ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■提供形態別
- 専用機器(ハードウェアアプライアンス):FLESPEEQ UTM Lite、SG-ONE、ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ、WatchGuard Firebox
- オンプレミスで使うオープンソースソフト:Endian Community Firewall
- クラウド環境にも対応:NETWORKSECURITY、NG Firewall
- ■管理の構成別
- 複数台をまとめて管理:Pico-UTM 100 S、Sophos XGS Firewall
- セキュリティログを長期保管できるサービス:クラウド型UTM
統合脅威管理をサーバーで動かす仮想UTMとは
仮想UTMは、UTMのソフトウェアを仮想マシンとしてサーバー上で動かす形態です。専用機器との違いと、どのようなサーバーで動かせるのかを先に整理しておくと、自社の環境に取り入れられるかを判断できます。
専用機器と仮想アプライアンスの違い
専用機器のUTMは、UTMの処理に必要なハードウェアとソフトウェアが一体になった製品です。これに対して仮想アプライアンスは、UTMのソフトウェアだけを提供し、利用者が用意したサーバー上の仮想マシンとして動かします。
ファイアウォールやウイルス対策、不正侵入防御といった機能の考え方は、どちらも共通です。違いは、処理性能をどう確保するか、機器が故障したときに誰が対応するかといった、土台となるハードウェアの扱いにあります。仮想UTMでは、サーバーの選定や保守も自社の検討範囲に入ります。
クラウドのサーバー上で動かす使い方
仮想UTMは、社内の仮想化サーバーだけでなく、パブリッククラウド上のサーバーで動かせる製品もあります。クラウドに業務システムを置いている企業では、クラウド上の仮想ネットワークの出入口にUTMを置き、システムへの通信を検査する使い方が考えられます。
クラウドで動かす場合、仮想マシンの利用料はクラウドの提供会社に、UTMのライセンス料はUTMの提供会社に支払う形が考えられます。費用を見積もる際は、両方の料金を足し合わせて比べることが大切です。クラウドでは通信量に応じた料金がかかる場合もあるため、検査する通信の量もあわせて把握しておきましょう。
仮想UTMに必要なサーバーの要件
仮想UTMの処理性能は、割り当てるサーバーの資源によって変わります。提供会社が公開している推奨要件を確認したうえで、自社の通信量や有効にする機能にあわせて余裕を持たせて準備しましょう。
CPUとメモリの割り当て
仮想UTMでは、仮想マシンに割り当てるCPUの数とメモリの量が処理性能に影響します。ウイルス対策や不正侵入防御、暗号化通信の検査を有効にすると処理が重くなるため、ファイアウォールだけを使う場合より多くの資源が必要です。
製品によっては、利用できるCPUの数がライセンスの種類で決まっている場合があります。サーバーに十分な資源があっても、ライセンスの上限を超えて使えない可能性があるため、要件とライセンス体系をあわせて確認しましょう。同じサーバーでほかの仮想マシンも動かす場合は、資源を取り合って処理が遅くならないかにも注意が必要です。
ネットワークインターフェースの数
UTMは、インターネット側と社内側など、複数のネットワークの間に入って通信を検査します。そのため仮想UTMにも、つなぐネットワークの数に応じた仮想のネットワークインターフェースを割り当てる必要があります。
公開サーバー用の区画や管理用のネットワークを分ける場合は、さらにインターフェースが増えます。物理サーバー側のLANポートの数や、通信量に見合った速度の回線を確保できるかも確認しておきましょう。物理的なポートが不足すると、構成の自由度が下がる可能性があります。
対応する仮想化基盤の確認
仮想アプライアンスは、動かせる仮想化ソフトウェアやクラウドサービスが製品ごとに決まっています。自社で使っている仮想化基盤やクラウドに対応しているかを、提供会社の公開資料で確認しましょう。
対応していても、仮想化ソフトウェアの特定のバージョンだけが動作確認の対象になっている場合があります。仮想化基盤を更新する計画がある場合は、更新後も仮想UTMがサポートの対象になるかを事前に確かめておくと、更新の作業を止めずに済みます。
仮想UTMのネットワーク構成の組み方
仮想UTMを置いても、検査したい通信が仮想UTMを通らなければ守れません。仮想化サーバー内部のネットワークの組み方と、サーバーの故障に備えた構成を確認しておきましょう。
仮想スイッチを使った通信の通し方
仮想化サーバーでは、仮想マシンどうしや外部のネットワークを仮想スイッチでつなぎます。仮想UTMを使う場合は、インターネット側と社内側を別々の仮想スイッチに分け、その間に仮想UTMを置く構成が基本です。
設定を誤ると、仮想UTMを経由せずに通信が流れてしまう経路が残る可能性があります。構成図を作成し、守りたいサーバーの通信が仮想UTMを通っているかを、ログやテスト用の通信で確認しましょう。本番の環境で試す場合は、業務への影響が少ない時間帯を選びます。
物理サーバーの故障に備えた冗長化
仮想UTMを動かしている物理サーバーが故障すると、そのサーバーを通る通信が止まる可能性があります。仮想UTMを2台用意し、別々の物理サーバーで動かして片方が止まっても通信を続けられる構成をとる方法があります。
仮想化基盤の機能で仮想マシンを別のサーバーへ移す方法もありますが、切り替えの間に通信が途切れる場合があります。業務を止められる時間の長さと費用を比べて、冗長化の方法を決めましょう。設定のバックアップを定期的に取り、別の場所に保管しておくことも欠かせません。復元の手順を一度試しておくと、障害時に落ち着いて対応できます。
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統合脅威管理の管理サーバーとログ保存先
UTMを複数台使う場合や、ログを長く残したい場合は、UTM本体とは別のサーバーやサービスが必要になる場合があります。導入時に用意するものを洗い出しておきましょう。
複数のUTMをまとめる管理サーバー
拠点ごとにUTMを置く場合、1台ずつ管理画面にログインして設定するのは手間がかかります。複数のUTMの設定や状態をまとめて扱える管理用のソフトウェアやサービスを用意している製品もあります。
管理用のソフトウェアを自社のサーバーに入れる形の場合は、そのサーバーの要件や保守も検討の対象です。クラウドの管理サービスとして提供される形の場合は、利用料や対応する機種を確認しましょう。どちらの形でも、管理者の権限を適切に分けることが大切です。
ログを長期間残すための保存先
UTM本体の記憶領域は限られているため、ログを長期間残したい場合は外部のサーバーやサービスへ送る方法が考えられます。社内の規程や取引先との契約で保存期間が決まっている場合は、その期間を満たせる保存先を選びます。
ログの量は、通信量や記録する項目の範囲によって変わります。導入後しばらくの間に出るログの量を測り、保存先の容量を見積もりましょう。保存したログは、必要なときに日時や端末で検索できる状態にしておくことが大切です。
専用機器と仮想UTMの選び分け
統合脅威管理を専用機器で導入するか、サーバー上の仮想UTMで導入するかは、社内のサーバー環境と運用体制によって判断が分かれます。それぞれが向いているケースを整理します。
仮想UTMが向いているケース
社内にすでに仮想化基盤があり、サーバーの運用に慣れた担当者がいる企業では、仮想UTMを取り入れやすいでしょう。既存のサーバーの資源を活用でき、処理性能が足りなくなった場合も、割り当てる資源を増やして対応できる可能性があります。
クラウドに業務システムを置いている場合も、同じクラウドの中で通信を検査できる点が利点です。ただし、仮想化基盤の障害がUTMにも影響する点を理解し、基盤の保守体制とあわせて検討しましょう。
専用機器が向いているケース
社内に仮想化基盤がない企業や、サーバーの運用を担う人手が限られている企業では、専用機器のほうが導入の準備を少なく抑えられる場合があります。ハードウェアとソフトウェアの保守窓口を1つにまとめやすい点も特徴です。
拠点ごとに機器を置き、販売代理店に設置や保守を任せたい場合も、専用機器が選ばれる傾向があります。自社の環境でどちらが運用しやすいかは、販売代理店や提供会社に構成を相談して確かめるとよいでしょう。
提供形態と管理方法で見る統合脅威管理製品
専用機器・ソフトウェア・クラウド対応といった提供形態と、複数台の管理やログの保管方法に注目して、この記事で紹介する製品を一覧にしました。仮想化基盤の有無や運用体制にあわせて比較する際にご活用ください。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| FLESPEEQ UTM Lite | 専用機器で提供されるUTM。標準設定済みで届き、既存ルータの配下に接続して使える |
| SG-ONE | ハードウェアで提供されるUTM。2機種から選べ、買い切り型とレンタル型の契約がある |
| ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ | セキュリティ機能を1台のハードウェアに統合し、保守や監視まで一括で任せられる |
| WatchGuard Firebox | 中堅企業や分散型の企業向けのアプライアンス。RapidDeploy機能で多拠点への導入を効率化 |
| Endian Community Firewall | ファイアウォールやVPN、アンチウイルスなどの機能を統合したオープンソースソフト |
| NETWORKSECURITY | AIを活用して脅威を阻止するセキュリティプラットフォーム。マルチクラウドに対応 |
| NG Firewall | 脅威対策やVPN、帯域制御を単一モジュールに統合し、クラウドを含む構成に対応 |
| Pico-UTM 100 S | コンパクトなUTM。中央管理システム(オプション)を使うと複数台を効率的に管理できる |
| Sophos XGS Firewall | IPSやSD-WAN、ZTNAなどを統合し、Sophos Centralで可視化とポリシー管理を一元化 |
| クラウド型UTM | 機器の導入・運用が不要なクラウド型UTM。セキュリティログを長期保管し、監査や分析に備える |
専用機器から選ぶ統合脅威管理製品
仮想化基盤を用意せずに導入しやすい専用機器を中心に、ソフトウェアやクラウドに対応する製品もあわせて紹介します。仮想アプライアンスとしての提供の有無や対応する仮想化基盤は、各社の資料で確認してください。
FLESPEEQ UTM Lite
- セキュリティ機能に特化!低価格で安心のセキュリティ対策を実現
- 既存ルータの配下に接続するだけ!迅速かつスムーズに導入可能
- 安心のサポート付き!専任者がいなくても運用できる
日本通信ネットワーク株式会社が提供する「FLESPEEQ UTM Lite」は、専用機器として提供される法人向けUTMです。サーバーや仮想化基盤を用意する必要はなく、標準設定済みの機器を既存ルータの配下に接続して利用を始められます。料金プランには本体機器代金や定義ファイルの自動更新、機器センドバック保守が含まれます。サーバーの運用を担う人手が限られており、機器の準備から保守までまとめて契約したい中小企業の候補です。
SG-ONE
- 複数の強力なセキュリティ機能!サイバー攻撃対策を1台でカバー
- 簡単設置!既存ルーターとスイッチの間へ差し込むだけ
- セキュリティ機能が有効状態でも高速なスキャンが可能
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「SG-ONE」は、ハードウェアとして提供されるUTMです。コストを抑えたい場合の「SG-ONE 150R」と、高可用性を加えた「SG-ONE TANDEM2000」の2機種から選べます。本体内の脅威データとクラウド上の過去の脅威データを照合するハイブリッドスキャンを採用し、ログ管理の機能も搭載しています。買い切り型とレンタル型の契約プランがあるため、仮想化基盤を持たない企業が専用機器で導入する際に予算にあわせて検討しやすいでしょう。
ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ
- 業界最多クラスのセキュリティ機能の中で独自のカスタムが可能
- 管理者負担軽減!導入から運用、保守まですべて一括対応。
- 24時間365日の障害検知・切り分けから復旧対応までサポート!
株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ」は、中小企業から大企業まで幅広いネットワーク規模に向けたラインナップをそろえたマネージド型のUTMサービスです。複数のセキュリティ機能を1台のハードウェアに統合して提供します。運用監視やオンサイト保守、設定変更に24時間365日対応しており、ハードウェアとサービスの窓口をまとめやすい点が特徴です。拠点ごとに機器を置き、設置や保守を提供会社に任せたい企業に向いています。
WatchGuard Firebox (ウォッチガード・テクノロジー・ジャパン株式会社)
- リアルタイムにネットワーク状況を監視するWatchGuard Dimension
- スパイウェアやウイルスなど多様な脅威への対策を網羅
- 多拠点での導入を効率化するRapidDeploy機能
Endian Community Firewall (Endian)
- ファイアウォールやVPNなどのセキュリティ機能を統合。
- メール・Webのウイルスやスパム対策に対応。
- 通信状況を可視化しネットワーク管理を支援
NETWORKSECURITY (パロアルトネットワークス株式会社)
- AIで脅威を阻止するセキュリティ
- 耐量子、AI、マルチクラウド対応
- Gartnerファイアウォール部門で10回連続リーダー
NG Firewall (Arista Networks, Inc.)
- ネットワークの可視化と制御を一元管理
- マルウェア対策とフィルタリング機能を統合。
- クラウドや拠点間接続に対応する柔軟な構成
Pico-UTM 100 S (株式会社ビープラス)
- 強力なコンパクトUTM!複数のセキュリティ機能を1台に。
- LAN全体を低コストで守る!自動的にアップデートで常に最新
- 脅威対策のスループット約700Mbps!ストレスフリーで使用可能
Sophos XGS Firewall (ソフォス株式会社)
- Xstreamで暗号化トラフィックも検査可能。
- Synchronized Security対応でエンドポイントと連携。
- Sophos Centralで可視化・ポリシー管理を一元化。
クラウド型UTM (エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社)
- 国内UTM市場シェアNo.1のFortiGate採用
- ログ分析で早期攻撃検知
- セキュリティログを長期保管し、監査や分析に備える。
まとめ
統合脅威管理(UTM)は、専用機器だけでなく仮想アプライアンスとしてサーバー上で動かす方法もあります。仮想UTMでは、CPUやメモリ、ネットワークインターフェースの数、対応する仮想化基盤を確認し、守りたい通信が仮想UTMを通る構成と冗長化を設計することが大切です。管理サーバーやログの保存先もあわせて準備しましょう。自社のサーバー環境にあう提供形態の製品を、資料請求で比較してみてください。

