サポートが充実していたりと初心者に手厚いのが特徴です。無料トライアルが可能なため、導入前に使用感を確認できるでしょう。
クラウド型以外にも、オンプレミス型やパッケージソフトなどのETLツールも比較しておきたいという方は、以下の記事で多数ETLツールを紹介しているのであわせて参考にしてください。
関連記事
ETLツールの選び方
ETLツールは、導入後の運用や使い方についてもイメージして製品を選ぶことが大切です。自社に最適なクラウド型ETLツールを導入するためのポイントを紹介します。
システムの操作性を確認する
ETLツールは多機能なため、操作を覚えるまでに時間がかかります。また、まったく知識がない状態では使いこなすのは難しく、初心者にとっては操作のハードルが高いでしょう。そのためETLツールを導入する際には、デモや無料トライアルで使い方を事前に確認するなどして、操作性に問題がないかや社内で対応できる人がいるかなど確認することをおすすめします。
データベース・SQL・システム設計などの基本知識を習得すれば、高機能なETLシステムでも構築可能です。
機能とコストバランスを見極める
当然ながら、自社内にあるデータをただ集めるだけのサービスでは導入するメリットがありません。特にビッグデータは膨大なデータの塊ゆえに、不要な情報も多いといえます。そのため、単なるデータ収集では必要な時に必要な情報を抽出・管理することは難儀となり、集めたデータを活用するに至りません。
ETLツールにはデータの抽出機能がないものや、必要でないデータの収集まで行うものがあります。その場合、導入後に収集・分析機能を追加する必要がでてしまい、結果的にコストが割高になることもあるでしょう。
デフォルトで搭載されている機能のほか、拡張機能とその付加料金まで確認しておきましょう。
なお、ITトレンドで問い合わせの多い製品の最新ランキングも参考にしてください。
クラウド型ETLツールでデータ品質を向上させよう
クラウド型のETLツールでデータを一元管理することで、情報の抽出・加工・出力といった工程を自動化でき、分析にかかる時間を短縮し業務効率が向上します。
また、ETLツールでデータ品質が向上すれば、分析の精度もあがり、企業はよりスムーズな意思決定ができるでしょう。メリットが理解できたところで、ぜひ各社製品を資料でじっくり比較検討してみてはいかがでしょうか。資料請求をした製品を並べて比較表を作成できる便利な特典もあるので、ご活用ください。