コア機能:運用形態に最適化する監視機能
ネットワーク監視システムのコアとなる監視機能は、大きく分けて「死活監視」「遅延・経路監視」「状態・リソース監視」の3つがあります。
ネットワーク監視のプロトコルは製品ごとに異なり、また、どの監視対象に重点を置くかで各システムの特徴が明確になります。自社のネットワーク運用形態に合わせて優先する監視機能を選択しましょう。
コア機能1.死活監視
ネットワークを構成するサーバ・周辺機器の死活状態や接触障害を監視し、障害が発生した場合にはネットワーク管理者に通知します。
サーバへの監視では、OSのログなどからプロセス/ジョブの稼働状況を常駐監視。 ネットワークの監視では、ping(ネットワークの疎通を確認するために使用されるコマンド)やHTTP要求の発行、ポートや対応機器からのTRAP(異常通知)を経由して、ネットワークの異常を検知していきます。
コア機能2.遅延・経路監視
Webサイトへのアクセスのレスポンス速度や適正な経路の管理と、アプリケーション状態の維持など、ネットワークサービスのパフォーマンスを監視する機能です。
また、ネットワーク上にあるファイル操作やコンテンツ改ざんを監視することにより、正常なネットワーク運用を支援。ジョブ管理や運用管理の自動化により、ネットワークサービス業務をサポートする機能を持ったシステムもあります。
コア機能3.状態・リソース監視
CPU使用率、メモリやHDDの使用量、トラフィック(通信回線上で一定時間内に転送されるデータ量)など、ネットワークを構成するリソース機器の稼働状況を正確に計測し、ネットワークの状態を可視化します。
ネットワークの性能低下に迅速に対応し、安定的かつ高品質なネットワークサービスを提供したい場合にお勧めします。
サポート機能:管理業務を支援する機能
ネットワーク監視システムは、ネットワーク管理者の業務遂行をサポートする機能を備えています。「通知・報告機能」、「対処・復旧機能」、「管理機能」の3つの機能を紹介します。
サポート機能1.通知・報告機能
障害が発生した際にネットワーク管理者に対して通知を行う機能はシステムの基本となります。通知の方法はさまざまですが、障害発生時に迅速な対応を行いたい場合には、警告音やモバイル転送など、強制的な通知機能を持つものが最適です。
障害のレポートや監視するネットワーク機器の状態報告も基本機能の1つです。定期報告のタイミングを設定したり、グラフィカルな表示を行うシステムもありますので、管理業務を効率化する製品できる製品をお選びください。
サポート機能2.対処・復旧機能
ネットワーク障害が発生した際、遠隔からのリモート操作を行ったり、アラート時に適切な対処方法をガイダンスしてくれる機能を持ったシステムもあり、迅速な復旧の際に役立ちます。サポート機能3.管理機能
複数のサーバへの対応やセキュリティの確保など、ネットワーク管理をサポートする付加機能も充実しています。
蓄積した管理データをリソースにしてトレンド分析を行う機能を持つシステムなどは、ネットワークの拡張が常態化している企業にお勧めです。
ネットワーク監視代行サービスの活用
ネットワーク管理者が社内に不在がちだったり、サーバが遠方のデータセンターに置かれている場合は、万が一の障害発生時に物理的な復旧作業が困難となります。
こうした場合、データセンターなどのサービス提供事業者が提供するネットワーク監視代行サービスを活用すると、対象機器を24時間365日監視し、障害を検知するとその内容を通知してもらえます。自社内にネットワーク監視システムを構築するよりもローコストでネットワーク監視が行えます。
また、ネットワークの運用や管理まで代行してくれるサービス提供事業者なら、適切な復旧処置も行ってくれます。自社のネットワーク運用形態を検討し、より安定的かつセキュアなネットワーク運用を実現するネットワーク監視システムをお選びください。