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UTMはいつ生まれた?統合脅威管理の歴史とSASE時代の位置づけ

UTMはいつ生まれた?統合脅威管理の歴史とSASE時代の位置づけ

UTM(統合脅威管理)は、ファイアウォールや不正侵入を防ぐIPS、ウイルス対策などを1台の機器にまとめた製品です。2004年ごろに調査会社IDCが製品区分として定義したことで広まりました。機能ごとに別々の製品を置く負担を減らせるため、専任の担当者が少ない中堅・中小企業を中心に導入が進んできました。この記事では、UTMが生まれた背景から現在までの歴史と、クラウド時代の位置づけを解説します。

この記事は2026年10月時点の情報に基づいて編集しています。
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目次

    ITトレンドがおすすめする製品・サービス

    ■自社の通信環境別

    UTM(統合脅威管理)が生まれる前のネットワーク防御

    UTMが登場する前は、ネットワークを守る機能がそれぞれ別の製品として提供されていました。なぜ1台にまとめる発想が生まれたのかを知るために、それ以前の防御の形を振り返ります。

    ファイアウォールから始まった境界防御

    企業がインターネットにつながり始めた時期、ネットワークを守る中心となったのがファイアウォールです。社内と社外の境目に置き、通信の宛先や種類をもとに、許可した通信だけを通す仕組みです。

    その後、通信のやり取りの状態まで確認して判断する方式が広まり、ファイアウォールの仕組みは発展していきました。社内のネットワークを壁で囲み、出入口で検査するという「境界防御」の考え方は、この時期に定着しています。

    関連記事 【図解】UTM(統合脅威管理)とは?機能やメリット・デメリットを解説

    機能ごとに別製品を置く時代の課題

    ファイアウォールだけでは、許可した通信に紛れ込む攻撃やウイルスを防げない場合があります。そこで、不正な通信を見つけて止めるIDSやIPS、メールやWebの通信に含まれるウイルスを検査する製品などが、個別に導入されるようになりました。

    しかし、製品を増やすほど、購入費用や設定の手間、保守契約の管理が増えていきます。それぞれの管理画面やログを別々に確認する必要もあり、専任の担当者が少ない企業にとっては大きな負担でした。

    2004年ごろに確立したUTMという製品区分

    複数の防御機能を1台にまとめた製品は、2000年代前半に登場し、まもなく「UTM」という名前で呼ばれるようになりました。製品区分として整理されたことで、企業が比較・選定する製品の一つとして扱われるようになりました。

    IDCによる定義と必須とされた機能

    調査会社IDCは、2004年ごろの市場分析の中で、複数のセキュリティ機能を1つのハードウェアに統合した製品をUTMと位置づけました。当時の定義では、ファイアウォール、不正侵入の検知・防御、ゲートウェイ型のウイルス対策が必須の機能とされています。

    IDCは当時、UTMをセキュリティ機器の中でも成長の速い分野として分析していました。市場の規模や今後の予測を確認したい場合は、調査会社が公表している最新の資料を参照しましょう。

    関連記事 UTMの役割とは?セキュリティの代表ファイアウォールとの違いも

    中堅・中小企業に広がった理由

    UTMが中堅・中小企業に広がった理由は、1台で複数の対策をまかなえる点にあります。機器の購入と保守の窓口が1つにまとまり、設定やログの確認も1つの管理画面で行えるため、少ない人数でも運用しやすくなりました。

    一方で、すべての機能を1台で処理するため、機能を多く有効にすると処理の負荷が高まり、通信速度に影響する場合があります。導入時には、利用する機能を有効にした状態での処理性能を確認することが大切だとされてきました。

    機能追加の歩み

    UTMには、時代ごとの脅威にあわせて機能が追加されてきました。危険なWebサイトへの接続を防ぐWebフィルタリング、迷惑メールの判定、拠点やテレワーク先と安全につなぐVPNなどが、代表的な機能として加わっています。

    その後は、通信を使っているアプリケーションを見分けて制御する機能や、不審なファイルを隔離した環境で動かして確かめるサンドボックスとの連携も取り入れられました。製品によって搭載している機能は異なるため、選定時に確認が必要です。

    日本の中小企業とUTMの歩み

    日本では、情報システムの専任担当者を置けない中小企業のセキュリティ対策として、UTMが活用されてきました。国の支援制度やテレワークの広がりも、UTMの使われ方に影響を与えています。

    専任担当者がいない企業の受け皿

    中小企業では、総務や経理の担当者がパソコンやネットワークの管理を兼ねているケースがあります。こうした企業にとって、販売店や保守事業者が設定から保守までまとめて対応するUTMは、導入しやすい対策の一つでした。

    機器のリースと保守をセットにした提供の形も広がり、初期費用を抑えて導入できる選択肢が増えました。ただし、機器を置いただけで安全になるわけではなく、定義ファイルの更新やログの確認といった運用を、誰が担うかを決めておく必要があります。

    関連記事 UTMの必要性とは?導入すべき企業と期待効果も解説!

    サイバーセキュリティお助け隊サービスの開始

    IPAと経済産業省は、2019年度から2年間、中小企業向けのセキュリティ支援の実証事業を行いました。その結果をもとに、相談窓口や異常の監視、緊急時の対応支援などを定めたサービス基準が作られています。

    2021年春には、この基準を満たすサービスを登録する「サイバーセキュリティお助け隊サービス」制度が始まりました。登録サービスの中には、UTMなどの機器による通信の監視を組み合わせたものもあります。制度の最新情報は、IPAの公式サイトで確認しましょう。

    テレワークの拡大とVPN機器の課題

    テレワークが広がると、社外から社内のネットワークにつなぐリモートアクセスの利用が増えました。UTMのVPN機能を使って、テレワーク環境を整えた企業もあります。

    一方で、警察庁の公表資料では、ランサムウェアの感染経路としてVPN機器やリモートデスクトップが多く挙げられています。UTMは外部との接続口になるため、機器自体の脆弱性に備えてファームウェアを更新し続けることが、重要な運用として意識されるようになりました。

    ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でUTM(統合脅威管理)の一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。

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    クラウド時代に変わる統合脅威管理の位置づけ

    業務でクラウドサービスを使う場面が増え、社員が社外から直接インターネットにつなぐ働き方も広がりました。こうした変化により、社内の出入口だけを守る境界防御の考え方は見直されつつあります。

    次世代ファイアウォールとの違い

    2000年代後半から、アプリケーションを識別して通信を制御する次世代ファイアウォール(NGFW)という考え方が広まりました。UTMとNGFWは、どちらも複数の防御機能を備える点で似ており、現在は両者の境目があいまいになっています。

    一般には、UTMは中堅・中小企業向けに機能をまとめて提供する製品、NGFWは大規模なネットワークで高い処理性能を求められる製品として説明されることがあります。ただし、呼び方は提供会社によって異なるため、名称ではなく機能と性能で比べることが大切です。

    関連記事 UTMを選ぶための4つのポイントとは?丁寧に解説

    SASEやゼロトラストとの関係

    2019年、調査会社Gartnerは、ネットワークとセキュリティの機能をクラウドから提供するSASEという考え方を提唱しました。2020年には、米国のNIST(国立標準技術研究所)がゼロトラストの考え方を整理した文書「SP 800-207」を公表しています。

    ゼロトラストは、社内からの通信であっても無条件には信頼せず、そのつど確認する考え方です。ただし、オフィスのネットワークを守る機器の役割がなくなるわけではありません。UTMとクラウド型のサービスを組み合わせて使う構成も検討されています。

    UTMの歴史から考えるこれからの選び方

    UTMは、脅威や働き方の変化にあわせて機能を広げてきました。この歴史を踏まえると、製品を選ぶ際には、現在の機能だけでなく、自社の通信経路や、働き方の今後の変化にあうかを考えることが大切です。

    自社の通信がどこを通るかを確認する

    まず、社員の通信がどこを通っているかを整理しましょう。本社や事務所の1拠点で業務が完結している企業と、複数の拠点を拠点間VPNで結んでいる企業では、必要な台数や機能が異なります。

    テレワークのリモートアクセスが多い企業では、同時に接続できる数やVPNの処理性能が重要です。クラウドサービスの利用が多く、社外から直接インターネットにつなぐ通信が増えている場合は、クラウド型のサービスとの組み合わせも検討するとよいでしょう。

    機器の更新と保守の期間を見通す

    UTMは機器である以上、数年ごとに更新の時期が来ます。提供会社がファームウェアの更新や修正を提供する期間、定義ファイルを更新するライセンスの期間を、導入前に確認しておきましょう。

    保守の期間が終わった機器を使い続けると、新たに見つかった脆弱性が修正されないおそれがあります。機器の台帳を作り、各機器の保守期限を一覧で把握しておくと、更新の準備を計画的に進められます。更新の時期にあわせて、UTMを続けるかクラウド型のサービスを組み合わせるかを見直すと、変化する脅威に対応しやすくなります。

    関連記事 UTM(統合脅威管理)導入の失敗例とは?失敗を避ける方法も解説!

    通信環境ごとに見るUTMの特徴一覧

    1拠点中心の事務所から、拠点間VPNやテレワークを組み合わせる環境まで、通信の流れにあわせて検討しやすいUTMの特徴を一覧にまとめました。

    製品名特徴
    FLESPEEQ UTM Lite既存ルータの配下に接続して導入。ファイアウォールやアンチウイルス、Web脅威対策などを備える小規模企業向けUTM
    ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ24時間365日の運用監視とオンサイト保守を提供。拠点間VPNやリモートVPN、Amazon VPC接続などをオプションで追加可能
    SG-ONE既存ルータとスイッチの間に設置できるUTM。買い切り型とレンタル型から選べ、ウイルス駆除やサイバー保険付きプランも用意
    beat/active専用装置を用いた拠点間VPNやリモートアクセス、クラウド接続に対応。複数拠点のネットワークを保護
    Pico-UTM 100 S既存ルータに接続して導入できる小型UTM。脅威ログの確認や通知に対応し、複数台の中央管理も可能
    CyberGate-CloudUTMファイアウォールやIPS/IDS、Webフィルタリング、VPNなどを統合したクラウド型UTM。マネージドサービスとして提供
    ヤマハUTMアプライアンス中小・小規模拠点向けのUTMアプライアンス。ヤマハルーターとの連携に対応し、ネットワークとセキュリティの管理を支援

    拠点数と通信環境で選ぶUTM製品

    UTMが中堅・中小企業に広がってきた流れを踏まえ、導入のしやすさを重視する製品から、拠点間VPNやリモートアクセスに対応する製品まで紹介します。自社の拠点数や通信環境にあわせて比較してみましょう。

    FLESPEEQ UTM Lite

    日本通信ネットワーク株式会社
    《FLESPEEQ UTM Lite》のPOINT
    1. セキュリティ機能に特化!低価格で安心のセキュリティ対策を実現
    2. 既存ルータの配下に接続するだけ!迅速かつスムーズに導入可能
    3. 安心のサポート付き!専任者がいなくても運用できる

    日本通信ネットワーク株式会社が提供する「FLESPEEQ UTM Lite」は、ファイアウォールやジオブロッキング、メールセキュリティなどを備えた法人向けUTMアプライアンスです。Web脅威ブロックやアンチウイルス、不正侵入検知・防御などにも対応し、既存ルータの配下に接続するだけで導入できます。標準設定済みの機器が提供されるため、複雑な初期設定の負担を抑えられる点が特徴です。管理画面での脅威ログ確認や週次・月次レポートの出力も可能で、電話・メールによる運用サポートも用意されています。ITトレンドでの対象従業員規模は50名未満で、無料トライアルも利用できます。

    ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ

    株式会社 USEN ICT Solutions
    製品・サービスのPOINT
    1. 業界最多クラスのセキュリティ機能の中で独自のカスタムが可能
    2. 管理者負担軽減!導入から運用、保守まですべて一括対応。
    3. 24時間365日の障害検知・切り分けから復旧対応までサポート!

    株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「ビジネスセキュリティ(VSR)nシリーズ」は、複数のセキュリティ機能を一つのハードウェアに統合したマネージド型UTMサービスです。基本サービスにはルータやサポートセンター、管理者用コントロールパネルが含まれ、ファイアウォールやウイルス対策、Webフィルタリングなどをオプションで追加できます。拠点間VPNやリモートVPN、VPN for Amazon VPCにも対応しており、複数拠点やテレワーク環境での利用に適しています。また、24時間365日の運用監視とオンサイト保守を提供し、導入から運用、障害対応まで一括して任せられる点も特徴です。

    SG-ONE

    株式会社 USEN ICT Solutions
    《SG-ONE》のPOINT
    1. 複数の強力なセキュリティ機能!サイバー攻撃対策を1台でカバー
    2. 簡単設置!既存ルーターとスイッチの間へ差し込むだけ
    3. セキュリティ機能が有効状態でも高速なスキャンが可能

    株式会社 USEN ICT Solutionsが提供する「SG-ONE」は、アンチウイルスやファイアウォール、IPSなどのセキュリティ機能をコンパクトな筐体に搭載したUTMサービスです。既存のルータとスイッチの間に接続するだけで導入でき、専門的な知識や大がかりな設置工事を必要としない点が特徴です。本体内の脅威データとクラウド上の脅威データを組み合わせたハイブリッドスキャンにも対応します。買い切り型とレンタル型の契約プランがあり、ウイルス駆除サービスやサイバー保険を付帯できるプランも用意されています。専任のセキュリティ担当者がいない企業でも検討しやすい選択肢です。

    beat/active (富士フイルムビジネスイノベーション株式会社)

    《beat/active》のPOINT
    1. 多層防御による強固なセキュリティシステムを実現
    2. 簡単な設定によるネットワーク運用の負担軽減
    3. 働き方の多様化に対応する様々なサービス

    Pico-UTM 100 S (株式会社ビープラス)

    《Pico-UTM 100 S》のPOINT
    1. 強力なコンパクトUTM!複数のセキュリティ機能を1台に。
    2. LAN全体を低コストで守る!自動的にアップデートで常に最新
    3. 脅威対策のスループット約700Mbps!ストレスフリーで使用可能

    CyberGate-CloudUTM (CyberGateSecurity株式会社)

    《CyberGate-CloudUTM》のPOINT
    1. 最新の脅威に対応するリアルタイムなセキュリティアップデート
    2. 導入・運用負荷を軽減するマネージドサービス
    3. 拠点間のセキュアなVPN接続機能

    ヤマハUTMアプライアンス (ヤマハ株式会社)

    《ヤマハUTMアプライアンス》のPOINT
    1. 多様なセキュリティ機能を一台に統合。
    2. ブリッジ/ルーター連携でネットワークと安全を一元管理。
    3. UTXサポート付きライセンスで導入後も運用支援。

    まとめ

    UTMの歴史は、ファイアウォールを中心とした境界防御から始まり、2004年ごろにIDCが複数の防御機能を統合した製品区分として定義したことで広まりました。日本では中小企業の対策として普及し、お助け隊サービスの開始やテレワークの拡大にあわせて役割を変えてきました。SASEやゼロトラストの考え方も踏まえ、自社の通信環境にあう統合脅威管理の製品を比べるために、資料請求を活用してみてください。

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    11月02日(月)更新
    FLESPEEQ UTM Lite
    日本通信ネットワーク株式会社
    SG-ONE
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