
セキュリティ診断の市場規模の変化
国内のセキュリティ診断の市場は決して大きいとは言えません。しかし、セキュリティ上の脅威に対する対策を行う企業の増加とともに市場は拡大しています。主にセキュリティ診断は企業内の脆弱性を検査するものであり、疑似攻撃やスキャニングを行うのが一般的です。
実際にITR社によると2015年の市場規模は11億円と小さいですが、翌年は20%近く拡大しており成長率は大きいです。
特にWebシステムに関する脆弱性は今後も問題視されるため、2020年ごろまで拡大すると見込まれています。2020年以降はセキュリティ市場の拡大の反動から需要が落ち着くでしょう。
セキュリティアプライアンス市場は悪質なサイバー攻撃が増えているため、年間12%前後で安定して成長しています。SaaS型セキュリティソフトウェアは緩やかに拡大を続けており、前年比16.1%の成長です。
オンプレミス型セキュリティソフトウェアはそこまで大きな変化はありません。
参照:
ITRが国内脆弱性診断市場規模推移および予測を発表 | ITR
国内情報セキュリティ市場規模予測を発|IDC Japan株式会社
セキュリティ診断の需要が高まる理由
つづいて、セキュリティ診断の需要が高まっている理由を見ていきましょう。
サイバーテロの脅威の高まり
セキュリティ診断の需要が高まっている最大の理由は、サイバーテロの脅威が増しているからです。不正アクセス・標的型攻撃は大企業を狙った脅威というイメージを持つ人は多いでしょう。
しかし、今ではサイバー攻撃の手法が高度化しており、一般家庭から大企業まで攻撃対象となっています。実際に2020年東京オリンピックを機にサイバー攻撃は激化するといわれており、万全な対策を行わなければなりません。
そのため、セキュリティ対策を行う企業は増えています。その中でも特に顧客の個人情報を扱っている企業であれば、自社のセキュリティレベルが適切か気になるでしょう。もし脆弱性があり、サイバー攻撃を受ければ損害は計り知れません。
そこで、定期的にセキュリティ診断を行うことで、常に適切なセキュリティレベルを保つことができます。このように、最適なセキュリティ対策を希望する企業が増えているため、セキュリティ診断の需要は高まっています。
セキュリティ診断サービスの標準化
セキュリティ診断の需要が高くなっている理由はサービス自体が標準化しているからです。以前はセキュリティ対策を行っていても、セキュリティ診断を行う企業は多くありませんでした。
セキュリティ診断には大きく分けて「ツール診断」と「手動診断」の2種類があります。ツール診断はセキュリティ診断ツールを活用して脆弱性の有無を検査できますが、巧妙な攻撃に対する弱点は発見できません。
それに対して手動診断の場合は、技術者が模擬攻撃を仕掛けるため、実践に近い脅威に対する弱点を発見できます。しかし、この手動診断を行うためには、専門的な技術を持つエンジニアがいなければなりません。
そのため、充実したセキュリティ診断を行うのは難しかったですが、需要が高まりサービスが標準化しています。このように充実したサービスを受けやすくなったことが、市場規模拡大の大きな要因です。
セキュリティ診断をするメリット
最後に、セキュリティ診断を行うメリットを見ていきましょう。
セキュリティ対策の方法が分かる
セキュリティ診断を行うことで、自社のセキュリティ対策の脆弱性がわかるため、適切な対策が可能です。もしセキュリティ診断をせずにセキュリティ対策を行えば、的外れな対策となってしまうかもしれません。
そこで、セキュリティ診断を行えば自社の課題が明確になり、有意義な対策を行えるでしょう。また、サービスが充実しているセキュリティ診断サービスには、改善策を提案してくれるものもあります。
セキュリティコストを削減できる
セキュリティ対策には非常に多くの費用がかかりますが、セキュリティ診断を行うことでコストを削減できます。セキュリティ診断を行えば、最も効果的な対策の優先順位を考えて実施することが可能です。そのため、無駄な対策を行わなくて済みます。
自社の信頼度を上げることができる
セキュリティ診断を定期的に行っている事実は、自社の信頼度を上げることに繋がります。実際にセキュリティ診断を受けていれば、セキュリティ診断報告書を手に入れることが可能です。このレポートは自社のセキュリティレベルを証明するため、品質を保証できるでしょう。
サイバー攻撃対策に、セキュリティ診断を行ってみては?
サイバー攻撃の対策の中でもセキュリティ診断は、年々需要が高まり市場も拡大しています。市場拡大の背景には、サイバー攻撃に被害の拡大が大きく関係しているでしょう。また、セキュリティ診断サービスが標準化したことで利用しやすくなっています。
実際に、セキュリティ診断をすることで適切なセキュリティ対策を行い、コスト削減も可能です。サイバー攻撃の対策をする前に、セキュリティ診断を利用し最適な対策を行いましょう。
