POSレジ・販売管理システムとの連携
売上データをリアルタイムまたは定期的に会計ソフトへ連携することで、手入力の手間とミスを大幅に削減できます。POSレジや販売管理システムとの連携方式と注意点を確認しましょう。
POSレジとの売上データ自動連携の仕組み
小売業や飲食業では、AirレジやSquare・スマレジなどのPOSレジシステムで日々の売上を記録しています。これらのデータを会計ソフトへ手入力している企業も多いですが、APIやCSV形式での自動連携を活用すれば、売上データが自動で仕訳に変換されます。連携対応を確認する際は、自社が使っているPOSレジの名称をベンダーに伝え、公式連携があるかを確認するのが最短です。公式連携がない場合でも、CSV出力→インポートで代替できるケースがあります。日次や週次で自動的に売上仕訳が生成される環境を整えることで、月末の締め処理が格段に楽になります。
販売管理システムからの売上・仕入データ自動仕訳
受注管理・在庫管理・請求書発行などを行う販売管理システムには、売上や仕入の情報が集約されています。会計ソフトとAPI連携することで、「受注確定→売上計上→仕訳作成」という一連の流れを自動化でき、経理担当者の転記作業をなくせます。特に製造業・卸売業・商社などでは仕入・在庫・売上のデータ量が多いため、手作業での転記は人的ミスのリスクが高まります。販売管理システムのベンダーと会計ソフトのベンダー両方に「どの形式でデータを渡せるか」を確認してから選定することが重要です。
SalesforceなどのCRMと会計ソフトを連携するメリット
Salesforceや他のCRM(顧客管理システム)には、商談の成立状況や顧客ごとの売上見込みが記録されています。CRMと会計ソフトを連携することで、商談が成立した時点で自動的に売上仕訳が作成されるなど、営業部門と経理部門の情報共有がスムーズになります。連携の実装にはAPIの知識が必要なケースが多く、IT担当者やシステムインテグレーター(SI)のサポートが必要になることもあります。連携にかかる初期設定費用や継続的なメンテナンスコストも、事前に見積もっておきましょう。
APIによる独自システム・ERP連携
自社独自の業務システムや大規模な基幹システム(ERP)と会計ソフトを連携させる場合は、APIの仕様や連携方式の柔軟性が選定の鍵になります。
独自業務システムとのAPI連携方法
自社で独自に開発した業務システムや、業界特化型のシステムと会計ソフトを連携させる場合は、会計ソフト側がAPIを公開しているかどうかが重要です。REST APIやWebhookを提供しているソフトであれば、自社のエンジニアやSIが連携システムを構築できます。APIドキュメントが充実しているか、サンドボックス(テスト環境)が用意されているかも、開発工数の見積もりに影響します。また、API利用に別途費用が発生するプランもあるため、契約前にAPI利用条件を確認しましょう。
大規模基幹システム(ERP)との連携ポイント
SAPやOracleなどの大規模ERP(Enterprise Resource Planning)を導入している企業では、ERPの財務モジュールと会計ソフトの二重管理を避けるため、データ連携の設計が不可欠です。ERPをすでに持っている企業が会計ソフトを追加する場合、ERPから仕訳データをエクスポートして会計ソフトにインポートする方式や、リアルタイムAPI連携する方式があります。ERPと会計ソフトで勘定科目の体系が異なる場合はマッピング(対応表の作成)が必要となるため、導入プロジェクトの工数に余裕を持たせることが重要です。
ERP導入済み企業が会計ソフトを追加する際の注意点
すでにERPを導入している企業が、中小企業向けのクラウド会計ソフトを追加で使う場合、勘定科目や部門コードの整合性に注意が必要です。ERPの会計データと会計ソフトのデータが二重管理されると、決算時に不整合が発生するリスクがあります。連携を前提とする場合は、どちらをマスター(正)とするかを明確に決め、データの流れを設計した上でソフトを選定することが失敗を防ぐポイントです。
CSV連携と連携機能の選定基準
APIによるリアルタイム連携が難しい環境でも、CSVを使ったデータ連携で業務を効率化できます。CSV連携の活用方法と、連携機能全体の選定基準を確認しましょう。
CSV出力・インポートで柔軟にデータ連携する方法
APIによるリアルタイム連携が難しい場合でも、CSV(カンマ区切りのテキストファイル)形式でのデータエクスポート・インポートを活用することで、仕訳データを他のシステムと受け渡しできます。多くの会計ソフトは仕訳データをCSVで出力できますが、列の並びや日付形式は製品によって異なるため、インポート先のシステムが要求するフォーマットに合っているかを確認することが重要です。一部のソフトではCSVの列マッピングを自由に設定できる機能があり、異なるシステム間でも柔軟なデータ連携が可能です。
連携設定の難易度と自社で対応できるか
会計ソフトの連携機能は、設定の難易度がソフトによって大きく異なります。freeeやマネーフォワードなど、クラウド型の中小企業向けソフトは、主要なサービスとの連携を画面の指示に沿ってノーコードで設定できるものが多いです。一方、中堅・大企業向けのパッケージ型ソフトやERPは、連携設定にエンジニアやコンサルタントの支援が必要なケースが多く、初期費用が高くなる傾向があります。自社に専任のIT担当者がいるか、SIに依頼する予算があるかを踏まえてソフトを選びましょう。
連携時のデータ整合性とエラー時の対応
システム連携では、ネットワーク障害やデータ形式の不一致などにより、連携エラーが発生することがあります。エラーが発生した場合に、ソフト側でどのような通知や対処機能があるかを確認しましょう。たとえば「連携エラーをメールで通知する」「エラーになった仕訳を一覧で確認できる」などの機能があると、問題の早期発見と対処がしやすくなります。また、連携データが重複して取り込まれた場合の重複排除機能があるかどうかも、運用品質を左右する重要なポイントです。
連携機能に優れたおすすめ会計ソフトを比較
POSレジ・CRM・ERP・CSV連携など、さまざまな連携ニーズに対応した会計ソフトをご紹介します。自社の連携要件と照らし合わせて比較検討してください。
freee 会計
- 経営レポートを自動作成、リアルタイムな意思決定が可能に
- 経費精算やワークフローにも対応。転記や人的ミスを減らす
- 上場準備企業様にも最適な内部統制機能
freee 会計は、国内の主要POSレジ・決済サービス・給与計算ソフトとの連携が豊富なクラウド会計ソフトです。REST APIを公開しており、独自システムとのカスタム連携にも対応。金融機関との自動取込機能も充実しており、仕訳作業を大幅に自動化できます。
マネーフォワード クラウド会計
- 自動入力・自動仕訳で会計業務がどんどんラクに
- 法人運営に必要な12のサービスを基本料金内で利用可能
- 無料のメールサポートや有人チャットサポートで初心者も安心
マネーフォワード クラウド会計は、2,000以上の金融機関・サービスと自動連携できるクラウド会計ソフトです。マネーフォワードシリーズ内での経費・給与・請求書との連携に加え、API連携にも対応しており、柔軟なシステム統合が可能です。
弥生会計 Next
- 簿記や経理の知識がない初心者でもすぐに始められる会計ソフト
- これ1つで請求書発行などバックオフィス業務をまるごと効率化
- 経営状況の見える化を実現することで、事業の成長をサポート
弥生会計 Nextは、弥生シリーズ内での給与・請求書・販売管理との連携が強みです。CSV形式でのデータ連携にも対応しており、既存の販売管理システムや給与計算ソフトからのデータ取り込みがスムーズに行えます。
ジョブカン会計
- クラウドなのに驚きの速さ!自動集計で作業効率が大幅にアップ!
- 予算/実績管理機能で経営状況もリアルタイムで確認
- プロジェクトごとの収支管理で的確な経営判断をサポート!
ジョブカン会計は、ジョブカンシリーズ(勤怠・給与・経費)との連携が強みです。シリーズ内の各ツールとのデータ連携がシームレスに行え、経費や給与の仕訳を自動で会計ソフトに反映できます。
MJSLINK DX 財務大将
- 管理会計機能が充実し、オプションが豊富な財務システム
- 多彩なモジュールと豊富なオプション
- 建設工事業、公益法人等の業種特有の会計基準にも対応
MJSLINK DX 財務大将は、中堅企業向けの財務会計システムで、販売管理・給与計算・固定資産管理など周辺業務システムとの連携が充実しています。CSVはもちろんAPIによる柔軟な連携設定が可能です。
Galileopt DX 財務大将
- 豊富なビジネスプロセスモジュールを搭載
- 企業の成長に合わせた柔軟なシステム構築が可能
- インボイス制度やスキャナ保存など、制度改正にも迅速に対応
Galileopt DX 財務大将は、グループ各社の財務データを統合管理できる中堅企業向け財務会計システムです。ERPや販売管理システムとのAPI連携に対応しており、データの一元管理を実現します。
OBIC7会計情報ソリューション
- 単体会計から連結会計、債権・債務や原価管理まで一貫サポート
- 豊富な業務系システムと業界ソリューションとの連携で全社最適化
- スキャナ保存など先進技術を採用。制度改正にもタイムリーに対応
OBIC7会計情報ソリューションは、大企業向けの統合基幹システムです。販売・購買・人事・生産などOBIC7シリーズ内の各モジュールとシームレスに連携でき、大規模なデータ統合管理に対応しています。
FX4クラウド (株式会社TKC)
- 中小企業向け、専門知識不要で使いやすい設計。
- 導入・運用がシンプルでIT担当者不在でも安心
- 3機能統合で業務効率向上
FX5クラウド (株式会社TKC)
- 月間50万行超の仕訳に対応可能なクラウド基盤
- 勘定科目・取引先を一元管理
- 使い慣れたExcelからデータ更新・参照が可能。
フリーウェイ経理Pro (株式会社フリーウェイジャパン)
- 発売30年以上のプロが選ぶ操作性を追求。
- データ数に関わらず定額(共有は別)
- 27万超の無料版ユーザーに広告を無料掲載可能。
やるぞ!青色申告 (株式会社リオ)
- 仕訳入力から決算書作成まで一連の作業をサポート。
- 不動産・農業所得用にも対応。
- 簡単な入力とヘルプ機能で初心者も安心。
円簿会計 (株式会社円簿インターネットサービス)
- 弥生会計のデータ取込に対応。再入力不要。
- 個人情報不要、メールでログイン、データは2重保管。
- 付箋メモとレシート画像保存で領収証整理を大幅削減。
円簿青色申告 (株式会社円簿インターネットサービス)
- やよいの青色申告データ取り込み対応
- 機能制限と費用なし(登録から1年間)
- レシート撮影や付箋機能で経理業務を効率化
MoneyOne (FutureOne株式会社(英文表記: Future One, Inc.))
- 多拠点・複数法人の会計データをクラウドで一元管理。
- 基幹システム連携で業績を迅速に把握。
- 複数年度・部門を横断した検索・集計機能
らんらん財務会計10 (株式会社コラボ)
- 取引入力で帳簿・決算書・消費税を自動作成。
- Web画面で財務データやグラフを参照可能。
- 最大5台まで単独/ネットワーク利用可能。
RUCARO (RUCARO株式会社)
- 口座認証情報(ID・パスワード)の共有不要
- データは原則誰にも知られず削除される
- 他社ソフトへのデータ移行が可能
まとめ
会計ソフトの連携機能を選ぶ際は、「どのシステムと連携するか」を明確にした上で、公式連携の有無・API対応・CSV連携の柔軟性・エラー時の対応を確認することが重要です。クラウド型の中小企業向けソフトは連携設定が簡単なものが多く、中堅・大企業向けはERPとの高度な連携も可能です。まずは自社のシステム環境を整理し、連携要件を満たすソフトを無料トライアルで比較することをおすすめします。


