目標管理シートの作り方や記入例をわかりやすく解説！

目標管理シートとは

目標管理シートは、個人やチームの目標を明確にし、進捗を追跡するためのものです。主に、目標内容や達成期限、進捗状況や達成度などを記入します。業務を担当する本人が作成し、上司が定期的なフィードバックを行うことで目標達成に向けた行動を促します。

従来、Excelで作成するのが一般的でした。しかし、最近では人事評価システムに組み込まれた目標設定機能や、目標管理専用のシステムを利用して作成されることが増えています。

目標管理シートの必要性

目標管理シートは、従業員の目標と企業の方向性を一致させるために必要です。いくら高い目標を掲げても、企業の経営理念や目標から外れてしまっては、組織全体の利益にはつながりません。正当に人事評価することも困難です。

そこで、明確な目標設定や適切なフィードバックが行える環境が必要です。目標管理シートを使うことで、上司が部下の目標設定をサポートし、進捗を確認しながらアドバイスを行えます。

目標管理シートのメリット

目標管理シートの活用により、従業員のスキルアップや適切な人事評価に役立ちます。自ら目標管理シートを作成し目標に向けて努力することで、個々の業務スキルが高まり、結果として組織全体の価値が向上します。

また、定期的にミーティングを行うことで、従業員が目標達成のために行った取り組みや施策の成果がわかり、人事評価に役立てられるのもメリットです。従業員自身も、自分の現状と理想の差が客観的にわかり、目標達成までの道筋をイメージしやすくなります。

なお、目標管理シートの運用を効率的に行うには、目標管理システムの導入をおすすめします。システムで目標設定や進捗管理、評価までを一元化することで、手作業を減らして運用できます。以下のボタンから各社製品の一括資料請求が可能なため、ぜひご利用ください。

目標管理シートの基本項目一覧

目標管理シートの基本項目は、以下のとおりです。

これらの項目を管理することで、目標達成に向けた道筋が明確になり、効果的に進捗を追跡できます。

目標管理シートの作成手順

目標管理シートを作成する手順は、以下のとおりです。

１．目的の明確化

最初にシートを作成する目的をはっきりさせることが重要です。「何を達成するためのシートなのか」という問いに答えることで、作成するシートの内容が具体化します。例えば、社員のパフォーマンス評価やプロジェクトの進捗管理など、目的に応じて構成を変える必要があります。

２．基本情報の記載

次に、氏名や役職・部署、目標期間などの基本的な情報をシート上部に設定します。目標管理の対象が誰で、どの期間を対象にしているかが明確になります。

３．目標の設定

目標管理シートの中心となる部分です。目標は、明確で測定可能な形で設定しましょう。SMART法則のような目標設定のフレームワークを活用するのがおすすめです。

※SMART法則：５つの基準にもとづいて目標を設定する手法。具体的（Specific）・測定可能（Measurable）・達成可能（Achievable）・関連性（Relevant）・期限（Time-bound）の要素が含まれる。

４．KPI（キーリザルト）の設定

KPIとは、目標を達成するための進捗や成果を評価する指標です。KPIの設定は、目標に対する進捗を定量的に測定するために必要です。

５．進捗の記録

目標に対する進捗状況を記録するセクションを設けます。定期的に進捗を確認し、進行状況や障害となっている要因を把握します。

６．フィードバックと振り返り

目標達成に向けたフィードバックや、振り返りを記録するスペースを設けます。上司や同僚からのフィードバックが得られるようにし、次の行動に反映させるために役立ちます。

７．最終評価

目標期間が終了したら、最終的な評価を行います。目標がどの程度達成されたか、達成できなかった場合はその理由や今後の改善策をまとめます。

目標管理シートの記入例

具体的にどのような目標を設定すればよいのかわからない人もいるのではないでしょうか。目標設定の業種別記入例について紹介します。

■営業職

「受注総額を2,000万円にする」

「クライアントへの訪問件数を月25件にし、リピート契約を10件とってくる」

■技術職

「毎日最低でも１時間プログラミング講座を受講し、Rubyを習得する」

「作業工程の待ちを減らして、１週間納期を短縮する」

■事務職

「ダブルチェック体制を導入し、人的ミスをゼロにする」

「６か月に一度マニュアルをチーム全員で見直し、業務の効率性を20％向上させる」

■看護、介護職

「業務開始10分前には配置につき、ナースコールを誰よりも早くとる」

「患者さんと３か月に一度カンファレンスを行い、業務内容を検証・改善する」

■製造業

「工作機械の自動化を進めて、生産性を20％向上させる」

「老朽化した設備をリプレースし、不良率を10％削減する」

目標管理シートを作成する際のポイント

ここでは、効果的な目標管理シートを作成するためのポイントについて解説します。

テンプレートを活用する

目標管理シートは自社に合ったものを作成するのが理想です。しかし、自社で用意するのが難しい場合は、ExcelやWord形式のテンプレートを活用しても問題ありません。テンプレートを利用する際は、目標管理シートに必要となる基本的な項目がしっかりと記載されているか確認しましょう。

目標や期日などの数値は具体的に記載する

目標や達成期限などを数値で示すことで、客観性が高くなり、目標達成のための具体的なプランもイメージしやすくなります。目標管理シートを作成する際は、「売上を20％アップさせる」といった具体的な数値目標を立てましょう。

目標は多く設定しすぎない

目標の数は、多くても３つまでに抑えましょう。目標の数を増やしすぎると、何をすべきなのかがわかりづらくなり、達成のためのプランも曖昧になります。３つ以上設定する場合は、それぞれの達成期限をずらすなどして、順番に達成できるようにタイミングを調整しましょう。はじめて目標管理シートを作成する場合は、目標の数を１つにすることをおすすめします。

目標管理シートの効果的な運用法

目標管理シートを運用するためのポイントについて詳しく解説します。

定期的にプロセスの見直しを行う

目標管理シートの運用中は、月に１回定期的なミーティングを開催し、目標の方向性や日々の業務に間違いがないか確認しましょう。何人もの部下を受け持っている場合は上司の負担が大きくなりますが、20分程度でもよいのでしっかりと面談の機会を設けることが大切です。

目標管理システムで管理する

目標管理システムは、散在しがちな目標管理のデータを一元管理し、進捗状況をリアルタイムで把握できるシステムです。ツールを導入することで、シート内の情報を画面上で確認できるようになり、目標管理にかかるコストが低くなります。目標達成の進捗状況を把握した上でミーティングを行えるため、上司・部下間のコミュニケーションや業務連絡もスムーズです。

また、従業員同士で目標達成の進捗状況を共有することで、お互いよい刺激となり業務へのモチベーションも高くなります。

以下の記事では、おすすめの目標管理システムを比較紹介しています。メリットや選び方も解説しているので、あわせて参考にしてください。

まとめ

目標管理シートは、従業員の目標設定や目標達成の進捗状況を管理し、人材育成に繋げるためのものです。従業員のスキルアップや人事評価にも役立つため、積極的に活用しましょう。

なお、目標管理シートを効率よく運用していくには、目標管理システムの導入がおすすめです。以下のボタンから目標管理システムの資料請求ができるので、まずは製品について詳しく知るところからはじめてみてはいかがでしょうか。