家賃管理で行う業務
方法を見る前に、どのような作業が含まれるのかを押さえておきましょう。
家賃管理に含まれる作業
家賃管理には、毎月の請求、入金の確認と記録、未入金の把握と督促、契約の更新に伴う手続き、退去時の精算といった作業が含まれます。共益費や駐車場の料金を別に扱う場合は、それぞれの管理も必要です。
契約ごとに、金額、支払いの期日、支払いの方法が異なります。途中で条件が変わることもあり、いつからいつまでどの条件が適用されるかを正しく管理する必要があります。オーナーへの送金と報告も、この業務に含まれます。入居者の入れ替わりが生じれば、契約の登録と解約の処理も発生します。同じ部屋でも時期によって契約者と条件が変わるため、期間ごとの記録として残す必要があります。過去の状態をさかのぼって確認できる状態にしておくと、問い合わせにも答えやすくなります。敷金や保証金の扱いも、契約ごとに確認しておきたい項目です。
滞りが生じたときの影響
入金の確認が遅れると、未入金に気づくのも遅れます。連絡が遅れるほど滞納の額は積み上がり、解消も難しくなります。
オーナーへの送金や報告が遅れれば、信頼にも関わります。記録が正確でなければ、問い合わせを受けた際にすぐ答えられません。確認の作業を確実に、かつ短い時間で終えられる状態を作ることが、この業務の要点になります。
管理の方法
どのような手段で管理するかを、三つに分けて確認します。
手作業や表計算ソフトで行う方法
通帳の記帳や入金明細を見ながら、一覧表に記録していく方法です。管理する戸数が少なければ対応でき、費用もかかりません。
ただし、戸数が増えると照合の作業に時間がかかります。同姓の入居者がいる、振込人の名義が契約者と異なるといった場合は、突き合わせに手間が生じます。担当者しか状況を把握していない状態にもなりやすく、不在時の対応が難しくなります。
会計ソフトを併用する方法
入出金の記録を会計ソフトで管理し、契約ごとの情報は別に管理する方法です。決算に向けた処理は進めやすくなります。
一方で、契約の条件や更新の時期といった賃貸特有の情報は、会計ソフトでは扱いにくい面があります。二か所で情報を管理することになり、突き合わせの手間も残ります。会計処理を優先したい場合の選択肢といえます。
賃貸管理ソフトを使う方法
物件、部屋、契約、入居者、入金の情報を結び付けて管理する方法です。契約ごとの請求を自動で作成し、入金の消し込みまで扱える構成が中心になります。
更新の時期が近い契約や、未入金の契約を抽出できるため、対応の漏れを防ぎやすくなります。オーナーへの報告資料を作成する機能を備えた製品もあります。導入には初期の設定と既存データの移行が必要になりますが、戸数が多いほど効果が見込めます。
入金の確認を効率化する仕組み
最も手間がかかる入金の確認について、二つの観点から整理します。
口座情報の取り込みと消し込み
金融機関の入出金明細を取り込み、契約ごとの請求と自動で突き合わせる仕組みです。金額と振込人の情報をもとに、対応する契約を推定して消し込みます。
一致しなかった分は、担当者が確認して手作業で処理します。振込人の名義が契約者と異なる場合、一度対応づけておけば次回以降は自動で処理される構成もあります。取り込みに対応する金融機関の範囲は製品によって異なるため、利用している口座を伝えて確認しましょう。
集金の方法による違い
振込による集金では、入金の確認と消し込みの作業が毎月発生します。口座からの引き落としや、決済代行のサービスを利用する場合は、結果がまとめて通知されるため確認の手間を抑えられます。
ただし、集金の方法を変えるには入居者への案内と手続きが必要です。手数料の負担をどうするかも整理が必要になります。既存の契約と新規の契約で方法を分け、段階的に切り替える進め方も検討できます。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料を取り寄せて機能や特徴をさまざまな製品で比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)で賃貸管理ソフトの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
管理を進めるうえでの注意点
日々の運用で押さえておきたい点を二つ挙げます。
滞納への対応と記録
未入金を把握したら、まず連絡を行い、状況を確認します。行き違いによる一時的なものか、支払いが困難な状況かによって、その後の進め方が変わります。
いつどのような連絡を行い、どのような回答があったかを記録として残しておきましょう。対応の経緯が分かる状態にしておくことは、担当者が変わった際にも役立ちます。法的な手続きを検討する段階に至った場合は、自己判断で進めず、弁護士やオーナーと相談しながら対応することが望まれます。
オーナーへの報告
入金の状況、送金の内訳、空室や修繕の状況を定期的に報告します。求められる形式や頻度はオーナーによって異なる場合があります。
報告の資料を毎回手作業で作成していると、月末に負担が集中します。管理の仕組みから出力できる構成であれば、この作業を短縮できます。オーナーが自分で状況を確認できる画面を提供する製品もあり、問い合わせへの対応を減らす効果も期待できます。
賃貸管理ソフトの選び方
ここまでの内容を踏まえ、製品を選ぶ際の確認事項を整理します。
管理戸数と業務範囲の整理
最初に、管理している戸数と物件数を整理します。戸数に応じた料金体系を採る製品が多く、規模の想定は費用の試算に直結します。今後の増減の見込みも伝えておきましょう。
あわせて、どこまでを対象にするかも決めます。家賃の管理に絞るのか、仲介の業務や修繕の管理まで含めるのかによって、選ぶべき製品が変わります。オーナーへの報告をどこまで自動化したいかも整理しておきたい部分です。
必要な機能と連携範囲
請求の自動作成、入金の消し込み、未入金の抽出、更新時期の管理、送金の計算、報告資料の出力といった機能のうち、必要なものを整理します。実際に使う範囲に絞って比較しましょう。
金融機関の明細を取り込めるか、利用している口座に対応するかは確認が欠かせません。会計ソフトとの連携が可能であれば、決算に向けた処理の手間も抑えられます。連携の方式と、取り込みに失敗した際の確認方法もあわせて確かめておきましょう。
費用とサポート範囲の確認
料金は、管理戸数に応じた月額制、機能ごとのプラン分け、初期費用と月額の組み合わせなど、製品によって考え方が異なります。決済のサービスを利用する場合は、その手数料も別に見込む必要があります。
サポートについては、どこまで対応してもらえるのかを具体的に確かめます。操作方法の案内にとどまるのか、既存データの移行や初期設定を支援してもらえるのかは製品ごとに差があります。月初や月末は問い合わせが集中しやすいため、その時期の対応体制も確認しておきましょう。
入金確認の効率化に役立つ賃貸管理ソフト
家賃の入金管理や督促業務にあわせて検討できるソフトを紹介します。
賃貸名人
- 賃貸管理業務に必要な機能のすべてが一つに!
- 物件台帳管理の一元管理が可能!バージョンアップも無償対応!
- 初期費用¥198000~驚きの低コストを実現!コスパなら賃貸名人!
株式会社ダンゴネットが提供する「賃貸名人」は、家賃管理を含めた賃貸管理業務全般を扱えるシステムです。入金消込の機能を備えており、通帳データと入居者情報を突き合わせる作業を効率化できます。オンプレミス型とクラウド型の両方に対応しています。
らくらく賃貸管理
- クラウドで社内の情報共有をリアルタイムに。
- 更新進捗・帳票作成・入金/出金管理・仲介会社対応(内見申込)
- 安心のサポート体制で日曜日以外毎日あなたと伴走します
株式会社いえらぶGROUPが提供する「らくらく賃貸管理」は、クラウド型の賃貸管理システムです。家賃の入金状況を一覧で確認できる機能を備えており、未入金の入居者への督促業務を進めやすくなります。物件情報や契約情報とあわせて一元管理できます。
クラウド賃貸管理ソフト ReDocS(リドックス)
- シンプルで誰でも使いこなせるデザインとわかりやすい操作性
- 場所を選ばずスマホ・PC・タブレットのマルチデバイスで利用可能
- コストパフォーマンスに優れたプロ仕様の不動産管理ソフト
Bambooboy株式会社が提供する「クラウド賃貸管理ソフト ReDocS(リドックス)」は、家賃管理を含む賃貸管理業務をクラウド上で扱えるソフトです。銀行口座と連携するオプションを利用すれば、入金状況を自動で反映でき、手作業での消込にかかる時間を抑えられます。
Roomコネクト (株式会社Casa)
- 月額2万円から導入可能な高コスパ製品
- コールセンター連携で入居者からの問い合わせに自動対応
- アプリ完結で契約更新、ペーパーレス促進
totono (株式会社スマサポ)
- 管理業務の効率化を図る機能が豊富に揃う!
- 入居者に積極的にサービスを提供し入居者満足度を大幅アップ!
- アプリダウンロード促進や利用率を高める機能とフォロー体制!
家賃管理に関するよくある質問
方法を検討する担当者から寄せられることの多い質問と回答をまとめました。
- Q1: 表計算ソフトから切り替える目安はありますか?
- 一律の基準はありませんが、入金の照合に時間がかかる、未入金への連絡が遅れる、担当者しか状況を把握していないといった状況が続く場合は検討の時期といえます。現在の作業時間を測っておくと判断しやすくなります。
- Q2: 振込人の名義が契約者と違う場合はどう扱いますか?
- 一度対応づけを登録しておけば、次回以降は自動で消し込まれる構成もあります。手作業で処理する運用では、対応づけの記録を残しておくことが引き継ぎの助けになります。導入時に、この扱いを確認しておきましょう。
- Q3: 滞納が発生した場合はどう進めればよいですか?
- まず連絡を行い状況を確認したうえで、経緯を記録に残しましょう。支払いが困難な状況が続く場合は、対応の判断が難しくなります。法的な手続きを検討する段階では、自己判断で進めず弁護士やオーナーと相談することが望まれます。
- Q4: 導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
- 管理戸数や既存データの整理状況、口座連携の設定によって幅があります。少数の物件から始める場合は短期間で立ち上げられる一方、多数の契約情報を移す場合は準備に時間を要します。月初の繁忙期を避けた計画を立てましょう。
まとめ
家賃管理の方法には、手作業や表計算ソフトで行う形、会計ソフトを併用する形、賃貸管理ソフトを使う形があります。戸数が増えるほど入金の照合に手間がかかるため、口座明細の取り込みと自動での消し込みが効率化の要点になります。滞納への対応は記録を残し、判断が難しい段階では専門家に相談しましょう。管理戸数と業務範囲を整理したうえで、必要な機能と連携、費用を比べて選ぶことをおすすめします。


