会計ソフトとは
会計ソフトは、事業運営における財務管理の重要なツールです。売上や経費など日々の金銭の動きを効率的に記録するほか、集計や決算書の作成にも対応しています。
手作業による帳簿作成は時間と労力がかかり、人為的ミスのリスクも伴います。会計ソフトを導入して自動化すれば、取引を正確に記録しヒューマンエラーを最小限に抑えるとともに、会計業務効率化に貢献するでしょう。
以下の記事では、会計ソフトの機能やメリットなどについて解説しているので、あわせてご覧ください。
中小企業における会計ソフトの必要性
中小企業では、限られたリソースのなかで効率的な会計管理が求められます。また、ソフトの導入により、日々の帳簿付けや決算書の作成業務を効率化できるでしょう。
また、中小企業は専門人材が不足している場合が多く、会計ソフトはそのギャップを埋める重要な役割を果たします。以下で具体的に解説します。
業務効率化と正確な会計処理の実現
人材不足に悩む中小企業において会計ソフトを導入すれば、日常の帳簿付けから決算書の作成までの業務が大幅に効率化されます。多くの会計ソフトでは、クレジットカードの明細や銀行の入出金データを直接ソフトに取り込むための連携機能が搭載されています。これにより手作業での転記作業が不要になり、ヒューマンエラーも防げるでしょう。
さらに自動仕訳機能をもつソフトウェアは、申請内容からそのまま勘定科目や税区分が振り分けられ、仕訳作業を自動化します。貸方・借方の内容確認のみで業務が完了するため、処理スピード向上が期待できるでしょう。
専門人材不足をカバー
2023年版「中小企業白書」によると、中小企業のIT・デジタル人材確保状況では、約7割の企業が「採用していない」と回答しており、「不足」も含めると約9割が適正なIT人材を確保できていない状況にあります。IT人材が不足していれば、高度なシステムやソフトを導入しても活用しきれないため、IT投資を阻む要因の一つとなり得るでしょう。
会計ソフトは、直感的でわかりやすいユーザーインターフェースを採用しているほか、製品によってはソフトの使い方ガイドや入力アシスト機能などを提供している場合があります。ITの専門知識がなくとも使いやすいため、会計ソフトは経理担当者の強い味方となり、スムーズな会計処理をアシストするでしょう。
参考:2023年版 中小企業白書||中小企業庁
参考:中小企業における ITの利活用|中小企業庁
中小企業向け会計ソフトの選び方
ここでは、中小企業において会計ソフトを選ぶ際のチェックポイントについて解説します。
なお、中小企業や小規模法人がITツールを導入する場合、IT導入補助金に対応したツールを選択すればよりお得に導入できます。詳しくは、独立行政法人中小企業基盤整備機構のホームページよりご確認ください。
参考:IT導入補助金2024|独立行政法人中小企業基盤整備機構
自社に必要な機能を有しているか
中小企業において、人手が足りない作業は会計ソフトの機能でカバーできる可能性があります。会計ソフトを選ぶ際に、自社の人手不足を補い業務を効率化する機能が備わっているかを確認しましょう。
多くの会計ソフトでは、銀行口座の取引明細からのデータ連携や自動仕訳機能は搭載されていますが、財務分析レポートの作成やe-Tax対応、税理士・会計事務所との連携機能などは製品によって対応可否が分かれます。まずは会計業務の内容を見直し、効率化したい作業やマンパワー不足の作業を洗い出してみましょう。そのうえで各社製品の資料を取り寄せ、機能を比較することが大切です。
予算に見合った料金プランか
会計ソフトの料金体系は、インストール型とクラウド型で異なります。インストール型は初期費用のみで導入でき、ランニングコストは発生しません。ただし維持費用がかからない代わりに、バージョンアップやメンテナンスは自社で行う必要があります。
一方クラウド型は月額制による料金プランが設定されており、初期費用無料の製品も多くあります。初期コストを低く抑えられるため社内承認がおりやすかったり、メンテナンス不要になったりといったメリットがあげられます。ただし、機能数に比例してコストが高くなる傾向があるため、資金面で課題がある中小企業では機能とコストのバランスを図ることが大切です。
中小企業におすすめな会計ソフトは、以下のボタンから一括資料請求(無料)も可能です。IT導入補助金を活用できる製品も多くあるため、複数資料を取り寄せ、検討してみてはいかがでしょうか。
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中小企業におすすめの会計ソフト
ここからは、中小企業に最適な会計ソフトを紹介します。それぞれの特徴を参考にして、自社にあう製品を見つけてください。
フリー株式会社が提供する「freee 会計」は、クラウド会計ソフトで高いシェアを誇る製品です。データ取込だけでなく勘定科目を推測して仕訳を提案し、入力ミスや手間を減らします。経営レポートの自動作成や経費精算、ワークフローにも対応しています。機能に応じた3つのプランはどれも無料で試せるため、IT導入に不慣れな中小企業にもおすすめです。
株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワードクラウド会計」は、小規模事業者と中小企業向けの料金プランがそれぞれ用意されています。明細データの取得から仕訳までを自動化し、レポート作成も可能です。1か月の無料トライアルを提供しており、銀行やクレジットカードとのデータ連携による仕訳入力機能を試せます。
ピー・シー・エー株式会社が提供する「PCAクラウド 会計」は、中小企業から大企業まで幅広く対応する会計ソフトです。リアルタイムに財務情報を把握でき、複数の事業所や部門間のデータ共有も簡単です。また、見やすいインターフェースと自動仕訳機能で、会計業務の効率化を実現します。ユーザーからは、試算表からダイレクトで補助科目残高を確認でき、中小企業でも使いやすいとの声が寄せられています。
株式会社フリーウェイジャパンが提供している「フリーウェイ経理Lite」は、基本的な機能は期限なく無料で利用できるため、資金面で課題がある中小企業でも導入しやすいでしょう。WindowsPCに対応しており、インストール不要ですぐに導入可能です。他社会計ソフトからの移行もスムーズで、各種帳票やグラフの作成に対応しています。
株式会社ビーエスエルシステム研究所が提供する「会計らくだ」は、中小企業向けに開発された会計ソフトです。出納帳や伝票の入力、消費税処理、付箋メモなどさまざまな機能を備え、業務効率化が図れます。12,000円の買い切り型で、クラウドへのバックアップも可能です。決算は税理士へ依頼し、記帳は自社で行いたい中・小規模法人におすすめです。
株式会社ジョブカン会計が提供する「ツカエル会計オンライン」は、中小企業並びに個人事業者向けのソフトウェアである「ツカエルシリーズ」のクラウド版です。キーボード操作やショートカット機能の充実により、スピーディーな帳簿入力が可能です。帳簿のカスタムやライブラリ機能、部門の階層化、複数メンバーでの同時編集など、多彩な機能が利用できます。Webベースのため、テレワークにも対応しています。
勘定奉行クラウド
株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供する「勘定奉行クラウド」は、使いやすさと高機能を兼ね備えた会計ソフトです。クラウドベースであるため、場所を選ばずにアクセス可能で、セキュリティも万全です。また、豊富な機能により、複雑な会計処理もスムーズに行えます。
HANJO 法人会計
カシオ計算機株式会社が提供する「HANJO 法人会計」は、特に飲食店向けに最適化された会計ソフトです。直感的な操作性とシンプルなデザインで、会計業務の初心者でも簡単に扱えます。また、クラウドサービスとして提供されるため、いつでもどこでも安全にデータ管理が可能です。
わくわく財務会計9
株式会社コラボが提供する「わくわく財務会計9」は、中小企業に特化した使いやすい会計ソフトです。直感的な操作で入力からレポート作成までスムーズに行え、簡単に会計管理が可能です。また、低価格でありながら高機能を備え、コストパフォーマンスに優れています。
なお、中小企業に限らずさまざまな規模に対応可能な会計ソフトは、以下の記事で比較紹介しています。あわせてご覧ください。
まとめ
中小企業にとって会計ソフトは、経理業務の効率化と正確性を高めるための必須ツールです。会計ソフトの導入により、企業は貴重な時間とリソースをより効果的な業務に注ぐことが可能になります。適切な会計ソフトを選び活用することで、経営の質を向上させ、ビジネスの成長を支えてくれるでしょう。
会計ソフトの資料請求は、今すぐにでもはじめられます。この機会に、自社に最適な会計ソフトを見つけ、業務効率化の一歩を踏み出しましょう。