ITトレンドがおすすめする製品・サービス
- ■AIの対話方式別
- 自由な発話をAIが認識して応対するAI型:LINE WORKS AiCall VOICEIVR、COTOHAVoiceDXPremium、AIMessengerVoicebot、MOBI VOICE
- 生成AIを使って応対する型:PKSHA VoiceAgent、AIMessengerVoicebot、DHK CANVAS
- シナリオ型にAIの聞き取りを組み合わせた型:FastSeries、DHK CANVAS
- ■AIの活用目的別
- 人の担当者への引き継ぎを重視:LINE WORKS AiCall VOICEIVR、PKSHA VoiceAgent、FastSeries、Voice Insight Hub (VIH)
- 通話の文字起こしや要約・分析を重視:FastSeries、Voice Insight Hub (VIH)、MOBI VOICE
AI搭載ボイスボットが電話に応答する仕組み
AIを搭載したボイスボットは、電話の音声を文字にし、意味を判断して返答を音声で返します。まずは処理の流れと、対話方式の違いを押さえておくと比較しやすくなります。
音声を理解して返答するまでの流れ
ボイスボットの応答は、音声認識、意味の理解、返答の選択、音声合成の順で進みます。音声認識は話した内容を文字に変換する技術で、音声合成は文字を読み上げ音声に変える技術です。
AIが関わる範囲は主に認識と理解の部分です。雑音や話し方のくせで文字化に失敗すると、その後の判断も誤りやすくなります。電話は音質が限られるため、認識の段階が全体の精度を左右する場合があります。
シナリオ型、AI型、生成AI連携型の違い
シナリオ型は、あらかじめ決めた質問と選択肢の順に進む方式です。動きが予測しやすく、回答の誤りを抑えやすい反面、想定外の言い回しには対応しにくい面があります。
AI型は、自然言語処理で言い換えを同じ意味として扱います。生成AI連携型は、文脈に応じた返答文をその場で作る方式で、柔軟ですが、誤った内容を答えないよう範囲の制御が必要です。
AIが苦手とする電話の場面
AIは、周囲の雑音が大きい通話や、複数人が同時に話す通話の聞き取りが難しくなる場合があります。固有名詞や、聞き慣れない地名、略称なども誤認識の原因になりやすい部分です。
こうした場面を想定せずに導入すると、期待した自動化の割合に届かない恐れがあります。苦手な場面は人の担当者へ転送する前提で設計し、自動で完結させる範囲を無理に広げないことが大切です。
AI機能搭載ボイスボットの比較ポイント
AI機能は、うたい文句ではなく確認できる項目に分けて比べるのが現実的です。ここでは認識、学習、回答制御の三つに分けて、ベンダーへ質問しやすい形で整理します。
音声認識の精度を確かめる方法
認識精度は、数値だけでは比べにくい指標です。測り方や対象の条件が提供会社ごとに異なるためです。そこで、自社の通話で試せるかを確認するのが確実といえます。
自社の業務で使う社名や商品名、住所を実際に話して試せるか、認識結果の文字を画面で確認できるかが比較の基準です。方言や早口、電話特有の音質でも試すと、違いが見えてきます。
専門用語を覚えさせる辞書や学習の範囲
業界用語や商品名は、そのままだと誤認識されやすい語です。単語を登録できる辞書機能があるか、登録は管理画面から自社で行えるか、反映までにどのくらいかかるかを確認します。
通話内容からAIが自動で学習する機能がある場合も、何を学習対象にするか、誤った学習を取り消せるかは製品により異なります。学習データの扱いと社外利用の有無も、あわせて確認したい項目です。
生成AIの回答範囲を制御できるか
生成AIと連携するボイスボットでは、答えてよい範囲を限定できるかが重要です。社内のFAQやマニュアルなど、登録した情報だけを根拠に返答する仕組みかどうかを確認します。
回答できない質問のときに、人の担当者へ転送するか、定型の案内で終えるかを選べるかも判断材料です。返答文を事前に確認できるか、使わせたくない表現を設定できるかも比べます。
ボイスボットでAIを活用できる電話業務
AIを活用しやすいのは、問い合わせの内容がある程度決まっていて、電話が集中しやすい業務です。ここでは受付、定型の手続き、通話の分析という三つの使い方を紹介します。
一次受付と担当部署への振り分け
用件を聞き取って担当部署へつなぐ一次受付は、AIの活用方法として取り入れやすい業務です。話し言葉の用件を意味で分類できるため、番号選択式の案内より聞き直しが減る場合があります。
担当者には聞き取った内容がテキストで渡されるため、折り返しや引き継ぎの手間も減らせます。振り分け先や分類の数が多すぎると誤分類が増えるため、最初は少ない分類で始めます。
予約や注文など定型手続きの自動受付
日時、人数、商品名など聞く項目が決まった手続きは、自動受付に向く業務です。AIが日付の言い回しを決まった形式に直し、予約システムなどへ入力するケースもあります。
ただし、聞き取った内容を復唱して利用者に確認する工程は欠かせません。数字の聞き間違いは影響が大きいため、金額や電話番号などは、確認の回数や方法を設計時に決めておきます。
通話内容の文字起こしと要約・分析
通話を文字にして記録すると、応対内容の確認や、よくある質問の傾向を調べる作業に使えます。生成AIで要約を作る機能を備えた製品もあります。
分析の結果は、ガイダンスの文言やFAQの見直しに生かせます。録音や文字起こしには個人情報が含まれるため、保管期間や閲覧できる担当者の範囲を、社内ルールとして定めたうえで使います。
ITトレンドでは、最新の製品・サービスを多数比較・掲載しています。まず資料請求して、さまざまな製品の機能や特徴を比較してみてください。忙しい業務時間内でも、各社に問い合わせる手間なく、たった1回の入力(約60秒)でボイスボットの一括資料請求が可能です。浮いた時間で、じっくりと製品を比較検討し進めましょう。
生成AIを使うときの誤回答リスクと対策
生成AIは自然な返答を作れる一方で、事実と異なる内容を述べる可能性があります。電話では利用者がその場で信じやすいため、事前の対策を比較の観点に加えます。
誤回答が起こる場面を想定する
誤回答は、登録されていない質問や、あいまいな質問を受けたときに起こる可能性があります。契約内容や料金など、誤りの影響が大きい話題は、AIに答えさせない範囲として先に決めます。
想定する質問を洗い出し、試験通話で返答を確認する工程も有効です。複数の要因が重なって誤答する場合があるため、一度の確認で安心せず、運用開始後も継続して見ていきます。
人への引き継ぎと案内文を設計する
AIで対応できない質問は、早い段階で人の担当者へつなぐ設計にします。聞き返しが続いた場合や、特定のキーワードが出た場合に転送する条件を設定できると、運用の状況にあわせて調整できます。
つなぐ際は、それまでの会話内容を担当者の画面に表示できるかも確認します。利用者に同じ説明を繰り返させない仕組みは、不満の高まりを抑える助けとなります。
利用者への事前案内と情報の扱い
AIが応対していることは、通話の冒頭で利用者に伝える運用が望ましいといえます。また、通話内容が個人情報に該当する場合は、原則として利用目的の通知または公表が必要です。録音や文字起こしを行う旨も案内しておくと、利用者の不安を和らげられます。
通話内容の扱いは、社内の個人情報の取り扱いルールにもとづいて決めます。生成AIに送られる情報が、外部の学習に使われるかどうかは製品により異なるため、提供会社へ確認します。
参考:顧客との電話の通話内容は個人情報に該当しますか。また、通話内容を録音している場合、録音している旨を相手方に伝えなければなりませんか。|個人情報保護委員会
AIの精度を保つ運用のコツ
導入後も、AIの精度が自動で保たれるとは限りません。通話の傾向や商品が変わると調整が必要になる場合があるため、見直しの習慣と担当の分担を先に決めておきます。
通話ログを定期的に確認する
運用の基本は、認識に失敗した通話や、人へ転送された通話を定期的に確認することです。失敗の理由を、音声が聞き取れなかったのか、想定外の質問だったのかに分けて記録します。
理由が分かれば、辞書への単語追加か、回答の追加かといった対応を選べます。月に一度など確認の頻度を決め、複数の担当者で結果を共有すると、特定の人に依存しない運用を実現できます。
FAQや商品情報の更新と連動させる
料金改定や営業時間の変更があると、ボイスボットの案内が古いままになる恐れがあります。社内で情報を更新するときに、ボイスボットの更新も作業に含める手順を決めておきます。
更新履歴を残し、変更後に試験通話で確認すると、誤案内を防ぎやすくなります。管理画面を自社で編集できるのか、ベンダーに依頼するのかで更新の速さが変わるため、導入前に確認します。
運用担当の分担と引き継ぎを決める
AIの調整を特定の担当者だけに任せると、異動や退職のときに運用が止まる恐れがあります。ログの確認、辞書の更新、ベンダーへの相談といった作業を、複数人で分担できる形にしておきます。
調整の内容と理由は、履歴として残します。誰が見ても経緯がわかる記録があれば、引き継ぎがしやすくなり、精度が下がったときの原因も追いやすくなります。
AI機能を備えたボイスボット8製品の特徴一覧
AI機能を備えたボイスボットを、導入前の比較に使える特徴ごとに一覧にまとめました。生成AIや音声認識など、AIの使い方の違いを確認できます。
| 製品名 | 特徴 |
|---|---|
| LINE WORKS AiCall VOICEIVR | 自由な発話をAIが認識し、有人対応が必要な用件を自動で振り分け |
| PKSHA VoiceAgent | 日本語に特化した音声認識と生成AIを搭載。専門チームが運用を支援 |
| FastSeries | 電話応対を自動化するAIボイスボット。AI連携時は有人対応へ転送可能 |
| Voice Insight Hub (VIH) | 自社ナレッジをもとに応対するAIエージェント。通話ログを品質改善に活用 |
| COTOHAVoiceDXPremium | 発話のヒアリングから後続処理までを自動化するAI応対ソリューション |
| AIMessengerVoicebot | 生成AIによる対話型の用件特定で電話応対を自動化 |
| MOBI VOICE | AI音声認識に対応。AI要約・テキスト化とノーコードのシナリオ編集 |
| DHK CANVAS | シナリオ型と生成AIを組み合わせ、受電・発信業務に対応 |
生成AI・音声認識の違いで見るボイスボット
AI機能の記載が確認できる製品を取り上げます。AIの対話方式や、通話の要約・引き継ぎへの活用など、AIの使い方に注目して違いを見ていきます。
LINE WORKS AiCall VOICEIVR
- AIによるお問い合わせ内容の事前確認で有人対応を大幅に削減
- お客様の自由発話をAIが認識して自動対応、PUSH操作は不要
- 独自開発AIだからできる企業ごとの個別学習で高い精度を実現
LINE WORKS株式会社が提供する「LINE WORKS AiCall VOICEIVR」は、AI搭載型のIVRとして電話の一次対応を自動化する製品です。利用者の自由な発話をAIが認識し、AIで完結できる用件と有人対応が必要な用件を自動で振り分けます。企業ごとの専門用語にあわせてAIの個別学習を行い、運用開始後はセルフメンテナンスで精度を高められます。対象は従業員250名以上の企業です。
PKSHA VoiceAgent
- 市場シェアNo.1の実績
- 業務効率化も、顧客体験も。どちらも諦めない日本語特化AI
- 成果創出まで専門チームがしっかり伴走する安心設計
株式会社PKSHA Technologyが提供する「PKSHA VoiceAgent」は、電話応対業務を自動化するAI Voicebotです。日本語に特化した音声認識と自然対話技術を採用し、姓名や住所の聞き取りに特化したアルゴリズムを備えます。機能には独自辞書や認識補正、生成AI搭載が含まれ、対話フローはノーコードで作成・更新できます。入電を適切な窓口へ振り分けるAI-IVRプランと、定型業務を自動化する自動応答プランの2つが用意されています。
FastSeries
- 24時間365日「電話がつながらない」を解消し顧客満足度向上可能
- 大規模・障害・インフラに強い!「最大1,000件」の同時着信対応
- アウトバウンド対応、有人対応切替、AI連携など高い拡張性あり
テクマトリックス株式会社が提供する「FastSeries」は、電話応対を自動化するAIボイスボットです。自動応答シナリオを画面上で作成でき、音声をテキスト化した対応ログの確認や、元の音声の聞き直しにも対応します。AI連携では、会話の途中でつまずいたときや自由な発話に応答するときに、有人対応へ転送する運用が可能です。AI連携の範囲は、提供元の資料で確認してください。
Voice Insight Hub (VIH)
- AIエージェントが要件を理解し、自社ナレッジをもとに応対
- システムの入れ替え不要。既存環境を活かして、顧客対応を一元化
- 蓄積された通話ログから、応対改善やナレッジ整備へ還元
株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニューが提供する「Voice Insight Hub (VIH)」は、AIエージェントが一次対応を担う、コンタクトセンター向けのAIプラットフォームです。電話・Webチャット・ブラウザ通話に対応します。自社のFAQやマニュアルを根拠に回答するRAGに加え、誤回答の防止を目的としたガードレールも備えています。回答は裏付け資料と照合してから発話する仕組みです。AIだけで解決できない用件は、会話の要約を添えてオペレーターへ引き継げます。既存のPBXやCRMを入れ替えずに導入できる点も特徴です。
COTOHAVoiceDXPremium (NTTドコモビジネス株式会社)
- 24時間365日自動対応で機会損失なく対応。
- AIエンジンと運用実績で高精度な音声認識・言語理解を実現。
- オペレーター稼働を約2倍効率化し、人材不足・繁閑差課題を解消
AIMessengerVoicebot (株式会社AIShift)
- 独自のAI技術で自然な対話
- 生成AIによる対話型の用件特定
- お客様の事情を考慮した特別対応
MOBI VOICE (モビルス株式会社)
- AIボイスボットで24時間365日対応可能
- ノーコードでのシナリオ編集とダッシュボード管理
- AI要約とテキスト化で業務を効率化。
DHK CANVAS (株式会社電話放送局)
- シナリオ型と生成AIを組み合わせた柔軟な応対設計
- 自社回線基盤で受電・督促などの発信業務に対応
- 設計から運用改善まで専任チームが伴走支援
まとめ
AI機能搭載のボイスボットは、音声認識と意味の理解、返答の生成を組み合わせて電話に応答します。比較では、認識精度を自社の通話で試せるか、辞書や学習の範囲、生成AIの回答制御を確認することが大切です。導入後は通話ログの確認と情報更新を続けることで、精度を保ちやすくなります。気になる製品は資料請求して、機能や運用体制を比べてみてください。

